らーらの観てきた!クチコミ一覧

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マニラ瑞穂記

マニラ瑞穂記

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/20 (日)公演終了

満足度★★★★

あれから
ほんの数時間、関わった(観た)人々のその後に思いをはせるのが好きだ。

本でも映画でもTVでも、もちろん舞台でも。

秋岡達はあの後どうなったのだろうか。

観劇終えて数日。

まだ彼らのことを思ったりする。

ネタバレBOX

しずさんが言葉を忘れたのは、長年日本語を使わなかったから?
私には自分から国を捨てて生きぬいたが故のことのようで、一層痛みのようなものを感じた。
幽霊

幽霊

ホリプロ

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

イプセンだった
何と言ったら良いのか・・・・イプセンでした。

非情と皮肉。

人生を巧く操縦してきたはずが絡め取られ堕ちていく感覚。

舞台装置を全く動かさず、音と光で炙り出す演出に

またまた森さんのセンスの良さを観た。

ネタバレBOX

「野鴨」同様、生け贄のような登場人物に気持ちがひっぱられてしまう。

ラスト、真っ白に舞台が朦朧としていく中、響く大きな音は

まるで地獄の釜鳴りのように母子を飲み込んで行くようだった。
春琴 Shun-kin

春琴 Shun-kin

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2013/08/01 (木) ~ 2013/08/10 (土)公演終了

満足度★★★★★

感謝
初演から毎回観続けて尚、飽くことのない魅力と強さを持つ作品。

これからも私の中に棲まうであろう春琴と佐助。

そしてあの空間を共有し得た時間の全てを愛おしく思い返す。

今はこの作品を創り上げた俳優・スタッフ全ての人に感謝を申し上げたい。

ネタバレBOX

「春琴」、タイトルコールの一言で毎回痺れる。

暗闇に放り出された観客を滑らかに手引きしてくれる立石さんの声、その音色・調べ・表情が素晴らしい。

物語りが終わった瞬間に闇があけ、佐助(ヨシさん)の曖昧模糊とした追憶への旅の同行も終わる。

濃密で淫靡だった時間(舞台)体験。
なのに残るは不確かな手触りと後味。

うっすらと膜をはったようにハッキリしない面影や陰翳は観客個々の網膜のヒダ、耳殻の奥に染み入っている。
なのに手繰り寄せることが難しい。

蛍光灯の青白い光に晒されながら劇場を離れれる時、オープニングでのヨシさんの言葉が遠く木霊のように響くばかりだ。
ウィンドミル・ベイビー

ウィンドミル・ベイビー

演劇企画集団・楽天団

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2012/07/04 (水) ~ 2012/07/06 (金)公演終了

満足度★★★★

パワフル!
世界に多々ある先住の者達への差別と弾圧。
アボリジニだけでなく普遍的な話として受けとめた。

押さえつけられながらも人と人が結びつき、精一杯逞しく生きる姿をたった一人で見せてくれた。

大方さんの圧倒的な大きさ・あたたかさを感じる舞台だった。

ネタバレBOX

たった一人で・・・と書きましたが、演奏のバロンさんのチカラもあっての舞台。最小限で最大限の効果を出していたと思う。

テーマソング(?)が観劇後2日過ぎても耳に残ってます。
南部高速道路

南部高速道路

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2012/06/04 (月) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★

ゆく河の流れは絶えずして・・・
古典の一節を思い浮かべつつ観劇。

人との関わりの偶然と必然、そんなことやあんなことを様々に感じさせてくれたひとときの旅。

ネタバレBOX

方丈記の、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ 消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくの ごとし。」といった世界観。

これを異国の方が戯曲として現したのかと。

眈々と進む物語、ある日突然渋滞は動きだし「よどみに浮かんだうたかた」がほどけるように人々が散逸してゆく。

いろいろな思い重いをかかえて歩く人の姿一抹の哀惜を滲ませたエンディングが切なかった。




月の岬

月の岬

青年団

AI・HALL(兵庫県)

2012/06/22 (金) ~ 2012/06/25 (月)公演終了

満足度★★★★

静かに猛々しい
観劇後、その後をあれこれと想像しつつ帰途についた。
静かだけれど内なる猛々しさを押さえ込みながらの舞台だった。

ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景

ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景

マームとジプシー

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2012/06/22 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

喪失と残像
喪失と残像をリスレインすることでデッサンのように次第にくっきりと描いた1時間半。
他愛ない会話の積み重ねに深い哀しさを感じた。

ネタバレBOX

リフレインの多用から浮かび上がるのは日常から切り離され、かけがえのない人を「ドコカ遠ク」に連れ去られる側の悲痛な哀切と悔恨。

続くはずだった日々から突然、ポーンと投げ出されるように終焉を迎える人の静かな心象風景の淡さを激しい動きで描く。
繰り返される一連の動きは生きている彼女たちの姿でありながら、暗闇で花火を振り回す時にまぶたに焼き付く光の残像のようで、まさに儚い「泡」のよう。

誰もが迎える大切な人との別れ。
自分に引き寄せ兄と妹の会話に胸が苦しくなった。

身近な人を失うことをイメージし畏れる子供のような、普遍的だが瑞々しい感じを受けた。

まんまと、甘えん坊気質の27歳に泣かされてしまった。
[ Le Nez ] ~ ル・ネ

[ Le Nez ] ~ ル・ネ

MUIBO

SPACE EDGE(東京都)

2012/06/15 (金) ~ 2012/06/17 (日)公演終了

捉え方の違い
原作・映画ともに好きなので無理矢理時間を作って観劇。
しかし残念ながら久々に・・・・
まぁ、コレも作品の捉え方、受け止め方の違いっていうことで。

ネタバレBOX

全編通して上演してくれたが観終わった印象は平坦というか、のっぺりとした感じがした。

人物の退場時にシルエットを残して別室へと移動することに必要性が?

場面転換の際に上手で素人が歌う(登場人物のその後の解説するなど)というのは?
(本職の音楽家を下手に配しているのに)

何より「香水」という作品の不穏で淫靡な陰影が殆ど感じられない。
喜劇のように扱われる違和感。

美丈夫で、いい気配を演じられそうな役者が揃っているのに正視出来ない、学芸会的というか久々に恥ずかしくて顔を背けてしまう舞台だった。

HIDE AND SEEK

HIDE AND SEEK

パラドックス定数

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2012/04/13 (金) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

うつし世は・・・
才気ある個性の強い作家達、お互いの才能が交差し個々のアタマの襞・ココロの底には闇のように鉛のように何層にも奇異な世界が積もっている。
ソコから時に炙られるようにグツグツと煮え立つように浮かんでくるアクの強い創造物たち。
シンプルだが天井が高い星のホールに負けない装置にもワクワクした。

ネタバレBOX

初演とはかなり変わっているように思え、作者は新作並みに手を入れたのではないかと。
出演者が増え作家三人、編集者についてもより描き込んでおり、初演に比べて全体の陰影・輪郭が際立った印象を受けた。 
作家三人の作品に親しんだ自分にはアチラコチラに面白い仕掛け(たとえば柱時計としか思えなかった扉とか犬神家の顔合わせの場面など)もあり、セット・役者・劇場丸ごとが作家・作品へのオマージュと感じ嬉しくなった。



ガラスの動物園

ガラスの動物園

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/03/10 (土) ~ 2012/04/03 (火)公演終了

満足度★★★★

追憶の・・・
観たかった立石さんが本当に素晴らしい。
瑛太は今まで観た舞台の中でも一番良かった。
最初は違和感を感じる程過度な演技に思えた深津さんは、鈴木さんとの2幕で魅力爆発。
演出の良さと役者4人の力が余すところ無く発揮されて成立した見事な空間に引き込まれた。

それにしてもこの作品、観劇途中でほんの少し見知っている作家の背景を思い出し苦しくなる。

姉のローラの行く先を思うと本当に哀しくなってしまった。

キネマの天地

キネマの天地

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2011/09/05 (月) ~ 2011/10/01 (土)公演終了

満足度★★★★★

軽妙なだけでなく
4人の看板女優の丁々発止のやりとりに笑いながら気が付くと舞台への想い、
その板の上に立つ役者の想いにコチラの気持ちまでもが引きずられた。
こうして愛おしい演劇の時間を過ごすことが出来た喜びに
井上さんの新作が観られないことの哀しさ、
そして叶わないと解っていても『木の上の・・・』が今さらながら観たいと思ってしまった。

ネタバレBOX

ラストの木場さんのセリフ、あれこそは役者として立とうとする人の想いそのものなのだと。
手に入れることが出来ずにいる者はもちろん、自己を確立出来たとしても自分の望むモノが手には入るとは限らない。
それでも・・・・
例えどんな役でもいかなる状況でも舞台に立たずにいられない
演じる者たちに思いを馳せた時、更にあの空間が愛おしくなった。
トロンプ・ルイユ

トロンプ・ルイユ

パラドックス定数

劇場HOPE(東京都)

2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

裏切る潔さ
パラ定的ではないところに連れて行ってもらった今作。

人によっては「いつもと違う」と望んでいた風景・着地点では無いかもしれない。
が、そうして人の思惑や期待を裏切るようにして、またも新たな種を蒔いた作家。
観劇の帰途、反芻するその後味はとても優しくあたたかく甘美だった。

彼ら的な・・・とはいったい何だろう。
勝手に括り縛っていた自分が小賢しく笑い飛ばしたくなるほど、実に勇敢でしなやかな作品。

野木さんが描く世界を「期待」や「らしさ」という名の型に嵌めるのは止めようと改めて思った。

ネタバレBOX

本当に馬と人の物語だった。
実は以前仕事の在る企画の時、競馬についていろいろと調べたことがある。
綿々と続く競争馬の歴史や逸話に触れたことで、以来、競馬に対する受け止め方が変わった。

速く走ることでだけ生かされる彼ら。

レース実況のコトバに乗って眩しい緑の芝、泥だらけのダートが薄暗い劇場の中
鮮やかに拡がる。

誰よりも速く、前へ前へ前へ・・・

生きることは走ること。

そうして急ぎ生ききる馬の世話をし見守り同調し、
彼らと常に併走している人間達。
その間に流れる何か。
それがちゃんと舞台の上にもあってコチラにも「通じた」。
カーディガン

カーディガン

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/23 (火)公演終了

今更ですみません
ナンだろう。
感想、観たということくらいしか浮かばない。
さっぱりした味付けのコメディでした。

ネタバレBOX

設定が病院、チンピラな市原くんと真面目一筋の中井さんが入院患者ということもあり動きが少ないからか、観ているコチラの気持ち的にも閉塞感を感じる舞台でした。
The Blue Dragon - ブルードラゴン

The Blue Dragon - ブルードラゴン

東京芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/11/11 (木) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★

こういうのだったかぁ・・・
期待が大きかったので、大きすぎたので。

ネタバレBOX

ラストの何パターンにも渡り見せる人生の岐路は面白い手法と思ったが
映像が映像としてしか機能していないような・・・
ストーリーが極めてありがちな面もあって鮮度が堕ちていた印象が残る。

アンデルセンプロジェクトの魔法をもう一度観たいと改めて思った自分だった。


蛇と天秤

蛇と天秤

パラドックス定数

ギャラリーSite(東京都)

2010/11/09 (火) ~ 2010/11/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

オマケも嬉しい
初演のタイトルにも手を入れた改訂。

蛇と天秤・・・・なるほど。

感覚的に納得でした。

ネタバレBOX

『38℃』の時のSARSから多剤耐性結核へと扱われる病が変わった改訂版。
初演の薄れた記憶と比較も楽しめた90分だ。
野木さんが目指されたであろう方向が見事に活かされて、今回の方が軽い。
そのくせ(だからこそ?)病み上がり際の微熱のように重怠くしぶとく残る後味。
毎回描かれる事象は事実かと錯覚させるくらいの見事な作家のチカラ。
加えてシンプルでエッジの効いた演出と、
ソレにしっかり応える役者の引力(魅力)に惚れ惚れする。

演技を囓る男子だったらおそらく関わりたいと思うであろう希有な団体として次回も期待せずにはいられない。


ジゼル・ヴィエンヌ『こうしておまえは消え去る』

ジゼル・ヴィエンヌ『こうしておまえは消え去る』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/03 (水)公演終了

満足度★★★★

そうして消えるのか
慌てて千秋楽に間に合った。
演劇というよりインスタレーションのようにも感じるモノで
終演後にはフクロウにも触れることが出来て幸せだった。

ネタバレBOX

いくつかの人としてのカタチ
未来を臭わせたかと思うと終焉を感じさせたりと断片的に見せる
断片的に感じるのは生き物のように時にまとわりつき
猛々しく全てを覆い隠したかと思うと静かに引いていく霧による効果だ
潮の満ち引きのように繰り返す霧の生き物のような動きに
次第、日常は遠ざかり目の前の暗い森に目を懲らし集中する自分

こうして消え去る・・・・
肉体という思考のある生き物としての塊が土に帰す以外にも
常軌から切り離される人としての感覚、
浮遊する自我を体感したような面白い体験だった
おそるべき親たち

おそるべき親たち

TPT

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/10/21 (木) ~ 2010/11/03 (水)公演終了

満足度★★★★

ジプシーの家
あのジプシーの家の混沌は家族関係に起因していたのかと。
いびつで滑稽で嫌悪と憎悪に呑み込まれた人という生き物の姿。

ネタバレBOX

共に暮らしながら歪められていく関係性
互いに愛情、愛着を感じつつ、時に愛が執着、固執に変わる。
全ての登場人物の何処か一部分が
あの家の中うごめく親族・血族の誰かしらと癒着を起こしているかのような・・・・
舞台上の時間が進むうちに
あの家自体がヒトツの大きな生き物のように見えてきた。
舞台に唯一のように置かれた紅く大きな丸いベッドが
まるで胎盤のように見えてきてしまう。
そこまで具現化しなくても充分想像出来たと思う母子関係もあり
薄ら寒いように感じてしまったエンディング
まさにコクトーの世界だった。
元気で行こう絶望するな、では失敬。

元気で行こう絶望するな、では失敬。

パラドックス定数

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

闇(森)は背中に広がる
パラ定の数ある作品の中
もしかしたら今作が一番好きかもしれん!



いや・・・、きっとまだまだ *笑*

ネタバレBOX

目覚めていてもまだ足下の覚束ない男子
彼らが大音響に合わせ迫り上がるオープニング
日常の雑音と有り余る未熟なチカラを振りかざしコチラの五感を圧してくる

戻らなかったあいつは誰の心にもあるミッシングピース?
かつて理由もなく強かった自尊心やプライドで練り上げられた
デリケートで脆弱な自分の半身?

あいつを忘れて大人になってしまった私(観客)の席は
未来への恐れと若さゆえの混沌をも呑み込む森を
背にしていたように思えて、途中から背後が薄ら寒い心地さえした

そうしてもう戻れないトコロにいるのだと当たり前のコトを
改めて感情の襞にゴシゴシと擦り込まれていく

忘れていた薄情な私に
ありったけの大きな声でエールを送るあいつ
胸を突かれ不覚にもなにやら熱いモノが込み上げる

言霊の共鳴とクラッピングの喧噪の中、どこか切なく甘美な後味が残った

野木さん、やっぱり貴方の作品が大好きです
2番目、或いは3番目

2番目、或いは3番目

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2010/06/21 (月) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★

うまいことを仰る
コチラの感想で「ケラ風チェーホフ」とな。
なるほど、上手いことを仰るような気がしました。
だからかな、チェーホフが苦手な自分にはイマイチいけなかったんですね。

ネタバレBOX

チェーホフよりはイプセン(単なる赤毛モノ・洋物の括り)な自分は
こういったケラさんらしくないモノも見たいと思っていたので・・・

とにかく美しい準劇団員を拝めたので満足ではありますが
次回作はどんな感じのモノを見せてくれるのか
じっと待ちたいと思って劇場を後にしました
グロリア

グロリア

ハイリンド×サスペンデッズ

「劇」小劇場(東京都)

2010/10/14 (木) ~ 2010/10/24 (日)公演終了

満足度★★★★

どんな時代だったとしても
人生はあっという間だ。
生まれ落ちる時に時代も場所も環境も選べず放り出され
右往左往、悲喜こもごも沢山の想いを紡いで暮らしていく。
泣き笑い怒り悲しみ、丸い地球の上の本当に卑小な私達。
時に信じた正義に裏切られ、その真実も見えず知らず
哀しみのバトンは予期せぬ誰かの手の中に堕ちたりもする。
そうして巡る幸せも痛みも全ての総量は一定なのではないか?

それでも生ききってこそ
そんな愛おしい時間に想い至るラストにキュンと来た。

ネタバレBOX

人生を全うしてまさに旅立とうとする老女。
家族には惚けていると思われている彼女の残した文章を
生活に窮々とし、ささくれた気持ちで固まってしまった孫が読み進め
果ては彼が彼女の少女時代に成り代わる。
観客は少女の彼と共に老女の心に映る原風景へと旅に出る。

旅立つ時に自分はどんなことを思うのか。
喜びに満ちた一瞬の輝いた時か、口をつぐみ蓋した苦い後悔の時だろうか。
省みて戻りたいと思える時代、時期はいつだろう。


メビウスの輪のように繋がるラストの優しさは作家の持ち味?

そういえば、家で待つ人と話していないことが沢山在る。
帰り道は少しだけ柔らかい気持ちになった自分に笑いが出た。

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