ぴおんち33の観てきた!クチコミ一覧

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星より昴く

星より昴く

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI(東京都)

2011/06/04 (土) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★

溌溂とした演技!
起承転結がはっきりして分かり易く、また溌溂として素直な演技にも好感が持てました。ただ分かり易い脚本×素直な演技で、物語全体がちょっと平板な印象になったのも事実。でも、わかりやすさをモットーにしてるならこれもありかな。
音楽も演出もよく、場面転換もテンポがあってだれていない。全体によく声も出ていたのだけれど、小さな声でしゃべるときに声が通りにくく、分かり難かったのが残念な感じでした。がんばって鍛えて、小さな声の時こそ、客席の隅々にまできれいに響かせて欲しいな~。

雅楽駄狂騒曲

雅楽駄狂騒曲

流星揚羽

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/06/02 (木) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台裏と本番と・・・・なるほどこう来たか。
なんだか両方楽しめてとてもお得感がありました。バックステージ物は普段見ることのない役者の生態(失礼!)が興味深く面白いものですが、何となく物足りない感があるのも事実。そこを巧く本番のお芝居も見せて、楽しいエンターテイメントに仕上がっていたと思います。殺陣も、あんな風に練習するんだ~と感心していたら、劇中劇で見事な殺陣を披露してくれるし。稽古十分という感じで安心して観ていられた。レトロな感じの派手な舞台幕や、殺風景な稽古場のシーンなど、舞台の転換がうまく、視覚的な効果を上手に出していると感心。チラシに通じる美しさがありましたね。これからもいいアイディアを出しあってがんばって欲しい劇団です。

ともしび

ともしび

劇団芝居屋

ザ・ポケット(東京都)

2011/05/31 (火) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

安定感のある温かい人情物
息子が生前ついに判りあえなかった父の愛に、父の残したラーメンを通じてやっと出会える、という分かり易い筋なのだが、ほっこりと温かい感動を呼ぶ名作。粒よりの安定感ある役者さんが揃っているからこそできる、よく練られた人情劇だと思います。トリッキーな演出や変わった企画、それに自己主張の強い劇が多い怒涛の小劇場界で、それらとは距離を置いた信念の強さと、すべてに程の良さのある高度な洗練を感じました。一見泥臭そうな人情劇ですが、感動の涙も笑いもうまくコントロールされていて、安心して見ていられる。物足りないと感じる人もいるだろうけれど、私には心地よく上品にすら見えました。安定、安心、温もり・・・・。こういった物は演出や演技だけでは決して出てこない貴重なものだと思います。

『十二人の怒れる男』/『裁きの日』

『十二人の怒れる男』/『裁きの日』

劇団チョコレートケーキ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★★

「裁きの日」も観ました
「12人の~」に較べるとぐっと日本的になっていて、その分共感も感じやすい。日本人らしい、意味ありげな沈黙とか、激高しても途中で尻すぼみになってしまうところとか・・・・。日本人の感性や死刑に対する考え方がよく出ていたと思う。
ただ、名作の名高い「12人の~」に較べるとやはりどうしても脚本の腰の弱さの様なものを感じてしまう。「12人の~」は大きな舞台にかけても、そのストーリー性とスリルで最後まで観客をひっぱっていけるが、この「裁きの日」は大きな舞台だったらどうだろう、と考えてしまった。ルデコのあの密室性があってこそ活きる脚本、という気がする。劇団の意図としてはこの二つを見比べて欲しい、ということだと思うが、実際見比べた感想は「裁きの日」はいかにも日本の作品らしく、こじんまりまとまった佳作という評価になってしまいます。

『十二人の怒れる男』/『裁きの日』

『十二人の怒れる男』/『裁きの日』

劇団チョコレートケーキ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/06/05 (日)公演終了

満足度★★★★

すごい臨場感!(12人の怒れる男)
ルデコの狭さを巧く生かした法廷劇。裁かれているのは陪審員たち自身かもしれない、と思われる瞬間が何度もあって、(差別発言や事件への無関心によって)この演劇の面白さを再認識させてくれました。比較的若い役者さんが多い中で、年配の役者さんの個性が光りましたね。親父族が大声で怒鳴って相手を威嚇し、自分の意見を無理やり通そうとするのは、洋の東西を問わない行為なんだな、と変なことに感心したり。比較的台詞の噛みが目立った公演でしたが、脚本や演出の良さ、見せ方の巧さという、どっしりとした手ごたえを感じた1時間40分でした。

髪結う時 【無事終演致しました!ありがとうございました!】

髪結う時 【無事終演致しました!ありがとうございました!】

TOKYOハンバーグ

千本桜ホール(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/31 (火)公演終了

満足度★★★★★

母が娘の髪を梳いたり
結ったりする時間というのは、母娘がお互いの愛情を実感する特別な時間。この劇が、若年性アルツハイマーという哀しい病をテーマにしながら、家族愛溢れる情感豊かな劇に仕上がっているのは、こうした一つ一つのエピソードが実に巧く取り入れられ、この劇の核である家族愛に重みを持たせているせいだと思う。写実的で、厳格なリアリズムの作風の劇でありながら、美しい音楽と、巧みな演技でそれを感じさせない自然な演技もすばらしいし、ライティングも見事でした。子役の少女のよく訓練された演技もよかった。でしゃばらず、うまく全体の雰囲気に溶け込んで、哀しいお話の中の小さな灯りのようでした。過去の回想シーンと現実が重なるシーンでは、舞台ならではの迫力を感じました。素晴らしい演出ですね!

関ヶ原でダンス

関ヶ原でダンス

劇団6番シード

吉祥寺シアター(東京都)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

関が原とダンスをどうやって
無理なくマッチさせるのかと期待していたのですが・・・・・。ダンスにいたるまでの経緯がぐだぐだとしつこく、場面の変換の度に同じようなことが起こるので、ちょっとだれてしまった感じ。侍と盗賊と百姓の関係が最後まで変わらないのも残念。これでは命の大切さとか、百姓に代表される一般人の感性の重要さなどが伝わらない。ダンスへの必然性も弱いような気がする。衣装、舞台美術、音楽、効果などすべて素晴らしいし、演技もいいのだけれど、ちょっとストーリーが弱く、その分くどくなってしまい、イマイチ盛り上がらなかった。ダンスシーンの間に他のエピソードが入るのも、力強いダンスに水を差してしまい、すっきりしなかった。全体に何となく思い切りの良さに欠ける印象を受けました。

「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

椿組

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/05/20 (金) ~ 2011/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

一人芝居のイメージ一新!
もう何というか、すごいもの観ました・・・・・。一人芝居って今まで役者さんのテンションの高さと情熱に終始押されっぱなし、という印象が強かったのですが、この二人のは公演回数が半端じゃないせいか、うまく力が抜け、非常に楽しめました。「四畳半襖の下張り」は手ぬぐいなんて巧く使って、落語の名人芸を見ているようだったなぁ。これ、猥褻裁判で有名になった本ですが、見事な一人芝居に仕上げてましたね。いかにも酒好きそうなおじさんが、どうやって芸者さんを感じさせたか、というお話なんですが、これがただの酒好き親父のエロ話じゃないところが(いや、エロ話なんですが)長く愛される所以ですね。「土佐源氏」は本物の「源氏物語」よりもはるかに「ものの哀れ」を感じました。たった一本のろうそくと牛の鈴の音で、これだけの世界を構築するなんて、すごすぎです・・・・・。以下はネタばれで。

ネタバレBOX

「四畳半襖の下張り」は、何というか、愛しい女との情交の話。もっというと、お惚気ですね。近所へ青物を貰いに行くという古女房を「気をつけるんだよ・・・」とやけに優しい目をして見送ると思ったら、やっぱり~。外波山氏、ばれてましたよ、この時点で。男性陣はその後の展開が気になったでしょうが、女はそうじゃない。ああ、この話はロマンスなんだな、とすぐ気がつきました。だから、どんなにエロティックなことを語っても愛嬌があり、喜びがあり、照れがある。これをどう捉えたら猥褻と言えるんだ?と思うほどです。いやあ、楽しかったなぁ。
「土佐源氏」は人が一生に一度出会えるかどうか、というぐらいの恋の物語。元馬喰の乞食の昔語りの中で、真っ当な正業についている百姓衆への憧れや、馬喰という身分ゆえに恋の成就を望むべくもない男の悲哀が、台詞とともに震えるように鳴る牛の鈴の音で美しく表現され、限りなく悲しかったです。まるで、鈴の音が乞食の純な心根を表しているようだった。女は男のこういうところを敏感にキャッチしたんでしょうね。いやもう、すさまじい演技力でした。
この二つのお芝居、いい組み合わせですね。同じ一人芝居でも演技のスタイルが全く違い、お芝居の楽しさを堪能できます。ぜひまたやって欲しいです。☆は七つ~!
~新撰組外伝~SOUJI

~新撰組外伝~SOUJI

演劇集団呼華

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2011/05/20 (金) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

満足度★★★

何か中途半端な感じ
う~ん、アサインされた席が前方の端席のせいもあると思うけど、何か舞台全体が間が抜けて見えた。あの美術だけでは明らかにまとまりが悪く、寂しい感じ。劇自体もエンターテイメント性が弱く、といって歴史ドラマというほどでもなく、沖田総司の人間像もイマイチで、舞台美術と同じく何か寂しく、華やかな舞台とはうらはらにカスカスな印象を受けた。エンターテイメントに徹するなら総司の死まで演って観客の紅涙を絞るべきだったし、踊りやダンスで盛り上げるならもっと衣装などを華やかにすべきだったし、シリアスドラマにするなら、あの素直でかわいいだけの総司ではどうしようも無い。何かまだ劇団としての方向性がはっきり定まっていないような印象でした。

鬼泪~KIRUI~

鬼泪~KIRUI~

カプセル兵団

アイピット目白(東京都)

2011/05/19 (木) ~ 2011/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

よく鍛えられているなぁ、
というのが第一印象。一人一人のパフォーマンスのレベルが高いので、マンガをそのまま写したようなストーリーもギャグも、よく映える。この劇場ではもう狭いですね。もっと大きな劇場だともっとダイナミックな演出が出来るんじゃないかな。場面の変換がスピーディーで小気味いい。なにか、マンガの一コマ一コマを
追っているような感じだった。すごく新鮮な感じ。新しい劇を創造しつつある劇団で、次は何を見せてくれるのかとわくわくしますね。それもこれも、基礎がしっかりしているからだと思います。ダンス、発声、パフォーマンスに磨きをかけて、演出家の意図を120%表現できるようになってもらいたい。

風と共に来たる

風と共に来たる

テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2011/05/20 (金) ~ 2011/06/01 (水)公演終了

満足度★★★★

初日観ました
うん、面白かったですよ~。まず何よりも素晴らしい舞台の美術。アメリカらしい高い窓、時代を感じさせるカーテンや椅子。そして年代物のタイプライター。どれもプロフェッショナルな仕事でした。そして、もう少しエピソードなど加わって話が広がるのかなと思っていたら、とんでもない、もう、ひたすら映画の脚本の書き直しのお話なんですね。これを2時間にわたってやりきった、主役の三人の演技力に圧倒されました。映画界におけるユダヤ人問題など、日本人にはわかりにくいテーマも含まれていましたが、最後までたるみなくコメディとして突っ走った、という感じです。(そういえば、小道具にベーグルが出てたなぁ。書き上げるまでおあずけだったんだ、と今気づいた。ベーグルはユダヤ人のパンですものね・・・・)映画人の鬼気せまる執念や業のようなもの、でもそこはアメリカらしくカラッとしたものも、十分感じさせてくれました。贅沢をいうなら、音楽や効果がちょっとありきたりで、もうひとひねり欲しかったな、というところです。

漕ぐ

漕ぐ

ソラトビヨリst.

新宿シアターモリエール(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★

いかにも演劇らしい演劇で、
また役者らしい役者さんが多く、楽しめました。男性陣はとても大きく見えた。特に鬼政は存在感あったなぁ。(彼の着物、もう少し派手な模様でも良かったですね) 船長も、ふなおさ!、と呼びたくなるような船長ぶりでした。←(渋い。好みです。) 舞台全体を船倉に見立てた美術もいい。左右の櫓を見た時はほうっと感心しました。殺陣もいいですね。よく訓練され、息があっていて、全く危なげなくスリルが味わえた。贅沢を言うなら、千姫の衣装かなぁ。全体に暗い色調の美術なので、逃亡中とはいえ、キンキラキンのお姫様スタイルで現れたら、どんなに舞台全体が華やかでひきしまったものになったかと思います。観客(特に女子)はやっぱりお姫様衣装が好きなもの。大奥シスターズの浴衣では華やぎにかけます。演出家のイメージとは違うでしょうが、観客サービスもよろしく。ともあれ、よく出来たエンターテイメント性の高い劇で、楽しかったです。

fuck you!! my love!

fuck you!! my love!

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2011/05/11 (水) ~ 2011/05/16 (月)公演終了

満足度

前評判が高かったので
期待大だったのですが・・・・。ハイテンションでうるさい前半に耐えたのだから、きっと素晴らしいエンディングがあるはず・・・・・と思ったのは甘かった。怪談めいた展開と、これといった理由も無く、いきなり改心する研修生・・・・。唯一良かったのは、ヒステリックに夫を探し続ける保護者かなぁ。彼女の演技にはジンときました。それにしても、楽日も近いのに51件の「観たい!」に対し、これまでわずか7件の「観て来た!」。 コメントを寄越さなかった人達はたぶん私と同じように感じたんじゃないかな・・・・。

ネタバレBOX

ハイテンションは下北のどの劇団にも多少は見られる傾向ですが、ここのはかなり意識して、わざとうるさく聞こえるようにやっているのが不愉快。「私達こんなにがんばってるんです!」って言いたいのかな?ダサい。それに、あまりこんなことは言いたくないが、この時期に過去の空襲や震災で死んだ人々の遺骨をネタに怪談仕立てにするのは、あまりにも不道徳。我が家の近くには東京大空襲で亡くなった方たちを祀った地蔵尊がありますが、町内会で大切に守られ、今も香華が絶えません。幼稚園児でさえ、前を通る時は小さな手を合わせていくのに、ましてやこの時期に「こいつらは常識が無いのか?」というのが私の正直な感想です。お芝居だから、何でもやっていいというわけではありません。
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

東京演劇集団風

レパートリーシアターKAZE(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

拍手鳴り止まず
シンプルで美しい舞台装置と素晴らしい音楽で熱演が盛り上がりました。何よりもヘレンとサリバン先生の魂の交流一点に集中・集約していく演出が素晴らしい。余計なものをふるい落とし、削ぎ取って、最終的にこういう形になったんだろうなぁと、よく練られた脚本と演出に感心しました。特にヘレンが物には名前があることを理解し、次々と物の名前を指文字で綴るシーンは圧巻。
たたみ掛けるように、狂喜しながら教えるサリバン先生の演技は素晴らしかったです。
劇が終わって俳優さん達の挨拶のとき、「え、これだけしかいなかったの?」と少人数でマネージされた劇であった事にびっくり。それほど奥深さと厚みを感じさせる劇でした。わりとあっさり俳優さん達は引き上げたけど、観客はもっともっと、拍手していたかったと思いますよ!

死に際を見極めろ!

死に際を見極めろ!

ライオン・パーマ

王子小劇場(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/15 (日)公演終了

ローカルな感じ・・・・・
王子という土地柄、というと王子市民に怒られると思うけど・・・・。とにかく、下北や池袋などの激戦区に較べると、すべてにローカルな感じ。ストーリーや演出も甘いし、全体にだるい感じでしたね。なんで、刑事の殉職シーンのパロディに徹しなかったんだろう。楽しみにしていたのに。あ、皆さん声はよく出ていて、それでいてうるさくなく、良かったですね。

ネタバレBOX

ストーリー、演出、演技、それに勢い。すべてが???魅力的な俳優もいないし、激戦区で揉まれていないのがはっきりとわかる。設定は悪くないのに、劇団員の出番を多くするためか話を広げすぎた感じで(これも仲良し集団という印象を受けた)散漫なストーリーとお笑いテイストを加えればいいというイージーな発想で、観ているほうはかなりへこみました。関西弁でいうとドンくさい、という印象かなぁ。ボケとつっこみのシーンでは関西人の私は冷や汗をかきました。いっそ、関西のぼけとつっこみを嗤い倒してやればよかったのに。パロディには毒は必要だし、笑いにはとげとリズムが必要。残念ながらどちらも無かったですね。う~ん、野心作で失敗したのには一定の評価はするけど・・・・。
湯河原ドリフターズ 菊の間

湯河原ドリフターズ 菊の間

アリー・エンターテイメント

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/05/06 (金) ~ 2011/05/10 (火)公演終了

満足度★★

なんでこの脚本?
一本の脚本を4替りの演出とキャストで上演するという、なんとも贅沢でユニークな企画。期待大だったのですが、なんでこの脚本がそんな贅沢な企画に選ばれたのか理解に苦しむ・・・・・・。素人から見るとどんな演出をしてもキャストが替わっても、あまり替り映えしないような気がするんですが。演じる方からすると面白いのかな?だとすると、舞台人と観客の感性の間に大きなギャップがあるといわざるを得ない。
一泊二日の温泉旅行で、小学校時代の同窓会という設定。どたばたにならざるを得ない設定で、予定調和のようなどたばた劇。私が見たのは菊の間の公演でしたが、笑いも泣きも起こらず「なんでこの脚本?」という疑問だけが残りました。演劇界も色々あるんだろうな・・・・とバックステージを想像してしまいました。

LDK【ご来場ありがとうございました】

LDK【ご来場ありがとうございました】

風雷紡

神楽坂セッションハウス(東京都)

2011/05/04 (水) ~ 2011/05/08 (日)公演終了

満足度★★★

面白い設定
だったけど、もうひとひねり欲しかった、というところです。設定の良さだけでは劇を最後まで引っぱれない。オカマやトランスセクシャルもありがちな感じ。少女が本を読むシーンがいいアクセントになっているけれど、いかんせん、ひどい棒読みで本の物語のストーリーを追う気になれない。あのエンディングのあと、帰宅した姿の見えない夫を中心に、全員がまるで夫がそこに居るかのように演技してお話が続いたらすごく面白かったと思う。(実はドアが開いた時、そうなるのだろうと思ってた) 達者な役者さんが揃っていただけに、そんなシーンを観てみたかったです。なんとなく出演した少女に合わせてしまったかのような演出とエンディングで、残念感が抜けません。

声優を目指す人の朗読劇!

声優を目指す人の朗読劇!

トリビアファクトリー

ART THEATER かもめ座(東京都)

2011/05/04 (水) ~ 2011/05/05 (木)公演終了

満足度★★★

けっこう楽しめました
元気一杯の若手の朗読劇で結構楽しめました。え~と、いくつか気になる点を・・・・。まず、照明がまぶし過ぎて、観客側からはしんどかった。基本的に朗読劇なのだから、あんなにトーンの高い照明にする必要は無いと思う。また、ほとんど声だけで創り上げていく朗読劇だから場面の転換など無いのは当然だけれど、やはり効果音などはもう少し必要だったと思う。若干の音はあったが、あまり十分ではなかったし、効果的でもなかった。このメンバーでは効果音無しの劇の進行はちょっと無理。全員の声のトーンが似すぎているんですね。発声とかテンションの高さとか。年齢が近いので無理は無いと思うけど、やはり観客を飽きさせない工夫は大事だと思う。実験作というか、修作という感じが終わりに近づくにつれ強く感じるようになった。それでいて野心作という感じは無く、今風にうまくまとまっている点もなんとなく残念。もうちょっと色々足掻いてみて欲しいところです。

チェロを弾く女

チェロを弾く女

cineman

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/04/29 (金)公演終了

満足度★★★★

チェロの響きとともに・・・・・
壮絶な一人芝居。告白の内容よりも、その音色の美しさと芸術家の業に打たれました。一般人の私からするとその業さえもうらやましい。チェロの音とよくシンクロしている演技も素晴らしかったです。

よ~いドン!!死神くん

よ~いドン!!死神くん

ポップンマッシュルームチキン野郎

吉祥寺シアター(東京都)

2011/04/29 (金) ~ 2011/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★

うん、納得の笑いとストーリーでした!
お芝居は、どんなに芸術的でシュールで、コミカルで幻想的で難解でリアリズムで革新的でエンターテイメント的であっても(え~と、まだあるかな・・・・・)やはり最終的には観客の理解と納得、それにカタルシスが必要だと思う。そういう意味では、このお芝居のあちこち尖った演出もシュールな感じもお笑いも、それぞれうまく落としどころをつけてあると思う。ハイテンションな作風を貫きつつ、ちゃんと泣かせ所も用意してあるとは、なかなかのもの。並々ならぬ手腕を感じました。役者さんもいい。劇場に合った声の大きさでうるささを感じさせず、ハイスピードな暗転と場面転換で最後まで突っ走って、爽快感さえ感じました。納得の舞台です!

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