jokermanの観てきた!クチコミ一覧

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お蘭、登場

お蘭、登場

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2018/06/16 (土) ~ 2018/07/16 (月)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/17 (日) 14:30

 北村想が、日本文学にモチーフを得て、新作を書き下ろすシリーズの第5弾だが、私にも作法が分かってきて、独特の楽しみ方があるということだと感じた。今回は江戸川乱歩を題材に、悪役に小泉今日子演じる「お蘭」を持ってくるのだが、「江川蘭子」というのは「えどがわらんぽ」のもじりで、要は、乱歩の作品のいくつかを題材に3人芝居で遊ぼう、という企画だと思う。それが十分に成功しているかと言えば、そうは言えないのだが、乱歩ファンとして、それなりに楽しめる作品にはなっている。

日本文学盛衰史

日本文学盛衰史

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2018/06/07 (木) ~ 2018/07/09 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/06/15 (金) 19:30

 高橋源一郎の小説が原作らしいのだが、それは読んでいない。4場構成で、それぞれ北村透谷・正岡子規・二葉亭四迷・夏目漱石の葬儀に文壇陣や関係者、そして、市井の人々が集まったという体での物語。言文一致運動に腐心した人々の話として書かれていたであろう原作を、現代の話題等も入れ、エンターテインメントにしたのには、ちょっと驚いた。45分-35分-30分-20分と徐々に短くなり、3場の漱石の演説は本作の白眉だと思うが、同じ兵藤公美が4場で宮沢賢治を演じるなどの「遊び」も含まれていて、長さを感じない舞台だった。
 なお、前説の放送で「日本文学盛衰史」と言うべきところを「日本大学盛衰史」と間違ったのは、どうも本当のミスらしいが、最も笑えた。

肉の海

肉の海

オフィス3〇〇

本多劇場(東京都)

2018/06/07 (木) ~ 2018/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/06/13 (水) 19:00

 私にフィットする渡辺えり作品だった。上田岳弘「塔と重力」を原作としているそうだが、私は読んでいなくて、実際、世界観を借りたものということらしい。不思議の国のアリスと、阪神淡路大震災を2つの軸として、多彩な登場人物群が夢とも現実ともつかない物語を展開する。初期の雰囲気を残した音楽劇だが、豪華な客演陣を得て、音楽のレベルは確実に上がっているし、そのことで芝居の表現力が豊かになっていると思う。時間と空間を飛び越えて展開される物語は渡辺が得意とする手法だし、オフィス3○○の40周年記念公演に相応しい出来だとは言えよう。
 三田和代・久世星佳・土居裕子等のベテランや、舞台は滅多に出ない尾美としのりが興味深い味わいを出しているが、初舞台だという24歳の屋比久知奈の清涼感は際立った魅力がある。

悲しみよ、消えないでくれ

悲しみよ、消えないでくれ

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/06/07 (木) ~ 2018/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/06/12 (火) 19:00

 3年前に上演された作品の再演で、初演も観ている。改めて見事な作劇だと思った。山小屋という特殊な場所での、山小屋主人の長女の3回忌。同棲してた事実上の夫が2年も居続けていて、その山岳部の仲間達が集まる…。どうしようもない人間たちのエピソードが次々と明らかになるが、この辺は、何で?と思わないでもないけれど、そういう「しょうがない」存在が人間なのだと思えば、そんなものかと思う。軸となるダメ男を古山が好演しているが、初演と同じく、山小屋の主人のでんでんの存在感が芝居を引っ張る。加えて、終盤で重要なセリフを語る次女役の生越千晴が微妙な揺れを見せて良い。
 なお、初演を観たとき、舞台美術のアクシデントで中断するという回で若干興を削がれた感があったのだが、今回はその美術は採用されていなかった。少し残念。

ねぇ、聞いてよ、ウォンバット!

ねぇ、聞いてよ、ウォンバット!

カミグセ

くすのき荘(東京都)

2018/06/08 (金) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/06/10 (日) 16:00

 ウォンバットの夢を見る女子と友人(とウォンバット)による会話の雰囲気が良い。会場は「かみいけ木賃文化ネットワーク」なるプロジェクトの本拠地の一つで、木造の家の1室に入り込んだ感触は悪くない。物語は、所詮は夢落ちと言えなくもないが、夢だからこその展開を楽しむ、というタイプの公演だろう。主宰のつくには、最近は芝居の制作として活躍してて、芝居を作ることへの興味が減りつつあるという。やりたいときに公演ができるという形を追っているそうだが、本来はそうあるべきとも言える。

ツヤマジケン

ツヤマジケン

日本のラジオ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/06/05 (火) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/08 (金) 20:00

 2014年に上演した作品の再演で、初演も観てるが、それなりに面白かった、という記憶しかない。津山三十人殺しをモチーフに、女子校演劇部の合宿で起こるホラー調の物語。女子校あるある的会話を中心に楽しめるのだが、津山を思わせるエンディングに向かって堕ちて行く流れが、後味は良くないけれども、感触は興味深い。

ボーダーリング

ボーダーリング

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2018/06/07 (木) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/07 (木) 19:30

 面白いとは言えるのだけれど、消化不良的な面がある。最初は忍者のスギの婚活話かと思っていたのだが、後半は様々なカップルの有り様に話が移り、やや焦点が絞れていないのが残念。それよりも、演出が過剰に思えるキャラクターがいて(スギとか小夏とか)、そういうものに頼るより、会話劇に徹した方が、味が出ると思うのだけれどもなぁ…(^_^;)。

寿

寿

やまだのむら

スタジオ空洞(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/09 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/06 (水) 20:00

 Bバージョン『ふじみちゃん』を観た。タイトルと当パンの記載から予想していたが、主人公の「ふじみちゃん」はやっぱり「ふじみちゃん」だった。脚本の木村(遠吠え)が愛の物語だと書いているように、確かに愛の物語で、よくできているとは思うけど、観終わって拾われていない/謎が解けていないエピソードが残るのはやや不満。笑える展開ではあるけれど…。

寿

寿

やまだのむら

スタジオ空洞(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/09 (土)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/05 (火) 20:00

 Aチーム『サーディン』を観た。元教員だったという越(ヤリナゲ)が書いた学校あるあるストーリー。演出の木村(遠吠え)も当パンで書いているが、緻密な構成で、起こりそうなこと・起こりそうもないことのバランスがほどよく展開され、しかもエンディングは切ない。若いユニットで役者の名前が分からないので、当パンに役名を書いておいてくれるとアリガタイ。

Last Night In The City

Last Night In The City

シンクロ少女

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/06/03 (日) 18:30

 名嘉友美の劇作は、"Love"シリーズを経て、一皮剥けた印象がある。本作は、今まで観たシンクロ少女の中でもサイコーと言って良い出来だと思う。最初は、異なる3グループに見えていたエピソード群が、小学生の少年と女子高生のその後だと徐々に分かる展開は今までの名嘉の作品にもあった手法ではある。しかし、本作はその繋がりが切なく、しかもイタイ面を出しながらも、エンディングは今までのシンクロ少女にはなかったような終わり方だと思う。役者の選定も演技も見事で、一つの頂点に到達した感はあるのだが、次作への期待を裏切らないのは大変なことかもしれない。
 なお、名嘉の映画好きは有名だが、本作でもいくつかの映画へのオマージュ的シーンがあるそうだ。私が気づいたのは「真夜中のカウボーイ」だけだけれど…。

家族熱

家族熱

テレビマンユニオン

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/05 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/03 (日) 14:00

 向田邦子が書いた家族を扱ったテレビドラマを、合津直枝の脚本・演出で、その3年後という設定で2人芝居として上演する。とある家族の長男と、後妻に入った、わずか一回り上の「お母さん」との淡い恋を描くのに、回想を中心とする構成にしたことで、感触よく提示してくれているのは巧い。長男に溝端淳平,義母にミムラを置いた。元のドラマは記憶にないが、その物語も徐々に分かり、少しの秘密も明らかにされるなど、脚本の妙が冴える。ただし、演出は淡々とやりすぎている印象がある。
 3月に芸名を美村里江に改名したミムラが、その名義で出演する最後の舞台。と言ってもミムラとして舞台の経験は3本で、全て観ているが、今回は2人芝居で、しかも回想シーンでは実母も演じるという難作もしっかりこなしていた。

女帝

女帝

フリーハンド / オフィスケイ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/02 (土) 18:00

 2度目の『女帝』。良く観たら、主演の月船はほぼ出突っ張りだということに気づいた。それと、3人の「ママ」、実の母でスナックのママだった風祭ゆき、最初に大阪に出たときに勤めたスナックのママ和田真理子、ミナミのクラブにデビューしたときのママ大竹一重の3人が、重要な役割を演じていると思った。シライ演出の感触も改めて観ると、所々に感じられるように思った。続編を期待したい。

女帝

女帝

フリーハンド / オフィスケイ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/31 (木) 19:00

 夜の蝶を扱った傑作マンガを原作とし、ドラマ化や映画化もされている作品を、シライケイタの脚本・演出で、月船さらら主演で舞台化した。ストーリーは分かっているが、どう展開するか興味を持って観に行ったが、意外にストレートな舞台だった。エンターテインメントとして良く出来ていて、シライらしさはやや少ない印象もあるけれど、十分楽しめる作品だった。月船の硬軟取り混ぜた演技の幅も感じた。

ケレン・ヘラー

ケレン・ヘラー

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/30 (水) 19:00

 國吉咲貴の作る芝居は、ロアルド・ダールの小説のような「奇妙な味」がする。今回は、不謹慎と笑いの境目に注目し、お笑い芸人の女子(三澤さき)に起こるさまざまな事件と、その周辺の人々のエピソード群で展開される。もう一つ、國吉の芝居には「語り手」がいることが多いのだが、今回は主人公が女性であるのに男性が主人公に成り変わって語り手をやっていて、それが終盤効いてくるように思う。「奇妙な味」を楽しんだ95分だった。

楽屋 -流れ去るものはやがてなつかしき-

楽屋 -流れ去るものはやがてなつかしき-

ZOROMEHA企画

梅ヶ丘BOX(東京都)

2018/05/28 (月) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/29 (火) 19:30

 一昨年の楽屋フェスティバルに近い企画だが、松岡洋子を観たくて、「ぐるっぽ・ちょいす」の回を観た。今更ながら、奥の深い戯曲だと思った。6ユニットが『楽屋』をほぼ同じセットで上演するのだが、一昨年のフェスティバルや他の公演と比べてみても、ポップな印象の上演だった。チェーホフの『かもめ』を上演してる楽屋という設定だが、本体の『かもめ』はどんな舞台になってるんだ、と思わせる作りが巧い。以前、女優Bと女優Dの作り方が巧いと思ったユニットがあったが、今回は女優Cと女優Dが面白かった。

市ヶ尾の坂

市ヶ尾の坂

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2018/05/17 (木) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/26 (土) 19:00

 岩松了が竹中直人の会のため1992年に書き下ろした作品を26年ぶりに上演する。何かが起こっているようで、何も起こっていないようで、やはり、何かが起こっていることを感じさせる、そんな芝居だった。竹中が演じた3兄弟の長男に大森南朋を置き、3兄弟が魅かれる人妻に麻生久美子を配したキャスティングが興味深い。2人とも映像系を中心に活動しつつ、時々舞台に上がるというスタンスだが、存在感はしっかり示す。他の役者陣も好演したが、盛り上がる芝居という感じではないので、何か消化不良的感触は残るのが惜しい。時代を感じさせてくれる舞台美術が良い。

iaku演劇作品集

iaku演劇作品集

iaku

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/05/16 (水) ~ 2018/05/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/05/25 (金) 19:30

 『梨の礫の梨』を観た。2012年の初演も観ているが、クオリティが下がっていないどころか、むしろ円熟の境地に入った印象である。あるバーで一人マッカランを呑む女。いろいろと語る内、いつしか隣に若い女がいる。2人で語り合うが、それがどうも少し雰囲気が変わって…、という構成がまず巧い。そして、初演と同じ役者が演じているのだが、停滞感はなく新鮮に感じる。脚本・舞台美術・役者その他、あらゆるものがマッチしたステキな舞台だった。
 ただ、序盤で、大して面白い話ではない(と私には思えた)シーンで大笑いする観客には、少し興醒めであった。

纏者の皿

纏者の皿

フロアトポロジー×ヒノカサの虜

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/05/22 (火) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/24 (木) 19:30

 Bプログラムを観た。Aプログラムと同じく、r細胞を持つ纏者の存在を設定しての物語だが、ABで互いに補完し合う関係ではなくて、全く別の世界を描いているということを気付くのに、やや時間がかかった。Aプログラムでは闇の世界の存在だったr細胞だが、Bプログラムでは公の存在で、その生命力から医療にも利用されているという設定。それなりに面白い物語ではあるのだが、話に入り込むのに時間がかかったし、同じ名前の登場人物が全く別の存在というのは、やや不親切にも思う。演技力を試されるという意味ではAプログラムの方に軍配が上がる気がする。

殉情わりだす演算子

殉情わりだす演算子

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2018/05/23 (水) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/23 (水) 19:30

 ロジカルコメディの雄、電動夏子アンチシステムの、いわゆる「館」シリーズの第4弾。面白い!ただ、主宰で脚本の竹田によれば、自分が「館」シリーズと呼んだことはないそうである。不思議な特性を持つ建物を舞台とした作品群をそう呼んでいるのだが、今回は、鍵穴にトランプのカードを差し込むと、そのカードに書かれている行為を、赤なら「できない」、黒なら「しなければいけない」というルールに縛られた館。そのことで起こる笑いも巧いが、今までの総集編的位置付けの作品らしく、過去の作品へと繋がるヒントも見せてくれる(勿論、今までの作品を観ていなくても問題ない)。道井がいつものテンションで引っ張るが、犬井が道井と対抗するまでに育ったところは見事。

纏者の皿

纏者の皿

フロアトポロジー×ヒノカサの虜

ギャラリーLE DECO(東京都)

2018/05/22 (火) ~ 2018/05/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/05/22 (火) 19:30

 Aプログラムを観た。夭折したアイドル歌手の体はr細胞というものでできていて、肉を食べるとその人になれるという設定での、さまざまな人々の物語を中編+短編の2プログラムでやるそうだが、今回は愛でつながった男女の物語として観ると面白い。いろいろな人物が変身した状態を演じる奥野亮子が巧くキャラクターを演じ分けているのは、なかなか見事だった。80分。

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