タッキーの観てきた!クチコミ一覧

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The Kaidan アルプス一万尺 Final

The Kaidan アルプス一万尺 Final

劇団 CAT MINT

シアターサンモール(東京都)

2014/07/30 (水) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

実は悲しい話
説明にある「最後に少女の口から語られた怪談話とは…」ラストは悲しみでいっぱいだ。
背筋がぞっと寒くなる怪談話で紡いだ一夜の物語。ハートフルミステリー、とあったが、実は悲しい百物語。
観ればわかるが、上演後に「登場人物アフタープロフィール」の配付…、心遣いが嬉しい。
さて、繰り返すが怪談話と言うよりは悲哀話のようだ。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

全員が若くして亡くなっている。当日「登場人物アフタープロフィール」には、亡くなった時の状況説明が記されている。
さて、芝居は篝火を囲み、怖い話を披瀝するはずが、可哀そうな話に終始したように思う。夏場=怖い話ではなく、パンフレットにあるような事故死、自死に相対した無念、悔恨・怨念などの情を語るほうがわかりやすかったと思う。それこそ霊を迎え・送る(盂蘭)盆の時期なのだから…。
さて、ラストは冒頭、怖い話をしている輪に闖入するような形で参加した娘…実は山荘の主人の亡くなった(交通事故死)三歳の娘が大人の姿を借りて会いに来ていた。自分としては、背筋が凍るより胸打つシーンで終幕になったのが救いであった。

(P・S)
出張があり、追記が遅くなり申し訳ございません。
祀(MATSURI)

祀(MATSURI)

劇団め組

吉祥寺シアター(東京都)

2014/08/01 (金) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

時代劇とDJのコラボ
勧善懲悪の典型的な時代劇…安心して観ていられる。趣向を凝らしたといえぱ、DJとのコラボレーション。邪魔ではないが、敢えて入れる必要もない。
さて、説明を読んでみよう。「~その森には事実古来から七人の神々が棲んでいた。大黒天、恵比須、毘沙門天、弁財天、寿老人、布袋そして吉祥天の七神(略)」は変じゃないか。吉祥天は七福神だったか?

ちなみに公演場所は、吉祥寺シアターであるが…。
(ネタバレBOX)(後日追記)

ツナガル

ツナガル

セロリの会 

「劇」小劇場(東京都)

2014/07/31 (木) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

母娘の確執…知られざる真実
母が病に倒れ入院した。母に対し快く思っていない一人娘が帰ってくる。子供の頃に母親に厳しく躾けられたことに対するわだかまり。説明には、女三世代とあるが、実質は母と娘の確執。
しかし、ラストでは怒涛のように氷解する。
そして真実が明らかに…娘の哀願するような叫び「おかあさん~」は感動!
その真実とは…
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

母は、口癖のように世界をまたにかけて活躍するピアニストに育て上げるため、友達付き合いにも苦言を呈すというもの。
子供心に相当傷ついた思い出の家(音楽教室経営)。母親のことを「あの人」と呼ぶほど苦々しく思っている。
しかし、母親には娘を一流のピアニストにしたい理由と役割があった。
実は娘は、大学時代の親友の忘れ形見(遺児)であった。親友はピアニストの才能に恵まれながら、妊娠中に結婚していた男性とドライブ中に交通事故で死去。奇跡的に助かった赤ん坊(主人公娘)を引き取り育てる決心をする。どうしてもピアニストへ…その思いは子供に知る由もない。自身は独身のまま…いわば他人の子供を育てる大変さ。
ラストまで母親は娘に対し厳しく接した姿しか見せない。その切ない思いは語ることなく死去する。

母の死去という悲しみを乗り越え、真実が明らかになった娘の今後の人生…清清しい余韻を残した好公演でした。
見果てぬ夢

見果てぬ夢

ランプの伯爵

上野ストアハウス(東京都)

2014/07/30 (水) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

しみじみと
病院の中庭、そこには花壇やベンチがあり患者が集っている。そこに、がん告知された男性…妻は妊娠三ヶ月。状況設定だけで泣けてくる。
この男性を取り巻く病院関係者、家族、友人などの交流が胸を打つ。

当日配布の案内に、本作を書いたときの気持が記されており興味深く拝読した。その中で脚本に対するイメージを「ストレート」、「ベタ」と表現していたが、それは観客に伝えたいメッセージが明確なこと。それだけに強い印象を与える作品になっていると思う。

さて、主人公の病は進行して…ラストは感動。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

主人公は手術に成功して、無事退院する。

糖尿病で入院している患者が倒れ、車椅子生活になった時のこと。患者は回復(リハビリ)に対して消極的な態度。半ば自暴自棄になるが、そんな態度に医師が放った言葉が衝撃的だった。

人はいつか死ぬ。人生は初めから負け試合のようなもの。それでも立ち向かっている。どう生きたかが大切なのだ。
がん告知が出来ず、その練習までする気弱な医師が、本音で諭すセリフ。まさしくストレートでベタなシーンであるが、胸が締め付けられる。
脚本は見事であるが、演出もあまり暗くそして重たくならないよう、所々に下世話なシーンを入れ工夫している(テーマに対して少し軽くなったかも)。
実に見事な公演でした。今後の公演にも期待しております。
グッドモーニング、アイスパーソン

グッドモーニング、アイスパーソン

天才劇団バカバッカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/07/24 (木) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

社会性も垣間見えて
文部科学省所管の研究施設におけるドタバタ劇。二万年前に氷結した人体の研究を進めるうちに、当のアイスパーソン(マン、ウーマン)が蘇生し…。
公演は群像劇のような感じで、生活様式・文明発達への警鐘など、示唆に富む内容が展開され見応えがあった。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

発達した未来社会では127名しか存在しない。そこでは互いに干渉しないことから争いごとがなく平穏な日々が続いていた。未来ではロボットが生活手段(ハード面)や話相手(ソフト面)を担うという。しかし人類滅亡の危機に瀕した時、過去へタイムスリップ⇒氷結状態という選択へ。その間に秋葉原殺傷事件をモチーフした状況が挿入されるなど、ストーリーが破綻しそうになる(この件の状況説明が分り難かった)。
言い尽くされた言葉だとは思うが、人は一人では生きられない。人間同士に生まれる感情(負の感情-誤解や嫉妬などを含め)など、何らかの関わりがないと…。研究員の悪意による実験でアイスパーソンの行動態様を観察するシーンは現代社会に対する警告(人種・性による差別)として捉えた。
演出はポップ調であるが、その視点は鋭く冷徹のようである。見事な脚本・演出と、キャラクター豊かな登場人物を的確に演じた役者陣。とても素晴らしい公演でした。
今後の公演にも期待しております。
やめらんねぇ

やめらんねぇ

BuzzFestTheater

ザ・ポケット(東京都)

2014/07/16 (水) ~ 2014/07/20 (日)公演終了

満足度★★★★

笑い…とまらねぇ
売れない漫才コンビがケンカの末、コンビを解消し互いの道を歩き始めるが…。そこに色々なことが「やめられない」人たちが絡んで話が展開する。劇中漫才劇のような作風で、十分計算し仕込んだ笑いの連発である。タイトル「やめらんねぇ」は、性癖、ギャンブルなど多くの設定をしている。その個々のキャラクターは濃い。
さて、漫才コンビはどうなる…
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

漫才コンビはめでたく再結成する。
ストーリーは、お笑いは好きだが、客受けせず売れない漫才師の苦悩。漫才師の一方は消費者金融へ就職。相方は新しいコンビを探しだす。
さて、消費者金融…サラ金だが、何故か良心的な経営姿勢。そのサラ金を中心に、漫才師の父とヤクザの親分(両人ともオカマバー勤め、互いに素性は知らない)、パチンコ狂の女性が出入り、さらにストーカーなどが加わりドタバタ。登場人物がそれぞれ微妙に関係を持つという演出の妙。序盤にいくつか伏線があり、終盤に向けて納得(漫才「ネタ」作成をめぐりケンカしたが、その「ネタ」の出来栄えに感心して和解)させる手法は見事である。作り込んだ笑いは上滑りしそうだが、見事に結実した公演だと思う。
今後の公演にも期待しております。
虚病

虚病

劇団虚幻癖

高田馬場ラビネスト(東京都)

2014/07/23 (水) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★

不気味さ
舞台セット・美術は、不自然・不安定を表現したようなアンバランスな配置や構図…具体的には斜めに置いたドア、多重構造の窓などである。そこには主人公のエゴが表れているようだ。
主人公はロボット工学の専門家で、最近、偏頭痛などに悩まされ妻から病院へ行くよう促され…検診結果「病気ですね、病名はわからない」と。病名が明らかにならないことに対する苛立ちは増して…。
さて、公演は人格面に重点をおいて、その深堀り・完成度を高めてはどうか、というのが正直な感想である。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

セカンドオピニオンも試みたが、その成果を得られないことから、妻が勧めた最初の病院へ入院した。その病室は男女同室で、すでに癖のありそうな男性2名と女性2名が入院していた。その病院は人体実験や臓器売買をしているとの噂が。そして患者達は退院することなく、いつの間にか居なくなるという。
主人公はいろいろ想像・妄想を繰り返し、医師と対決する。そして医師から妻の手紙を聞かされる「自分は末期がん、自分がいなくなったら主人は何もできず、苦悩するだろう。思い悩まないよう処置してほしい」というもの。医師によって脳外科的処置が施され、感情を持たない非人間へ改造させられる。
文章でいう「起・承・転・結」のうち、「結」の部分、映画・演劇でいう三幕構成における「解決」が弱いと感じた。ストーリー中盤までは、その不気味な様相に見入っていたが、ラストは平凡だった。もう少しドラマチックな展開を期待していたので拍子抜けした。主人公が持つ(この場合は仕事)懊悩に焦点を当て、イッヒ-ドラマのような心的側面を抉り出して欲しかった。
今後の公演に期待しております。
舞台『鬼ヶ島』

舞台『鬼ヶ島』

ヒート•スピリット

萬劇場(東京都)

2014/07/17 (木) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★

頑張って
旗揚げ公演おめでとうございます。
さて、公演であるが、「和ノ国」と「斉ノ国」の抗争が始まって久しい。そして「和ノ国」=「善」、「斉ノ国」=「悪」という明確な設定である。そういう意味では勧善懲悪の様相を呈すところであるが、完全にそうならない結末…。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

国の争いと書いたが、そこは芝居の世界。経国するそれぞれの長のキャラクターが善悪のイメージを作り上げる。本公演では、悪が善を凌駕し人が持つダークな面…嫉妬、怨恨、嫌悪などを強調し、その心奥、心魂を描こうと腐心していたようだ。そして人の心にスルッと醜悪な面、弱い面に忍び込む「妖気」の怖さ。深層暗部を抉ろうとしていたと思う。その努力と熱意は伝わった。しかし、それを芝居にして見せるとなると、上手く表現出来ていない。脚本・演出など色々な課題があると思うが、一番気になったのは演技力である。特に役者間の力量差が大きいこと。稽古を積んで解消することを期待している。総じて若い役者が多いようなので、伸びしろはあると思う。
今後の公演を期待しております。
Get a Life(ご来場ありがとうございました!)

Get a Life(ご来場ありがとうございました!)

613

劇場MOMO(東京都)

2014/07/16 (水) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★

堪能!
臨床心理士が末期がん患者のケアを通して、自身の成長と患者、その家族からの思いを聞き取る…そんな心温まる話である。しかし、死期が迫っている者の心魂に触れることが出来るのか。ケアルームでの会話劇は圧巻で暗涙するだろう。死んでいく者が今さら何を言っても仕方がない。
この当たり前の吐露に対し、臨床心理士はこう言い放つ…。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

臨床心理士は言う…仕方がない、(死ぬ)順番なんだから。人はいつかは死ぬ、早いか遅いかだ。何て非情な説明だろうか。慰めの言葉でもと思うが、意味のないのは自明なこと。患者の自分より年齢が上の人がいるのに、何故と言う叫びは悲痛だ。

さて、感想の記載としては、前後したが上手いストーリー展開だと思う。後輩の相談に乗れず自殺させてしまったと悩む臨床心理士。その自責の念から勤務していた病院を辞めたが時を経て同病院に再勤務することになる。その仕事の手始めが末期がん患者のケアという設定である。

脚本を書くにあたり、取材を重ねたと思うが、末期がん患者から思いを聞き取るため、あそこまで積極的な姿勢をとるだろうか。どちらかと言えば「傾聴」では…。

今後の公演も期待しております。
河童

河童

DULL-COLORED POP

吉祥寺シアター(東京都)

2014/07/18 (金) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

社会批判
芥川龍之介の「河童」が下敷。中学時代の読書感想文の課題図書だったと思う。だから遥か昔に読んだ記憶はある。しかし、内容は殆ど忘れていたので、観劇にあたり再読した。
芥川龍之介の命日である7月24日(河童忌)には、霊媒師を通じてアフタートークに現れるのだろうか。日程があえば当日観劇したかったが…。もし芥川が今の時代を見たらどう思うだろうか。河童の世界から見た人間社会の痛烈な風刺。(日本)人が思っている常識は、視点を換えれば非常識なものかもしれない。例えば人間界では男性主導、女性受動という構図が見受けられるが、河童界では逆発想である。男女平等、雇用切捨て、など発表された1927年当時と比べて現代はどうか…。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

さて、公演であるが脚本着想は良いが、その演出は原作のエキスの大部分を取り入れようとしたこと、そして、その描き方がくどくなったこと。その結果、間延びし集中力を欠くことになった(休憩時間の踊りも含め)。もう少しシャープな演出にすることで印象深いものになったと思う。
演技は、キャストが癖のある役を見事に演じ、見応えがあった。

芥川は、師である夏目漱石が「猫」の視点で人間界を風刺したように、自身は「河童」を登場させた手法を、そして今度は芝居という手段で魅せてくれたこと、うれしく思います。
今後の公演も期待しております。
マーブルクレイフィッシュの憂鬱

マーブルクレイフィッシュの憂鬱

劇団さかあがり

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2014/07/20 (日) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★

わかんねー
説明文によれば、妊婦三人が病室に集められ、医師から病名が告げられる…何やらミステリアスな感じがした。しかし、実はコメディだったらしいが、笑えなかった。
この公演は、何を表現したかったのか分からなかった。当日配付されたミニ案内の主宰:木村晃純氏の挨拶文には、「台本を書き上げた」とあったが、話が散漫で何を伝えたいのか?演出は、大袈裟な動作と緩いテンポで観ているのが辛かった。さらに、神様や妖精が…本当に必要なのか疑問に思った。もう少しテーマを明確にし、それに見合った演出を…。
先に記載したミニ案内の要旨からすると、偶然タイトルにある「マーブルクレイフィッシュ」(ザリガニ)に出会いネタにしようとした。しかし、その前文には、結婚、子供のことを考えている自分がいると書いている。実はこちらが描きたい本音ではと思っている。だから最後のシーンに繋がるのではないだろうか。(以下、ネタバレ)

ネタバレBOX

最後は、妊婦の一人が夫の子供を宿したいと切に訴えるシーンである。しかし、不妊の本当の理由は夫側にあるという。そのことを正直に言えない苦悩が切ないところ。もっとも演出がコメディタッチだから泣けない。
しかし、このシーンこそが主題ではなかろうか(前文にも合致するし)。
不妊で悩む女性は多いと聞く。また、この治療には経済的負担を伴う。女性いや夫側も描けば人間のこと、さらには医療・社会問題と広範に描けるのだが…。
また「神様」も「妖精」も登場し、子宝へと繋がるのだが・・・。

「マーブルクレイフィッシュ」(ザリガニ)の特異性に目が向いて、描きたい本質を見失ったと思う。
確かに、珍しいことをネタに台本を書く、公演をするという感性は大切でしょう。素人にも解ります。しかし、作り手がいると同時に観客もいる。少なくとも、自分は何でもありの本公演は好きになれなかった。

力のある作・演の方だと信じております。今後の公演を期待しております。
新撰組哀歌 -びいどろ揚羽蝶-

新撰組哀歌 -びいどろ揚羽蝶-

劇団 歴史新大陸

座・高円寺2(東京都)

2014/07/18 (金) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★

新視点…新撰組
新撰組前期に起こった最大の事件「芹沢鴨暗殺事件」を扱った公演である。新撰組の公演は多く観たが、暗殺される芹沢鴨からの視点は初めてである。新撰組を演じる時は、必ず「芹沢鴨」=「悪役」である。しかし、本公演は何故彼が自暴自棄になり、女、酒に溺れ、挙句の果てに暗殺されたのか、その背景を上手く説明していた。その点では脚本はよく出来ていたと思う。

だが、やはり新撰組の公演、芹沢鴨は主役になり得なかったと思う。最後は近藤勇、土方歳三が話の中心になったと思う。できれば新撰組前身につながる集団化の過程があると、芹沢の立場や置かれている状況がわかり易くなったと思う。
芝居も中盤以降になり回想シーンで重要なことが説明されたが・・・。
(ネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

幕末の時代状況・新鮮組について、詳しくない観客のために適宜説明が入るという親切な作り。
さて、芹沢鴨は水戸藩出身で天狗党にも関わっていた。もとは尊皇攘夷を謳っていたが、時代の流れで新撰組(前身は壬生浪士組)へ。そこからは、会津藩の元で幕府側暗殺集団である新撰組を率いることになる。昔の仲間を切るという…計り知れない無念の去来がよく表れていた。
一方、荒い面だけでは芝居にならない。菱屋(新撰組羽織を裁縫)お梅との色恋で華を添える。

さて、最後に時代劇であるから殺陣はもちろん素晴らしい。しかし、自分が観たマチネーでは、芹沢暗殺というクライマックスシーンで芹沢役(後藤勝徳)と土方役(斉藤潤樹)の息が合わず抜刀のタイミングが外れたのは残念であった。

公演全体を通じて見応えがありました。今後の公演にも期待しております。
0号 -2014-

0号 -2014-

ゲキバカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/07/17 (木) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

王道エンターテイメント…堪能
昭和初期から戦時中までを時代背景とした「キネマ」に携わる人達の群像劇。映画好きなら登場人物は、容易に想像がつく。謳いにある「コメディーだけど切ない。観る人の魂を揺さぶる」は誇張ではない。実に見事な公演で堪能した。

"The Beginning" Season2

"The Beginning" Season2

Knoq Eu down

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/07/18 (金) ~ 2014/07/19 (土)公演終了

満足度★★★

本公演に向け…
前向きな姿勢を崩さないでほしい。
第二次世界大戦を引き合いに出して“反戦”を表現したようだが、上演時間が40分程度で短く描き切れていない。当初から短時間公演であれば脚本・演出とも消化不良だと思う。
絵空箱という小空間での芝居は、舞台と客席の境界線を設けず、親近感を持たせやすい。しかし、本作は公演時間に比して、客いじりが長かったと思う。本当に演出上、必要だったのか?単に交流的なことであればないほうが…。
本公演は別に行うとの案内があった。今回は断章と受け止めた。
今後の公演に期待しております。

【全公演終了しました。ご来場頂いた皆様ありがとうございました。】こんにちわ、さようなら、またあしたけいこちゃん。

【全公演終了しました。ご来場頂いた皆様ありがとうございました。】こんにちわ、さようなら、またあしたけいこちゃん。

なかないで、毒きのこちゃん

王子スタジオ1(東京都)

2014/07/15 (火) ~ 2014/07/20 (日)公演終了

満足度★★★★

フェイント…フェイク
王子スタジオ1の壁際にパイプ椅子を並べ観劇する。さながら舞台稽古である。冒頭、脚本・演出担当の方から衝撃な発言が…。
(ネタバレBOX)

ネタバレBOX

当日の公演は準備が整わず、30分程度の稽古見学になるような発言。そして役者たちも次々に自己紹介と謝罪を繰り返す。自分も含め観客は唖然とする。タイムスケジュールが配付されるが、確かに「役者アップ」「通し稽古①」「ダメ&返し稽古」「返し稽古②」「ダメ&返し稽古?」とあり、途中休憩をはさみ終了時刻21:40とある。
この間、稽古は同じ場面の繰り返しであるが、段々とブラッシュアップしていく。休憩前まで、母親役は当の役者が遅れているため、演出助手(男性)が代役を務める。休憩後は母親役は当初予定の役者が演じる。すでにセリフも入っており、見事に演じる。
そう、全てが公演であり、劇中の「芝居稽古シーン」という設定であろう。
その稽古芝居は、母親との確執から素直になれない一人娘が、小学校時代から現在までの自分(役者7名)を回顧しながら母親への感謝を表すシーンを…。すでに母親は臨終、鬼籍となり切ないほどの思慕と悔悟シーンを稽古という形で繰り返し観せる。見事に騙されましたが、楽しかったです。
愛、あるいは哀、それは相。※無事公演終了致しました。ありがとうございました!

愛、あるいは哀、それは相。※無事公演終了致しました。ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/07/16 (水) ~ 2014/07/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

考えなければならない
東日本大震災という重いテ-マを取り上げているが、日常生活を坦々と描くことでその現実感が出ていた。さりげない会話は、流されがちだがジャ-ナリストを登場させることで、日常会話に潜む憤りや悲哀が鮮明になる。そういう意味では、しっかりした脚本に見事な演出を施した芝居だと思う。また、役者の演技は確かであり、見事なキャスティング、そして舞台セット、音響、照明等、全てに満足しました。

ここからは、独白…地震・津波は天災とすれば、原発問題は人災であろう。しかし、観念的には被害にあった人達の苦しみは分かるが、どこか醒めているような気がしている。それだけに時間が流れると風化しそうになり怖い。再演ということだが、このテーマは都度上演してほしいと願うものである。
隠すことは優しいことではないが、考えなくなることは、無知を通り越して恐怖に繋がる。本公演を観て強く感じたことである。
今後の公演も期待しております。

トウサンの娘たち

トウサンの娘たち

花企画

シアターX(東京都)

2014/07/15 (火) ~ 2014/07/17 (木)公演終了

満足度★★★

勿体なさすぎ
最前列で観劇したが、プロンプターの声が…。
トウサン役=主人公(作・演出家本人でもある)は、体調不良なのか練習不足なのかセリフが入っていなかったようだ。特に、最後の山場のシーンまでプロンプターの助けがあった。さらにプロンプターの喋り内容とセリフが異なり、結果として何を訴えたかったのか曖昧になった。主人公は、哲学者の西田幾太郎博士をモデルにしているが、その学者としての考えが示される重要なシーンが…本当に残念である。

ネタバレBOX

ストーリーは、大正から昭和(戦時中)にかけての西田家の家族生活を中心とし、そこに出入りする門下生、編集者の交流を描いている。しかし、激動の時代に生きた学者と家族(特に娘たち)という設定に絞っているのに、家族の愛憎が浮き彫りに出来ていない。本来なら「哲学」「戦争」という重要なキーワードがあるので骨太な作品になっていたと思うが…。脚本は面白いと思うが、それを上手く演出出来ていないこと、また演じきれていないと思うと、本当に勿体なく残念でもある。
今後の公演に期待しております。
魔女たちのエチュード

魔女たちのエチュード

ライト・トラップ

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/07/12 (土) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★

セリフの交感へ
神話の神々をモチーフにしたエチュード、その魅力は伝わった。舞台美術は質素(舞台上に2階段を設けた感じ)であるが、雰囲気は照明効果であろう、耽美的である。また、役者は同じデザイン・朱色彩の衣装を身にまとい、表面的には没個性を貫き、あくまでタイトル・テーマの”エチュード”に沿った感情表現を…好感を持った。
ただし、エチュード…それぞれがメインになった時に発するセリフと他の役者のセリフが共鳴していないような感じがした。セリフは、音声の「交換」ではなく「交感」だと思っていたので、相手への想いを伝えるという点が弱かったように感じたが…思い違いだろうか?
今後も素晴らしい公演を期待しております。

come back school

come back school

劇団東京以外

ひつじ座(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★

学園の怪談…
劇団東京以外が送る”アフタースクール ミステリーコメディ”との銘であるが、その雰囲気は弱い。
演出がバタついていたと思う。もう少しミステリーな雰囲気を醸し出し、ストーリーを牽引させてほしかった。序盤がモタモタしていたので、中盤・後半になるにしたがい面白くなるが時間が足りないようだ。話のオチはなんとなく想像がつくが、サスペンスホラーとコメディを融合させたような公演を期待していただけに残念である。

ネタバレBOX

昔から言い伝えられてきた文化祭前夜の不思議な出来事。学校に泊り込んで学園祭の準備をした経験があるから分かるが、殺風景な教室、肌寒さ、消灯・暗闇など不安感が生まれる。そうした状況にスルッと入ってくる恐怖をコメディタッチに描いた方が…。
本公演は、大袈裟な動作で笑いを誘っているが、その場面が多くほど、ミステリーと乖離する。
また、演技はもう少し稽古をしないと感情移入が出来ない。総じて若い役者の方なので伸びしろがあると思う。
さて、伝承元は教頭先生だという。数十年前の同級生を偲び怪談めいた話を作ったそうだ。その心情は分かるがそんなに長く言い伝えられるだろうか?
今後の公演を楽しみにしております。
Peach Boys

Peach Boys

ぱるエンタープライズ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/14 (月)公演終了

満足度★★★★

殺陣が素晴らしい
ストーリーは、よくあるシチュエーションだが、”見応えのある殺陣”というのが第一印象である。
東京芸術劇場シアターウエストという広い舞台を縦横無尽に使い、切返しも一度だけではなく、二度三度と行い迫力を増す。
脚本、演出は見慣れた感じがし、新鮮味がないと思う。逆に、それだけ多く上演される手法だから手堅い公演にはなっているが…。
説明文「 これは夢か現実か・・・」へ誘う動機に深み(社会性)を持たせると、もっと印象に残る公演になったと思う。

ネタバレBOX

農業を営んでいた父が突然に亡くなる。 父は弟に「あの土地を頼む。」と言ってこの世を去った。 弟は農業を手伝ったこともなく、急な父の死にどうすればいいのか悩んでいた。姉・美紗子はそんな悩みも他人事に聞いていた。そして葬式も終わり、疲れ果てた美紗子は眠りについてしまった。 気がつくと美紗子は見たこともない場所にいた・・・。
時は幕末の文政の時代の備前の国へ…。そこには年貢とは別に農作物を収奪する悪の集団がいた。まぁ、備前(今の岡山県か)だから、桃太郎の鬼退治が想像できる。ここからは、典型的な時代劇の様相で、勧善懲悪という展開になる。タイムスリップした美紗子は桃太郎達と行動をともにするが…。さて、農民の一人が自分の先祖という奇遇、ご都合的な面もあるが、この邂逅を膨らませて、もう少し深みのある訴えができていれば、と思う。物語が表層的(セリフだけで「命」の重みは伝えきれない)にならず、印象深い公演にできていればと思うと、残念でならない。
今後の公演を楽しみにしております。

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