BRUの観てきた!クチコミ一覧

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傷は浅いぞ

傷は浅いぞ

柿喰う客

東京タワー フットタウン1F 特設ステージ(東京都)

2012/11/09 (金) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

圧巻(笑)
暴風の如くノンストップで、台詞と小ネタと身体表現の嵐。設定はかなり酷いのに爆笑してしまった(笑) 深谷嬢の絶対的な演技と柿の若手3人も遜色ないほど堂々と渡り合ってた。素晴らしいエンタメでしたが、ラストの始末の付け方が、、、、(笑)

ロンググッドバイ

ロンググッドバイ

オーストラ・マコンドー

JORDI TOKYO(東京都)

2012/01/31 (火) ~ 2012/02/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

サヨナラを言うと、何かが少しだけ死んでいくんだって....
 この物語はちょっぴりSF風味のお伽噺風現代劇。
 荻原朔太郎の『猫町』を原作(未見)としているせいか、お話も台詞も最初少し硬い感じがする。話の内容も少し難しい。衣装や演出もスタイリッシュでスマート、そして大胆で格好良い。
謎や疑問も沢山でてくるが謎解きは結局されないが、この物語はこれで良いんだと思う。
色々小難しい設定や相関図など探偵ハードボイルド風に装飾されているが、全然ハードボイルドではない。恰好だけハードボイルドで、むしろ主人公『わたし』とその相棒『影』は、とても女々しく理論武装しているがダサい感じです。

 だけど個人的な感想を言えば、このお芝居は『男はつらいよ』なのではないだろうか? 色々な設定などを剥ぎ取ってみると主人公の探偵『わたし』は、『寅さん(車寅次郎)』に見れて、どうしても頭から離れない。
 寅さんを現代の渋谷という土地で、上品に、格好良く、ショー的な要素を多分に含まし、少しバイオレンスに調理したのが、この『ロング・グッドバイ』という作品なのではないかな。演出家・脚本家・出演者一同に全力で否定されると思うが、自分的に勝手に寅さんだと解釈し、思い出して楽しんでます。

 渋谷の坂の上、車道の向こう側にはNHKとマッスルシアターが目の前にある、道路側一面ガラス張りの少し時代遅れなビルの1Fでこの公演は行われてる。キャパは50人程?だが空席(10席)が目立つ。20分ほど遅刻してきた人が一人いたが、ちょっと待たされて運営さんの指示で無事入る事が出来ていたので遅刻しても諦めずに現地に行ってみても良いと思います。
 私が観覧したの日は、昼に事件(通報されて警察が出動)があった夜の部で、役者達は少しおかしなテンションだったのかもしれない。
っと言うより、初日から4日も経ってまだ通報されてなかったのかと逆に驚いている。

 観ようか迷っている人は観て損はないと思います。
劇場では味わえないハプニングがあるかもしれません。そして役者達はどんどん楽しく大胆に、、、そして切ない物語を提供してくれると思います。
 多分現地ではスーツ姿の怪しい集団が、一般の通行人(勝手にエキストラ)の横で、路上で全力疾走してたり、四つん這いで歩いてたり、匍匐前進したり、一方的に暴行&建物にしょっ引かれてたり、小粋に踊ったりなど、パーフォーマンスをしているはずですから(笑)

レイプの夜

レイプの夜

コマツ企画

小劇場 楽園(東京都)

2012/02/22 (水) ~ 2012/02/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

強烈な個性とシニカルでブラックな笑い
上演時間目安は90分。テンポが良い会話劇の為時間は気にならない。
このお話は喜劇である。設定も普通に考えると結構ひどいのだが、役者陣の演技も相まってとても面白い芝居として成立してる。

物語はバカバカしさとベタな笑いにコーティングされているが、女性(若い女性)に対して何故だかとてもシニカルな印象を受ける。うわべではわからない女性の内面の恐ろしさというか獣性というか・・・嘘が・・・女性が作っているので余計と強い印象を受ける。

中屋敷が標榜する圧倒的フィクションとは違い柿喰う客では見せる事は無いであろう、このお芝居で魅せる深谷由梨香さんは、20代女性の等身大ともいうべきナチュラルな演技・表情仕草など新たな魅力を感じさせてくれるのに十分であり見応えがある。そして脇を固める掘り出し物の謎の無名キャスト達は、キャラ設定も演技も濃いのだが、しっくりとこのお芝居にはまっていてとても観やすい。クライマックスのどんでん返しの力技(謎解き)は必見です!設定だけを考えると後味が悪いはずなのに、ゲラゲラ笑えてスッキリと帰宅できます!あんなに笑える濡れ場を初めて観ました(笑)

ガラスの動物園

ガラスの動物園

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/03/10 (土) ~ 2012/04/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

追憶の物語。儚げな悲しさ。
初日に観覧しましたが役者陣の演技も良くて、暗いお話ですがとても見やすかった。そして舞台美術のセンスも良くてニヤけてしまった。
そして何より演出が面白い!! ダンサーの使い方が絶妙!
プロジェクト大山のダンサー達が舞台風景に段々溶けている様に見えてきて不思議な錯覚に陥ります。役者陣の演技を邪魔せずに存在感を保ちつつ、お芝居の不可欠なピースになっているのが驚きでした。

役者・舞台美術・照明・ダンサー・演出どれを取っても完成度の高いお芝居で、大満足でした。

物語の方はトム(瑛太)に感情移入しすぎて、アマンダにイライラしました(笑)

ネタバレBOX

月曜夜9時になると瑛太出せ(p`Д´)ノ!というツイートを沢山見かけますが、その甲斐あってか、演技が素晴らしい仕上がりになっておりました(笑)
see/saw

see/saw

Nibroll

ヨコハマ創造都市センター(YCC)(神奈川県)

2012/07/20 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

初日と楽日に観劇
上演時間約80分。あらゆる感情....特に哀しみ・痛みがダイレクトに胸を締め付ける...正直心が震えた。キツい。整理できない。観て良かったと心底思う作品。

初日と最終日に観劇したが、個人的には初日の生の手探り感が好きだった。

楽日に観た時は、映像が多くなったり、エキストラの頻度が増していた。

葬列。生花。
楽日は、枯れた花と大量のゴミ。

ネタバレBOX

インタラクティブアートを想起させるセンスの良い映像が投影される中メインダンサー4人が踊りでハーモーニを奏でる。だが決してダンスには適してない石の床に肉の音が良く響き、痛みが音になって空間を支配する。

どんどん死・痛みがダンサーと共に具象化する。終盤ダンサー達は記憶・想い出を突き放し逃れようとするが、元の場所に戻ってきてしまう。センスの良い舞台美術衣装映像照明音に包まれ、襲ってくる生の感情が拳になって、無防備な心を殴り付ける。
絶頂マクベス

絶頂マクベス

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

軽快なマクベス
見て損は無いと思います。エンターテイメント全開で90分軽快に展開する。
深谷さんを筆頭に俳優陣も2日目にして高レベルで演じられていて、クオリティが本当に高くて観てて痛快です。それぞれ見せ場があり華がある!俳優個々が自分の見せ場を貪欲に攻めているのが印象に残りました。
葉丸さんと岡田さんは...関西に行くまでには別の何かに変化してるかもしれません。マクベス夫人役の内田亜希子さんも良かったです。

『絶頂マクベス』は前作と比べて台詞・音楽180度違う印象です。それは作品毎に中屋敷さん的コンセプトがあり、このシリーズをこれから上演演出する方向性も見えた感じです。今後も楽しみにしてます。

ネタバレBOX

ただ個人的な意見として、役者陣の熱量に比べて音楽が弱かったと思います。音楽のテーマは「ホラー&耽美」だそうですが、モヤモヤ感があり、音楽に乗れず物足りない感じ。でもラストシーンで深谷さんを除く役者陣全員で歌い上げる「おめでとうマクベス」はとても良いですけど...笑。

フライヤーにもある執事の様な衣装格好が今回の方向性を物語ってます。
今回のコンセプトは社畜だそうです。マクベスは粗野で汚い言葉が結構出てくるので、 主従関係をサラリーマン的社畜という風に捉えて、丁寧なデスマス語な台詞にしたらどうだろうという発想だそうです。

そういうわけで前作女体シェークスピア001『悩殺ハムレット』のような衝撃は受けませんでしたが、文句なく楽しめる良い作品でした。

幕末スープレックス(東京公演)

幕末スープレックス(東京公演)

劇団子供鉅人

ザムザ阿佐谷(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

胸焼けと疲労困憊したが、観れて良かった♪
感想を書くのを忘れてました。ベタでエロ(下)を全面に出したチャンバラ笑劇ミュージカル。ごった煮感満載のエンタメ見世物芝居でした。でも長い(笑) エエじゃないか躍りを、風営法(ダンス禁止)に絡めてきたり小ネ
タ満載でもありました(笑)

奇跡のシーズン 大洋ホエールズ伝

奇跡のシーズン 大洋ホエールズ伝

風雲かぼちゃの馬車

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2012/04/19 (木) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

予想外に面白かった。
全くパンフレットを見た事がない劇団でした。普段ならタイトルからして絶対スルーしていたお芝居でした。チェルフィッチュ『現在地』KAAT神奈川芸術劇場大スタジオで開演前から地震の様な嫌な揺れ方をしていて一部の観客がざわざわしていたのですが、岡田利規さんがわざわざ前説で「地震でも、演出でもなく、下のスタジオで激しい公演をしている」(´・ω・`)とちょと困った顔で言っていて、本当に終始揺れていたので興味があって観てみた。

タイトルからは予想もつかない面白いエンターテイメント感あふれるお芝居でした。集団劇ってやる方も見る方もツボというか結構難しいと思うのですが、スポ魂という事に固執しないで、笑いの要素も絡め、元気で威勢の良いエンターテイメントを提供するという姿勢、役者陣を引き立て魅せる演出は好感が持て、1時間45分とても楽しめました。

ネタバレBOX

ダンス公演とかではよくある客席で三方から舞台を囲む方法でKAAT中スタジオに設置し、スタジアムを連想させるようにしてある。
二十数人の男女入り乱れた役者陣は、激しい動作、走る、踊る、歌う、叫ぶ、怒鳴る、などスポ塊魂溢れる体育会系な演技。役者陣の個々の演技能力はばらつきはありますが、笑いと運動量と声量の大きさでカバー。未熟な役者がただ大きい声で台詞を言いまわすだけでは辟易しますが、所々笑いの要素を絡ませる演出の為とても見やすく物語に没入できました。
演出・照明・舞台美術・お話もしっかりしていて良かったです。無名な役者陣を良い感じで操っていました。女優陣のスライディングタックル上手過ぎでした(笑)
Borrowed Landscape ‒Yokohama#2(横浜借景)

Borrowed Landscape ‒Yokohama#2(横浜借景)

Offsite Dance Project

M/Mグランドセントラルテラス(横浜市西区みなとみらい4-6-2)(神奈川県)

2012/08/22 (水) ~ 2012/08/26 (日)公演終了

満足度★★★★

とても面白い企画でした。
上演時間?大体25分。
場所は横浜美術館と道路を隔てたオフィスも入っている商業モール。
参加者は全員ワイヤレスのイヤホーンを装着する。
テキストはシンプル。とても詩的であり、散文的。
音響効果が素晴らしい。
イヤホンからはテキスト・音楽・様々な音が奔流となって流れてくる。
そして見ている光景全てがバーチャルとリアルの境界を浸食していく。
演者はほとんどがダンサーであるが、結構地味な服装な為通行人と溶けあっている。そして通行人全てがエキストラのようでした。
最後、演者やスタッフがイヤホーンを笑顔で無言で回収した時、なぜか悲しくなった。中々文章で表現できない幸せな時間でした。

喫茶室あかねにて。

喫茶室あかねにて。

ホントに、月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2012/09/16 (日) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

満足度★★★★

Bチーム観劇。
この企画は短時間なのに、お話の面白さと女優陣の魅力に溢れている。
前回の作品は未見なのですが、キャラ設定は一部踏襲しているようです。
真昼間の四谷荒木町にウルトラマンタロウが鳴り響くw

ネタバレBOX

劇団の内輪ネタ。女性劇団員と次々と関係を持つ駄目で面倒臭い劇団主宰ゲシュタルト♂が、公演が差し迫ってるのにかかわらず脚本が書けないらしく、劇団辞めるとか言いだし、その対策で劇団員女性で女子会議が喫茶店で繰り広げられるのだが・・・・・。
女性のダルイ感じと、ゆるさ、狡さ、怖さ、団結力と何だかわけのわからない母性と、使命感・達成感に溢れた作品です.....?
無差別

無差別

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/09/14 (金) ~ 2012/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★

お客に西野カナ的な共感を求めない骨太な御芝居?
実質上演時間85分。
評価は★3.5くらいが妥当かもしれないが、演出と役者の演技・身体表現がおもしろかった。

感想は色々書いたのですが2回ともログアウトしてしまいも書く気力が無いです(泣)

中屋敷演出のアングラ劇といった風情。

ジョギリ婦人

ジョギリ婦人

芝居流通センターデス電所

「劇」小劇場(東京都)

2012/03/21 (水) ~ 2012/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★

観やすかった
前回の『STRIKE BACK先輩』よりスプラッターや不条理さが軽減している為か観やすい。行方不明の娘、加害者と思われる男性と被害者家族を軸に展開する。そこに嫉妬やイジメ、都市伝説『ジョギリさん』が絡み合い、ミュージカル風な要素もあって展開する。お話の内容はかなりヒドイがゲラゲラ笑ってしまう。そして切なさと悲しさが残る。ラストシーンの電話はゾクっとした。

くちづけ 【閉幕しました/配役発表】

くちづけ 【閉幕しました/配役発表】

オーストラ・マコンドー

中野スタジオあくとれ(東京都)

2012/04/11 (水) ~ 2012/04/18 (水)公演終了

満足度★★★★

ラストが秀逸!残酷で切ない白雪姫物語
メルヘンです。お伽噺です。でもとても残酷です。
グリム童話の白雪姫物語をベースに『マッチ売りの少女』・『シンデレラ』を絡めて、いつも童話だと気にも留めなかった俗に言う『悪いやつ』の視点からの物語。最後は切なさを感じさせてくれました。とても良かったです。見て損は無いです!
楽日まで怪我無く無事に終わって欲しい。

あと、とても狭い会場なので早めに行ってください(笑)
公演時間100分+アフタートークかライブ?
あと、アフターのイベントやトークも面白い。合わせてご覧ください。
アフタートークの

ネタバレBOX

『アキコの部屋』は爆笑してしまった。黒柳徹子扮する神戸アキコさんがゲスト成島秀和を相手に軽快なトークを展開。BGMも徹子の部屋の素材を使用(笑)
アキコさん曰く「普段ふざけた芝居をしているので真面目すぎて鬱になる...家帰ってパンクな音楽を聴いてテンションを辛うじて保っている」と語っていたが、とても良い演技をされていると思います。
あと、七人の小人(七福神という設定で武闘派)
後藤さんや村上さんを筆頭にキャラが濃すぎる上に、力業で縦横無尽の活躍&怪演です....楽日まで膝腰足が保つかどうか心配なくらい(笑)

ラストシーン神戸さんの踊り・台詞・お芝居は本当に切なくてとても良かったです。
オーシャンズ・カジノ

オーシャンズ・カジノ

北京蝶々

王子小劇場(東京都)

2012/04/18 (水) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

満足度★★★

楽しかったです☆
ザ・エンターテイメントという感じで楽しめました。俳優陣も演出もとても良かったと思います。ただお話の内容が薄いというかご都合主義な感じで(苦笑)。もう少し欲望ギラギラで、場面やキャラに癖があっても良かったかなと思います。でも充分楽しめます。

ネタバレBOX

利権の構図がおもろい。青年がギャンブルで【負け続ける】という内容良かったと思います。
チェ・ジナ/劇団ノルタン『1洞28番地、チャスクの家』

チェ・ジナ/劇団ノルタン『1洞28番地、チャスクの家』

TPAM・国際舞台芸術ミーティング

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2012/02/14 (火) ~ 2012/02/14 (火)公演終了

満足度★★★

韓国の質の高い演劇
日本でもお家大事とか時代劇で聞いた事があると思います。儒教の影響なのか韓国ではまだ家系・家柄(家族・先祖)を大事にしてるのか、その象徴としての『建造物として家』や『土地』について物語・登場人物達のこだわりがすごく感じる事ができたお芝居。
そして多分に今の韓国の時事も盛り込まれているのかもしれないと感じた。韓国の若者も家に対する思いも希薄になっているのだろうなと。

演出も物語が進行するにつれて、舞台上で役者達が大道具の家を基礎から組み立てていくという発想も面白く、役者陣は少し大きめの芝居だが確実に魅力を振りまき質の高さを感じる事が出来た。シンプルな芝居で所々笑いの要素はあるが、喜劇ではない....。

一方で、構成のテンポが悪いなとも思い長く感じる。
あと説明や注釈的台詞が多いのだが、上品さというか堅苦しさを感じる....例えるなら教育テレビでやる様な子供向け番組のナレーション的台詞を舞台上の役者達がドヤ顔で語ったり。やはり言葉と文化の違いなのだろうか笑の壷がちょっとずれてる感じも。【韓国系と思われる客さんはうけてた様だが、欧米系や日本人の観客結構寝てた】
そしてやはり韓流なのか(笑)色々な困難に遭遇⇒登場人物達の団結⇒大団円に向かうかと思わせつつ⇒再びの困難&結局家は完成しない⇒エピローグという物語構成のくどさにも疲れました(笑)

ですが、1,500円という価格設定でKAATのホールを贅沢に使い倒した十分納得・満足したお芝居でした。

この物語は家を建て直す事を軸にした施主家族・大工・その他の人々の物語。以下あらすじ

ネタバレBOX

チェスクとは施主の随分前に亡くなった夫(父親)の名前で、韓国では夫婦別姓のようだ。

開演前から舞台中央には[ミニチュアのシャベルカーのラジコン]と[ミニチュアの家の模型]が置かれていて、そこにスポットライトがずっと当てられている。開演後冒頭ラジコンでミニチュアの家を壊し物語がはじまる。

登場人物は9人。施主家族4人【母親・長男・次男・長女】/大工3人【年配・中年・見習若者】/近所の女性/資材運搬トラック運転手
照明演出はシンプルである。
施主家族は決して裕福ではないが子供達も独立し、銀行にローンを組んで母親の為に家を建て替える事に一代決心。でも狭い土地だが近隣にマンション建設の噂があり銀行が土地を売ってくれ催促してくるちょっとしたプチバブルでもある。韓国の建築・住宅事情(新羅~1970年代~現代、昌徳宮とかコンクリ建物)等の蘊蓄的台詞が物語に盛り込まれている。

大工は早く建設して次の現場に行きたいのだが、施主は注文が多い上、役所から立て直しの許可が農地だからという理由で中々下りず、大工たちはイライラ。物語の中で所々合間に建設方法や資材・道具の蘊蓄を語りだしたりもする。
そして土地の地盤が悪く少し家の基礎が歪み始めるが大工達は建設の手を止めない⇒施主とギスギスしてくる。

紆余曲折ありまして、開始から55分位経過した所から写真にもある様な型枠を持って出演者全員がダンス的フォーメンションパフォーマンスで楽しげに家を組み立てていく。これでテンポ良く展開するのかなと思ったらそうはいかない(笑)今度は大雨で作業中止⇒そして地盤が沈下して土地の下に小川が(笑)もう駄目だと大工も諦めて帰ろうとする長男も家なんか建て替えるんじゃなかったと怒り、母親は悲しそうにオロオロする。そんな中で次男が一人でどうにかしようと作業する。これを見ていた出演者全員は団結して困難に立ち向かい打ち勝ち家を組み立てていく。

これで完成して大団円かなと思っていたら流石韓流です(笑)施主にまだ七難八苦を与えてくれる(笑)隣の住人の土地スペースに半分以上割り込んでいる事が判明!まさかの土地の境界線問題が発生&建設差し止め訴訟をおこされ建設が不可能に、そしてお母さんは過労で倒れる(笑)

そしてエピローグ、出演者全員が家のミニチュア(明かり付き)を持って、家に対する抒情的台詞を語り、家を置き、出演者は去っていく。そして照明が落ちミニチュアの家の明かりだけになり終演です。

とてもくどい(笑)お腹いっぱいでした。
ジャンク・オペラ『ショックヘッド・ピーター  ~よいこのえほん~』/『ひつじ』

ジャンク・オペラ『ショックヘッド・ピーター ~よいこのえほん~』/『ひつじ』

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/09/01 (土) ~ 2012/09/09 (日)公演終了

満足度★★★

結構楽しめました♪
絵本のもじゃもじゃペーターを原作にした音楽劇で、ハンガリーの劇団?の御芝居。
傑作というほどではないが、そこそこ楽しめた。
お話はブラックなユーモアにあふれている。子供に対するDVが激しすぎる(笑) 演技は少し大きめだが、歌は上手かった。

日本の劇団で例えると、
物語演出の印象としては、デス電所をもっとファンタジーにしたような感じ。
舞台美術は、子供距人といったところか。

でも、東京芸術劇場の宣伝コンセプトとして、子供客に観て欲しいと謳ってるわりには、字幕に平仮名を多めにするといった配慮が足りない感じ。子供達は最初こそ親に「アレ何!?」とキャーキャー騒いでいたが、親に怒られたのか、飽きたのか、段々静かになっていって可哀想だったかな。

ネタバレBOX

役者陣は白塗りでティムバートンのイラスト風メイク。

劇場内に見世物小屋風な舞台を設置。台形型の為奥行きがあり、サイドと舞台奥に窓や扉が多くあり役者が移動しやすくなっている。扉と扉の間に間仕切りがしてあって役者の移動姿がみえないようにしてある細かい工夫も好感が持てる。
エッグ

エッグ

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2012/09/05 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了

満足度★★★

無題
最初は面白かったのですが、メタ構造?が進行するうちに段々辛くなってしまい集中力が切れてしまった。少し役者の声が届きにくかった印象もあります。マイクは身につけて無いようでしたけど...天井とかに設置してあるのかな?あの広さじゃ、ちょっとキツイかも。

アナログ

アナログ

うさぎストライプ

アドリブ小劇場(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度

うーん
今回のお話は、良く言えば『自由度がある』だが、普通に言えば、物語の構造と設定がペラペラに薄い。それ故映画監督という設定に無理があり、【映画監督】という部分を【パティシエ】でも【花火職人】といった多業種に置き換えても成立してしまう残念な仕上り。
あと演出面でも大まかなメソッドは前の公演と同じで使い回し。
物語のリアリティがない。リアリティがあれば良いという訳ではなけど、全ての要素を集めた上で面白くなければ捨てればいいのでは?あきらかに大まかな物語が決まってて、安い設定をぶち込んだ様な印象。映画監督(助監督だが)を構成する要素が【監督が呼んでます】と【監督に蹴られた】と【脚本】だけじゃ....ちょっと....ね。
例えるなら、【演劇の演出家が役者に対して怒声とともに灰皿投げつける】という素人でも考えつきそうな設定ですよ....。
取材とか設定の肉付けとかは物語を作る上で重要な仕事ではないのでしょうか?ただでさえ、うさぎストライプにはドラマトゥルクがいるんでしょ?前から疑問に思ってるけど、全く機能してないんだよねドラマトゥルクが....

墓場、女子高生

墓場、女子高生

ベッド&メイキングス

座・高円寺1(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度

話の内容が...
役者陣の演技も掛け合いも魅力的。舞台美術やかぶり物まで良くできてる。120分は少し長く感じましたが、最初は面白く楽しく笑わせてもらいしまた....陽子の復活のあたりまでは。

ネタバレBOX

ただ後半部のお話がひどく感じて...自分の中で全く受け入れられなくなった。帰宅時電車内でとても気持ちが悪くなった。
死の影を全く感じない明るい女子高生の幽霊『陽子(安藤聖)』が成仏できずに幽霊として墓場の住人とわいわい楽しくやってる。陽子の自殺の原因は最後まで分からない(死に方は桜の木で首つり&発見まで数日かかる)。そしてあり得ない展開で墓の下から陽子が生き返らせる事に成功する。でもやはり自殺の原因は教えてくれない。そして再び陽子は自殺する(木のセットの所に吊るされ上半身は隠れているが足は見えてる)。皆さん好意的な感想ばかりで、僕がおかしいのかもしれない。設定ありきで面白おかしくドタバタとやるお芝居なのでしょうけど、でも陽子が生き返って激昂しての台詞で「なんで生き返らせたの!死ぬのってどんだけ苦しいと思ってるのよ!」的なセリフがあったと思いましたが、それで自分の中で一気に気持ちが冷めてしまい、その苦しい思いを理由もなしに再びさせる死なせるお芝居ってなんなのかなと思いました。ここで書き込む事でもないかもしれませんが申し訳ありません。でも観客の中に不快に思った人間もいるということを気付いていただきたい。
トカトントンと

トカトントンと

地点

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2012/02/09 (木) ~ 2012/02/14 (火)公演終了

満足度

概ねつまらなかった
舞台美術や照明演出はとても素晴らしかった!だが物語はつまらなかったです。少し変わった感じのああいうイントネーションによる台詞回しは、リーディング劇で観たことがあり驚きもなにもなく、少し大きめの芝居を見てて段々嫌気が....。内容も全く乗れずじまい(>_<)あ、でも聖歌はうまかった♪

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