+sugar+の観てきた!クチコミ一覧

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モダン・ガールはネコを探して

モダン・ガールはネコを探して

劇団レトルト内閣

HEP HALL(大阪府)

2020/01/24 (金) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

まさしく、舞台そのものがモダンでした。
最近の作風とは異なり、わたしが観始めたころのレトルト内閣の感じでちょっと懐かしい心地。
またこんなレトルト観られて嬉しかったです。

その鉄塔に男たちはいるという+

その鉄塔に男たちはいるという+

MONO

AI・HALL(兵庫県)

2020/02/13 (木) ~ 2020/02/17 (月)公演終了

満足度★★★★

だいぶ前、まだ観劇に出会って間もない頃に、プロデュース公演的な別団体で観ました。
それをホームで観られる喜びが先立つ。
上演当時から月日が随分と経っていておそらく随分と変わっているであろうに、観ると不思議なもので、あぁやっぱりここがホームなんだなという感覚、しっくり馴染んでいて。
プラスの部分、進化の部分、見事でした。
作品が時を超えて在り続ける姿を観た思いがしました。

『君ヲ泣ク』×『ラズベリーシャウト』

『君ヲ泣ク』×『ラズベリーシャウト』

PLANT M

ウイングフィールド(大阪府)

2020/02/11 (火) ~ 2020/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

ラズベリーシャウトの方を観劇しました。
空間の空気が濃密でした。
空気がうねうね蠢く生き物のようにさえ感じた。
生の観劇の醍醐味、劇場でしか味わえない感覚、映像には絶対に残せない。
こういうのがあるから、劇場へ足を運ぶことをやめられない。

お通夜イレブン

お通夜イレブン

なにわニコルソンズ

TORII HALL(大阪府)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

ふたつのバージョンを別ステで分けないで、1ステで観せてくれる。
その意味と意義と値打のある2バージョンでした。
ひとつの公演で何パターンもあって一回の観劇で完結できないタイプの公演は観客に優しくないと思っている方なので。
この公演は観客にも寄り添っていて、また全ての出演者に見せ場が無理なく自然に設けられている役者さんにも寄り添っていて。
心ある公演だなぁとしみじみ感じ入りました。

ときめく医学と運命的なアイデア

ときめく医学と運命的なアイデア

匿名劇壇

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2020/02/14 (金) ~ 2020/02/29 (土)公演終了

満足度★★★

フラッシュフィクションは匿名劇壇の代表的なジャンルで、面白いのは面白いのですけれども。
長編が観たかったというのが、当時の偽らざる正直な気持ちでした。

北向きのヴァルキュリヤ

北向きのヴァルキュリヤ

BALBOLABO

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2020/03/04 (水) ~ 2020/03/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても良かったです!
キラメキの時のような、煌きがありました!
魅力的な役者さんが揃っていて、個性的なキャラクターに仕上がっている。
展開が気になってグイグイ引っ張っていかれました。
熱い舞台でした!

愛する母、マリの肖像

愛する母、マリの肖像

T-works

ABCホール (大阪府)

2020/03/27 (金) ~ 2020/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

小学生の頃に伝記まんがで知ったキュリー夫人。
今回舞台で観たキュリー夫人は、わたしの全く知らなかったキュリー夫人でした。
このような人生を歩まれていた方だったのですね。
重厚な舞台でした。

アリス・イン・スランバーランド

アリス・イン・スランバーランド

演劇ユニット衝空観

in →dependent theatre 1st (大阪府)

2020/03/06 (金) ~ 2020/03/08 (日)公演終了

満足度

詩を朗読しているかのような長台詞の多用。
雰囲気で流されてゆく展開。
ごめんなさい…あまり好みではありませんでした。
キャラクターや衣装は可愛かったです。

屋上の父帰る

屋上の父帰る

Contondo

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2020/09/20 (日) ~ 2020/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

時間軸の違い、空間の違いを表現する演出のなされ方が、とても洒落てて良かった。
場面が進み、ベールを脱ぐように仕掛けが動き出した瞬間が快感でした。
全く別々のものだと思ってた同時進行するふたつの物語が、時空を超えて交錯する瞬間。
心を奪われました、あまりに巧み。
演者の中ではザキくんの演技が特に良かった、こんな風に演じてるところはあまり観たことない気がします、新しい顔を観せて頂きました。

The last night recipe

The last night recipe

iaku

AI・HALL(兵庫県)

2020/11/05 (木) ~ 2020/11/08 (日)公演終了

満足度★★★

とても文学的な舞台でした。
それぞれがそれぞれに自分の殻に閉じこもっていて、寄り添い合うことができない。
真っ直ぐに歪んでいて、不器用な人達。
生まれ育った環境の違いが痛々しい、双方ともに。
観ていてなんともいえない歯がゆい気持ちになりました。

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT:20

INDEPENDENT

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2020/11/19 (木) ~ 2020/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

一作一作について書きたいと思いながら年が明けてしまい…。
笑えるものから、意表をつかれたものもあり、予想通り型破りだったり、心底恐ろしい気持ちにさせられたものもあり、観てて辛いものもあり、バラエティに富んでた。
観劇の作法としては例年とは異なりながらも、舞台の上は何も変わらない、例年通り面白い一人芝居の祭典。
今年も目いっぱい楽しませて頂きました、珠玉。

F・I・G・H・T ~ いつも一緒に ~

F・I・G・H・T ~ いつも一緒に ~

あみゅーず・とらいあんぐる

ウイングフィールド(大阪府)

2020/11/06 (金) ~ 2020/11/08 (日)公演終了

満足度★★★

しっとり落ち着いたオトナのお芝居。
映像ではなく、目の前で生身の人間が演じるこの雰囲気を味わえるのが上質時間で。
気負うことなく、しみじみと味わいたい舞台。

ジュニアミュージカル 劇団Little★Star-team Earth-vol.4『READY GO!』

ジュニアミュージカル 劇団Little★Star-team Earth-vol.4『READY GO!』

劇団Little★Star

堺市立西文化会館・ウェスティホール(大阪府)

2020/11/01 (日) ~ 2020/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

将来ある若い世代の役者さんが、舞台の上できらっきらに輝いてました。
観ていて励まされるような力づけられるような心地のする舞台。
オープニングの歌唱ですでに涙腺が刺激されたり。
未来、希望が舞台の上に溢れてた。

夜、ナク、鳥

夜、ナク、鳥

ことのは

アトリエS-pace(大阪府)

2020/04/02 (木) ~ 2020/04/05 (日)公演終了

満足度★★★★

公演中止で初日だけの上演となってしまった公演。
たまたま初日に観劇を予定していたおかげで、観る事ができました。
過去何度か観たことのある作品。
演出や演じる人によって印象が全く異なる作品。
今回は軽快で現代的になってたように思いました。
時世柄あまり重たいのは観るのにしんどい心理状況だったので、今観るのにとても良かったです。

晴矢純三郎一座 歌謡ファミリー

晴矢純三郎一座 歌謡ファミリー

春匠

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2020/01/18 (土) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★

雰囲気が大衆演劇のような感じでした。
初めての団体さんだったので、ちょっと色々と衝撃。
マネキンのような演出の場面が印象に残ってます。

風博士

風博士

シス・カンパニー

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2020/01/08 (水) ~ 2020/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★

あの短い作品から、こんな骨太の長編を創り上げられるだなんて。
普段テレビ画面や映画館で観ている役者さんの生の演技を観られて感激でした。
ものすごく当たり前のことですが、映像で素晴らしい演技をされる役者さんは、生の舞台でも素晴らしかったです。
中井貴一さんの歌声が忘れられない。

【Perfect Murder Case -パーフェクト マーダー ケース-】

【Perfect Murder Case -パーフェクト マーダー ケース-】

竹内尚文プロデュース

劇場HOPE(東京都)

2020/10/28 (水) ~ 2020/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

遠方からでしたので、配信で観させて頂きました。
観終わった後、魂を吸い取られたかのような心地に。
劇場で観てたら、しばらく立ち上がれなかったかもしれません。
冒頭と終幕で視点が変わるような、入り口と出口が違うような、観ていたものが徐々に、あるいはガラリと、正体を現す。
なんとも奥深い、心が交錯する舞台でした。
素晴らしかった。

ぷらすのと☆えれき「我が生涯、痛恨のダ・カーポ」【東京公演延期】

ぷらすのと☆えれき「我が生涯、痛恨のダ・カーポ」【東京公演延期】

ラボチ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2020/12/04 (金) ~ 2020/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

ボケとツッコミのキャッチボールが抜群。
最高の間の良さでリズムが良く、隙間なくどこまでも笑いに貪欲。
3人ともにモンスターでした。笑い疲れました。

THE CIGAR ROOM

THE CIGAR ROOM

THE ROB CARLTON

京都劇場(京都府)

2020/12/18 (金) ~ 2020/12/20 (日)公演終了

満足度★★★★

京都劇場という大劇場の舞台でも負けることなく映えていた舞台美術がさすが。
常々この見事な美術は大劇場向きだと感じてました。
ロブカールトンの笑いは上質で、冒頭から延々と随所に仕込まれるネタが心地良い。
ずっと笑ってた気がします。楽しかった。
普段大変に笑いが上品だと思っていたので、開幕早々に放り込まれてきた下ネタに意表を突かれて大笑いしてしまったのが、ちょっと恥ずかしい(笑)

最終電車極楽橋往

最終電車極楽橋往

MEHEM

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2020/10/16 (金) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇場での観劇、アーカイブ配信での観劇、ノベライズ。
様々な媒体で楽しませて頂きました。

ネタバレBOX

時は大正時代、怪異が居る世界、大正浪漫の世界。
華族の家柄、父親の分からない子供ということで、肩身の狭い想いをしながら過ごすエミ。
母の死をきっかけに家を出されることに。
そこに現れる、母の旧友の青山。
青山に連れ出され、見知らぬ父親を探す旅に出る。
汽車の旅、切符は書き手の想いの残る手紙。
汽車ってのがいいですよね、銀河鉄道とか色々と連想する。
手紙は白紙、文字が消失している、切符を切る毎に、そこに書かれていたはずの思い出の残る場所へ誘われる。

巡る場所には、それぞれ怪異がいて、それぞれに父親との思い出が語られる。
ここがとても楽しかったです、一緒に旅してる気分。
旅を通して各キャラクターの個性が掘り下げられて、役がどんどん質感をもっていき、親しみが湧く。
スピンオフで、この巡る場面いっぱい創れそう、ていうか観たい、もしくは読みたい。
怪異と聞くと個人的には某物語シリーズが頭に浮かびますが、怪異辞典とかあったら読みたいかも、他にどんな怪異がいるんだろう、でもあんまりおどろおどろしくない書き口なのがいいな。

青山の想いがせつなかった…。
思い出の中、ちづちゃんと一緒にいる時の青山の表情が、あまりに幸せそうで、愛おしさが滲み出ていて。
正一の消失の真相明らかになり、ちづちゃんの娘から責められ罵られ想いを暴かれた時の青山の泣き出す一歩手前な表情が、あまりに辛そうで悲しそうで。
ずっと好きだった想い人が、突如現れた男に奪われてゆく、それを祝うことしかできない、見てることしかできない。
記憶から消えてもなお、独りぼっちにされてもなお、夫を想い続けこちらに想いを向けてはくれないちづちゃんを前にした時の絶望。
ずっと、ずっと、傍に居続けていたのは自分なのに。
自分にもしものことがあった時は娘をよろしくと、憎い恋敵との間との子を託された時の気持ちは、如何程だったろうか。
それでも、正一の消失に罪の意識を背負う青山は、託された娘を連れて、父親に会わせる旅に出る、命を賭した贖罪。

エミが青山を責め立てている場面は、辛かった。
紹介はした、だけど選んだのは正一自身、拒絶することもできた、なのに言い訳するでもなく、弁明するでなく、エミの言葉全部受け止めて罪を背負って死を選ぶなんて。
幼い頃からきっと青山はずっとエミのことも可愛がってた、大切にしてくれてた。
それも全部なかったことかのように、帳消しに、そんなのって…。

青山は、果たしてそんなに悪いことをしたのだろうか、と思う。
確かにサトリに引き合わせはした、だがしかし、無理強いをしたわけではない、サトリと契約することを選び取ったのは正一自身。
自身の存在と引き換えにしてまでも、小説家として成功を納めたかった、納得のいく作品を書き上げたかった、そしてそれは叶った。
取引の代償で結果自身がどうなってしまうのか、事前にどこまで承知しての選択だったのかは分からない、でも劇中のサトリの台詞からは納得ずくだったのだと覗える。
ならば、例え存在がこの世から消えてしまおうとも、書きたいものが書けて、そしてその作品はこの世に残り続ける、それは自身満足のいく人生だったのではないだろうか…。
何が正しくて、何が間違っていて、何が幸せで、何が不幸せか、それは他人が決めることではない、自分だけのもの。
正一はどこまでも芸術家で、そして妻も芸術家だった夫を愛していた、芸術と妻どちらの方が大切だったかということではなく、そんなの比較できることではなく。

それでもやはり心残りは、妻を置いてゆくこと、産まれてくる子供に一目会うこともできないこと。
その心残りこそが、この旅の始まりだった。

旅を終え。
父が書き残した作品、その足跡を辿って引継ぎ書いた娘の作品、永遠に残り続ける親子の競作。
父の作品は、人の記憶から消えても残り続け。
母の記憶からも父は消えたけれども消えて尚、愛していたという感情だけは残り続けていた、覚えてないのに、気持ちだけは。
同じように、この旅で見た父の記憶は娘の記憶からは消えてしまうけれども、著書と共に、父への慕わしさは残り続けるのだろう。
旅に出る前とは違う、旅に出たことは無駄ではなかった、得られた温もり。
旅を通して、周りの自分を支えてくれる存在にも気づけた、従妹は自分を大切に思ってくれてるし、旅を一緒にしてきた二人も心から自分を心配してくれてる、自分はひとりだという思い込みから脱せた。

作品は時代を越えて残り続ける、人が没した後々までも。
そしていつかこの作品を読んだ誰かが、また旅に…ということまで思い馳せてみたり。
観終わった後までも、この世界から去りがたい、抜け出しがたい気持ちにさせられる。
美術、灯り、音楽、衣装、演じる皆々が、隙なく揺らぎなく世界を創り上げてくれていたので、わたしは一瞬たりとも現実に還ることなく、この世界に居続けられた。
きっとこの舞台の上にあるどれが何一つ欠けたとしても誰ひとり欠けたとしても、実現はしなかったのではないだろうか、結集したからこそ。
この作品を劇場で観られて良かった、観終わってまだこの世界に浸かっていたいなぁと思わされる極上の2時間を過ごさせて頂きました。

また後にノベライズも読みました。
人物像や関係性等が舞台版とは異なる印象で。
これはこれでまた一つの並行世界、作品における姉妹として。
舞台のコミカライズが流行っている昨今ですが、わたしは触れたことがあまりなく。
こうして世界が広がって紡がれてゆくのも、悪くないなと思いました。
京都の鞍馬山、南海高野線の極楽橋駅という、聖地巡りも悪くない。

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