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『とおくはちかい (reprise) 』『ここは出口ではない』【京都公演公演中止】

『とおくはちかい (reprise) 』『ここは出口ではない』【京都公演公演中止】

屋根裏ハイツ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/07/23 (木) ~ 2020/08/02 (日)公演終了

満足度★★★

■『とおくはちかい(reprise)』鑑賞/約90分■
予告された上演時間より10分も長い上に、淡々とした会話劇で、客席には船漕ぎ族がチラホラ。ただ、前半と後半の色分けに妙味。色が顕著にではなく微妙に違うところが、リアルで生々しく、惹きつける。

『とおくはちかい (reprise) 』『ここは出口ではない』【京都公演公演中止】

『とおくはちかい (reprise) 』『ここは出口ではない』【京都公演公演中止】

屋根裏ハイツ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/07/23 (木) ~ 2020/08/02 (日)公演終了

満足度★★★★

■『ここは出口ではない』鑑賞/約110分■
退屈な話の最たるものとされるのが、夢の話。しかしながら本作では、ある人物の見た夢がじつに魅惑的に描かれる。簡素な演出でありながら、夢のなかのできごとが比類ないほど美しく描き出されていて、陶然。うっとりと見入ってしまった。
(それはそうと、「約95分」と事前告知しておきながら、実際の上演時間が15分も長いのは頂けない。サバを読んで長めに告知するぐらいで丁度いい。)

君とならどんな夕暮れも怖くない

君とならどんな夕暮れも怖くない

劇団かもめんたる

駅前劇場(東京都)

2020/07/21 (火) ~ 2020/07/26 (日)公演終了

満足度★★★

■100分弱■
全体におとなしい印象の一作。テーマの掘り下げに汲々として遊びが少なく、したがって笑いも少なめ。テーマもひと昔前のSFめいて、新味に乏しいかなぁ…

ネタバレBOX

劇中でたひたびプレイされる、「陣地取り」なるボードゲームに面白味。観客にはルール不明、というより、そもそもルールを伝える気もないそのゲームをヒューマイドや人間たちがノリノリでやっているのが可笑しかった。
その鉄塔に男たちはいるという+

その鉄塔に男たちはいるという+

MONO

吉祥寺シアター(東京都)

2020/03/13 (金) ~ 2020/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

■140分強(途中休憩込み)■
旅先での内輪揉めを描いた「+」は若手4人のみ出演。女性たちが都度都度放つキラーフレーズにより人間関係の地勢図が分単位、いや、秒単位でコロコロ変わっていく様に失笑とまらず。
「+」とゆるーくつながっている本編は、宮沢章夫の砂漠監視隊シリーズさながら、ヒマ人が退屈にまかせてしでかすアレコレが笑いを誘うも、全体としては胸にズシンとくるお芝居。これを男性5人のオリジナルキャストで21年ぶりに上演、というだけでも感慨が込み上げてきたが…。
古参の5人に若手の4人、しめて9人、誰もが細やかな演技に秀で、コメディベースの芝居をやるにはうってつけの素晴らしい座組。「1年後にまた、このメンバーで」というカーテンコールでの主宰の言葉が嘘にならないことを切に望む。
最高の座組なのだから誰も辞めるな!

ネタバレBOX

海外の旅先でガイド役を務める現地在住の女。やってきた三人組の一人と顔見知りの彼女が案内する「観光名所」がどれも名所でもなんでもなかった、という展開が「+」の面白みの一つ。「あそこ? 地元ではただ“崖”って呼ばれてるよ」には思わず吹いた。尺的には中編といえる本作、話をもっとふくらませて独立した一作に仕上げ、再演してもよいのでは? それくらいのポテンシャルを感じた。 
ゆうめいの座標軸

ゆうめいの座標軸

ゆうめい

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/03/04 (水) ~ 2020/03/16 (月)公演終了

満足度★★★

■『ワークショップ発表会』鑑賞/90分強■
十数人のワークショップ参加者が2チームに分かれ、各参加メンバーの個人史的重大事件を年代記的に発表。
話として強いものは本人による告白だけにとどまらず、寸劇として上演されるが、寸劇は演じ手の組合せがどんどん変化。この“演じ手のリレー”に洗練が感じられた先手チームの発表をより面白く鑑賞。後手のチームは、年代が現代から過去へ向かってカウントダウンされてゆく逆年代記だったためにやや見づらく、それもまたマイナスに作用していた印象。
最後には演出家の手を離れ、それぞれ自主創作で作ったようだが、その割には総じて良い出来。
劇団の作風に合わせ、発表されるのはほとんどが黒歴史。封印したい自分の過去を思いきってさらけ出した参加者たちの蛮勇にも敬意を表したい。

ゆうめいの座標軸

ゆうめいの座標軸

ゆうめい

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/03/04 (水) ~ 2020/03/16 (月)公演終了

満足度★★★★

■『俺』鑑賞/100分弱■
一人芝居というよりも、ワンマンショーのような演出がいい。それがライブ感を生み出して、グイグイ惹きつける。もちろん、そのような演出に応えてちゃんと“独壇場”にしてみせた田中祐希のショーマンシップも凄い。
どこまでが本当でどこからが脚色なのか不分明な内容は『弟兄』同様。真偽の配分はともかくとして、“よく出来た作り話”みたいな展開は街裏ぴんくの漫談を想起させるが、ディテールに現代性と生々しさがあり、街裏ぴんくの漫談よりも楽しめた。

ネタバレBOX

自身に降りかかった惨劇をネット配信で生々しく語る男にハマった「俺」。が、男はそこそこ名のある映画監督で、「惨劇」はすべてウソ、虚構の話を人はどこまで信じるのかという実験に「俺」は付き合わされ、おちょくられていたという話。
ウソ話を生々しく語る男をリアルに演じる
というねじれた構造が面白かった。
ゆうめいの座標軸

ゆうめいの座標軸

ゆうめい

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/03/04 (水) ~ 2020/03/16 (月)公演終了

満足度★★★

■『弟兄』鑑賞/90分弱■
題材がいじめという深刻なものであるだけに、どこまでが本当でどこまでが脚色なのか、それが分からないことにはどう受け止めていいのか分からない。
学生時代にいじめを受けた男二人がどんな被害を受け、その後の人生がどうなったのか。
この点について話を盛りすぎるのは、実録性を尊ぶ劇団の特性、そして題材の重さに鑑みて御法度だと考えるが、真相はどうだったのか。
アフタートークを催して、そこら辺りを語ってほしかったところ。

ネタバレBOX

◆ネタバレ◆
主役のいじめられっ子二人がいじめっ子に復讐しようとしては、些末な理由であきらめる。これが繰り返されるくだりを面白く観た。
一番笑ったのは壮行会のシーン。いじめっ子の一人が進学した高校を二人が訪れると、復讐相手のいじめっ子は「卒業生を送る会」に向けた稽古の真っ最中。練習場所のホールからは長渕剛『乾杯』の合唱がもれ聞こえてきて、指導役の女生徒がダメを出すヒステリックな叱声が歌をたびたび中断する。この様子に長々と耳を傾け、やがて学校を後にするいじめられっ子二人の呆然とした表情が可笑しかった。
この長渕のくだり、多分に脚色を含んでいると思われるし、なんならすべてフィクションである可能性も否定できないが、こういうくだりの“創作”は許されていいと思う。ここはいじめを描いた演劇である本作の、あくまでも枝葉の部分にすぎないので。
リーディング公演『自然な未来!』

リーディング公演『自然な未来!』

青年団

アトリエ春風舎(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/10 (月)公演終了

満足度★★★★

■『あなたの目下には水が広がるとして』鑑賞/約65分■
若い三橋さんのオリジナル脚本で、あるアパートの一室の退去者と入居者が手違いにより鉢合わせする、日常あってもおかしくない、とはいえなかなかありえないシチュエーションを描く。フライヤーでは「現代口語演劇」であることが強く謳われていたが、それとはまた別路線という印象。現代口語演劇にしてはリアリズムへのこだわりが弱く、代わりに、理に適わないことがしばしば起きる。そして、若干の薄気味悪さとどこかトボけた空気が劇全体を覆っている。こういう“ゆるふわ不条理劇”みたいな作風は、師匠の平田オリザにはない、三橋さんならではのもの。三橋さんには、現代口語演劇というものにとらわれすぎることなく、独自の道を歩んでほしいと思ったし、また、私がこんなことを言うまでもなく、独自の道を進むだろう。現代口語演劇の正道を歩みたくても歩みきれず、どうしたって横道へと、邪道へと逸れてしまうのは三橋さんの個性なのだと肯定的にとらえるべき。

リーディング公演『自然な未来!』

リーディング公演『自然な未来!』

青年団

アトリエ春風舎(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/10 (月)公演終了

満足度★★

■『この生は受け入れがたし』鑑賞/約70分■
なぜ流行りを無批判に取り入れてジェンダーフリーの配役にしたのか? 
危うい夫婦関係を細やかに描いたこの劇を上演するのに夫役が女性では説得力がないし、事実、演劇公演として上演された本家・青年団版のラストでこみあげてきた感慨は、このリーディング公演では得られなかった。

東京ノート

東京ノート

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

■110分弱■
インターナショナルバージョンと違い外国人俳優の出演がなく、その分、世界戦争云々よりも日本的(と断じるのもどうかと思うが)な「家」の問題がせり出して感じられた。
その「家」の問題に悩みながらも、もじもじしてなかなか言い出せない“次男の妻”役に清楚な能島瑞穂さんというのはこれ以上ない好配役。その好配役と巧演に否でも応でも感情移入を促され、切実なその悩みを我が事のように感じながら最後まで身を入れて観た。

ネタバレBOX

夫の浮気で離婚が避けがたくなってしまった“次男の妻”好恵。それまで良好な関係を保ってきた義理のきょうだいたちとの縁が離婚をきっかけに絶えてしまうことを憂える気持ちが能島さんの繊細な演技から嫌っちゅうほど伝わってきて、ギシギシと心が軋んだ。
たしか、好恵と夫との間には幼い子どもがいたはず。たとえ離婚しても、好恵はこの子をかすがいとして、なんとか秋山家との関係を保てないものだろうか…。
東京ノート・インターナショナルバージョン

東京ノート・インターナショナルバージョン

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2020/02/06 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

■約120分■
舞台上に多くの外国人がいることで、劇世界では世界戦争が起きているのだということがより強く、より体感的に伝わってきた。

寒がる寒がり

寒がる寒がり

あひるなんちゃら

OFF OFFシアター(東京都)

2020/02/13 (木) ~ 2020/02/19 (水)公演終了

満足度★★★★

■75分強■
はじめての人たくさん、ということで、期待して劇場へ。喫茶店オーナー役の背の高い女性があひるなんちゃら常連組にはいないタイプのアグレッシブなキャラクターで、面白かった。

Gengangere 再び立ち現れるもの 亡霊たち

Gengangere 再び立ち現れるもの 亡霊たち

CAPI-Contemporary Arts Project International

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/02/20 (木) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★

■約105分■
ろくでなしのくせして地位とプライドだけは高かった故人の体面を取り繕うため、残された妻と息子が苦労する話。現代日本に通ずる部分がなくもないが、ヨーロッパの地域性、書き手の生きた時代の時代性が強く出すぎていて、作品世界に没入することができなかったのが残念。牧師が重要な役割を果たすような物語は、キリスト教の影が薄い日本に住む者には取っつきにくいし、今よりもずっとずっと体面が大事だった時代の空気は、現代に生きる者には理解しづらい。演出・演技は抜かりなく、上演成果は上々だったと思うけれど、やっぱり劇って、脚本に同調できないと味わいつくせない。

ネタバレBOX

息子に扮した西山聖了さんの、徐々に狂気に蝕まれていく演技には鬼気迫るものがありました。
Simulacra

Simulacra

電動夏子安置システム

赤坂RED/THEATER(東京都)

2020/02/19 (水) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

満足度★★★

■約120分■
会話の混線が笑いを生む、電夏らしい一作。なのだが、混線を生み出す背景設定が複雑すぎて、話を見失ってしまった。なんとか主筋だけは追えたものの、主筋に絡む複数の副筋がどれも錯雑で、置いてけぼりを食らった次第。
しかしそもそも、逆三角形を成す3つの点が人間の目には顔に見えてしまうというシミュラクラ現象と主筋との間に有機的なつながりはさして見出せず、劇としての出来はもうひとつだったような…。あんまり話が分からないと、こういう負け惜しみのひとつも言いたくなってくる(笑)。

ネタバレBOX

シミュラクラ現象と最も有機的につながっていそうなお話が、道井さん&犬井さんのくだり。それなのに、あのくだりがいちばん分かりづらかった。
四角い2つのさみしい窓【三重公演延期】

四角い2つのさみしい窓【三重公演延期】

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/01/30 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★

■120分弱■
家族のかけらだの溜息座だのまがい丼だの芋羊羮だの、どうでもいい話が続く。それでも踏ん張って最後まで見届けたら、得体の知れない感慨がちょっぴりこみ上げてきたが。

THE MODERN PLAY FOR GIRLS

THE MODERN PLAY FOR GIRLS

月刊「根本宗子」

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2020/01/22 (水) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

■『超、Maria』鑑賞/約75分■
複雑な家庭環境にある少女二人の心の襞を細やかに描き出した、言ってみれば心理劇。ともすれば暗くなりがちなそんな話を楽しい楽しいミュージカルに仕立て上げる根本宗子、やっば天才!

ネタバレBOX

「なんだかあたしたち気が合うね〜」と仲睦まじい小学生女子二人が、母は別々、しかし同じ男を父に持つ義姉妹だったと知らされて気まずくなるというストーリーは、淘汰の危機を免れて現代まで残り続ける昔話さながら、とうてい一人の作家の創作とは思えないほどよくできたお話。ストーリーだけでなく、♪超ぉ〜、Maぁ〜riぃaぁ〜♪とねもしゅう&ももコンビが力強く高らかに歌い上げる主題曲はじめどの楽曲も素晴らしく、観てよかったと素直に思える好舞台でした。
『どんとゆけ』

『どんとゆけ』

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/01/25 (土) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

■80分強■
死刑囚の近親者(?)の人物造形に妙味があり、面白く観た。

口付近に傷があるときは禁忌

口付近に傷があるときは禁忌

トリコロールケーキ&くによし組

シアターウィング(東京都)

2020/01/25 (土) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

■85分強■
バカ話を重厚な演出で魅せる今田風味が強く、國吉さんがどのパートを手掛けられたのかよく分からず。新機軸のアングラ・ミュージカルもどきも、ニッチな事物をいじる小ギャグの数々も今田さんテイストだったし。アフタートークを設けて、本作におけるお二人の役割分担を聞かせてほしかったところ。まあ、なんだかんかで楽しませていただきましたが。

『だけど涙が出ちゃう』

『だけど涙が出ちゃう』

渡辺源四郎商店

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/01/23 (木) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

■約85分■
人間の綾に満ちた引きつけられる劇ではあったが、いかんせん説教色が強い。生命倫理の授業を聞かされたような後味は、どうにかならないものか?

ひゅうちゃんほうろう -堀船の怪談-

ひゅうちゃんほうろう -堀船の怪談-

ナカゴー

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2020/01/14 (火) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

■約90分■
ナカゴー90分は長い。適正上演時間は70分くらい。チケット代お勉強してるんだし、それくらいでもお客さんは納得してくれるはず。

ネタバレBOX

話の進みが遅くて途中からジレてきたが、終わり方がカッコよかったので帳消し!

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