ハウザーの観てきた!クチコミ一覧

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ホームルームは終わらない

ホームルームは終わらない

すくらんぶるえっぐ(活動終了)

ザ・ポケット(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

多彩な役者陣で楽しめる
初日を観劇。多彩な役者陣で気楽に楽しめる学園コメディでした。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

夜間学校のHRをメインにした話で、学級委員を決めるのですが、そこに各人の想いが絡みという内容。夜間学校という事で様々な生徒がいるが、序盤~中盤はその設定の説明と関係性に比重が置かれている。ただ、あまり意外性はなく少し単調なように感じられてしまった。(初日だからかもしれませんが。)
終盤、いくつかの伏線を回収して熱量も上がってくる。最後の決戦選挙であの人が勝つのも良い。
先生方と用務員さんが、良いアクセントになっていていたのも面白かった。
ただ、社会派ライトコメディとあったが、社会派とまでは・・・。

また舞台上で、舞台奥に2階を設け、そこを職員室とした事で教室との2元化が実現され、物語の進行もスムーズで上手いなと思った。
ただ、2階の職員室に掛時計があるが実時間の為、舞台設定とは合わないのが気になってしまった。良く見えてしまったので。
客席の冷房も席により強かった為か、女性などは少し寒そうにしておりました。

回を重ねるごとに、より良くなるのではと期待させる舞台でした。



無常ホテル

無常ホテル

劇26.25団

サラヴァ東京(東京都)

2015/04/17 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了

満足度★★★★

ブラックエンターテイメント
客入れからスタッフさんが船員として対応されており、豪華客船への乗船を意識した作りで、オープニングもその工夫が伺えます。
劇中も、芝居に対して歌とダンスの比率を高めた説明通りのエンターテイメント性の高い舞台でした。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

話は、客船専属の歌手と船員兼ギター、そして臨時のピアノ弾きの三人の話が軸。これに、浮気をテーマにした女性3人の話と、乗船した恋人同士と自称先天性左側症候群(合ってるかな?)の女性を絡めた話の、大枠3本で進んでいく。
誰もが乗船しているので、それぞれにも絡む形。
だが、個人的にはどの話も少し中途半端になってしまっているように思えた。どれも最後に解決はしているのだが、少しインパクトに欠けたかな。
恐らく、以前観劇させて頂いた同劇団の「とけない鎖」が鮮烈過ぎたせいもあるかと思います。

リサリーサさんの歌は実に御見事でしたが、演劇としては少し多用し過ぎかなと、ブラックエンターテイメントとしては良いのかもしれません。

また、ライブハウスを劇場としていた為、客席がフラットで役者さんの足元や手元などが見れなかったのが残念でした。
ザ・ボイスアクター アニメーション&オンライン (再演)

ザ・ボイスアクター アニメーション&オンライン (再演)

劇団6番シード

新宿村LIVE(東京都)

2015/04/15 (水) ~ 2015/04/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

熱く、魅せられた感嘆の舞台
マチネ:オンライン編、ソワレ:アニメーション編を観劇。
さて、何から書いた方が良いのかと迷う程の素晴らしい舞台でした。
オンライン編、アニメーション編と声優さんの舞台裏を見る様な舞台なのですが、似ておりますがどちらも異なる舞台設定で、二つとも甲乙つけがたいレベルです。
と言いますか、二つとも是非観て欲しいと思える舞台です、いえ観るべきですね(笑) 
同じ役柄の方がたくさん出ておりますので二つ見るとより楽しめます。公演後に、出演の方が2×2で4倍楽しめるとおっしゃっておりました。
(※私は逆でしたが、アニメ編、オンライン編で観た方がより楽しめると思います。また作品とは別ですが、早めに劇場に行かれる事を推奨致します。)

概要はフライヤー等の説明文にある通りで、今回が再々公演との事でしたので、これから観られる方や4回目の再公演があるかもしれませんので割愛致します。(本当は、色々あり過ぎて書ききれないと思いましたので。)

ですので、本当に感想だけを。
まず何と言っても役者さんのレベルが凄い!大好きな6番シードさんですが、改めてその技量の高さを感じ、また客演の方々も素晴らしく、皆一様に凄いとしか言いようがないクオリティ。膨大なセリフ、また細かな動きとどれだけの稽古を積めばあれが出来るのかと思う程でした。
そして、この脚本。笑い、涙、感動と字面にすると安易ですが、本当にその単語でしか表せられない様々な感情の起伏を味わえました。
年に何本も観られないと思える程の舞台で、観劇出来て本当に良かったと思いました。




ネタバレBOX

劇団PV、恰好良いですね!
本編が観たいです(笑)
追憶のアリラン【ご来場ありがとうございました!】

追憶のアリラン【ご来場ありがとうございました!】

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/04/09 (木) ~ 2015/04/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

濃密かつ重厚な舞台
非常に濃密で重厚な舞台でした。
テーマ的にも重く、息苦しいくらいの緊張感で、息を飲みながらの観劇。
2時間超えの舞台で、客席側ではただの一度、終盤で笑い声が出たのみ。(晩酌代の箇所です。)
内容的には、個人個人の受け止め方、考え方に差異があるので、色々な意見が出るかと思いますが、観れて良かったと思える舞台でした。
噂に聞いていた劇団さんでしたが、他の公演も観てみたいと思いました。

「空翔ける雷鳴の夜に」-再演-

「空翔ける雷鳴の夜に」-再演-

GEKIIKE

シアター風姿花伝(東京都)

2015/04/10 (金) ~ 2015/04/20 (月)公演終了

満足度★★★

成長物語ではあるが・・・。
よさこいを軸にした、若者の成長物語。葛藤、成長、仲間とベタな感じではあるが楽しめた。ただ、少し誇張しすぎた個所も目立ったのは残念。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

就活に失敗した主人公が、よさこいを観て感動し、自分もやりたいと思い行動する。だが、感動したチームは既に解散していて、あきらめきれない主人公は自分でチームを作る。
基本的には、徐々に人が集まり、大会にも出場。解散したチームのメンバーも和解しというハッピーな流れ。よさこいが前に進む踊りとの事で、若者達の成長物語が公演の本質。
若い役者さんが多く、公演に合っている感じ。(イケメン揃いです!)
よさこいの踊りもなかなかの迫力で、楽しめた。

だが、他の方も書かれておられたが、主人公達がコンビニでバイトをしているが、その態度が少し不愉快でしたね。私は、コンビニでのバイト経験はありませんが、コンビニで働いている人を少し馬鹿にしているようにも受け取れてしまいました。無気力感等を出したかったのだとは思いますが、少し誇張が強すぎたのでは。
よさこいを通じ、バイトでの姿勢も変わっていくのかと思っていたのですが・・・。





天使の森からの贈りもの

天使の森からの贈りもの

Unit Blueju

西新宿ハーモニックホール(東京都)

2015/04/02 (木) ~ 2015/04/05 (日)公演終了

満足度★★★★

90分のパワフルミュージカルを堪能
演技、歌、ダンス、生演奏とどれもレベルが高く、大変楽しめた。実在の職人さんをモデルにしたという脚本は、90分間に良くまとめ上げられており、素晴らしい脚本だと感じた。だが、欲を言えばもう少し長い時間でも良いので、それぞれの家族や生産品の話をもう少し掘り下げても良いのではとも思った。
林業(森)、味噌、薔薇、お茶とそれぞれの若い職人さんの思いや、その親族や友人の主婦の苦悩も滲ませている舞台で、少々詰め込み過ぎとも思うが、観れて良かった。若い職人さん達にスポットを当てているせいか、周辺の方達の考え方が、少し狭い了見に映ってしまいました。

役者さん達も魅力的な方達ばかりで、特に歌唱に大変優れていた方もおりました。
舞台上部に、字幕を出しているのも良い演出だと思いました。

一つ残念だったのは、会場の座席がフラットなので役者さん達の動き等が少し見えづらかったです。

また、是非観てみたいと思える劇団さんでした。

歌劇「Rapunzel-3058」

歌劇「Rapunzel-3058」

国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2015/04/04 (土) ~ 2015/04/05 (日)公演終了

満足度★★★

王道的なストーリー
本筋は王道的なストーリーですが、面白い内容でした。中心の方々は劇中歌も上手く、生オケと相まって良かったです。
ですが、役者さんの技量に随分差があり、どうしても目だってしまいます。また、それ程広くない会場ですので生オケの音で台詞や歌が聞き取りにくいシーンが何回かありました。 
個人的な事かもしれませんが、観劇前に頂いたパンフレットを良く読んでしまい、ストーリーが先に分かってしまいました(笑)

再生ミセスフィクションズ

再生ミセスフィクションズ

Mrs.fictions

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/03/27 (金) ~ 2015/03/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

暖かい短編集
再演となる4編の短編集からなる公演。どの作品も暖かく、味わい深い作品ばかりで大変面白かった。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

『ねじ式(未来篇)』 ~ 近未来の話で、スクラップ工場を営む兄弟と女性型ロボットの会話劇。ロボットを軸に、物への愛情と再生を語りかける話。最後のロボットの言葉とそれを受けて無言でトランプを手にする兄弟が良い。

『お父さんは若年性健忘症』 ~ 昨年観劇した「御ゑん祭」でも再演された作品で、この作品を観たので、本公演を観劇しようと思った作品。タイトル通り、父親が健忘症になり、昔のバブル時代の思い出と現在が分からなくなったり、家族の事も一部忘れてしまったりする。奥さんと娘の3人家族の居間での会話劇だが、会話が洒落ており、あまり悲壮感も感じさせない。それでいて、家族のつながりや愛情を感じさせる作品。2度目の観劇なので、内容は知っていたがそれでも尚、魅せられる。名作ですね。

『東京へつれてって』 ~ 若いホームレスの男性とそのホームレスを慕う女性の物語。その想いは、男性がホームレスになる前から何年も続いており、以前に告白の手紙も出している。男性も好意は持っているが、現在の状況からとても受け入れられないと考えているが・・・。女性の一途な想いとそれの翻弄される男性の心理描写が面白い。ラストの暗転明けにも味わいがある。

『まだ僕を寝かさない』 ~ 主人公の男性と男友達との他愛のない話が中心であるが、年を取るにつれ、永遠には続かない関係性も織り込んだ作品。
他愛のない話をしている時はいつまでもこのままの関係だと思っているが、いつかは変わり始める。この現実の非情さも兼ね備えた、少し切なくもなる作品であった。

4作品通じて思うのは、どの作品も人との関係性を暖かく優しく描いており、
それでいて安易でハッピーなだけの作品で無かった。
個人的には、とても好きな作品集でした。

役者さんもそれぞれ当て書したような方達ばかりで、より作品に魅せられました。



紅白旗合戦

紅白旗合戦

Aga-risk Entertainment

サンモールスタジオ(東京都)

2015/03/18 (水) ~ 2015/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

安定したシチュエーションコメディ
今回で3回目の観劇となる本劇団。コメディ劇団として安定した役者陣の技量と捻りの効いた脚本で相変わらず、面白い。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

本劇団の名作「ナイゲン」は観ていないが、それに続く会議物。
先生側と生徒側に別れて、それぞれの案を通す為の裏工作が実に面白い。脅迫、取引、時間稼ぎ等、多くの工作を企てる。
だが、どうしてもそれぞれの側で交互に行うためか、公演時間が2時間と、
1テーマの会議物としては少し長いか。
以前観劇した「出会わなければよかったふたり」が20分間で実に良くまとめられていて、スピーディだった為、余計に長く感じてしまった。
国歌、国旗の議論は個人個人で見解があるので触れないが、会議初日で
多数決を取れば、案外村松さんが生徒側に味方して終わったかも(笑)

役者さんは技量が高い方が多く、安心して楽しめるが、舞台の関係上、ほとんど後ろ姿しか見えない方が出てしまうのが残念。
(今回、生徒側後方に座ったので、生徒役の役者さんの議論中の表情などが見えなかった。セリフが無いシーンでの演技を観るのも好きなので。)

最後の、多数決で9対1になる場面は印象的。


春ベリー

春ベリー

順風男女

しもきた空間リバティ(東京都)

2015/03/13 (金) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

爽やかな笑い
タイトル通り、女性だけの華やかで爽やかな笑いの舞台でした。
7人の女優さんが皆、可愛らしいだけに余計に笑えます。
12作品の短編コント集で、どれも面白かったのですが、個人的には「トモちゃん、佐々木ちゃん、犬」が最優秀作品ですかね。
役者さん自身も楽しまれているような感じで、またかなり体を張った舞台だなとも思いました。
また、観てみたいと思える公演でした。

誰も見たことのない場所2015

誰も見たことのない場所2015

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/03/13 (金) ~ 2015/03/19 (木)公演終了

特別な人ではなく、隣人もしくは自分かも
当事者や関係者にインタビューして作り上げた「ドキュメンタリー演劇」。
実際の言葉を使っているので、重みがあり、心揺さぶられる。
自殺する人は、決して特別な人ではなく、隣人、友達、家族、もしくは自分自身になるかもしれない。

実体験が伝わる演技力、そして特有のダンスも相変わらずお見事でした。
バックステージ・ツアーも楽しかったです。
観劇出来て、大変良かったです。


ネタバレBOX

※今回はあえて、満足度評価を致しません。
  自己満足と知りつつ、勝手ながら評価をつけるというのとは
  違う気が致しましたので。
 
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

絶大人気が分かる作品
2度目の観劇となるボクラ団義さんですが、前作に続き、実に素晴らしい舞台でした。3時間近い公演でも全く飽きず、個人的にも好きな戦国、忍び等のテイストでしたので、余計に楽しめました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

まず、勿論 if の部分が多くありますが、こういう真実もありかなと思わせる脚本が素晴らしいです。この時代の話は好きなので、諸説色々ある事は知っておりますが、謎が謎のままである事も良いのではと思います。

また、この真実もありなのでは思えるのは、役者さん達の熱演があってこそだと思います。劇団員さん、客演さん、どの方もレベルが高く非常に安定していて、殺陣等を含めても高い技量が伺えます。
その中でもやはり、信長役の沖野さんはその存在感含め素晴らしい役者さんですね。先月別の客演でも観劇させて頂きましたが、全く違い役柄でそれも大変良かったです。
あの小沢さんの使われ方も見事ですね(笑)

本筋は大変シリアスな脚本なのですが、随所に笑えるシーンが散りばめられており、それも本作品及び本劇団の人気の所以なのでしょう。

次回公演も大変楽しみです。
合言葉はパールホワイト

合言葉はパールホワイト

トツゲキ倶楽部

シアターKASSAI(東京都)

2015/03/12 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

未来と現在
観劇前に予想していた内容とは、良い意味で異なりましたが、非常に楽しめた舞台でした。脚本の捻り、映像の上手な利用法、そして役者さん達の熱演と見応え十分でした。
公演中なので以下ネタバレで。

ネタバレBOX

ネタバレ欄ですが、今回はあえてそれでも伏せた書き方にしております。
その方が、絶対楽しめますので。時間があれば是非観劇を。

まず、近未来という事と、劇中に20年というワードが出ていたが、途中までこの冒険譚の秘密に全く気付かなかった。「クラムシェル」や「イントルーダー」等の名称で観劇前にSF的なイメージを持ってしまっていたから、余計にそう考えてしまったのでしょう。

物語は3グループがそれぞれ別々に進んでいき、最後に重なる感じでした。
そして、全ての秘密が明らかになるという設定。実に見事な脚本と演出です!いくつかの秘密は、途中で分かり始めますが、それでも最後まではほとんどの人が完全には分からないのでは。
未来と簡単に言える話ではなく、まさに今日現在も続いている話です。

また今回、映像を随所で使われておりましたが、OPは格好良く、本編中は上手いなという感じで、効果的でした。

役者さんは、相変わらず上手い人が多いのですが、前田さん、佐竹さん、田中さんの会話劇はとても好きですね。
最後の役者さん紹介で順番に役者さん同士が紹介していくのは初めて観ましたが、とても良いなと思いました。
本劇団は、前回観た「キス・アンド・クライ」でも感じましたが、人の繋がりを
再認識させてくれる劇団ですね。

本当は再度観て、色々確認したいのと、純粋にまた楽しみたいと思える素敵な作品でした。(時間の都合上、今回しか観れませんが。)
さよならダースヴェイダー

さよならダースヴェイダー

劇団Spookies

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/02/26 (木) ~ 2015/03/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

必死になる時
初観劇の劇団さんでしたが、真っ直ぐなテーマに向きあった好感の持てる舞台でした。
ベテランの役者さんと若い役者さんのバランスが良く、大変楽しめました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

まず、大人になりかけている子供の親子間での葛藤や子供視点での大人への見方で序盤が始まる。登場する大人は様々な問題を抱えており(問題がない大人なんていませんが(笑))、その大人達が、夫婦であり、兄弟であり、兄妹であったりするので、主役の親子関係と合わせて家族間の問題もテーマとなっている。
正直、序盤は少し特殊な問題を集め過ぎたかなとも感じましたが、中盤の妹さんが兄への思いを口に出すシーンから、物語に惹き込まれました。
主人公なりの問題の解決方法には少し現実離れしている箇所もあるようには思えたが、芯の部分で問題に真摯に向き合う姿勢には、役者さん達の熱演もあり、共感を覚えた。
若い役者さん達の真っ直ぐな熱演と、それを支え見守るベテランの役者さんのバランスが非常に良く、良い座組だなと感じました。
観劇出来て良かったと思える作品であり、観劇後にフォースを頂けました。


独りぼっちのブルース・レッドフィールド

独りぼっちのブルース・レッドフィールド

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターサンモール(東京都)

2015/02/22 (日) ~ 2015/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

今日にでも誰かに話したくなる復讐劇
楽しみにしていたPMCの本公演を観劇。期待以上の脚本、豪華な役者陣も素晴らしい熱演。一緒に観た友人も大変満足したようで観て良かった。
公演中なので以下ネタバレで。

ネタバレBOX

何といっても脚本が素晴らしく、復讐の捻りが大変面白い。
役柄には相変わらずの擬人化した物が活躍しているが、今回は人間だけでもストーリー的には問題ないのかも。でもいた方が、断然面白い(笑)
豪華な客演陣もPMCの舞台に馴染んでおり、次回作にも出て欲しいと思った。笑いと復讐のやるせなさに溢れ、一度しか、観劇出来なかったのが悔やまれるほどの舞台でした。
他の人達にも話したい!

客入れ時の、寸劇「B’○物語」も必見。
回想電車999【ご来場ありがとうございました!次回公演は四月!】

回想電車999【ご来場ありがとうございました!次回公演は四月!】

壱劇屋

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/02/19 (木) ~ 2015/02/23 (月)公演終了

満足度★★★★

エンターテインメント性の高い舞台
道具を上手く使ったダンス演劇に近い舞台。それでいて、ストーリー的にも面白く楽しめる。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

まず、舞台には基本ダンボール箱だけ。だが、これがなかなか良く出ていて、
椅子や台座、道具入れ、壁等の役割を果たす。また、ロープを使って電車等を表すが、このロープを使ったダンスや動きは実に御見事。相当の習練が伺える。

ここまで、小道具やダンス等の動きの事を書いてきたが、ある意味この舞台で感じた一番の感想だ。
ストーリーも面白いのだが、少し厳しく言うと内容よりも動きなどに目が奪われがちで演技そのものの印象が薄くなってしまった。
特に前半は少しもたついている印象であった。終盤にかけて畳み掛けるような動きとストーリー展開ではあったが、やはり動きの方に目が行ってしまった。役者さんの演技力でより登場人物に惹かれるようになれば、更に良い舞台になるのではと感じた。

また、役者さん達の汗だくの熱演は観ていて応援したくなります。
大阪の劇団さんですが、東京公演があればまた観てみたいと思いました。

PS.銀○鉄道999を多分に意識したが、しれっとジョジ○も出てきた(笑)



隣人の奏でる和音

隣人の奏でる和音

ワイアールジャパン

小劇場てあとるらぽう(東京都)

2015/02/11 (水) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★

繋がるシチュエーションコメディ
アパートの1室でそれぞれ展開されるシチュエーションコメディで気楽に楽しめる。101号室、102号室、103号室と展開が進んでいくが・・・。
公演中なので以下ネタバレで。

ネタバレBOX

101号室~足を怪我して退院した彼氏が、その病院のナースをナンパする。そのナースが部屋に来たところから物語は始まるが、彼には5年付き合っている彼女がいて、・・・。彼氏の後輩男性と本当の彼女も部屋に来た事から、嘘が嘘を呼び、誤解が誤解を呼ぶシチュエーションコメディ。後半には、ナースの彼氏も登場し、混乱はピークに。また彼女にも秘密があり・・・。ありがちな話ではあるが、芸達者な役者さんが多く、自然と楽しめる。

102号室~几帳面な空き巣が、便利屋と勘違いされ、部屋にとどまる。住居人である女性の一人に好意を持たれるが、この女性の思い込みが激しい。またもう一人の住居人女性は売れないミュージシャンの彼氏と10年付き合っている。なかなかプロポーズしてくれない彼氏に一計を案じるが・・・。
思い込みの激しい彼女に振り回される空き巣と同居人女性、そしてその彼氏の様が実に楽しい。当初の策が何故か違う方向に進んでいくシュチエーションコメディ。最後は、ほっこりする感じ。

103号室~締切直前の漫画家とその担当編集者、そして部屋を間違えた便利屋が、アイデアを絞り作品を作ろうとするが・・・。
漫画家が実に強烈で個性的。振り回される編集者と便利屋も実に上手く演じられていた。このまま隣の部屋の3本の短編集かと思われたが、ここからが捻りの効いたシチュエーションコメディ。各部屋の状況をそのまま漫画に持ちこみ、また登場人物もリンクするので、各部屋の話がつながる。
ある意味集大成の話となるが、ラストは上手くまとまり、気楽に楽しめるコメディ作品であった。
脚本が面白く、また役者さんが皆さん好演でまた楽しそうに演じられているので、観ている側も素直に楽しめた。

また、当日ゲストは編集長として登場するが、ゲストにもサプライズ的な要望があり、このシーンも楽しめる。

純粋に笑えて楽しめる、作品でした。


丘の上、ただひとつの家(全公演終了・ご来場ありがとうございました)

丘の上、ただひとつの家(全公演終了・ご来場ありがとうございました)

鵺的(ぬえてき)

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/02/11 (水) ~ 2015/02/16 (月)公演終了

満足度★★★★

息苦しくもなる作品
重厚なテーマで、息苦しくもなる作品。
あまり共感できるような内容ではないが、舞台として見応えがあった。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

ネグレクト、近親相姦、幼児置き去り殺人、中絶と暗テーマ目白押しの作品。
加害者、被害者がそれぞれの立場で入れ替わり、とても勧善懲悪ではすまない内容であった。
元凶は自由奔放な母であるが、必ずしもそれだけを原因とは出来ないのではとも思った。勿論この母親に共感は出来ませんが。
というか、作品の登場人物誰にもあまり共感は出来なかった。(長女の旦那さんだけが唯一共感できるかなと思いますが。)
少しテーマが盛り込み過ぎられていて、また「え、あなたも!?」という点も多く、どうしても他人事に思えてしまった。
その方が、幸せなのかもしれませんが。

役者さん達は、皆さん熱演でそれがこの重厚な作品に繋がったと思います。
変わった椅子等も、それぞれの不完全さを表し、それでいて機能は保っている、そんな印象を受けました。
「丘の上、ただひとつの家」という題名も、丘の上という見上げる、憧れる面と、有事の際は不安定な面という2極を表しているのかなとも思い、観劇後に
色々と考えさせられる作品でした。

色々書きましたが舞台としては見応えがあり、間違いなく印象に残る作品でありました。






ノミの心臓

ノミの心臓

劇団サミシガリヤ

シアター711(東京都)

2015/02/10 (火) ~ 2015/02/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

応援したくなる
アラサー、アラフォーの女性達が、現実と夢の間で揺れ動き、努力する姿を描いた舞台。共感できるフレーズ(自分は男性ですが・・・)も多く、応援したくなる。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

まず、何といってもアイドルを目指す女性達の逼迫感が伝わり、時には可笑しく、時には胸を打つ。
また、この企画を立ち上げた女性も悩みを抱えており、壁に直面する姿に
昔の自分が重なり、会社の部下や後輩に観せたくなった(笑)
素晴らしい脚本で、再演との事でしたが、再演すべき作品だと思いました。

また、それぞれの役が個性的で、これも役者さん達の演技力と役柄同様の懸命さかなと感じました。
「SWOW WA」の皆さんは勿論ですが、個人的には栗山鈴役の榊木並さんが
特に魅力的でした。
脇を固める役者さん達も皆さん好演でしたが、2シーンしか登場しない塔子役の谷田奈生さんの溢れる怒りの感情を抑える演技が印象に残りました。

事前に聴いていた楽曲もやはり素晴らしく、ラストのライブシーンは感動的でした。
前向きな終わり方で、観劇後に観て良かったと思える作品です。
次回公演も楽しみです。(来年のようですが・・・)
完熟リチャード三世

完熟リチャード三世

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2015/02/05 (木) ~ 2015/02/17 (火)公演終了

満足度★★★★

魅力的な女優さん達
魅力的な7人の女優さんが、舞台上で80分間出たまま、何役もこなす。
それぞれの良さが出ており、初日ながら完熟な味わい。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

アフタートークで、演出の中屋敷氏も話されていたが、「リチャード三世」は難解な作品です。だが、この「完熟リチャード三世」は実に分かりやすく、演出されていた。7人しか役者さんがおらず、それも女優さんだけで本作品を作られているのは、実に見事だと思った。
どの女優さんも舞台からはけずに、出たままなのも印象的でした。
女優さん達はそれぞれ魅力的で、主役の安藤聖さんが特に目を惹いた。

だが、見事な演出、魅力的な女優さん達が揃っているのに、何か物足りなさも感じてしまった。
初日だからか?
初めての女体シェイクスピアに期待が高すぎたのか? 

たぶん私には洗練され過ぎていて、面白いとは思ったが、惹き込まれる感じではなかった為か。


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