
箱の中の4人
B.LET’S
ギャラリーLE DECO(東京都)
2014/05/13 (火) ~ 2014/05/18 (日)公演終了
満足度★★★★
濃密会話劇だが…
舞台設定は、レストランの再開準備中における女性4人の濃密な会話劇。脚本・演出はもちろん演技も良かった。
劇作家協会新人戯曲賞入賞作品「春の遭難者」と比べるとテーマ性が弱いように感じる。同作では司法が必ずしも人を救えないという不条理を描いたものだが、今回の公演は何を訴えたのか。
説明にある「4人の女の過去と未来、愛と憎しみが交錯しはじめる。 (中略) 濃密な会話で作り出すB.LET’Sの独特の世界、悲しくも滑稽な4者4様の移りゆく女心を体感してください。」は堪能した。
本公演だけ見たら満足であったが、先述した公演を見ている観客としては少し物足りなかった。
B.LET‘Sならば、社会性をもったプラスαを期待したいところ。
高みを目指していただきたいという応援メッセージと思ってください。
なお、些細なことだが、タイトル・説明文とも4名と記載あり。最後までキーマンとなる総支配人が登場するのか、ドキドキ感を持たせたほうが良かった。なんとなく3年ほど前に話題になった映画「○○部活やめるってよ」を思い出した。

バカにふりそそぐ木漏れ日の温度
GORE GORE GIRLS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/05/08 (木) ~ 2014/05/12 (月)公演終了
満足度★★★
劇中漫才か
これだけ「菓子」でドラマを牽引できるとは…面白かった。さしずめ劇中漫才というところか。芝居が”笑い笑い”を意図しているから面白いのは当たり前と思うが、逆にしつこいという印象も残った。好みもあろうが、個人的には「最高モンドセレクション菓子=○○」を食べる時の仕草(顔の表情)と照明には爆笑した。
しかし、真の狙いは芸人としての不安・焦燥・苦悩などの内面性では…その独白にこそ魅入らされた。

RED
KENプロデュース
北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)
2014/05/09 (金) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
壮大な人間ドラマ
切ないほどの人間愛憎ドラマ。印象はテーマ性の強い公演であるということ。権力者による弱者への強欲な仕打ち。人間の歴史はその繰り返しであったかもしれないが、その断片を切り取り強調した芝居として捉えた。それだけに”教訓”色が見えすぎたと思う。主人公の名は「垢太郎」(終盤に”垢”には意味付けされる)だが、、ストーリーとしては、昔話「桃太郎」を想像した。そして、権力者(鬼)退治へ…。脚本・演出は比喩的だが、それが効を奏していたと思う。
多数のキャストであるが、各々の役どころをキッチリ果たしており、迫力・魅力ある公演に仕上げていたと思います。

ただいま いってらっしゃい
project ルーレット・ゲーム
ART THEATER かもめ座(東京都)
2014/05/08 (木) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
満足度★★★★
女性本音トーク?
アラサーOLの不安・焦燥と本当の自分探しが良く描けていた。前説で、脚本・演出を担った天野もえ氏が登場したが、多分、等身大の女性を…そう思った(数日後、偶然にもお会いし話をした)。
日常の坦々とした様子…平凡ゆえに違和感なく見られた。ただし、セリフにある「逃げ」か「選択」かという二者択一だけなのか、という疑問もあった。もう少し幅広な問題の投げかけがあってもよかったのでは?
演出に関して、暗転が多く、またその時間が長く感じられ集中力を保つのが大変だった点は残念である。
また、キャストが多いような気がした(弟のバイト仲間は必要か?)。もっと女性中心の会話劇のほうがテーマがハッキリして面白いように思う。
本公演は、奇を衒うことなくリアリティー(女性の本音)を求めたところに好感を持った。次回公演を楽しみにしております。

マトリョーシカ、その用法
ハイバネカナタ
シアター711(東京都)
2014/05/08 (木) ~ 2014/05/12 (月)公演終了
満足度★★★★
奇妙な…
感じがする芝居、というのが第一印象である。公演時間は、2時間を超えるが、中盤までと後半はテンポも演技も出来が違っていたと思う。まるで2公演を観たようだ。中盤までは緩慢なテンポであるが、終盤になるにしたがいリズミカルになり、演技も迫力のある見応えのある公演になった。前半部分がうまく演出できていればもっと素晴らしいものになったと思う。
さて、芝居は病院内部の権力闘争、名声、エゴが、一方バイト仲間との恋愛というストーリーが相互に絡み合って進展する。しかし関連付けがなく、別々でも十分楽しめる。逆に病院内の出来事を中心に描いた方がテーマ的には明確でわかり易いと思うが…。
なお、いくつかの社会風刺(就職の厳しさ等)をおり交ぜるなど、社会派の感じは十分伝わった。次回公演を楽しみにしております。

宵闇よりも速く駈けて
演劇企画ハッピー圏外
TACCS1179(東京都)
2014/05/09 (金) ~ 2014/05/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
堪能した~
典型的な時代劇。テンポが良く2時間を超える公演だが最後まで飽きさせない。
粋な物語だけに主人公の”ねずみ小僧”を応援したくなるが、義賊と言えど盗賊…人情に流されず、見事な結末を魅せる。
舞台美術は時代劇の雰囲気を十分作りこんでおり、さながらその時代にタイムスリップしたかのようだ。そして畳返しならぬ…○○返しなど、いくつか笑える細工を施しており面白く、そして楽しめる。
演技は申し分ない。特に主人公(内堀優一)は上演後の挨拶で、客席から「相変わらずウマイ!」との掛け声がかかるほどの人気役者だ。
本当に堪能した公演でした。

あの日消えた韋駄天の姿を僕らはまだ誰も知らない
COTA-rs
シアター風姿花伝(東京都)
2014/05/07 (水) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
満足度★★★
芝居と音楽ライブは…
全く別々に行われ、そこに関連性はない(芝居、ライブは各1時間程度)。
芝居は、戦国時代の織田家と浅井家との関わりを通説通りに描いたもの。史実に基づく人間ドラマゆえ、筋書きに目新しさはない。それよりも演出としての殺陣は良かった。演技に関しては、セリフが緊張のせいか棒読みな感じで臨場感がなかったのが残念だ。
音楽ライブは、音楽はもとより芝居に出演していた役者がダンスを…殺陣同様、切れのあるパフォーマンスが良かった。また、時代劇を演じた役者のダンスは、その変化の大きさが見事だった。
できれば、もう少し長い時間の芝居を観たかったです。今後に期待しております。

楽園の東
G・H・factory
新宿シアターモリエール(東京都)
2014/04/30 (水) ~ 2014/05/06 (火)公演終了
満足度★★★★
映画的な…
制作に腐心した芝居、というのが印象である。映画のシ-ンを撮影するという設定からカット(場面転換)が多い。それだけテンポはよくなるが、芝居に集中しにくいという欠点もあった。
人間ドラマとしては、時代背景・状況を反映した問題提起をするまでには至らなかったと思う。しかし、公演全体(舞台の雰囲気含め)としては、構成・演出とも秀逸で骨太な作品に仕上がっていたと思う。周りは、すすり泣きが多くそれだけ魅せていたということだろう。自分も満足いくものでした。

悪事の代償
青色遊船まもなく出航
シアター711(東京都)
2014/05/02 (金) ~ 2014/05/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
二度見が…
必要なほど凝っている、というのが第一印象である。まぁ、ほぼ全員が悪事を働いているか、悪意を持っている。ダ-クな公演であるが、さほど暗くなく、後味も悪くない。それたけ脚本・構成・演出がしっかりしているからだと思う。しかし、何でも詰め込み、繋がりを持たせ過ぎたため複雑になった感がある。
2時間20分は長いと思ったが、中弛みもなく、最後まで緊張感を持った公演だった。それだけ役者の演技も迫力があり素晴らしかった。
これが旗揚げ公演というから、今後が大いに楽しみである。

おはなし
tamagoPLIN
小劇場B1(東京都)
2014/05/01 (木) ~ 2014/05/04 (日)公演終了
満足度★★★★
魅力的!
「”花“の言葉遊び」という感じであるが、その内容はレベルが高い。他の人も書いているが、身体表現は、芝居・ダンスを融合した感じである。それにマッチした音楽選定も素晴らしい。
もちろんストーリーは見応えがあるが、それ以上に内容を演出する手法が優れており、魅せられた。
蛇足だが、座席スペースが狭いようだが…。

罪とハチミツ
ザレ×ゴト
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2014/05/02 (金) ~ 2014/05/05 (月)公演終了
満足度★★★
全体シチュエーションが…
分かり難い、というのが第一印象である。
伝えたいテ-マは明確だと思うが、シチュエーションに難があった。自分の想像力が足りないのだろうが、公演全体を包んでいる設定が理解出来なかった。もちろん場面毎の描き方はよいと思うが、その前提に無理があるから、ストーリーにチカラを感じなかった。
テ-マは現代にマッチしたものであり、普遍性のあるもの。それだけに演出・構成に納得性を持たせてほしかったと思う。
切り口は好きです。今後の公演に期待しております。

独占!女の90分
秘密結社ブランコ
ムーブ町屋 ハイビジョンルーム(東京都)
2014/04/29 (火) ~ 2014/05/03 (土)公演終了
満足度★★★
印象が…
弱いと思った。
表題のとおり、9名の女優による90分の競演である。芝居は4つのオムニバスでシチュエーションは多少誇張はあるものの、妙に納得できるもの。この公演の底流にあるものは、主張が苦手または出来ない女の自我の目覚めということだろうか?
時間的制約もあるのだろう、それぞれのストーリーが深堀されていないのが残念であった。もう少し深層面を描き、印象に残るような演出があったら良かったと思います。

さらば、仏の顔
アフリカン寺越企画
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2014/04/25 (金) ~ 2014/04/27 (日)公演終了
満足度★★★★
濃密でした
当たり前だが、坊様は宗教人である前にひとりの人間…仏門の世界でも苛め暴行がある、という表層的なことを描きつつ、実は腹に渦巻くドス黒い汚物を見せられたようだ。やり場のない憤懣や恐怖がヒシヒシと伝わる濃密な芝居で、最後まで緊張感があった。
また、狭い舞台に宗教に関する装飾が施され、雰囲気は寺院内である。演技は、迫真で見応え十分であるが、役者間に演技力に差が見えたのが少し残念だった。
また、些細ではあるが気になった点は「ネタバレ」へ

悪と闘う! 全ステージ満員御礼!ご来場ありがとうございました!
ロリポップチキン
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/04/28 (月) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★
強い主張だが
強いメッセージを発信していると思う。しかし、その伝え方が…観客(少なくとも自分)はわかりづらいと思う。ヘイトスピーチの様子や都会(群衆)の中の孤独は伝わるが、その想いをいっぺんに表現しようとしたため、散漫になった感じである。また演出効果を狙ったのかもしれないが、セリフを被せるため聞きづらい場面もあった。そういう意味では少し丁寧さを欠いていた。冒頭にも記載したとおり主張(脚本)はよいにしても、それを伝える術(演出)が物足りなかった。チカラのある芝居だと思うので、もう少し観客目線を大切にしてほしいと思う。今後、大いに期待しております。
些細ではあるが気になった点は「ネタバレ」へ

クリームソーダ
こちらスーパーうさぎ帝国
OFF OFFシアター(東京都)
2014/04/29 (火) ~ 2014/05/05 (月)公演終了
満足度★★★★
疾走する青春ドラマ
爽快感あふれる公演で、「観ていて楽しかった!」というのが第一印象である。
芝居は、高校時代からの恋人と結婚するまでの話だが…。ストーリー展開は明快で、その演出もわかりやすい。舞台設営はいくつかのボックスの置きかえで時代と状況を説明するシンプルなものだが、よく出来ている。また、その時々の時代を表現するため学生服・セーラー服姿になるが、それほど違和感はない(役者が若いためか)。公演全体を通して、強いメッセージは感じないが、とにかく”観て楽しめる!”を主眼としたものだと思う。それが狙いだとすれば成功したと思います。

イツワレー!
劇団 CAT MINT
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2014/04/25 (金) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★★
面白い!
芝居の展開を考え、工夫を凝らした舞台設営にしていることに感心した。上手・下手にアパートの部屋をセット(それもしっかり間仕切りまで)し、中央部分は廊下という設定である。さらに共同トイレ(今では珍しいかも)であることをセリフで言い、状況説明としては十分行っていた。
さて、ストーリーだが、謎の人物を各部屋に連れ回す?ことで、場面展開のキーにしている。そう、場面は各部屋の人間模様をそれぞれ描き、先のキーとなる人物を介在し、住人やその友人などを巻き込み、また時として住人同士のやり取りが交錯する。
この芝居の妙は、左右対比した部屋での人間模様、起こる出来事も喜劇と悲劇、見事なまでのアンバランス…。
人生は、壁一枚を隔ててこうも違うのか、という感慨をもって観た。
公演全体としては面白く、見応えがありました。

仮面音楽祭
江古田のガールズ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/04/16 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い、楽しい、懐かしい
今ではお呼びもかからない「合コン」が題材だ。前説ではミュージカルの要素があるようなことを言われていたが、そんな場面があったけ。ストーリーは合コンに集まった男女8名の一夜のドラマであるが、そこは芝居だから、いろいろな筋が展開されて・・・。基本はドタバタ喜劇だと思うが、そうなることの必然(各人の人間模様)が描かれており、見事な演出である。合コン会場はカラオケ店だから、当然歌場面は多くある。その流れる曲(選曲)が懐かしく、その当時を思い出した。自分にとっての青春は遠くに…なんて感傷に浸る思いで観た。脚本・演出・構成は見事だった。また、舞台設営も凝らしてあり、観ていて楽しめた。なにより役者の濃い演技が面白く(体当たりな熱演か)、笑い続けた。本当に堪能した公演でした。

凛として
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
見応え十分
主張の強い芝居である。もっとも意図的にそう制作しているのは明らかである。終戦後の佐世保が舞台である。しかし、現代にも通じる危うい問題を投げかけている。この公演は、表面的には「反戦⇒平和」「家制度⇒個人の自由」をテーマにしているものとして捉えた。戦争という大きな不条理を前に、一人の人間としてその時代にどう立ち向かい、乗り越えようとしたのか、現代の状況を思うと…考えさせられた芝居だ。
脚本は骨太であるが、演出は繊細・丁寧でそれほど重苦しくない。2時間を越える公演だが、時間が気にならないほど見応えがあった。個人的にはお勧めの公演である。

嘘つきと泥棒のはじまり
東京AZARASHI団
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2014/04/22 (火) ~ 2014/04/27 (日)公演終了
満足度★★★★
面白いが…
法律用語が飛び交い、一見法廷推理劇であるかのごとく錯覚する場面があるが、実は、法律事務所内の出来事である。既に結審している判決に対し…。
場面毎の演出は面白いがストーリーとしてうまく繋がっていたのだろうか。推理劇としては少し強引な結びつけや突然知らされる事実に違和感を覚えた。もう少し伏線をめぐらせ観客の想像性を掻き立てる工夫があってもよかったと思う。また、キャストが多く、本当に必要な配役かと思うところもあった。少し散らばった感じの芝居であり、ある程度整理し工夫されると本当に見応えのある公演になると思う。特に演技は誇張はあるものの、面白く見られたのは演技力のたまものだろう。ポップ調な喜劇は好きです。今後の公演に期待しております。

最凶ガール
私立ルドビコ女学院
サンモールスタジオ(東京都)
2014/04/22 (火) ~ 2014/04/27 (日)公演終了
満足度★★★
一生懸命でした
上野ストアハウスでの開校前公演を拝見した。本公演は、基本的にはその時と同じストーリー展開だと思うが、前作と比べると全体的に平淡な感じがした。芝居は、第一部と第二部に分かれ、途中で特別講義(ホームルーム)が行われる。前作はその第一部と第二部で劇雰囲気がガラリと変わり見応えがあった。第一部は日常の学園生活が淡々と描かれ、第二部はミステリアスな…、そんな落差が面白かった。今作はその要素が少なく、刺激が弱いような気がする。それは、前作に比べ「謎解きの丁寧さ」「舞台装置、鏡などの小道具の利用」などに見劣りがした。
アイドルが一生懸命演じている姿には好感が持っただけに、演出・舞台美術にもう少し工夫があっても…それだけに残念である。今後の公演に期待しております。☆3.5