ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景 公演情報 マームとジプシー「ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、泡ニナル、風景」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    喪失と残像
    喪失と残像をリスレインすることでデッサンのように次第にくっきりと描いた1時間半。
    他愛ない会話の積み重ねに深い哀しさを感じた。

    ネタバレBOX

    リフレインの多用から浮かび上がるのは日常から切り離され、かけがえのない人を「ドコカ遠ク」に連れ去られる側の悲痛な哀切と悔恨。

    続くはずだった日々から突然、ポーンと投げ出されるように終焉を迎える人の静かな心象風景の淡さを激しい動きで描く。
    繰り返される一連の動きは生きている彼女たちの姿でありながら、暗闇で花火を振り回す時にまぶたに焼き付く光の残像のようで、まさに儚い「泡」のよう。

    誰もが迎える大切な人との別れ。
    自分に引き寄せ兄と妹の会話に胸が苦しくなった。

    身近な人を失うことをイメージし畏れる子供のような、普遍的だが瑞々しい感じを受けた。

    まんまと、甘えん坊気質の27歳に泣かされてしまった。

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    2012/06/25 09:57

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