満足度★★★★
大塩平八郎…
“のらん”、だそうだ。シャレたタイトルから推察できるように、ポップ調の楽しい演出である。30人の男優だけの歴史群像劇…時代は江戸・天保8年のこと。当時の大飢饉に際して庶民の側に立った大塩平八郎、その名は日本史教科書に必ず出てくる。
さて、本公演の平八郎はどちらかといえばカッコ悪いが、どこか愛嬌のある人間くさい描かれ方である。時代背景や“乱”を詳細に描くわけでもなく、さりとて人間性を深堀することもない。また、時代劇にある殺陣もない。しかし、しっかり2時間30分程観(魅)せてくれる。娯楽時代劇に徹底した制作だから、歌やダンスをふんだんに取り入れたエンターテイメント作品に仕上がっている。
フライヤーの「実話を元に描くアラフォー全力投球のヒストリック・コメディ!」はウソではない。