ぴおんち33の観てきた!クチコミ一覧

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たけしの挑戦状【ご来場ありがとうございました!!】

たけしの挑戦状【ご来場ありがとうございました!!】

劇団東京ミルクホール

ウッディシアター中目黒(東京都)

2012/09/12 (水) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★

う~ん、こういうのは
ハマれる人とハマれない人がいる。私は後者だったな~。特に客いじり。二度はやりすぎじゃないかな、あまり面白くも無かったし。こうした劇×演芸+ダンスのような多彩な舞台はやはりそれぞれがかなり高度なレベルじゃないと飽きてくる。熱気だけでは持ちきれないような気がしましたが・・・・。ゴッドファーザーのパロディが効いていて面白かったですが、あれは若い人たちも笑えるのかな?

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

あんかけフラミンゴ

Geki地下Liberty(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★

つまんなくはなかった・・・・かな。
設定の面白さのわりにはエピソードなどの切れが無く、すぐにセックスに話が行ってしまうのが残念。過激なシーンがいっぱいで、これぞ小劇場!という感じですが、なんだかいかにも小劇場くさくて却って古臭く感じた。それと、いくらなんでも客席詰め込みすぎではないでしょうか。みんな肩や膝ををすぼめあって見てました。文句も言わずいい観客ですね~。私はむしろ観客に感動しました。でもほんとに身動きもならず、すごく疲れたんですけれど。補助椅子を出したらどうかな?

ネタバレBOX

家でAVを撮る事になって・・・・・・そして何かが起こると期待していたのだけれど、特にこれといったことも起こらなかったような気がする。(起こったのかな?)
お父さんとは以前から有ったようだったし。あのAVのシーンは何だったんだろう???演技的には、共依存の家族の中に在って感じる疎外感、孤立感のようなものがよく出ていて好きでした。
クリスタル イヴ 東京公演

クリスタル イヴ 東京公演

劇団PEOPLE PURPLE

SPACE107(東京都)

2012/09/06 (木) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★

スペースファンタジーを舞台で
やるとこんな感じになります~、というところ。音楽と衣装がよく、イケメン君と予定調和的なストーリーを楽しみました。劇中のダンスも楽しかったです。
核戦争後、たった一本残った木にドームをかぶせ、クリスマスツリーにするというエピソードがロマンチックで悲しくていい。

妄想ポルノ~胡蝶の夢・姫金魚草~

妄想ポルノ~胡蝶の夢・姫金魚草~

Marmoset

テアトルBONBON(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

う~ん、過激な演目のわりには
あまり印象に残らない。脚本も演技も出来が甘くて、せっかくの映像をコラボした演出も面白さがあまり感じられなかった。ストーリーがあまりにもありがち。妄想クラブ仕立てにしたのに、その設定がほとんど意味を成していない。
ギャグにもなってないし、何を狙ったのかな??

沈没のしらぬゐ【池袋演劇祭にて豊島区町会連合会会長賞受賞!!有難う御座いました!!】

沈没のしらぬゐ【池袋演劇祭にて豊島区町会連合会会長賞受賞!!有難う御座いました!!】

蜂寅企画

小劇場てあとるらぽう(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

切れのいい
江戸弁で始まるパンチの効いた時代劇。怪奇と推理の要素もたっぷりあってすっごく楽しかった!幻想的な美術も舞台がそのまま部屋になったり屋形舟になったりと、上手いな~と感心。他にも人形振りや、時間のループなど、エンターテイメントとしても一級品でした。怪奇物からだんだんと心理劇の様相を呈してくるのも脚本の凄みを感じた。役者さんの演技も熱の入ったきれいな台詞回しとクリアーな発音で時代劇の醍醐味を満喫しました。ただ、初日のせいか、明らかな台詞の間違いがいくつかあり 残念至極。また、小劇場で本格的な日本髪などは難しいことと思いますが、あの髪ではやはりちょっと残念感が残った。でも人形師の衣装は素晴らしかった。怪しく、それらしい感じがよく出ていて、美しかったです。まさにジャパネスク!

ネタバレBOX

髪、特にお吉の髪がもう少し何とかならなかったかな、と残念に思うのは、花嫁衣裳を着たときに頭のバランスがいかにも悪いから。あれはもう少し前後左右に張りがないとシルエット的に美しくない。花嫁姿が貧相に見えます。それと女性陣はみんな半幅帯でしたが、これもお吉だけでも袋帯で本格的な文庫結びか何かにしないと、やはり花嫁姿になった時背中のシルエットが美しく出ません。お吉は何度も花嫁姿で舞台上を横断する。その時のお吉のシルエットが完璧であったら、どんなにか美しく、そして怖さも悲しさも倍増したことかと思います。う~ん、このお芝居、間違いなく星5個をつけたいところですが、人形師の衣装が良かっただけに、お吉の帯や髪ももっと何とか出来たのではないかと残念なので星4個になってしまいました。←私は視覚記憶がいいので、衣装にうるさい。すみません。
うつくしい革命

うつくしい革命

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2012/08/31 (金) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

限定された革命
ですよね、これは・・・・・。すべての演劇人の夢を見せてもらいました。なかなかコミカルで楽しく、役者ワールドが見えて興味深かった。一人一般人がファンとして出ていたけれど、もう少し演じることの一般性というか、人間の本性に基づくようなものを見せてくれたらもっと考えさせられたかな?

ラ・カヌビエール~奇跡のディナー

ラ・カヌビエール~奇跡のディナー

演劇プロジェクト・Decca(デッカ)

シアターサンモール(東京都)

2012/08/29 (水) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

すごく楽しかったです!
イケメン君も出てくるし、あちこちに散りばめられたギャグが笑える。間のギャグですね。笑いを取るのがうまい。実力派の俳優さんと若い俳優さんの組み合わせも良かったです。美術も素晴らしく、全体にスタイリッシュなコメディで、お洒落でした~。こんな劇が多いと演劇好きの人口が増えるかも。でもちょっと話が広がりすぎた感じかな?もう少しコンパクトにまとめたら、最後の厨房でのパフォーマンスがもっと活きて来る感じがします。

ネタバレBOX

あの最後のパフォーマンス、たけしの「座頭市」のタップダンスを思い起こさせた。途中にもあったけれども意外性とリズムの良さでのれました。楽しかったですね~。ええと、それから注文しすぎた麺棒みたいなのをここで全部使うつもりかな?と思ったのは私だけではなかったと思いますが・・・・。これ百本全部使って音楽に出来たら最高でしたね。一人5~6本使って。あの麺棒が妙に気になる。ちなみにあのフォークの出来損ないみたいなのもけっこう好みです。こちらは少し回数が多かったかな。
【番外公演 とりささ!】 退魔師・裏

【番外公演 とりささ!】 退魔師・裏

とりにく

テアトルBONBON(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

う~ん、こういうのは
カジュアル歴史ファンタジーとでも呼べばいいのだろうか(軽いノリの和風歴史空想ものなので)けっこう若い人たちに人気があるみたいでした。衣装がアニメそのままで出来がいい。それ以外はありがち。ファンタジー小説そのままのよくあるパターンだ。殺陣のシーンでは効果音と殺陣がずれている。観劇のポイントはこのファンタジー世界に入り込めるかどうかが鍵でしたが、残念ながら入り込めなかった~。醒めて観ているとしんどい。 

世界の果て

世界の果て

unks

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/08/28 (火) ~ 2012/09/02 (日)公演終了

満足度★★★★

ユニークなスタイルの
ライティング、演出で楽しみました。演出というより、方法論の違いかな?こういう劇は初めてで、でも今まで何で見たことなかったんだろう、と不思議に思った。語りを中心にパフォーマンスを加えながら場を構築していく方法で、ストーリーに深い関係を持つライティングも面白い。ただ芥川賞が文学的であってもエンターテイメント性が薄いのと同様に、こちらもきわめて文学的で昨今のエンターテイメント性を前面に持ってくる劇に較べるといささか退屈なのも事実。抑制のよく利いたパフォーマンスが更にそれに拍車をかける。どんなに動いても、声を震わせていても、どこかきちんと枠に収まっている感があった。どこかでドカーンとはじけても良かったかもしれない。

レイラの手紙

レイラの手紙

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/08/19 (日) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

近未来の話だけれど
決してファンタジーなどではないリアリティと深い感動を呼ぶ名作。衣装、美術、音楽の素晴らしさは言うに及ばず、子供を中心に据えた視点と、子役の主人公の清冽な感情のほとばしりは素晴らしいものがありました。また、子役に無理をさせない演出と台詞量、Wキャスティングなど、よく配慮されていて安心して見ていられる。層の厚い、いい劇団だなぁとつくづく思います。

ネタバレBOX

「うう、レイラちゃんがあの街に留まってくれて良かった~、これで安心して家に帰れる~。」とは一緒に観劇した友人の談。完全に感情移入しまくっていました。私も同じように感じた。たとえどんな状況下にあっても、子供はやはり子供らしくあって欲しい。甘えたり拗ねたりぐずったり、そうさせてやるのは大人の責任だ。そんな社会がいつまでも続くように、そしてすべての子供がそうできるようにと、祈らずにはいられない作品。
ライト・リライト

ライト・リライト

翠組 midori-gumi

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/08/23 (木) ~ 2012/08/28 (火)公演終了

満足度★★★

え、この脚本、オリジナル
だったんですか?すごくよく出来た脚本だったと思います。海外物の翻訳かと思って観ていました。おしゃれ感があり、イケメンをたくさん出すのにぴったりな内容。舞台美術もいいし、展開もスピーディ。ただ役者さんの台詞の出来が全体に甘く、イケメンたちが右往左往しているという印象が強い。台詞が磨かれてくると素晴らしい舞台になると思います。私はわりと好きなテイスト。

ネタバレBOX

舞台上の一つ一つの小物が洒落ている。電話、タイプライター、ライティング、ワゴン、食器、衣装、どれもいいセンスでした。(ベッドの天蓋がイマイチでしたが・・・・。)大きなチェストが車に変化するあたり、見事です。個々のキャラもよく立っていて混同することがない。色んなタイプのイケメンが楽しめる。こんなに楽しい要素、面白い演出が随所に見られるのに、台詞と演技力が道具立てに追いついていってないのが残念。笑うべきところで笑いが起こらないのは一にそれにかかっている。イケメン君達はやはり顔に頼っちゃうのかな?と観客に思われてしまうのは悔しいではありませんか。イケメン軍団であるからこそ、そう思われないよう、普通の劇団の何倍も台詞などを洗練させる必要があったと思います。次回に期待。
「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

「ボイルド・シュリンプ&クラブ」(8月)

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2012/08/15 (水) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

スピーディな展開とコメディタッチは
堂にいったもの。安心して楽しめた。また、イケメン&体のよく締まった役者さんが多く、プロ意識を感じた。劇中のキャラがよく立っていてストーリーも面白く、場面転換も鮮やかでしたが、シリーズ物なので仕方無いのかもしれませんが、ちょっと二つともテイストが似すぎていたかな。一つはコメディタッチ、もう一つはシリアスタッチと雰囲気をがらりと変えられたら完璧だったと思います。この劇団と役者陣なら十分可能だったと思う。

タニンノカオ~人命救助法2012

タニンノカオ~人命救助法2012

シンクロナイズ・プロデュース

東京アポロシアター(東京都)

2012/08/09 (木) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度★★★★

おお~、こういうのが
不条理劇か~と珍しく感じながら観劇しました。もっとこ難しいものかと想像していましたが、分かりやすくて、とりあえずほっとした。コミカル×シリアスの二作品の組み合わせで飽きさせない。相変わらず楽曲のセンスは抜群。よくはまっていた。鏡の使い方などもいかにも不条理劇らしくて面白かったです。
ただ、狭い舞台のせいもあったと思うけれど、この劇団特有の、シンボリックな高い芸術性があまり感じられなかったのが残念。「タニンノカオ」など芸術的な演出にぴったりだったと思うけれど・・・・。

ネタバレBOX

「タニンノカオ」で役者さんの入れ替わりがはっきりとわかってしまうのはなんだかな~と思った。もちろん二人でやっているのはわかっているのだけれど、
なんとなく残念感が。こんな些細なことでも舞台だと緊張感が失せる。短い劇なので、観客はついつい完璧を予想してしまいます。
「パパ☆アイ☆ラブ☆ユー~It Runs in the Family~」

「パパ☆アイ☆ラブ☆ユー~It Runs in the Family~」

ファルスシアター

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/08/09 (木) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい出来でした!
苦境を逃れるためついた嘘が一つで終わらず、つじつまを合わせるため嘘に嘘を重ねてゆく・・・・というイギリス風ロジックがよく利いた楽しい喜劇。う~ん、こんなのを喜劇と云うんだろうな~とつくづく感心。テンポの良さと間の良さもすごかったです。日本のコメディとは一味も二味も違う。ものすごい台詞量で、何というか、半端ではなく密度が濃い舞台でした。私たち観客がだんだん嘘が掴みきれなくなると同時に、舞台上もハチャメチャ度が増していくという進行で、文句無く楽しい!こんな喜劇をどんどん紹介して欲しいです。

ネタバレBOX

ヒューバート医師が友人の子供を自分の子として認め、新しいファミリーとして生きていこうと決心するくだり、いかにもイギリス喜劇らしいな、と感動。比較的血縁ということにこだわらないイギリス人気質がよく出ていて興味深かったです。一度イギリスのB&Bに泊まったとき、そこのオーナーがやはり三人の娘を持つ未亡人と結婚、娘たちを大事に育て、結婚式の時には御伽噺のようなカボチャの馬車を特注して娘の夢を叶えてやり、今では毎週末いいおじいちゃんをやっている、と自慢していたのを思い出しました。家族とは何か、を再認識させられたエピソードでした。
みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-

ワンツーワークス

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了

満足度★★★★★

私は感動、友人は胸が悪くなったと・・・・
この劇団の凄みをたっぷり味わいました。何よりも劇としての完成度の高さがすごい!吉祥寺シアターの広さを十分に活かし、なおかつ特有の濃密な空気に引きずり込むパワーは他劇団には見られない個性だ。ムーヴの使い方も前より更に洗練されて、演劇の進化型みたいな感じさえする。こうしたコントラヴァーシャルな劇、この劇団にぴったりですね。も~、次回も絶対見ます!

泡

劇団 東京フェスティバル

OFF OFFシアター(東京都)

2012/07/11 (水) ~ 2012/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!風俗と震災の関係
3・11の震災とその後の原発事故へのかかわり方は人それぞれだけれど、風俗業界にも影響が~。これは誰も想像もしなかったところではないだろうか。視点を固定するとそこから色々なものが見えてくるといういい例で、かなり綿密な取材のもとに書かれた脚本なんだろうな~と思わせるリアリティがすごい。役者さんも上手くて、ソープの店長が出てきた時は、あまりのそれらしさに場内から笑いとどよめきが起こったほどでした。様々なエピソードも生きていて、震災と原発事故に題材を採ったにも係わらず悲観的なお話にはならず、どこまでも未来に向けたやさしく暖かい視点が心地よかったです。役者さんたちの程のいいお芝居も良かった。何というか、十分に余力を残した感じのお芝居でとてもリラックスして観れました。でもこれ、初日だったんですね。全くそんな感じはありませんでした。すごい演技力!大満足です。

アリスのいる部屋

アリスのいる部屋

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

異世界へ誘うかのような
凝った舞台美術にまず圧倒される。今回は特に素晴らしい。あの空間がチャチであったら、あれだけの長丁場と凝ったストーリーが陳腐なものになったかもと思うほどよく出来ていました。効果、音楽もいい。開演前の音楽から、「ああこれはアメリカのお話なんだな」と分かるし、一つとしていい加減に選ばれたのではないことが分かる。ストーリーすごかったですね。謎の迷宮が一つ一つ明らかになっては行くけれど、ラストまで頭をフル回転させないと付いていけないので、本格ミステリーの感がありました。大仕掛けのトリックはないけれど、なんだか島田荘司氏のミステリーを思い出した。ラストが感動的で暖かいのもよく似ている。氏の小説を舞台化したら、こんな感じかも、と思った。
衣装が各登場人物のキャラクターをよく引き立てているのも興味深かったです。役者さんの演技もすごいんだけれど、なんというか、それを感じさせないぐらいのストーリー展開でした。空調が少し暑くてしんどかったです。

ネタバレBOX

この劇団が島田荘司氏の「異邦の騎士」を舞台化したらどんなに素晴らしい劇になるだろうと一人で妄想してます。←しつこくてすみません。でも見てみたい~。
金の卵1960~あすなろう~

金の卵1960~あすなろう~

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2012/06/21 (木) ~ 2012/06/27 (水)公演終了

満足度★★★★

いや~、面白かったです!拍手
1960年代のめまぐるしく移り変わる社会背景を舞台に、若い人々の成長を描いたお芝居で、とっても面白かったです。時代を示すエピソードがいいですね!若い劇団員の溌剌とした演技もとっても好感が持てました。あすなろう、と人々がまだまだ貧しいながらも希望を胸に持っていた時代の雰囲気がとてもよく出ていて、爽やかな感動がありました。エルガーの「愛の挨拶」が泣かせる。この曲によって私たちがこの時代をどんな風に捉えているか、まるで自らの少年時代を語る老人のような視点が浮かび上がってきて、やさしく、懐かしく、センチメンタルな気分に浸れました。けれん味の無い演出も良かったです。大団円だけれど、決して軽いお芝居ではない。日本が苦しみの中からやっと摑んだ幸福な時代だったんだなぁ、と改めて思いました。

ネタバレBOX

お話の始まりのころフラフープで遊んでいた少女が終幕では高校生くらいに。こんな分かりやすいエピソードが心憎い。また、集団就職で都会に出てきた田舎娘がどんどん垢抜けていく様も面白い。(これに較べて男の子は変わらない。そう、昔の男の子は今の子のようにお洒落ではなかった、全く。) 食えなくてパン工場に泣きついてくるやくざなど、ああ、こんなこともあったのかも、と思わせるリアリティがありました。台詞が甘い役者さんが若干いて、残念。
果てしの花園 【ROSE】 【JASMINE】

果てしの花園 【ROSE】 【JASMINE】

室生春カンパニー 劇団 風の森

荻窪小劇場(東京都)

2012/06/21 (木) ~ 2012/07/01 (日)公演終了

満足度★★★★

ROSE 見ました。すごく魅力あるミュージカル
で、あくまでギターの生演奏と肉声にこだわった演出にはまりました。時空が入り組んだような不思議な構成に若書きの脚本の意気込み、情熱を感じずにはいられませんでした。面白かったなぁ・・・・アナログな感じとか、全くありません。ただ最終日のせいか、あるいは空調のせいか、終盤に近づくにつれ、歌声に伸びが無くなり、音程もふらつきが出始め、荒さが目立ってきた。これがすごく残念でした。終盤の歌声などは特に印象に残りやすい。画竜点睛を欠いた感じでした。

ネタバレBOX

白バラのナチス抵抗運動のことをネットで調べて初めて知りました。ソフィーのハンドルネームの謎も解けた。でも、事前に知っていたら、もっともっと楽しめたのになぁ。演出家と同年代の人には常識なのでしょうが、パンフに一言触れておいて欲しかったです。
失恋ワークショップ

失恋ワークショップ

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

新宿シアターモリエール(東京都)

2012/06/22 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★

巧みな構成と設定で
ぐんぐん引き込まれました。七組のカップルが違うカップルの出会いから別れ話までを演じるという複雑な構成でありながら、キャラが明瞭で混同することが無く、すごく楽しめた。あちこちに散りばめられたギャグも活きている。お互いを思いやることから別れ話に発展してしまうという現代の恋人たちを描いて、すごく身応えがありました。一度にカップルの歴史を語ってしまわないところがいいですね!何度かに分けて演じる事により、よりカップルの歴史と人間性を感じさせます。これだけの複雑な構成をスマートに見せるとは、すごい演出力と演技力。
ポップな美術やライティングも楽しかったです。

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