中古少年漂流記の観てきた!クチコミ一覧

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マレビトの会『HIROSHIMAーHAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』

マレビトの会『HIROSHIMAーHAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

自由学園明日館 講堂(東京都)

2010/11/24 (水) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

落ち葉が舞う季節の
明日館講堂もいいよねー。夕暮れのだんだん暗くなる中、ステージにボンヤリと座っていても全然ジャマされないで済むパフォーマンスだったなあ。建物が堪能できたなあ。でも、内容はどうなんだろう。正直言って、雰囲気はいいけど、内容が物足りないって気がしてしまったなあ。なにしろ「ヒロシマ」っていったら、ハンパじゃないテーマだからなあ。

ネタバレBOX

勝手に2回のテラスに出たりして、冷たい空気が気持ちよかったなあ(って、私は何を観に行ったんだ!?)。
万福ラバーソウル

万福ラバーソウル

劇団一の会

ワンズスタジオ(東京都)

2010/11/23 (火) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

ジョン・レノン
を中心に、ビートルズナンバーやダイアナ・ロス&シュープリームス、レターメンなんて曲がかかりまくり、熱い青春&後期青春(?)のドラマが繰り広げられる。軽快に物語は進み、笑いあり、涙あり(私の隣の席の女性は、“先生の件”から後はずっと泣いていた)。笑いも、ごく素直に吹き出しちゃう感じのものなので、観劇後はほんわかで気分もスッキリって感じ。“ベリカード”なんて言葉も出てきて、その世代モノとしては参りました。

ネタバレBOX

でも、正直言うと、キーパースンである滝沢がどうしているのか、あいまいなままで終わるわけで、ある意味そこが味わい深いところなんだけど、どこか物語の結末が宙ぶらりんな感も否めなかった。だって、彼が出てきただけで、全てが大きく変わってしまう余地が残されているから。もっと言うなら、滝沢が魅力的過ぎるということだろうか。その情熱で長部と森田の2人の人生に影響を与え、顧問の先生の人生に影響を与え、アメリカに渡り子供にピストルで撃たれてしまった先生の遺志を継ごうと、恋人の森田と別れてまで自分もアメリカに渡った滝沢。その消息・人生こそが、観客の大きな興味の対象になり、主役2人が少し色あせて見えちゃった上、滝沢はどうしてるんだろうと結末にもややモヤモヤ感が残りました。
のら猫たちは麗しの島をめざす

のら猫たちは麗しの島をめざす

榴華殿(RUKADEN)

タイニイアリス(東京都)

2010/11/20 (土) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

日本語、韓国語、中国語が飛び交う
3カ国合同公演。言語の違いをその手で乗り越えましたか。台本でも工夫してたし。笑えるネタもツッコみたいところもすし詰め状態で楽しめました。鯖子やゴロツキ(特に台湾の!?)や支配人の「ひろこ」さんのキャラなんか好きだなあ(中でも「ひろこ」さんの体のサイズと態度のサイズ(?)の反比例ぶりが光る!)。ただ、多言語の分、同じ事やるのにも時間がかかるじゃないですか。そのことの対策の意味でも、もう少し舞台装置があって、直感的に居場所が判断できたら良かったと思う(ちょっと舞台上が寂しいし)。韓国・台湾の役者と、日本の役者の絡む場面ではどうしてもタイミングを探っている感じのギクシャク感を感じるので、もっと馴れ馴れしい雰囲気が出ると良かった。ミケ、探偵の助手、支配人は喋りがいいからセリフ以外にも、もっとツッコミ入れたり、呟いたりすれば、潤滑油的な役割を果たすのでは、と辛い何かを食べながら思いました(またそれかい!)。

ネタバレBOX

日本語を話せない外国人役者のセリフの対策として、通訳入れる、わからないまま放っておく、片言の日本語をしゃべらせる、しゃべらせない……って、字幕以外なんでもやってるやん(笑)。しかも、日本語わからない外国人が日本で探偵稼業してるって、設定が強引過ぎやろ(笑)。劇場に取り付いている霊の鯖子を海外に連れてくし(笑)。芝居前に鯖子がやっていたのは、てっきり観客サービスくらいに思っていたら、本番になっても本質的に変わらなかったし(笑)。ついでにパンフに載ってる他の公演の情報の会場は「東京より8時間45分」なんて書いてある外国だし、と辛い何かを……。 
punctum プンクトゥム

punctum プンクトゥム

MacGuffins

pit北/区域(東京都)

2010/11/19 (金) ~ 2010/11/21 (日)公演終了

前半は、長めのコント
といった感じで、その最後の方はドタバタしているだけの印象もあったけど、テンポも良くて楽しませていただきました。シンプルな作りのせいか、役者たちの持ち味か、全体的に爽やかな印象で気持ちよく観られますね。だけど、見せ所で聞かせどころの2人の女性の長い会話の部分はどうなんだろう。余計な動きを入れず、セリフだけで勝負!というつもりなのかもしれないけれど、私には棒立ちの2人のやりとりに、なにか物足りなさを感じてしまったのだけれど……。

ネタバレBOX

コンビニでバイトしているところに入ってきた強盗がかつての同級生!ってのが好きです。近所で強盗するな!(っていうか、強盗は遠征地でもしないでください……あくまでもお芝居です、お芝居)あと、チラシのコピー好きなんですよ。あの娘のイメージがもうちょっとあると良かったかな。
悪魔のしるしのグレートハンティング

悪魔のしるしのグレートハンティング

悪魔のしるし

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/11/11 (木) ~ 2010/11/17 (水)公演終了

本作では
劇場空間の中央に巨大ボードゲームを設置。ゲームに興じるプレイヤー(=出演者)たちは、サイコロによって進行される「盤上の物語」を生きることとなる。――F/Tパンフレットより……って、 どこが??????????????????????????????????

ネタバレBOX

……と思っていたら、内容大幅に変わったそうです。演出の危口さんがアフタートークで言ってました。いやあ、フェスティバル/トーキョーのパンフの説明見て、まさにそれを楽しみに行ったんだけどなあ……。演劇はクーリング・オフって効かないの? でも、命が惜しかったら苦情は言わない方がいいよね。フェスティバル/トーキョ●(プライバシー保護のため、一部隠します)の関係者らしき人(?)は、苦情言って劇の中で惨殺されてましたから。おお、それこそが追い詰められた演出家にとってグレートハンティング!? (……でも、本当は、話が3層構造で進む面白い作りともいえるのでは……)
ブードゥー

ブードゥー

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2010/11/12 (金) ~ 2010/11/17 (水)公演終了

……見ない方がいいですよ……
……この芝居を観る気があるのなら、「観てきた!」の投稿も、チラシも見ない方が。いや、ネタバレもなにも、ストーリー的にはみんなチラシに書いてあるも同然ですから知ってもどうってこと無いと思いますが。なら、なぜ読まないほうがいいのかというと、この芝居の最大の見所、いや、感じ所は、全体を包む雰囲気だと思うんですよ。何とも言えないその雰囲気を少しでも多く感じたかったら、あまり情報を抱えずに見たほうが間違いなく楽しめます。「封印」されて渡される配布物の「演出ノート」も必読ですね、もちろん観劇後に……。

ネタバレBOX

観客席で見ている自分も仲間に入れてもらいたくなるような楽しい病室がいつの間にか恐怖の場に……結局、最後まで謎が解けるわけでも、悩みがなくなるわけでもないのなら、主人公が抱えた恐怖はどうなるのか……そりゃ、きっと客が持ち帰るわけですね。だってそれは、突き詰めれば、人間の根源的なものからくる恐怖だもの……。
HOLE

HOLE

Logiz Game(劇団ギルガメっす♂改め)

高田馬場ラビネスト(東京都)

2010/11/12 (金) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

チラシの●の正体が知りたくて
行ってみまた(どんな理由じゃ)。もしやただのモザイク消し代わりか? 前説でいきなり「“次回から”シモネタは封印します」なんて言いだしたので、「間に合った!」と俄然気分が盛り上がった(おいおい)。答えはすぐにわかった。舞台正面の壁にでっかい●が空いているんだもの。やがて床にも1つ。それは、時には幼い頃の夢の象徴だったり、心にポッカリあいた穴だったり、遠くの様子を映し出す水晶玉のようだったり、肛門だったり(え、そう思ったのは私だけ? そんなはずはないよねっ、ねっ!?)色々なものに見えてくるのだけど、最後はラファエロの母子像かなんか描かれた円形のキャンバスのようにさえ見えてきた。舞台美術と衣装が独特(キッチュでポップ?)で、それだけ見ていると面白いデザイン。ただ、あれだけ個性が強いと、特に舞台美術は、想像の邪魔をして、違う場面になっても場面が変わった気がしないのですよ。ごく一般的なことを表現したい場面では、ことさら足を引っ張っている気がしたなあ、残念ながら。

ネタバレBOX

内容的にさほど過激なシーンがあるわけでもないけど、婚約指輪代わりに、いきなりアナル・バイブレーター出されても……って書くと、シッチャカメッチャカっぽく聞こえるけど、なかなか面白い話でした。実際には登場しないおばあちゃんの話とか好き。
The Blue Dragon - ブルードラゴン

The Blue Dragon - ブルードラゴン

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/11/11 (木) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

眠くなるほど新鮮味のないストーリー!!
と、目が覚めるほど美しいビジュアル!! *          *    *      *     *        *        *           *      *             *                *          *                       *                *         *             *          *      *
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ネタバレBOX

あまり後ろの席だと、字幕が読みづらい感じですね。習字、踊り、自転車、列車、アトリエ、空港、アパートの外のシーンやその切り替えは良かったけど(つまりアパートの中以外全部じゃん)、男のアパートのシーンはストーリーのせいもあって、退屈でした。最後のシーンは、3種類あったけど、どうせなら男だけが子供を連れてカナダに帰るという、一番ありえないシーンも加えて欲しかった!?
銀河系ホームレス

銀河系ホームレス

宇宙食堂

ザムザ阿佐谷(東京都)

2010/11/10 (水) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

決して宇宙レストランではない!
SF調ではあるけれど、物語の内容は、ごくオーソドックスな「頑張りましたよ、そしたら上手く行きましたよ、おかげでナゾも解けましたよ、良かったね」系。時代設定は2071年というが、そのファッションはどこか1970年代風(いや、1960年代かな)。それでも衣装はまだデザインがオシャレ。SF的小道具に至っては、宇宙モノにありがちなメタル感や新素材感なんて皆無で、ダイソー感満点(!?)だもの。そして「叙情的ノスタルジック物語」というだけあって……(以下、ちょっとネタバレ)

ネタバレBOX

……第二国際宇宙ステーションがある時代に、ほうきとちりとりで掃除やってるわ、ポップコーンの売り子はいるわ(しかも人気のないテーマパークで)、お母さんは娘にオハギ届けるわ、半纏みたいの着たオジサンは出てくるわ、ヒロインが悔しさの表現に道に転がってる空き缶蹴るわ……。つまり、気取らずに、SF調の設定を裏切って遊んでいるところが楽しい。これは、決して宇宙レストランや宇宙カフェではなく、まさに宇宙食堂の“スペース大衆食堂演劇”であったのだ。あっ、しまった! 帰りに飴くれると言ってたのにもらい忘れた、くそーっ!!!(こら、それのどこがネタバレじゃ!)
follow the arrows フォロー・ジ・アローズ

follow the arrows フォロー・ジ・アローズ

いいむろなおきマイムカンパニー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/11/05 (金) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

←や↑や→や↓も活躍!
肩の凝らない、とても楽しいステージでした。セリフがない、いや、“ほとんど”ない(ここ重要!)のに体の動きが饒舌に語る。とってもしゃれていて、それなのにいいむろなおきさんの人柄のせいなのか、あるいは風貌のせいなのか(こら!)、ひょっとすると体型のせいなのか(こらこら!)気取った感じがしない。とても親しみやすい雰囲気なんですね。次から次へと展開され、間延びしたところもなく、他の出演者の方との息もぴったり。それをこの小屋の距離で見られたんだからいいよね。

ネタバレBOX

ちなみに、私は頭に矢印が突き刺さっている“矢印ガール”(正式名知りません!)と、出演者のところに名前の出ていない“出演者”(哀愁があるし、フットワークもある!?)がお気に入り↑↑↑、じゃなかった、お気に入り!!!
点点

点点

みどり人

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2010/11/06 (土) ~ 2010/11/08 (月)公演終了

一見、普通の生活をしているように見える人たち
の中にも、実は……みたいな表現のための前置きにあるのだと思うけど、“普通”が長すぎるんじゃないかなあ。それも普通過ぎて、なんか、芝居を観てるのではなく、街の喫茶店にいるような雰囲気なんですよね。悪いけど今日は“喫茶店”でお昼寝ターイム!になっちゃうのかな?(13:00からの回だったので)と思っていたら……(ほら、気になるでしょう? でも、ここから先はネタバレなんですよ、公演が終わっているとはいえ、再演があるかもしれないし、念のため……)

ネタバレBOX

……手紙の一件から、急に面白くなったと思うんですが、遅すぎた感じでした(もう、テンション盛り下がっちゃって、脳が働かなくなって、面白くなったことにも気づけません!?)。幼い頃に自分の弟を殺してしまった男は何者なのか? その男に恋した、自分の声が嫌でしゃべるのをやめてしまった女はどうなるのか? 弟を殺したとわかった男とのニュージーランド旅行はどうなる? 自殺した女は何者? など、面白くなりそうないい種が残っていただけに、それらがすべて吹っ飛ばされる結末に、それはないだろうモーモー気分でしたよ。
【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

今度は「白」
「黒」同様に「シュルリアリスム宣言」があったけど、演出が違うんですね。「黒」に続き、オムニバスなので複数の話に同じ役者さんが出てるの観るのもオツでした。

ネタバレBOX

女優さんの素敵なナマ背中見るのもオツでした(“額縁ショー”みたいだったけど……だから、ほんの業務連絡ですってば……)。舞台の断頭台使うのが見られました。奥さ~ん、これがね~スパッと良く切れるんですよ~(TVショッピングかい!)。
真説・ウラハラ海峡

真説・ウラハラ海峡

のりしろチップス

pit北/区域(東京都)

2010/11/05 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

うーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーん。「説明不足で、しかも論理的ではない展開をする物語」と「登場人物の性格の一貫性の無さ」と「たまに出るあまり面白くないギャグ」がデススパイラル!!! これは作者の思いとはウラハラのデキなのか、そうでもないのか? 3つのうち1つでも改善してくれれば、海峡の霧のむこうに行きたい場所の影が見えてきそうな気もするが……。

ネタバレBOX

脚本家さん頑張って下さいよ。シモネタやらされて全くウケずに場内が静まり返っている(客の表情まで見えるんだもん)ときの役者さんの顔見てたら、世界の恵まれない子のドキュメント見ているくらい泣けてきました(ふ、不謹慎ですみません!)。
ハコモノ

ハコモノ

劇団お座敷コブラ

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

ハコモノハハハコモノデナクチチコモノ!?
「ハコモノ」の着想とか、個性的な登場人物とか、場面構成の複雑なところとか面白かったんだけど、脚本がそれを生かしきれていない感じ。また、場面が変わったとき、いったいどこの出来事なのかしばらく判断がつかない感じのところが何箇所かあったりして「ここはいったいどこ!?」って、ストーリーに関係なくナゾ解き状態でした。これは個性の強いデザインのセットを使って、色々な場面を表現していることも足を引っ張っているのかなあ? もう少し整理して、ストーリーの幹の部分をまとめてほしい感じでした。

ネタバレBOX

物語中、「ハコモノ」という“兵器”の威力を見せられ続けていたのに、最後の方で、普通の銃持ったオジサン1人に何人もの「ハコモノ」所持者が制圧されちゃうのはいかがなものか(笑)。「ハコモノじゃなくてバッタモノかい!」気分でした。どうやら、「ハコモノ」の本当の凄さには、思いついた脚本家も気づいていないらしい……(おいおい!)。ラストの「愛のハコモノ」は、もっと感動させてくれる演出があってもいい良いアイデアですよ。あっ、 しまった、投稿タイトルがネタバレだった!?
新おとぎ夜話

新おとぎ夜話

Jungle Bell Theater

ART SPOT LADO(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

狭いスペース、質素な舞台は
町内会の児童劇でも始まりそうなムード。「これは本公演とは違って、私が好きでやってます。内容も難しかったら印刷物の方読んでください。ゴメンナサイ」みたいな演出家の謝罪挨拶(?)で始まった時はどうしようかと思った。上演中、出番ではない出演者なんか隠れきれないで、客から見えるとこに座って待機してんですから(笑)。照明も、照明というより終始同じ「部屋の明かり」。稽古場か、ここは!? でも、テンポのいい会話と、小難しいことを丁寧に説明した脚本と、こんな舞台でも手を抜くことなく、それでいて楽しんでもいるような演技がよくてとてもいい感じで、次第に劣悪な舞台環境と座席環境を忘れた。決してブワーッ!と圧倒されるような感じではないけれど、あの環境とシンプルさで、あんなに客を楽しませることが出来るんだと感心。劇中劇が3つとも面白かった(それでいて1時間20分とコンパクトに収まっているのも良かった。でも、お尻はやっぱり痛かった……)

ネタバレBOX

豚、蛇、猿の役が良かった。特にキャスティング!(って、役者誉めてることになってるか、これ???)
【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

【終了!】B4 paper books【ご来場ありがとうございました!】

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了

「黒」を観たのですが、
オムニバスということもあって、どの話も懇切丁寧に説明しながら話が進む感じではないし、「訳わかんねえ」と切り捨ててしまえる場面があるのも確か。でも反面、理屈の順路を歩いていくのではなく、闇の中を手探りで進むような面白さがあるのも事実。その独特の空気感みたいなものがいい。そもそも世紀の奇人・狂人を描こうというのだから常人には理解できない世界が展開されて当然だともいえるし。しかし、「シュルリアリスム宣言」のシュールさ(?)には笑いました。あれ、「白」のとは違うのですかねえ?

ネタバレBOX

下着同然の姿で4人もの女性がのたうつ場面では、生き血を浴びて若返るバートリのように、私も元気になってしまいました(って、私は何を言っているのだ!って、いや、こんな情報も集客につながるのじゃないかという、ほんの業務連絡(なんの?)です)。
飛龍伝

飛龍伝

北区つかこうへい劇団

北とぴあ つつじホール(東京都)

2010/11/02 (火) ~ 2010/11/06 (土)公演終了

1973年の初演に見た人たちは
(その後改稿されているとはいえ)、その時代にどんな興奮を胸にこの芝居を観たのだろうかと、羨ましく思ってしまう。しかし、残念ながら、機動隊と学生の衝突も今では遠い昔のことで、その影さえ消えてしまいそうだ。そんなリアリティーのない現代だからなのか、わからないのだけれど(他の再演も観ていないし)、この内容で2時間半は正直辛かった。終盤の一時間はダレてしまい、ステージ上の熱演が空回りして観えるばかり。つかこうへんさん追悼気分で、心に何か持ち帰りたかったのだが……。私が見たのはゲネプロなので、本番が「飛龍」となることを祈るばかりだ。

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

七里ガ浜オールスターズ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

タイトルほど大仰ではなかった……
かもしれない(劇団からネタバレ禁止令が発布されていたので、あいまいにしてみました(笑))。続きは「ネタバレ」で。

ネタバレBOX

なにしろ、この芝居の最大の特徴は、ある意味何も起きないことで、それを知ってしまったらつまらないし、言わなきゃ語りようがない……。ほとんどありはしないのだろうけど、今の世の中ならあってもおかしくないような会議。登場人物も全員、自分の分身に思えたり、自分の知り合いに確かいたよな……みたいな人たち。話し合う内容も、重大といえば重大だが、ちっぽけと言えばちっぽけ、だけど個人個人にはやっぱり重大。そして、会議は大きなどんでん返しや、驚くべき展開も解決策もなく終わる。あくまでも自然、果てしなく身近、な物語に、思わず手を挙げて「その件に関して、私にもひと言言わせてもらっていいですか?」と会議に参加しそうになりました。そんな、会議に最後まで出席できた(?)のは、等身大の悩みや思いや矛盾を胸に生きている登場人物に、とても共感できたからかなあ。しかも6名全員に! 
起て、飢えたる者よ

起て、飢えたる者よ

劇団チョコレートケーキ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

会場に入るとすでに「あの山荘」に
迷い込んだようだ。暗闇。吹雪の音。狭い空間を生かしたセットが、まるで「現場」にいるような気にさせる(最近めっきり冷え込んできたし……)。だが、そこに登場する役者たちは到底、あれらの凶行の後であることや、追い込まれた者の悲壮さを感じさせない。心身ともに健康そうな顔つきで、どこか喜劇的気分になる(当然なんだけど、設定とのあまりのギャップに笑えるし、なぜか少しホッとしたりもする)。それでも、役者の熱演と、無駄のない脚本、空間作りの巧みさが、最後まで緊張感を途切れさせない。予備知識や場面の迫力に呑み込まれると、ドキュメントを見ているような気にさえなる。しかし、作り手側も言っている通り、これは全くのフィクションだ。実際にあった出来事のデータを使い、虚実織り交ぜて(というより、ほとんどが虚というべきか)とてもうまく作り上げたファンタジーだと思った。(反革命的感想でスミマセン。自己批判します)

ネタバレBOX

目の前に電話がある席だったので、ベルがなったとき、思わず受話器を取りそうになりました。
アタラシイカオ

アタラシイカオ

Neo Mask

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2010/10/21 (木) ~ 2010/10/26 (火)公演終了

“車イス”も“至福のイス”もイイっス!(おいおい)
殺陣がいい。単なる迫力ではなく、恐らくは伝統的な美しさも踏まえているんだろうなあ……なんてことを考えている間もないスピード感(!?)。殺陣だけに終わらず、ちょっと凝った仕掛けまでして楽しませてくれるのも嬉しい(車イス先生!)。ストーリーにもいくつかナゾがあって、ラストに向かって集束されていく面白さもある。が、白紙の状態から見るとナゾだらけでちょっと疲れる(えっ、私の“脳力”の問題!?)。ストーリーの材料ではない、遊びの部分がもう少しあると、疲れが癒えたかも。ちなみに、キンケロシアターを使ってくれること自体、観客に対するサービスで観劇の疲れも癒えるなと、“至福のイス”に体を沈めながら思ったのでした。

ネタバレBOX

おなかでジャンケンできそうな車イス先生のSFXっぷり(!)も良かったけど、切り落とした腕が家来が拾ったあとでもまだ動いている場面の、なぜか家来の腕の短くなりっぷり(!?)と、観客への見せつけっぷり(!?!)も良かった!

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