jokermanの観てきた!クチコミ一覧

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TRAVELING

TRAVELING

東京グローブ座

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/03/02 (水) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

シンプルに面白い作品だった
2007年、クロカミショウネン18で上演した『ノモレスワ。』のリメイクだった。タイムトラベルができるホテルという設定の中、過去を変えてはいけない、過去の自分と出会ってはいけない、というタイムトラベルの鉄則を巡ってのシチュエーションコメディ。初演を観た時も面白い作品だと思ったが、今回も充分に楽しませてもらった。

ネズミ狩り

ネズミ狩り

劇団チャリT企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

期待通り
2008年の初演を観ていて、実に見事な芝居だったので、逆に期待を大きく持って観に行ったのだが、その期待を全く外さない見事な舞台だった。少年犯罪という重たい問題を、本劇団らしい笑いと実直な芝居作りの中で、実に巧みに作り上げていた。初演でも中心を演じたザンヨウコの演技が見事だが、今回は羽鳥名美子にかなりやられた。また、内山奈々は、一見中心にいなくても重要な役を演じているのだなぁ、と、この劇団の構造を改めて見直す形になった。

サザンカの見える窓のある部屋

サザンカの見える窓のある部屋

カムヰヤッセン

小劇場 楽園(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

満足度★★★

セリフの選択が私のテイストではない
記憶を保存するチップを埋めこめるようになっている近未来の物語。そのテーマがメインかと思わせておいて、実は家族テーマの物語なのだけれど、SF的な設定に気持ちが行ってしまい、家族の物語としての盛り上がりを充分に受け止めることができなかった。プロットやストーリーは面白いと思うのだけれど、それぞれのテキストの選択は私のテイストとは少し違うと思った。

ロング・ロスト・フレンド

ロング・ロスト・フレンド

アタリ・パフォーマンス

本多劇場(東京都)

2011/02/17 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ベテランの力を見た
伊東四朗・角野卓造・佐藤B作・松金よね子・あめくみちこらが、何となく芝居をやることになって(^_^;)、作・演出にG2を迎えての舞台。伊東四朗一座のような東京の軽演劇とは違って、G2っぽい、なかなかのシチュエーションコメディ。元極道専用の介護施設という設定が秀逸で、ベテラン陣の演技は当然ながら安定してて安心して観ていられるが、若い窪塚・岩佐も充分な演技で、特に岩佐は、アッケラカンとした役柄をしっかり演じて華を添えている。存分に笑わせてもらった舞台だった。

とりどりの咲く歌

とりどりの咲く歌

スミカ

APOCシアター(東京都)

2011/03/03 (木) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

満足度★★★★

美しいけど重い、重いけど美しい
惚け始めたお祖母ちゃんと孫の物語。庭の花壇を花でいっぱいにするのが巧い祖母と、それができないのが悔しい孫の物語が展開される。見かけ上は美しく、実は重く現実的で切実な舞台で、見終わって、ちょっとグッと来た。

労働です

労働です

範宙遊泳

STスポット(神奈川県)

2011/03/02 (水) ~ 2011/03/09 (水)公演終了

満足度★★★★

確かに「労働です」
イスが全くなく、一部(舞台として不可欠な部分)を除いて、どこに座ってもよいというスーパー自由席。一種の体力勝負。地球を回すことが仕事(^_^;)という会社の「横浜工場」が舞台で、そこにレポーターが取材に来ている、という設定。ありえない状況下で、相当に馬鹿な話をやっているようで、実は現実の工場とかと同じ感触の出来事が展開されるあたり、タイトル通りの芝居になってる。途中まで、熊川ふみを持ち上げておいて、エンディングで浅川千絵を使うというのは、山本卓卓の作・演出はよく考えているし、浅川の底力を見せてもらった気がする。

金と銀の鬼2011

金と銀の鬼2011

X-QUEST

THEATRE1010 ミニシアター 日時:2011年3月2日(水)~6日(日)(東京都)

2011/03/02 (水) ~ 2011/03/06 (日)公演終了

満足度★★★

面白いのではあるが
元々よくできた脚本だと思っている作品だが、今回は、メインの鬼2人に高田淳・大西小西を配したあたりが新しい。先日の『7人の息子』と同じく、リングのような四角い何もない舞台を四方から囲む形での客席で、初演・再演とは違った演出が必要だが、物語の流れはしっかりと押さえ、脚本の良さも活きてて、一定レベルの作品にはなっている。ただ、高田の鬼はちょっとソフト過ぎるかなぁ、という印象がなくもない。全体に劇団が歳を取ったことは隠せない気もする。

ホテルロンドン

ホテルロンドン

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★

「期待通り」だった
良くも悪くも、期待通りの舞台だった。同劇団らしい場末感・猥雑感・チープ感が存分に出ていて、どうしようもない人間の根底に近づいていく展開は見応えがある。一方で、えみりーゆうなやハマカワの使い方など、いかにも、なワケで、不満はないが驚きもない。ラブホテルだけに登場人物がセミヌード状態というのも、いかにも、であり、サービスショット満載というオマケ付きの、面白い(という表現が適切とは言えないのだけれど……)舞台だった。

ドロシーの帰還

ドロシーの帰還

空想組曲

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/23 (水) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつもと少しだけ違ったテイスト
 ダーク・ファンタジーに特徴を持つ同劇団だが、今回は、主人公の小説家が書く「オズ」からのスピンアウト物語の世界、現実の世界で書くことに苦悩する人たち、主人公がかかえるトラウマの世界、の3つが巧みに交錯し、途中までは群像劇に近い感触。終盤で主人公の心情に焦点を当てつつ、全体にも希望を見せるあたり、いつもとは少し違った印象を受けた。構造は複雑だが巧妙に作られて分かりやすく、何と言っても配役の妙が冴える。常々こういった役者陣の芝居を見ていると、役の割り振りが強烈な印象である。かなり満足し、楽しめる作品だった。

サラミの会

サラミの会

ピンズ・ログ

テアトルBONBON(東京都)

2011/02/22 (火) ~ 2011/02/27 (日)公演終了

満足度★★★★

すがすがしい
とある大学の、取り壊される建物の中にある映画研究会部室が舞台。片付けの荷物の中から出てきた「サラミの会」と書かれた段ボール箱に関わる過去と現在の物語。トラウマを抱えるOB達と、さまざまな問題を抱える現在の部員たちが巧に交錯し、起伏のある物語が展開される。エンディングは何となく予定調和的だが、それはそれで悪くなく、すがすがしい終わり方で、後味が良い。いいものを見せてもらったと思った。

ハロルコ

ハロルコ

劇団HOBO

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/15 (火) ~ 2011/02/20 (日)公演終了

満足度★★★

今までの切れ味がない
中年のおっさん達が、かなわないと知りながらも若い女の子ハロルコに憧れ、一方のハロルコは、おっさん達の好意に甘えつつ、文化の違いでアッケラカンとして過ごしていく、そんな様子が面白く描かれている。それなりに「いい話」だが、今までの同劇団の作品に比べると、展開の妙とかワクワク感は今一つだったように思った。テキストも充分に整理されてない印象で、味のある役者陣の割には、今までの同劇団が持っていたある種の切れ味に欠けているように思った。

ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~

ザ・シェイプ・オブ・シングス~モノノカタチ~

ホリプロ

青山円形劇場(東京都)

2011/02/10 (木) ~ 2011/02/24 (木)公演終了

満足度★★★

なんか勿体ない
ダサイ男が美女と付き合って、ある意味翻弄される、一種すごく残酷な物語。それなりに面白い芝居だが、最大の問題は、主人公を演じる向井理が当初ダサイ男として登場することに無理があるということ。向井の演技は悪くはないのだが、ダサイ男の変化がポイントであり、向井がカッコいいことは隠しようもないので、そこの変化で驚くことができない。一方で、エキセントリックな女を演じた美波のトンガリぶりはなかなか見事。さまざまな場面でしっかりした演技が見られる。米村の演技は安定しており、川村も無理のない役なので不満はない。一方で、笑えるシーン/セリフが相当あるのだが、ほとんど笑いが起きないのは、向井ファンでいっぱいの客席がそういう芝居に慣れていないこともあろうが、基本的には演出の問題ではないだろうか。タイトルの「モノノカタチ」というセリフは1回しか使われないし、原題が "Things" と複数形になっているのは重要なポイントかと思う。アダムとイブ(リン)という登場人物の名前にも象徴的な意味はあるだろう。

焼肉ドラゴン

焼肉ドラゴン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/02/07 (月) ~ 2011/02/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

笑わせながらも重い
作・演出の鄭義信の原体験をベースにした物語は、韓国の役者陣を迎えて、丁寧で濃密で笑わせながらも切なく展開される。父・母・3姉妹と末の息子の6人家族と、取り巻く人々の物語だが、エンディング、2人だけ残された父母が去っていく場面は、意味は重いが不思議な明るさがある。実に秀作。2008年の演劇賞で高評価を得たのも納得できる。長女を演じた粟田の中盤まで押さえた演技、逆に過剰に感情を出す次女の占部、ややトリッキーな存在の朱の3姉妹の対比が巧みだが、軸となる父・申の「運命…宿命」という繰り返されるセリフや、母・高の胸を繰り返し叩く感情表現には、強烈な印象が残る。

怪物-カイブツ-

怪物-カイブツ-

ブラジル

駅前劇場(東京都)

2011/02/13 (日) ~ 2011/02/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

怪作であり快作
壮絶なフィクションの上に、登場人物達が繰り広げる、人間味あふれつつも笑わされてしまう物語は、終盤、少し切なく、少し温かくエンディングを迎える。ブラジルを見始めて随分になるが、ありえない状況の上に物語を作る、というスタイルは一定だけれども、今回はこの劇団でしかできない「大技」を使って、非常に面白い作品になっていた。同劇団の芝居に慣れた役者陣が集まったということもあって、無駄も弱点もなく、実に楽しませてもらった2時間だった。

南へ

南へ

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2011/02/10 (木) ~ 2011/03/31 (木)公演終了

満足度★★★★

良くも悪くも野田らしい
『ザ・キャラクター』『表に出ろい!』と合わせて、一種の3部作となっているそうだが、「信じる」ということをどう考えるか、という点で繋がっているように思う。本作では、加えて、マスコミとか天皇とかあたりまでは何となく予想できたのだが、終盤の、ヒロインの独白の方向性は予想外で、タイトルとの関わりに深さを感じた。野田らしい作品ではあるし、そこでのメッセージも何となく分かる。

ロクな死にかた

ロクな死にかた

アマヤドリ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2011/02/03 (木) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しかった
何本か観た同劇団の作品の中でも流れが分かりやすく、独特のパフォーマンス的な動きの美しさも維持しつつ、抒情的な感触もある、かなり楽しい作品だった。

さめるお湯

さめるお湯

あひるなんちゃら

OFF OFFシアター(東京都)

2011/02/09 (水) ~ 2011/02/14 (月)公演終了

満足度★★★★

良い意味でユルイ
いつもながらのユルイ物語。発明家の主人公を中心として、妹や仕事仲間や友人兄妹とか、ちょっと不思議な人々が作り出す、不思議な感触の70分。こういうのが、この劇団の特徴なんだよなぁ。今日の疲れが癒される

俺のお尻から優しい音楽

俺のお尻から優しい音楽

五反田団

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/02/04 (金) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★

良い意味で本当に下らない
あぁ本当に下らない(^_^;)。「壊れそうなほど美しい少年大山はプロのバイオリニストを目指しフランス音楽学院に留学する。そこに待っていたのは、世界中から集まった音楽エリートや、厳しい先生たちだった。 」って言って、これで粗筋を述べたことにはなるんだろうけど、とにかく、芝居やってます、という感じをモロ出しにしながらやるのは、この劇団が年明けにやってる「新年工場見学会」の感触に近い。主張があるわけでもなく、本気で下らないことをやってるのを観て下さい、っていうのは、役者にとっては逆に難しい面があるようにも思う。

恋する、プライオリティシート

恋する、プライオリティシート

コメディユニット磯川家

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2011/01/26 (水) ~ 2011/01/31 (月)公演終了

満足度★★★★

ウェルメイドなコメディ
ホテルにあるバーでのドタバタの物語を、マスターがある男に語る、というスタイル。丁寧に練られたプロットと、細かい伏線が最後に収拾されて行くプロセスは、ややご都合主義的だけれども、コメディならありかな、という限界で頑張っているように思った。全体のテイストが今まで観たコメディとは少し違う感触もあり、その辺がなかなか楽しい舞台だった。

ベイビーベイビー

ベイビーベイビー

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/02/05 (土) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめる舞台だった
よい意味でのご都合主義的コメディで、秘密を持つ主人公2人が、必死にそれぞれの立場を隠したり、互いの言葉の意味を取り違えたりして、ウェルメイドなドタバタが巧みに展開される。難しいことを考えずに楽しむ舞台だと思うし、楽しませてもらった。しかも、平田敦子演じる演出家が「ゴドー…」に言及しつつ、演劇ファンには結構ハマるセルフが入っていたりして、その辺の小技もなかなか見事。

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