omuroemiの観てきた!クチコミ一覧

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軍鶏307

軍鶏307

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2007/05/20 (日) ~ 2007/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

内容+空間支配力+前説
なぜか客席で開演を待つ間とても緊張してしまいました 
5/26ソワレ@上手最後列+27大楽@下手最前列で拝見できました

●内容:
優れた作家は異性の描写が飛びぬけて正確・繊細である
という自分自身の判断基準からしても
「愛するものを守るためにどんなことでもする」という愛し方・女性版
が腰を据えて徹底的に描かれた内容には大満足でした 

一番の悲劇は衝突しあっている双方ともが
戦争による癒しがたい傷を抱えていて
衝突の原因もまた戦禍の名残りであるということ 

前回の海猫街のように社会的な力が圧倒的に強い側が弱い側を…
というのではなくどちらも社会的には非常に弱い立場で
だからこそ不本意な争いに抗う十分な力を持っていない
でもどうにかしてなるべく良心にかなう生き方を探すという 

メンドリさんを筆頭に戦争の傷跡コラージュ
といった感じで広く深く味わうことができたと思います

●空間:
「メンドリさんの戦争はまだ終わってはいない」
というのを言葉を用いずに舞台上で見せつけるという
空間の支配力に感服でした

赤いライトカーテンに染められた空間で竹やりを振り回す鈴木めぐみさん 
客席を巻き込んだ空間を包む大音量の音楽(なんか3拍子の悲しいやつ)
メンドリさんの心がどんどん流れ込んできて胸がキリキリしました

●前説:
劇団員全員で客席誘導をしている劇団は
やはりお客としてとてもとても心地のよいテンションの上がり方になって
本番を観る心構えがよくできる気がします
特に前説は当日お手伝いのスタッフに任せる団体とは比べ物になりませんよね(当然だが)
今回もスッキリ集中力を高めて開演に臨むことができました

DOGのBLUES

DOGのBLUES

Jungle Bell Theater

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2007/05/23 (水) ~ 2007/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

物語+松宮かんな+客出し
最高でした
…と書くといつも「この気持ち伝えきれないな~」と思うのですが
心の奥の場所にすっと届いた舞台でした

●物語:
とてもよかったですとしか言えないのを無理やり説明すると
・前回に引き続き全ての要素に意味のある整理されたストーリー
・各要素が日常の楽しいところ/痛いところポイント抜き出し型縮図になっていてお客を共鳴させる
・前半で楽しく中盤で「これ本当に全部解決されるのか」と思わせるくらいの絡み合った問題を提示そしてお客の涙腺を刺激しながら嫌味のない問題解決&ハッピーエンド

ウェブ上のインタビューで作演・キャストの浅野さんが児童文学のこととか「犬というフィルターをかけることで逆に表現しやすくなる」こととか話していたのを読みましたがまさにそのとおりでした 

●松宮かんな:
すばらしい女優さんです
ということは知っていましたが改めて痛感しました
前回とは全く違う役で本当に別人のように見えました
犬のかわいらしさ・愛らしさをそのままに
女性として生きる苦しさ・素晴らしさを非常に丁寧に演じていて
知らず知らずのうちに心のガードを外されてしまいました
次回はどんな役どころか楽しみです

●客出し:
キャストの皆さんのことはこちらが一方的に知っているだけに
ほとんどのキャストさんが客出しで受付で送り出してくれたのが
緊張しましたがとてもうれしかったです
舞台の熱さがまださめやらぬ雰囲気をキャストの皆さんから感じて
勢いでTシャツを購入してしまいました
(まもなく別バージョンも出るとのこと楽しみです)


なんか心が浄化されたような爽快感を
今回も得ることが出来ました
こんなにスバラシイ舞台ですから
もっとたくさんの人に知ってもらいたいですね
次回は萬だそうで楽しみにしています

ローヤの休日(2007年版)

ローヤの休日(2007年版)

ゲキバカ

OFF OFFシアター(東京都)

2007/01/10 (水) ~ 2007/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高の小劇場エンターテイメント
楽日の追加公演を観て来ました

途中入場・立ち見という最悪な観劇コンディションをものともしない
「なんだこれは」的王道まっしぐら小劇場エンターテイメント

前半は面白ろおかしくテンポよく
最後には感動orどんでん返し
というのが黄金のベッタベタ路線だと思うが
まさにそれ

口コミで観にいったけど
本当に本当に良質の舞台を観られてよかった

次のシアターグリーンの公演も是非ぜひ観にいきたいです

雪古森の春

雪古森の春

Jungle Bell Theater

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2006/12/06 (水) ~ 2006/12/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日マチネ招待券で観て
大げさかも知れないが
忘れられない舞台になりました

ネットで当選して観にいったので
正直どんなところかよく調べもせず
「チラシとHPの絵がかわいいから」
「ジャンベルって聞いたことある」(知人から)
とかいう適当な姿勢で訪れたらこれ…すごいよ

一番素晴らしかったのは脚本
前半は一見普通に進んでゆくが
全て何もかもが伏線
最後まで観終わってやっと
最大の、でもさりげない仕掛けが分かる

ちなみに私の左隣のマダムは感涙してましたが
本当気持ち分かる

縁あって直接脚本の浅野さんとお話しする機会があったけど
どう言ったらこの感動を伝えられるのか
賛辞ってまじで難しいね

ネタバレBOX

題材が「雪女」っていうこともあって
セットも紙芝居の額縁風だったり
背景がそれぞれ一枚一枚書割だったり
めくりが置いてあったり
とてもかわいらしい感じでよかったです

あと「え?年輪?」は最強でした

ただ…欲を言わせてもらえれば
キャストのパントマイムに関しては
訓練の余地ありだと思いました…見せ場だし

次回作品も期待しています
がんばってください
絢爛とか爛漫とか

絢爛とか爛漫とか

傑作を遊ぼう。rorian55?

テアトルBONBON(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な空間…
ジテキンは未見でしたが、面白かったです。

内容も面白かったけれど、
空間がとってもステキでした。
セットから照明から映像、小道具、衣装に至るまで
演出のイメージが統一されていて、
それでいて個々に見応えがあるのがスゴイ。

音楽もすべてオリジナルだそうだけど、
空間にはまってて、とってもよかったです。
特にオープニングのヴォーカルの男の人がよかった。
サントラがなんと500円!で販売していたので、
ついつい買ってしまいました。

誘惑する爪痕

誘惑する爪痕

ヒンドゥー五千回

サンモールスタジオ(東京都)

2008/03/19 (水) ~ 2008/03/25 (火)公演終了

満足度★★★★

キャストによる「密な空間」
敷きつめられた砂、
それに映える照明、
煙がゆらめくような音楽、
そしてそこに立ち上る6人の密な空間。

どちらのバージョンも拝見しましたが
ストーリー云々の前に
目の前の世界を堪能することができました。

『渋柿の行方』に続き
劇団コーヒー牛乳の石黒さん客演のため
足を運んだのですが、
他の方も書いているように
前回より今回のほうが
素直に「来て良かった!」と思います。

両バージョンとも登場人物は
至って普通の人々。
前半の何気ないやりとりの連なりが
こんなに面白いなんて驚きです。

特にやはり石黒さんにはスキがなく
セリフがある時とない時の存在感が
全然変わらないのが本当に凄かったです。
(「五十嵐さんって誰!?何かの伏線?」と思った程)

ちなみに照明も素晴らしかったです。
シンプルな中からこだわりが伝わってきた気がします。
砂が鈍く黄金に輝くシーンや不吉な夕方のシーン、
そこから空気感のある夜のシーンへの移り変わりなど
決して主張しすぎずかつ
キャストたちを美術・音楽とともに
底からしっかり支える安定感がありました。

プランナーの宮崎さんという方の舞台は
他団体含め5〜6回拝見していますが
今回のステージは特に良質だったのではないでしょうか。

平日にも関わらず満員の客席と男性客の多さに
ヒンドゥー五千回という劇団の勢いを感じます。

「はえ」と云ふ名の店

「はえ」と云ふ名の店

FICTION

富良野演劇工場(北海道)

2006/12/02 (土) ~ 2006/12/03 (日)公演終了

満足度★★★★

「面白かった」です
実際チラシ見たときから気になってたましたが
チラシの印象そのまま期待通り
かなり面白かったです
本当に楽しめました

あらゆるセンスがよかったのかなー
とにかく脱力系しかし遊びは怠らず
そして時々ドキっとすることも

次回公演楽しみです

Angels in America

Angels in America

TPT

ベニサン・ピット(東京都)

2007/03/20 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★

松浦佐知子+池下重大+転換
初演は観たことがなかったので初見です

●「観たい!」の「沢田祐二+池下重大+しのぶレビュー」●

沢田祐二(照明のすごい方):
「おお!」という部分と「おお?」という部分と。
でもやっぱり「おお!」のほうが多かったです

池下重大(桟敷童子のキャストさん):
全般的にやっぱり安心して見れました
人間のずるいところや弱いところを
さらげだす役をとても丁寧に演じていた印象でした

しのぶレビュー:
メルマガ号外より引用
>猛スピードで走って舞台転換をするスタッフさんと一緒に、客席の私も『Angels in America』と深く関わることができたように思います
本当にその通りでした!!!

●「観てきた!」の「松浦佐知子+池下重大+転換」●
↓ネタバレBOXにて…

ネタバレBOX

松浦佐知子:
素晴らしい!!!!
宮光真理子さんのことを気に入った方も多くいらっしゃるようだけど
私のNo.1は松浦佐知子でした
最初二役やっていることにきづかず
1部の最後のコールで「あれ?女性キャスト3人しかいないの?」
と思ってパンフ見てみたら…スゴイ
ちなみに一緒に観にいった友人は2部見終わって私が
「二役に気づかなかった」と言ってから初めて気づいたくらい

やはり厳格な母親を演じつつ笑いをとるところは確実に押さえ
(彼女が一番笑いをとっていた気がする)
かつ二役もさらりとこなすなんて…もう脱帽です
かっこいいです(でも最後のあえぐとこは…)

逆に宮光真理子は見た目や表情はすごく好きだが
台詞の話し方がいまいち好きになれませんでした
すごく重要なのに流れてしまっている印象を受けてしまい残念です

池下重大:
上のコメントにも書きましたが全般的にはよかったです
しかし1部でプライアー(プライヤー?)を捨てるところ
割と急な展開のように思えました
ルイスの心の中でどんな経緯をたどって捨てるに至ったのか
そこが特に描かれないまま「捨てた」罪悪感をずっと引きずるのは
結構共感するのが難しかったです
でも脚本・演出の問題なのかなー

転換:
もう素晴らしすぎで芝居そっちのけでガン見してしまいました
転換スタッフがあまり目立たない劇ばかり観ていたので
舞台の進行に合わせて動き回るスタッフが
キャストと同じく本番中にリアルタイムで舞台を作っている様子で
非常に面白かったです


…で肝心の内容ですが
盛りだくさんでした

ひとりの人の生活には個人的なことと社会的なこととあって
その両方がお互いに複雑にからみあっている
そういうところがうまく描かれていたと思いました

この舞台の社会的なバックグラウンドがもっと身近だったら
より何重にも楽しめたんだろうなと思います
だから私は自分に身近な個人的な人間関係の話のほうが
より入り込んで観られた気がします

特に最後戻ってきたいと言うルイスに
「大好き でも戻るのはだめ」
というプライヤー…
もしも私が同じ状況だったら何て言うかな
ベケット・ライブvol.8「伴侶」

ベケット・ライブvol.8「伴侶」

スリーポイント

「劇」小劇場(東京都)

2007/03/21 (水) ~ 2007/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

計算し尽くされた密度の高い舞台でした
「ベケット…ついていけるかしら…」
と相当不安でしたが密度の高いステージに大満足でした

やっぱり散文的でつかみどころのない内容でしたが

演出がすごい
キャストがすごい
音響がすごい
照明がすごい

各部署の息もぴったりで
どこかがちょっとずれただけでも台無し
そんなバランスをずっと保ちながら進んでいったように感じました

写楽考

写楽考

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2007/04/05 (木) ~ 2007/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

スズカツ+倉本泰史+高橋克実
いや〜大満足でした
余分なものを削ぎ落として
あくまでキャストの芝居を中心に据えつつ
様式美的なシンプルさで魅せてもらった舞台でした

●スズカツ
まだ2回目ですが大好きな演出家です
エネルギーや輝きをシンプルにセンスよく上品にまとめつつ
小さく終らない圧倒的な存在感...
すごい美意識の高い方なんだろうな〜と
勝手に想像してます
内容も「人間」に焦点をあてた
脚本の魅力を存分に引き出したものだったと感じました

●倉本泰史
すばらしい...きっとスズカツ+倉本は黄金バッテリーなんだろうな
基本的に美しかったし
心を深くえぐられるようなシーンもありました

●高橋克実
いや〜...今更ですけどスゴイ
禿禿祭が初見で「スゴイかも」とは思ってましたが
和服の立ち振る舞いも美しいし
もちろん笑いを取りにいくところは外さないし...
是非ぜひまた舞台上で拝見したいです

五反田団『迷子になるわ』

五反田団『迷子になるわ』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/11/05 (金) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度★★★

何かが分からないことが分かった
五反田団の本公演は、初めて観ました。

客入れの景色がかっこよくて、まずはそこで満足。
金曜の夜20:00開演だからか、ほぼ満員。

スタッフもキャストも、ある一定のクオリティを維持していて安心して観られました(お金を取って見せているからプロとして当然といえば当然ですが…)。

普通にしていれば、普通に生きられること、現実に取っ掛かりがないような感覚の浅い深度が、ミリ単位で絶妙に合致してた印象です。
この、何かが分からないんだけど、なんだか分からないって感じ、それ自体が分からなかったので、観ることによって気づけたっていう感じ…。

しかし、隣の人と、さらに隣の人は時々舟漕いでました。どちらもスーツ姿のサラリーマン。何かが派手に起こるわけでもない、それがもちろん良いところだけれども、金曜の夜でしたから…。企業戦士たちにはちょっと荷が重すぎたのでしょうか。
正直、演劇慣れしている人には勧めたいけれど、あまり普段から舞台に興味ない人には「一緒に行こう」とは言い出しづらい気がしました。

来年2月にも本公演が決まっているとのこと、楽しみにしております。

人間合格

人間合格

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/02/10 (日) ~ 2008/03/16 (日)公演終了

満足度★★★

田根楽子に悩殺
知識も情報もなく初見。
文学者の話なのに
全く肩肘張らず楽しめるのは
こまつ座の常?

皆さんが書いているとおり
色褪せぬ名作を存分に味わえました。

しかし女優・田根楽子には完敗です。
何役もこなす彼女を
初めは同一人物とは見抜けず
クレジットを何度も見直す。

Sheep fucker's exit

Sheep fucker's exit

tsumazuki no ishi

ザ・スズナリ(東京都)

2008/01/31 (木) ~ 2008/02/06 (水)公演終了

満足度★★★

明るい朝の恐怖
夕暮れから深夜、未明にかけての物語で
内容共々舞台は終始暗い。
人間の直視したくない脆さ・不可解さなどの側面が
リアリティー満点の公園のセットの上で
次から次へと展開されてゆく。
消化不良なエピソードもただ受け入れるしかなく
その分からなさ加減がより一層の怖さへ。

蛍光灯があんなに惨めに見えたのは何故だろう。

ラストの数秒のシーンでやっと夜が明け
公園の景色も健全さを取り戻したように見えるが
実際には心理的恐怖のピーク。


これが「exit」なのか?

流山児ver.は未見。

空白に落ちた男

空白に落ちた男

楽天チケット/楽天エンタープライズ株式会社

ベニサン・ピット(東京都)

2008/01/14 (月) ~ 2008/02/28 (木)公演終了

満足度★★★

たまにはダンスも
天井のあるセットにびっくり

ストーリーがあるのかないのか分からないまま
圧倒的な身体に魅了され
コミカルなシーンでは笑い
存分に味わうことができました

ダンス公演は普段殆んど観ないので
芝居のように世界に入り込んで観る
という感じではありませんでしたが...

昔雑誌で首藤さんの写真を見たのと友人の勧めもあり
そしてベニサンということで足を運んでみました

そしたら友人のダンサー2人も
偶然同じ回に観に来ていた

コペンハーゲン

コペンハーゲン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2007/03/01 (木) ~ 2007/03/18 (日)公演終了

満足度★★★

要予習でした…
本当に素晴らしい照明でした

内容に関しては正直台詞を追っていくのが精一杯で…
話の構成が頭の中でなかなか組み立てられませんでした
初演を観て脚本も買ってさらに
Newtonの量子物理学特集で予習してきた友人とは
情報処理スピードが全然違っていたようです…残念

ただキャストの芝居が何か「???」という感じでした
前楽だったからかな
役の内面と外面の本来ならテンポのよい往復が
あまりスムーズでなかったような印象を受けました

また「研究者」としての精神的・哲学的な悩み・葛藤
というのがひとつの大きなテーマだったのですが
今井朋彦も村井国夫も最後まで「研究者」には見えなかったです
(これについては私の台詞を追うスピードに問題があったのかも知れません…)

でもホント照明よかったです

TOMMY

TOMMY

キョードー東京

日生劇場(東京都)

2007/03/12 (月) ~ 2007/03/31 (土)公演終了

満足度★★★

<演出>いのうえ+<照明>原田
客席まで目一杯使った演出&照明がよかったです

<演出>いのうえ+<照明>原田は
『朧の森に棲む鬼』で初体験、今回でまだ2回目ですが

さ す が だ

『朧の~』とはもちろん全然違うタイプなのに
同じようなスケールの大きさを感じました

中川晃教に関しては話がTommyの内面にフォーカスしようとしてるから
一人だけ目立ってても特にわずらわしくなかったです
他の方も書いてますが「ショー」という感じでしたが
全体の内容的にメリハリがもうひとつだった気がします
やっぱり映像の使い方もすごかったけどメリハリつきづらそう

ちなみに私は1階O列33番だったのですが行ったら
音響ブースが組まれていました(つまり1階上手ロビー側)
会場係の方がその周辺のチケットを持っていたお客さんに
同じ列の空席のチケットを配っていましたよ
おかげで私もほぼ中央の席から観ることができました

そして日生劇場はロビー・階段がうす暗い蛍光灯で
お客さん皆不幸に見えてしかたがないです…ロックミュージカルなのに
ロビーの雰囲気もやっぱり大事だなって思いました

「ゼリーの空間」

「ゼリーの空間」

空間ゼリー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2007/03/03 (土) ~ 2007/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

マチネトラップ?
マチネだったからかなー
なんだかキャストの皆さんが
いまいち噛み合ってない印象でした…残念

脚本自体はひとつひとつの台詞の背後に
それぞれの人格がかなり
精密に描かれているなーと思ったけど
表面的な女子高生らしさの再現に気を取られて
それが発揮しきれてなかったように感じました

ネタバレBOX

でも閉鎖社会で互いに牽制しあう人々の様子を
台詞で組み立てて描写するなんてすごいなー
ある意味「女王の教室・裏バージョン」のような感じ

ただ「君は危ういことを言っている」のところは…
「もっと詳しく~」と思いました

照明はすごく面白かったです
特に電車のとことか救急車とか
夕焼け関係とか作りこんでいるなー
という感じで良かったです
ロマンス

ロマンス

こまつ座

世田谷パブリックシアター(東京都)

2007/08/03 (金) ~ 2007/09/30 (日)公演終了

満足度★★★

キャスト志望の方に観てほしい
久しぶりに普通に客席から観た芝居
キャストを見ているだけでとても楽しかったです

上演時間は割と長めだったが
全然気にならなかった
むしろ長くて満足度もアップ
クォリティの高いキャストが織り成す舞台に浸れて
とってもリフレッシュしました

舞台セットや照明で「?」という部分が
実はいくつかあったけど
キャストに夢中になっちゃうから
全然気にならないし



そしてプロとアマチュアには
歴然たる差がやはりあるんだな

と再確認したステージでした

「プロ」にはいろんな定義があると思うけど
最も広義の「その仕事をメインの収入源にしている」(受け売り)
というラインで考えると
スタッフよりもキャストのほうが
プロとアマチュアの実力の差は大きいんだろうな
とも思った

アマチュアで活動していて
プロのキャスト志望の人に特にオススメです

ネタバレBOX

チェーホフが歳を重ねるにつれ
キャストがどんどん入れ替わっていったが
特に壮年(段田安則)→老年(木場勝己)の入れ替わりが好きだった

スクリーンの前エリアで段田安則が下手から上手に徐々に移動しながら
「目に楽しいスカートさん」
「かわいい女優さん」
「柔らかい赤ん坊さん」
(うろ覚え)というように
手紙の書き出し文句を
いくつもいくつも並べて
センターでうれしそうに聞いている妻(大竹しのぶ)に呼び掛けていくのだが
段田安則が上手まで行ききったところで
ひょいっとスクリーン裏に隠れてしまう

そしてまたひょいっとスクリーン裏から出てきたと思ったら
それは木場勝己扮する晩年のチェーホフで
手紙の書き出し文句を続けてならべて
妻に呼び掛けていくのだ

多分大竹しのぶの安定感というのも見過ごせない要素だと思うが
シーンが途切れずにキャストが入れ替わって
物語が継続していく様子がとっても好ましかったです
↓落下

↓落下

劇団★電信柱

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2007/04/03 (火) ~ 2007/04/04 (水)公演終了

満足度★★★

ぬるめ不条理芝居の今後に期待
何かとても独特でした
ぬる~い不条理と淡々とした芝居の絶妙なバランスが

スタッフワークもほとんど自前らしい感じで
一歩間違えば退屈な舞台になってしまうところを
ギリギリ紙一重でバランス保っていた印象でした

やはり仕事で開演に間に合わず
30分遅れで途中入場...
でも制作のおにいちゃんが超親切で団体の好感度アップ
やっぱり制作ってすっごい重要だよなーと改めて思った

しかもウェブから予約すると上演台本がもらえるということで
入場の際に言ったら一瞬困った顔してクローク札くれて
「お帰りの際に…」と言われたんだけど
帰りにもらった台本のそばにはホヤホヤKinco'sの袋が…
まさか上演中にコピーしてきたのかな
だとしたらお客としてはすごいうれしい

いやー
今後どう進化してゆくのか楽しみです

誰も笑わない『検察官』

誰も笑わない『検察官』

柿喰う客

赤坂RED/THEATER(東京都)

2007/05/31 (木) ~ 2007/06/04 (月)公演終了

満足度★★★

堀越涼+ロシア文学+レッドシアター
この公演のことはなんとなく知ってましたが
2日前に友人が「あれ?涼がでてる涼がでてる」
ことを発見したため急遽団体予約 

満足度の高い舞台でした 
チケットも安価だったし 

●堀越涼 
初めて演劇に関わったときに(当時私は宣美) 
キャストさんだった今は花組芝居の俳優さん 
当時はむちゃむちゃ若かったはずだが
その頃から「すごいなー」と思って見てました 

その後彼の大学の教室公演でハムレットを観て(これもヨカッタ)
しばらくして花組芝居に入ったとの連絡を受けたのを最後に
ずっとお互い遠ざかってましたが
あの頃の輝きは失われていないどころか
やはり数段磨きがかかってました 

開演してしばらくの間は長ゼリが続くのだけれど
それが舞台ツラどセンターで客席に背を向けて…
お客の集中力を途切れさせないパワーに感服 

最も重要な役どころなので照明とのからみも多いのだが
オペレーターを悶絶させるようなリズムとタイミングで
きっかけをさくさくこなしてゆく… 
オペの方はさぞかし気持ちいいだろうな~とうらやましく思いました

ただでさえ台詞が膨大な戯曲の 
ともすれば退屈さを感じてしまうような2時間を
ぐいぐい引っ張って夢中にさせてくれました 
翻訳ものとか台詞が長い作品は
キャストの実力をごまかさずに伝えてくれるところがいいね 

しかし欲を言えばラストの絶望するシーン 
衝撃で呆然とした感じがもっとスペシャルだったらよかったかも
(でも演出の問題なのかしら?)

キャストさんに限ったことではないが
素晴らしい力を持った人と出会うと
「ああ この道を選んだのはこういうことか」
という生命力をもらった気持ちになる 
また是非とも舞台上で拝見したいです 

●ロシア文学 
については殆ど何も知らないが…

台詞が長く表現は時々鋭いが基本的には地道で
自国文化に対する劣等感と並々ならぬ愛情に満ちていること 

そのへんが『アンナ・カレーニナ』に一瞬だけはまったことを思い出させた
やっぱ日本の人も割りと自国に対する劣等感ある雰囲気だからかな
全然違う国だけどなんか親近感 

●レッドシアター
下見に行ったことはあったが観劇は初めて 
あの新しくキレイでモダンっぽい内装だからこそ 
今回の舞台がすごく映えたな~と思いました 

セットはすごくシンプルで殆ど照明で見せる感じ
(どこの団体もここではそんな感じらしいが) 
まあ…搬入口がね…しょうがないよね 
でもその劇場の不便な点を魅力に変えていたのが好ましかったです 
しかしSSは熱そうだった  

演出についてはいろんな工夫があって 
好みだったところとそうでないところがあったが 
音響・照明の使い方についてはかなりオーソドックスなのが気になったかも 
予想通りの展開はある意味で気持ちいいけど
がっかり感と紙一重な気もする 
普段の柿喰う客もいつか観てみたいです

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