遊民の観てきた!クチコミ一覧

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朝日一家の挑戦状

朝日一家の挑戦状

はらぺこペンギン!

吉祥寺シアター(東京都)

2013/01/31 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★

難しいところです
「笑って、泣いて」という物語なんだけど、少し盛り上がりに欠ける感あり。

ネタバレBOX

主人公、朝日健次の生前のシーンが短くて、感動的な兄弟再会のシーンでも、こちらは作り手の気持ちに追いつけなかった。障害者を演じる二人の役者の(作りすぎなのか)言動の不自然感が否めなくてしらけてしまった。(役者の頑張りは評価したいが、こういう役は本当に難しいと思います。)コミカルなシーンはSM、ゲイ、レズなどの下ネタ系が多くセンスに欠ける。もう少し「兄弟の絆」に焦点を絞り、物語を膨らませていたら印象が変わったと思う。少し辛い採点かもしれないが伸びしろのある劇団だと思うのであえて辛くした。
ひとりごとターミナル

ひとりごとターミナル

劇団フルタ丸

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2013/02/02 (土) ~ 2013/03/16 (土)公演終了

満足度★★★★

ファンタスティック!
私も三十年前にこの街で学生時代を過ごしたのだが、キッド・アイラック・ホールに入るのは初めてだった。「うっ、狭い」。でもその狭さがちょうどよかった。3年前に新宿で観た時よりいろんなことが見えたようだ。余計な部分をそぎ落としつくして60分に様々な要素が凝縮された舞台。この作品は定期的に上演してほしい。4.5点というところだが、今後の飛躍を期待して少し辛く4点としたい。

4人の被疑者

4人の被疑者

劇団ヨロタミ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★

役者には好感持てたが・・・
4人の被疑者の背景説明部分が長くて・・・。すいません、眠気が出ちゃって大切な場面を見逃してしまったようです。なんか盛り込みすぎかなって思いました。サスペンスタッチの早い展開を勝手に想像していたので、ちょっと期待はずれだったかも。でも役者さんの演技は皆さんしっかりしていて好感持てました。

ネタバレBOX

北川弁護士、ヴェルファイアを演じた作・演出の坂本直季さんの登場するコメディタッチのシーンはセンスを感じて好きでした。この劇団はコメディが観てみたいです。またセットはシンプルながらとても効果的でした。
14番目の月

14番目の月

junkiesista×junkiebros.

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★

気軽に楽しめた
とはいえ、女の子が「だんだんとキレイになっていく物語」といいながら一気にキレイになったり、あのキャパシティでマイクを使っていたり、変身前のヒロインの変声(ちょっと作りすぎている)など、気になるところは多々あった。肩の力を抜いて気軽に楽しめた、という面ではまあいいんじゃないかな。

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど

タテヨコ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2013/01/24 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★

アメフラシザンザカを鑑賞
「宇宙ノ正体シリーズ」を観るのは初めてなのだが、心なしか、いつもの(といっても数本しか観ていませんが)タテヨコ企画の舞台とは違った趣を感じた。

ネタバレBOX

実家の寺を継ぐことを嫌がっていた主人公の修行僧、永然が最後には寺を継ごうかと思うようになっていく過程。、「アメフラシ」が唯一目に見え、未来を予知できる謎の女性、木島いくみ(永然の同級生)の存在。永然の実家に同行した修行僧たちに起こる面白エピソード。(アメフラシの仕業による)実家の寺の宿坊を経営する永然の姉や村人たちそれぞれの心情。様々なものがうまく絡み合ってまとまり、素敵な大人の童話に仕上がっていると感じた。物語もさることながら、今回の舞台にアクセントをつけ、盛り上げているのは客演陣だ。永然を演じた佐野陽一。永然の姉の夫役を演じた多根周作。アメフラシの少年を演じた久我真希人。中でも木島いくみを演じた勝平ともこは表情が抜群によかった。
テネシー・ウィリアムズ短編集

テネシー・ウィリアムズ短編集

有機事務所 / 劇団有機座

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2013/01/26 (土) ~ 2013/01/28 (月)公演終了

満足度★★★

真摯な姿勢に好感
翻訳劇というと、新劇の老舗劇団が上演するものというイメージがあるので今回のテネシー・ウィリアムズ(それも短編集)の上演は(どちらかというと)翻訳劇が苦手な私にはとてもいい機会だったと思う。皆さんのコメントにもある通り、当時の歴史的状況や作者の生い立ちと作品群が深く関係しているようで、よく事前に勉強してから観劇すべきだったと反省している。(幕間のガイドはとてもわかりやすかったですよ。)

ネタバレBOX

好みからいうと3本目の「踏みにじられたペチュニア事件」が好きかな。主人公の変貌していく様が、観ていて心地よかった。(最後が気にかかる終わり方だったけど。)役者でいえば4本のうち3本に出演の翠野桃の安定感のある演技、「バーサよりよろしく」のバーサ役、日下部あいの悲痛な叫びが印象的。今後、「テネシー・ウィリアムズ短編集Ⅱ」が上演されるようなので、次回はもう少し勉強してから伺いたい。
世界を終えるための、会議

世界を終えるための、会議

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2013/01/23 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

世界の終わりと世界の始まり
とてもわかりやすくクリアに伝わってくる舞台でした。

ネタバレBOX

「白黒つけるオセロと白黒つけられない人間」「りんごと新しい世界の始まりの予感」「自己犠牲という美しさの選択と人身御供という残酷さの選択」「今後のテクノロジーと人類の共存共栄について」など、小さな仕掛けと大きな問題提起をさりげなく織り交ぜ、興味深くとても楽しい舞台でした。「これからどうするのかは貴方達次第。」と高羽氏から投げかけられたように感じました。役者でいえば「翼島仁美」を演じた岸井ゆきのの透明感が印象的。
このまちのかたち(再演)【多数様のご来場誠にありがとうございました!】

このまちのかたち(再演)【多数様のご来場誠にありがとうございました!】

机上風景

タイニイアリス(東京都)

2012/12/20 (木) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

この愛のかたち
シンプルで地味な作品であるが鮮烈な印象を残す舞台。観る前は事件を取り扱った作品ということで映画で言えば「社会派」というジャンルなのかなと勝手に思っていた。観劇直後もリアルを追及しているという点において、その印象が強かった。

ネタバレBOX

しかし、各シーンを思い起こしながらつらつら考えるとその思いは変わった。まず食中毒事件の真犯人は判明しないままに終わるということ。事件により最愛の娘を失った深い悲しみが父親と母親、それぞれの視点から重層的に描かれているということ。母親(戸部有里)の友人である本橋理恵子の有里に対する深い友情。彼らに対峙する人物として登場する寺門睦美。そこに描かれているのは悲しみ=愛、であった。セットのない舞台。サスの使い方。間に
津久見市の美しい風景や在りし日の娘の姿を映し出すスライドショー。すべてがこれらの愛のかたちを表現するための大切な要素だったのだと思える。
当日パンフの中で咲く・演出の古川氏は“「このまちのかたち」は、とてもシンプルでわかりや数物語です。”と語っている。そこには物語のわかりやすさもさることながら、人類普遍のテーマである「愛」を誰にでも共感してもらえる形で描いている、という自負も含まれているのではないかと、私には思えた。
オートロックロックナット

オートロックロックナット

ソラリネ。

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2012/12/19 (水) ~ 2012/12/23 (日)公演終了

満足度★★

若手が揃っているのに・・・
独白の多用が見受けられたが、宙を見上げ耳障りのいい台詞を吐かせたら観客の心に響くと思っているフシがある。大きな間違いだ。会話でも台詞が相手に届いておらず(宙に浮いたままか、届く前に床に落ちてしまっている)会話が成立していない。せっかく若手が揃っているのにこれではもったいない。

泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

劇的なるもの
私は「桟敷童子」初心者(昨年の「改訂版軍鶏307」から)なのだが、今回も感じたのは、現実と虚構の狭間で揺られながら夢を見ているような気分になる舞台だということ。我々観客は「より劇的なるもの」、「演劇でしか成し得ない何か」を求めて劇場に向かう。「桟敷童子」の舞台はまさにそれを眼前に浮かび上がらせ示してくれる。それがこの劇団の大きな魅力になっているのではないか。(初心者なのに大層なことを言いました。)脚本、演出、美術、音響、照明、その他諸々のスタッフワーク、そしてもちろん役者の演技、すべてが揃ってこの至極の舞台「泳ぐ機関車」を観る事ができたと思わずにいられない。この時代に生きて、この劇団の舞台を観る事ができる幸せをしみじみ感じる次第である。

Hokuto No Ken

Hokuto No Ken

散歩道楽

OFF OFFシアター(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★

熱いぜ!男闘呼組
散歩道楽、久しぶりの観劇なのでうろ覚えなのですが、こんなに歌や踊りってありましたっけ。「男闘呼組」だからなのかな。結構、様になってましたよ。
くだらないと言われれば確かにそんなお話だが、肩の力を思いっきり抜いて観るのにちょうどいいくだらなさで私には心地よかった。次回の本公演も観たくなった。

すべての夜は朝へと向かう

すべての夜は朝へと向かう

劇団競泳水着

サンモールスタジオ(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/24 (月)公演終了

満足度★★★★

男性作家の作品かと思ったら・・・
評判がいいので知識も入れずに観たのだが、観ながら、これは女性作家の作品だなと思っていたのだ。現代女子の微妙な心理描写が印象的だったので。(恋愛に対する、男子の単純だったり、臆病な心理描写もあったのだが)
正直前半は、現代の恋愛を、等身大かつ軽いタッチで描いた作品なのかな、
オジサンはちょっとついていけないかも、と思ったのだが、さにあらず。前述した心理描写、役者の間の取り方(時折無音の空間が表出して、それがたまらなく気持ちいい)、数組の男女の恋愛模様をうまく絡ませながら進めて行く作品の構成力など、巧いな、とうならせるポイントがいくつも挙がる。私にとっては新鮮な発見に満ちた芝居であった。

ネタバレBOX

余談ですが、ザンヨウコさんの舞台、何本か拝見していますが、まともな(?)
役は初めて観ました。登場シーンが少なめだな、と思ったら最後においしいとこもっていきましたね。
マペットのクリスマスキャロル

マペットのクリスマスキャロル

巴プロデュース

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

予想外に楽しかった!
乗っけから失礼しました。マペットが登場する舞台とのことで「どんなものかなー」という好奇心で伺ったのですが、クリスマスのこの時期にふさわしい心温まる舞台でした。何よりマペットたちが愛らしい。(表情はないはずなのに)表情豊かで生き生きしていて、仕草にも表情が出ていて。彼らを操るマペティアさん達のここに至るまでの苦労たるや、大変なものだったろうと想像できます。そして、主演の倉石功さんのどっしりした存在感が、マペット達のファンタジックな世界とちょうどバランスが取れていて観ていて心地よかったです。勝手な推測ですが、倉石さんご自身がとっても楽しんで演じられていたようにお見受けしました。観終わった後、とってもいい気分でした。

プリオシンの竜骨

プリオシンの竜骨

BQMAP

シアターサンモール(東京都)

2012/12/12 (水) ~ 2012/12/16 (日)公演終了

満足度★★

あっさりしすぎて・・・
あまりにもあったりしすぎていて少々拍子抜けした。舞台装置や照明、小道具などで幻想的で詩的な世界を表現するのに腐心した跡は見られたが、内容に厚みがなく、観終わった後、何の感興も沸かなかった。

ネタバレBOX

途中の「お遊びコーナー」(出演者3人が、出されたお題、「山猫軒」を絵に描いて見せる)はなぜ必要だったのか。観客に媚びているようにしか見えない。もしそうなら、観客に媚びることで芝居は駄目になると思う。また、ジョバンニ、カムパネルラをはじめとする登場人物の描き方が表面的で物語に深みがないと感じた。その為、ラストの二人の別れのシーンも盛り上がりに欠けた。
蛍、紫陽花、百日紅。

蛍、紫陽花、百日紅。

劇団はんなりふるぼっこ

【閉館】(東京都)

2012/12/06 (木) ~ 2012/12/09 (日)公演終了

満足度★★★

捉えどころがない
タイトルの「蛍、紫陽花、百日紅」は台詞の中に出てくるがあまり内容とは関係ない感じ。「普通とは何か」がテーマだろうが、最後に登場人物の台詞で長々と語らせるのは少々お粗末な感じがした。芝居全体に流れる雰囲気は結構好きなんだけど、上演時間が短いのでそれぞれのエピソードをテーマに収斂させていく手法が欲しかった。ちょっと拡散した感が否めない。

吉岡再生

吉岡再生

コーヒーカップオーケストラ

シアター711(東京都)

2012/11/28 (水) ~ 2012/12/03 (月)公演終了

満足度★★★★

馬鹿馬鹿しさは程々なり
確かに登場人物は馬鹿ばっかりだ。でも愛すべき馬鹿ばっかりだ。愛したくない馬鹿が一人でも出てくると、それだけで嫌な芝居になるがそんなことはなかった。それから「馬鹿馬鹿しさをストイックに追求する」という割には、納得するシーンが半分くらい、納得できないシーンが半分くらいだった。(言葉遊びなど常套手段で攻めてくるシーンがチラチラ垣間見えたので)どうせやるなら徹底的に馬鹿馬鹿しくしてほしい。(それだとストりーが立ち行かなくなくなるかな?)でも馬鹿馬鹿しさのポテンシャルは十分に感じられたのでこれからどんどん馬鹿馬鹿しい芝居をしてくれそうで大いに期待できる。

へちゃむくれと台風

へちゃむくれと台風

劇団テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2012/11/22 (木) ~ 2012/11/29 (木)公演終了

満足度★★★★★

相乗効果による秀作
作、演出の鈴木氏、照明、美術、音響等のスタッフ、キャストの役者陣の力が相乗効果となって、味わいのある作品に仕上がっていました。

ネタバレBOX

作家の鈴木氏が役者一人一人に当て書きしたとあって、登場人物のキャラクターが皆、魅力的で最後まで目が離せません。特に吉川亜紀子さん演じる旅館の女将が、母親の言葉に愛情を感じて浮かべた表情は絶品でした。
カラスの楽園

カラスの楽園

Trigger Line

小劇場 楽園(東京都)

2012/11/15 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

見応えあり!
「群像劇」というだけあって、各人物の場面ごとの感情の動きが細かく表現されていて見応えがある。また、「小劇場楽園」の独特な空間をうまく使っており、各場面の情景が思い浮かぶようだった。照明も的確で、音楽も時代の雰囲気をよく出していた。そして(作家の力は言うに及ばず)何よりも、役者の演技力がこの物語を引っ張っていた。あえて欲を言えば、熱演というより過度な演技と思われる場面が見受けられ、一部の観客には「置いてけぼりにされた」と感じる場合もあるだろう。

海と日傘

海と日傘

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2012/11/14 (水) ~ 2012/11/18 (日)公演終了

満足度★★★★

静謐で美しい物語
静謐な時間と空間が観る者をその時代、その場所へそっと誘っていく。視覚のみならず、触覚、嗅覚にまで訴えかける演出が切なく美しい物語を一層引き立てている。

僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい

僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2012/11/07 (水) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★

情熱は感じるのだが・・・
5本の短編と銘打っているのだが、ショートコント集という印象。(シリアスなものもあったが)若い人と笑いのツボがずれているのかあまり笑えず消化不良であった。ただ、溌剌として、台詞も早いわりによく聞き取れたので最後まで飽きずに観られた。

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