junjuncatの観てきた!クチコミ一覧

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女王の盲景

女王の盲景

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2014/01/08 (水) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

長い そして静かな余韻
強烈なコメディエンヌとしての小玉さんしか知らなかった自分を恥じた作品でした。


小玉さんに限らず、五人の役者のエネルギーのぶつかりあいを堪能しました。

空想組曲というのは初めてです。しかし劇団、世代の枠を越えたこんなコラボは、わくわくします。

最初は舞台背景が説明不足と思いましたが、今はその語らなかった部分は、観る側のイマジネーションに委ねてくれてい
るのだと感じさせます。

次の日の今も、まだ心地好い余韻が私を満たしてくれています。

ネタバレBOX

物語の最後、暗闇の中で和田琢磨さん演じる神谷ハイジの静かなモノローグがとても良かった。

おはなしがおわるのは…

の結びの言葉は忘れがたく、急いで書き留めました。
失望のむこうがわ

失望のむこうがわ

アル☆カンパニー

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

夫婦 って
客席は Lの時に舞台を挟む形である。105分 観客は その大半を役者の背中を見続けることになる。

背中、であるから もちろん表情は見えない。見えないからそのぶんイマジネーションが働く。すると見えないけど見えてくる。もちろんそれは実際の役者の演技ではない。むしろ登場人物に自分の知ってる人物、もしくは自分自身を投影させる、スリルに満ちた作業かもしれない。いや、そうであった。

劇 だけれども 劇的な飛躍のある台詞はないかわりに 他人事はない、いきなり自分の鼻先に指差されたような。しばしば挟まれる沈黙の間、そして観客である私は傍観者から当事者となる

しかし 「熟していない熟年夫婦」の 或る事件と それが引き起こした状況と ふと訪れた和解 それをこれだけリアルな会話劇にしたのが 1975年生まれの劇作家とは!

いや、登場人物は 一組の夫婦だけではない。あとのひとりが誰か、それは舞台で確認してください


最後 思いがけないかたちで 不意の和解

その時の ふう…と 緊張が ほどけると同時に 心から笑った私。

戦いすんで(あと、何ラウンド?)

でも ひとつ何か「突破した」そんな男女の話

ネタバレBOX

夫婦間の 息のつまるような 時間の背景に ボリュームを絞ったテレビから流れる「ちびまるこちゃん」

うまいなあ
短篇集 「軽い重箱」

短篇集 「軽い重箱」

殿様ランチ

新宿眼科画廊(東京都)

2013/11/06 (水) ~ 2013/11/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

たまんない
短編集 ということですが この続きが観たい!と思わせるうまい終わり方をします。笑いましたし、あるあるあるとうなづきましたし、楽しかった。皆様「役者」ぞろいです。初見で観て、おかわりしたくなって翌日また見ましたが、全く胃もたれさしてません。追っかけます

ことし、さいあくだった人(終了しました。良いお年を)

ことし、さいあくだった人(終了しました。良いお年を)

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2013/12/13 (金) ~ 2013/12/25 (水)公演終了

満足度★★★★★

納会がわりに芝居で乾杯!
たのしか!!

笑い飛ばしの連続で 大殺界をも味方にしてしまう

いや こわいものなんてない


笑い飛ばす才覚があれば

まだ早いけど わたくし達の ことしのさいあくに 感謝をこめてさよならできますように


パラダイス・モーテル

パラダイス・モーテル

阿部一徳のちょっといい話してあげる

MAREBITO(東京都)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

それと♪
これが チケットです と 選ばせていただけたのが なんとまあ小さな貝でした (*^.^*)


なんと心憎い!

この貝、握りしめるたび あの不思議たのしい時間思いだし って仕掛けですね


パラダイス・モーテル の原作を私が知らなかったのもかえって良かった気がします。読もうと思います。

パラダイス・モーテル

パラダイス・モーテル

阿部一徳のちょっといい話してあげる

MAREBITO(東京都)

2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

マレビトという希有な空間で…
この茅場町のマレビトという場所。確か看板らしい看板もなく最初来た時は、ほんとに此処なのかと何度も番地を確認しましたっけ。普段はリビングギャラリー&スペースと銘打ち 様々な古道具を展示(すべて、売り物)、雑誌の撮影にも使われる場所なのだそうで、しかもエレベーター無しの徒歩5階… と、なんだか愚痴っているわけではなく、大好きな場所、なのである。
この阿部一徳氏による一人芝居、初見。マレビトの 様々な顔の椅子、ソファーが 絶妙な間隔で置かれ、すなわち舞台装置 イコール マレビト。我々はどの椅子に座ってもどんな姿勢でもよく、その統制のなさ、自由さが実に心愉しい。待ちの間にアナウンスもないから気持ちをざわつかせる必要もない。

さて 唐突に 阿部一徳氏(構成・脚色・演出・演者)と 寺田英一氏(音楽・演奏)の登場。そういえば…みたいなゆるいおしゃべりのあと(今思うと、これが舞台前のチューニングのような役割を果たしていたと思う。このいかにもお肉大好きです!みたいな風貌の阿部一徳氏、我々に「筋を追うより、私を信じてイノセントに」とメッセージ。

一人芝居というより一人がたり、焚き火を前に村長(おさ)の話を聴いている気分にもなり もちろん筋など追いきれないが、長の語りの魔法、イメージが色が匂い臭いが拡がってくる、それが見えない霧のように場を覆い、そこにシテ・ワキの阿吽のタイミングで寺田英一氏の音が加わる、、いや加わるというより長の語りの一部となっている。

最初 私は 座禅のように 半眼にして、長の語りが次第にイメージとなってたゆたってくる感じを楽しんでいたが、次第に話の人物が長に憑依してくるのを見、何度も時間が止まった。

夢うつつ、催眠術にかかってしまった。宴が終わって…目覚め、やっと拍手(笑)。不思議な体験。

ミラージュ・イン・スチームパンク

ミラージュ・イン・スチームパンク

X-QUEST

王子小劇場(東京都)

2014/11/27 (木) ~ 2014/12/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

あついものが
鳥肌が 何度もたった。いろんなことを五感で感じさせてくれてありがとう。

いつもいつも 既存の繰返しではなく 一から造(創)っていく感じですね。ほんとにチケット代 安くてね、申し訳ないくらいです。

もう 役者としての立ち姿がね カッコいいのひとことじゃすまされない。軸がバシッと決まってて美しい。惚れ惚れします。

塩崎さんと しなやかな牝豹のような小玉久仁子さんの一騎打ち、
みとれてしまいました。鍛えられた肉体は セリフ以上に説得力がありました。

どうぞ 千秋楽まで どなたも ケガや故障なく 笑顔で 燃え尽きることができますように。


あと一回 必ず 必ず リピートします。

愛を 感じさせてくれてありがとう。


いいクリスマスになりそうです。


ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」

ホチキス最新作「天才高校〜デスペラード〜」

ホチキス

サンモールスタジオ(東京都)

2013/11/23 (土) ~ 2013/12/04 (水)公演終了

満足度★★★★★

天才ですが何か
ホチキス2度目です。笑って笑って幸せで あっという間でした。

観客席見渡しましたら 客層もひろいですね 舞台の笑いって 結局「相性」だと思うのですが 皆さん 攻めてくる感じで 観ていてわくわくしました。

あ~ 面白かった って スカッとして席を立てる消化のいい作品だと思います。最後の「戦い」の あの小道具□□□の使い方、ナイスです!
おおお!です。

観るべし

デンギョー!

デンギョー!

小松台東

高田馬場ラビネスト(東京都)

2013/12/04 (水) ~ 2013/12/10 (火)公演終了

満足度★★★★★

社長…
劇中に一度も登場しなかった社長に思いを馳せ、私も もらい泣きしてしまいました。

とても好きな芝居だ とだけ伝えておきます

陳腐な言い方ですが 日常にドラマがあると思います

この芝居は日常そのものです けどモルトのように濃縮した日常です





「巡光ーめぐるひかりー」

「巡光ーめぐるひかりー」

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2015/08/28 (金) ~ 2015/09/09 (水)公演終了

満足度★★★★★

再び、沁み。
ひとのダメなとこと それを包みこむあたたかさに 結局泣けてしまう。

押し寄せるものは リピートしてもまた新たに満ちてくる満ちてくる。

ネタバレBOX

「しのちゃん」の独白が やっぱり一番の山場かなあ。

舞台に出てこない「お姉ちゃん」のかなしさもすごく感じた。リピートして思ったこと。
Bouquet

Bouquet

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2014/02/23 (日) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

それぞれの人生、おしあわせに
初荻窪、初だるま座。開演待ちの間、大好きなジャクソンズの「アイル ビー ゼア」が流れてました。客層、年齢層に幅があるなあと感心。スタッフのかたの場内誘導、気配りが行き届いてました。

それにつけても 祝!満員御礼。あんな御目出度い席に参加できて、本当に温かい気持ちにさせて頂きました。結婚式の表と裏、とりわけ舞台裏があんなに大変だとは。

しあわせ って ひとそれぞれ違うけれど しあわせって到達点じゃなく、過程そのものなのかも。ひとのしあわせを素直に願える、祝福できるって素敵なことだし 「新郎新婦の願いを叶えてあげたい」と 吉里吉里舞してたスタッフたちが可笑しくも素敵で泣けました。

この町に手紙は来ない

この町に手紙は来ない

monophonic orchestra

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2016/09/02 (金) ~ 2016/09/07 (水)公演終了

満足度★★★★★

封筒
ダイレクトメールのように窓口封筒に入っていた劇団チラシに惹かれて予約。当日チケットも小さな封筒に入ってました。芝居の中でも封筒がことあるごとに使われてました。今までに観た芝居、劇団のどこにも被らない、交差さえしないセンス、削ぎおとした装置と色彩は見るものが自らのイマジネーションを加えていくのにとても有効。

幕ごとに壁の装置を ささっとかけかえる役者の所作がさりげなく美しかった。

「捨てる。」終演しました!

「捨てる。」終演しました!

エビス駅前バープロデュース

エビス駅前バー(東京都)

2015/07/26 (日) ~ 2015/08/05 (水)公演終了

満足度★★★★★

刺さる。
3組の それぞれの人間模様。

どれに思い入れるか とか 楽しみかたは観るひと「それぞれ」だろう。

しかし、このかたの脚本は ハズレなし。

エビス駅前バーでやる芝居もたくさんありますが、この脚本家さんの作品が一番好き。バーの「看板」って言っても過言ではない。


あと 本日3日、こともあろうに着信音を鳴らしたのは私でした。スマホは電源落としたのに、まさか普段持ち歩かないガラケーがあったとは。

申し訳ありませんでした!


楽園王25周年『授業』

楽園王25周年『授業』

楽園王

サブテレニアン(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/09/10 (土)公演終了

満足度★★★★★

また観たい。
なんだろう。
また ムラムラと 観たくなってきました。

12年間、演出を変えず上演 という自信作。癖になります。

Family,Familiar 家族、かぞく / Friend,Friends 友達、友達

Family,Familiar 家族、かぞく / Friend,Friends 友達、友達

劇団フライングステージ

OFF OFFシアター(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

家族と絆の意味
マイナーセクシュアリティー。マイナーとつくからには やはり特別視されるという枷からは逃れられない。ただし対極を「ノーマル」と言っていいのかどうか、呼べるのかは否であろう。ジェンダーを越えたところに、血縁を越えたところに ほんとの自由な生活が待ってると思うんだけど大気圏を突破することがむずかしいと一緒でなかなか…。昨日観たのは「friend…」編だけど、最後のシーンが奇跡のように美しい。出てくるひとびとの「至極もっともな」軋轢、動揺が手に取るように描かれ、最後には ジェンダーの枷がもう少しで… 。

治天ノ君

治天ノ君

劇団チョコレートケーキ

駅前劇場(東京都)

2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

静寂…
ラスト 暗転の後の 静寂

あの静寂が 効きました

大正天皇というひとを 侮蔑の色で語るひとが多い中 大声ではないけれど「じつは」という声があることは知っていました

この作品は フィクションなんですよね ですからこの作品を答え、または結論にすることはできないけれど 私は観たあと誰かと語り合うより、観た後、何より自分自身と対峙したい。

あの 静寂

が 答えのような気がします

消失点

消失点

JACROW

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/05/13 (水) ~ 2015/05/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

星★★★★★プラス★
この題材なら、いくらでもあざとく作れたと思うが、観た後、なんだか品位さえ感じてしまう。罪に問われた人間だけでなく、まわりの人間もある時を境に凍てついていた心が静かに氷解しはじめる。

それが この舞台の救いなのだと思う。

慟哭 よりも切ない 最後の若い母親の声。

ブラック西遊記~ステッピン・イントゥ・ユア・ダークサイド・ワールド

ブラック西遊記~ステッピン・イントゥ・ユア・ダークサイド・ワールド

X-QUEST

王子小劇場(東京都)

2014/02/05 (水) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

祝・千穐楽
初日に観て なんとなく胃のあたりがスッキリしなかった部分が 楽日に再度観て すとんと消化できた感じ。


舞台は生き物とはよく言いますが 初日から公演回数を重ねて これだけ成長、進化したんだなあ… たかが観客の分際で、芝居が成長した、なんて(笑)何様な発言ですが 初日、私の中で覚えた うやむやな部分が、今日はくっきりと見えていた。あれ、私も成長した?← ほんとに何様!


あれだけの運動量、叫ぶ、吠える場もふんだんにある芝居をこれだけ重ねても誰ひとり声をつぶしてない!すごいと思いました。喉から、じゃあなくからだ全体で発声してる証拠。

素直に芝居って面白い と思わせてくれる数少ない若手劇団です


まだ、頭の中で 「ジュピター」が鳴っています

ベニクラゲマン〜実験都市マーベラスの逆襲〜

ベニクラゲマン〜実験都市マーベラスの逆襲〜

X-QUEST

王子小劇場(東京都)

2014/06/11 (水) ~ 2014/06/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

千秋楽!
共に観た友人も言ってたのですが、一度観て、なんだかわからなかった箇所が、再び今日観て、はっきりとわかった気がする。ああ、そうだったのか、だからこうなるのか、と。ちなみに友人は 役者(舞台)経験あり。作る側、演じていく側として観ていくひとであります。

リング舞台は もうクエストの呼び物になりましたね。最初はビックリしましたが、ひらりとからだの重量感を感じさせないリングへの登場の仕方、そしてそこからのハケかたは何回観ても鮮やかですし 彼らの殺陣は プロレスにも通じるかな、って思ったり。

また多くのひとがここに書いているように リング舞台と観客席の近さ、すとんとリングからハケた役者の衣装がふわりと触れる。舞台で彼らが、裾を翻せば、そのはらんだ風が頬にふれる。

演じている役者の顔と

舞台(リング)からそれを見守る役者の顔

近いからこそ 感じることのできたこと、たくさん。

すぐ、目の前に見えた SUMIOさんの鍛え上げた脚の筋肉が躍動していたのが美しかった。

言葉より 五感で いろんなものが入ってきた。理解、というより感じ、触れることができた。

私もまた自分の狙い目の席には座れなかったが どこに座ってもアリーナ、ここが一番良席と思わせてくれるパノラマな舞台である。


それがどう美しく、キレがあって


と いくら書いても 観ていないひとに想像しろ というのは無理な話。

観るというより 体感、体験させてもらえるのが クエストの舞台。


壮大に 浮き沈みしてこそ人生 って台詞が 私は一番好きかなあ




千秋楽、客席にひとり 小学生と思われるキッズがいたのだが 彼の目にベニクラゲマンのヒーローぶりはどう映ったろうか、気になる。


今回、2度こりっちに書かせていただいたが 初回より今のほうが幸福感が増している。いや、一夜あけたのにまだ余韻が消えない。


終わったことが、信じられない。

田園に死す

田園に死す

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2014/02/28 (金) ~ 2014/03/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

スズナリに捧ぐ
… この作品は下北沢ザ・スズナリという「劇場」に捧げるオマージュです。愛するスズナリでしか上映出来ない素敵な作品、それが『田園に死す』です… と流山児氏の言葉。


寺山修司というひとも作品も私ごときがかじるにはあまりに大きいけれど、これで二度観たこの作品は これにて最終、永久終演。こみ上げて来るものがありました。

終演後 ゆっくりと暗転 拍手に包まれながらもカーテンコールもないさみしい、のではなく厳かな終演


私もまたスズナリが大好きで この千秋楽こそ スズナリによく似合う

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