台本書きの観てきた!クチコミ一覧

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わが闇

わが闇

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2007/12/08 (土) ~ 2007/12/30 (日)公演終了

ケラさんはさらーっと新境地に分け入った。
 面白かった。ナイロン100℃「わが闇」を見てきました。タイトルからして、ヒットラーの「わが闘争」を思わせる感じだったので、何か3年ぶりに書いてスゴいことやるんだろうなと思っていたら、純文学な世界でした。今までもケラさんの近年の作品には、どうも、それまでのハチャメチャ破天荒な世界の究極のナンセンスから離れてきているような感じがした…。以上に長い長文ですので、これを読んでやろうという方は、どうか http://palove.blog.shinobi.jp/ までどうぞ。

すなあそび

すなあそび

ナイロン100℃

笹塚ファクトリー(東京都)

2005/03/09 (水) ~ 2005/03/13 (日)公演終了

ああ面白かった!
別役実作品をこれほどまでに面白く見せてくれる公演にはなかなか出会えない。もちろん別役実作品自体の不条理さとか面白いんだけど、それにドライブをかけて面白く仕上げてくれるのがケラさんだなあと思う。別役さんの作品だからと押し頂いて作らない。
きっと別役さんのにとって最高の共鳴者、最大の共犯者!
ナイロン100℃の若手の演技も素晴らしく、何年経っても忘れられない作品です。

黄昏れて、途方に暮れて

黄昏れて、途方に暮れて

劇団東京ヴォードヴィルショー

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2007/09/05 (水) ~ 2007/09/09 (日)公演終了

佐藤B作さん達の真心が作った上演
 佐藤B作さんと松原敏春さんの作り上げていた舞台を見ていなかった。噂はきいていた。テレビでの松原敏春さんの活躍も知っていた。しかし、若くして亡くなった松原敏春さんのことを多くの人が忘れ始めている。これは事実だ。テレビは消費され大部分が記憶の向こうに追いやられる。超多忙を極めた2007年の東京ヴォードヴィルショーと佐藤B作さん。松原敏春さんの代表作を紀伊國屋サザンシアターにかけた。
 いつもの東京ヴォードヴィルショーとは違う空気が、昭和の日本人の空気が立ち上がりなぜか懐かしい心が蘇った。やっとみることができた松原さんと佐藤B作さんの協業。かゆいところまで知っている東京ヴォードヴィルショーの俳優さんたちを中心にとても大切に作られた舞台。ほとんど素舞台の劇場にいろんな人の舞台への松原さんへの思いが劇場に満ちたのだった。
 

あほんだらすけ19

あほんだらすけ19

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・スズナリ(東京都)

2007/05/18 (金) ~ 2007/05/27 (日)公演終了

数あるあほんだらすけの中でも
あほんだらすけを見始めて何年になるのか。
この19はその中でもホントに面白かったことを覚えています。
そうはいうものの、何がどうかと言われると何にも覚えていない。いやテレビショッピングではああいうもの、恒例の高橋さんのホモ話ではああいう話、山口さんの感動ドラマはああだったとあるんですけれど、心に残っているのは、面白かった、楽しかった、泣けたという気持ちのことだけなんです。2時間がホントに楽しく嬉しく劇場に出会えて、テレビや映画館だけでなく生の舞台が好きで良かったなあ。こういう作品に出会いたいのだものと思えるのでした。

ビデオスターの悲劇

ビデオスターの悲劇

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・ポケット(東京都)

2007/10/31 (水) ~ 2007/11/04 (日)公演終了

京極圭のセンスの良さ
京極圭さんは北海道での学生時代からさまざまな演劇に携われ活動してきた人です。誰もが楽しめる作品を若い力を集結して上演。この作品も非常に完成度の高いものになりました。次回の上演も心より楽しみにしています。

あほんだらすけ20

あほんだらすけ20

劇団東京ヴォードヴィルショー

ザ・スズナリ(東京都)

2008/06/20 (金) ~ 2008/06/29 (日)公演終了

安心して楽しめる
 あの山口良一さんが徹底して、見も心も砕いて劇場にきてくれるお客さんを楽しませてくれるのです。観客のひとりひとりが自分の喜怒哀楽の感情が刺激されるのを感じるでしょう。喜怒哀楽でも怒はないかな?
 時間とお金を絶対に損しない。安心確実の公演です。

花火、舞い散る

花火、舞い散る

椿組

花園神社(東京都)

2007/07/13 (金) ~ 2007/07/22 (日)公演終了

田村孝裕の代表作
 花火工場に集う人の人間模様を描く作品は夏の野外劇にぴったりの題材で劇作も演出も非常に緻密で大胆で観劇した人を大いに満足させた作品です。

由比正雪 ゆいしょうせつ

由比正雪 ゆいしょうせつ

流山児★事務所

本多劇場(東京都)

2008/08/09 (土) ~ 2008/08/12 (火)公演終了

シーンの美しさ、面白さは伝わるのだ。
 面白いシーンはたくさんある。迫力も美しさもある。たとえば、冒頭の河原乞食のシーンや、島原の乱のシーン、塩野谷さんの殺陣の美しさや、沖田乱の動きや存在感、栗原茂の歌、甲津拓平のザピーナッツ風の歌とか、などなど個々のシーンは美しく成立しているのだが…。

ネタバレBOX

 僕はこの芝居はあまり面白いと思わなかったのです。長文になりますし、多くの方が観るので詳細は自分のブログに書いてあります。それも読んでみたいと思って下さる方は http://palove.blog.shinobi.jp までどうぞ。
夏の夜の夢

夏の夜の夢

ジェイ.クリップ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/08/07 (木) ~ 2008/08/12 (火)公演終了

夏の夜の夢が90分で
この上演の特長は、本来ならば3時間以上かかってもおかしくないこの作品を90分程度にまとめたところ。山ほどカットした。今風のギャグを入れ込んだり順番を変えてみたりいろいろです。これは物語をすっきりさせるためには、悪くないアイデアです。そして、それはかなり成功していました。
 しかし、個々の演出プランには疑問の部分も少なくないのです。

 大変長文になります。この後も読んでやろうという方は
 http://palove.blog.shinobi.jp/  へお越し下さい。

放浪記

放浪記

東宝

シアタークリエ(東京都)

2008/01/07 (月) ~ 2008/03/30 (日)公演終了

女優・森光子の執念の舞台
  上演回数1900回を越えた日本演劇界の至宝の作品といわれる。日本の演劇は相当変わった。座長芝居ができなくなってきたのだ。20年くらい前であれば、森光子さんだけでなく、山田五十鈴さん、山本富士子、佐久間良子などなど、蒼々たる大女優がいて、一ヶ月の興行の看板として、芸者の話とか、家族の話とか、恋愛ものも含めて芝居で大劇場を一ヶ月集客していたのだ。しかし、この20年で時代は変わった。ひとりの俳優が観客を呼ぶというよりも作品でお客さんを呼ぶという風に変わっていったのだ。大女優といえども、作品の中のひとりというわけだ。演出家や作家の時代となった。例えば、三谷幸喜さんや、井上ひでのりさん、蜷川幸雄さん、若手で言えば長塚圭史といったような才能が台頭してくる。観客は作品に息づく俳優を観るのも楽しみなのだが、それ以上に作品を見ているのだ。集団で見せるミュージカルもそうだ。
 そういった意味合いで、森光子は最後の看板女優といえる。         
        
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ぼんち

ぼんち

ココロ公演事務局

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/04/03 (木) ~ 2008/04/21 (月)公演終了

上質なエンタティメントの典型!
 こういう芝居を待っていた。王道の台本、現代の王道としての演出。華のある看板役者、個性的で芝居の上手い出演社たち、衣装も踊りも美術もよくて、そして、その上に音楽がある。
 昭和に消えた大阪船場の若旦那。二枚目、粋、格好良く遊ぶ、女にモテて女に優しい。義理人情にあつく、ちょいとのことではへこたれない。うるさい祖母と妻にライバルたち。かつて花登筺が書いた関西の商売ものの流れもあって、これ王道ものなのだ。もちろん作品は山崎豊子原作だし、             
        
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ひなあられ

ひなあられ

劇団ハートランド

ザ・スズナリ(東京都)

2008/04/17 (木) ~ 2008/04/22 (火)公演終了

これぞ、ウェルメイドな王道
昨年に続いて二度目のハートランド。中島淳彦さんのお芝居はそれこそ何もおきないし、偉そうな台詞はないのに、人生の真髄がどかーんと伝わるし、笑いと愛情に満ちていて嬉しくなる。ものすごい技術とハートの凝縮である。しかし、この芝居は、名うての役者さんでないときっと見てられない。役者に高度な演技力とセンスを求める、とても難しい台本なのである。言ってみれば、フォアグラとか、イベリコ豚、インドマグロ。良く分からないけれど、最高の食材だが、上手に調理しないと、不味くて食えなくなってしまう。そんな台本なのだ。だから、中島淳彦の見事な台本と演出もスゴいのだが、役者さんたちのスゴさを上げたい。
 先ずは、             
        
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その鉄塔に男たちはいるという

その鉄塔に男たちはいるという

*pnish*

青山円形劇場(東京都)

2008/04/24 (木) ~ 2008/05/01 (木)公演終了

演劇のもつ力をまざまざと…
土田英生のこの作品は、東京でも数多くの上演がされている。流山児_事務所、花組芝居と個性の強い面々が上演してもびくともしないものを持っている。しかし、男の話だよなあ。若い女性客が観客の98%以上をしめるパニッシュの公演で果たして受け入れてもらえるのだろうかと思っていたら全くの杞憂だった。それどころか、この作品の肝をキチンとあぶり出しながら、社会に対して側面攻撃をしながら時代と向き合う土田の作品の滲み出てくる毒をきちんと観客に届けていた。
 観客は多いに笑い面白がっていた。小須田さんが登場するまでが鍵なんだよなあと思っていて見ていたら、冒頭から芝居はアンサンブルを大切に地道に積み上げて行った。決してスタンドプレーはなかった。いつもは、踊りやコント、そして、ミュージカルを楽しんでいるであろう観客から逃げずに、しかも、笑いはあるものの硬質なこの作品と向かい合い、その本質を届けていた。
 最初の30分ほど、             
        
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役に立たないオマエ

役に立たないオマエ

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2008/05/22 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

圧倒的勝利!
こんな感覚はこの数年もったことがない。サンモールスタジオでこのようなレベルの作品に出会えた幸せ。素晴らしい作品に出会ってしまった興奮。僕はまだ眠れない。新宿で4時間クールダウンしたつもりですが、まだダメです。とにかくスゴい、スゴいのさ。圧倒的な成功。絶対に面白い傑作。それも、一部の人のための作品でなく、全ての人に見てもらいたい素晴らしい作品。大変おこがましい言い方だが、、               
        
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小林秀雄先生来る

小林秀雄先生来る

壱組印

新宿シアタートップス(東京都)

2008/05/28 (水) ~ 2008/06/04 (水)公演終了

演劇を見る悦びがここにある。
大谷亮介さんの素晴らしさは、もう幾つもの舞台で見知っていたから今更とか思っていたのです。が、違った。ここでの大谷亮介さんの素晴らしさは、筆舌に尽くし難く重厚かつ軽妙で、ものすごい技術力をもって舞台に望むのだが、それを表にこれぞと出すようなことはしない。すべてがいま人間の内から沸き起こるものとして送出されていく。表現というか、演技というかそれを越えているものなのだ。役をなぞる演技ではまったくない。瑞々しさにあふれた名演!講演が終わったあとの去る姿。その後ろ姿。歩いて行くその姿は、あああ、あの人だ。何と、チャーリーチャップリンが「街の灯」や「ライムライト」で見せた姿とだぶる。
 それに、               
        
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風のつめたき櫻かな

風のつめたき櫻かな

文学座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/05/22 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

文学座のオールキャストで挑む新しい看板作品
とても面白かった。演劇をみる楽しさを味わうことができた。感謝。平田オリザさんの作品の中でももっとも見やすい作品の一つだと思う。時間があっという間に過ぎて行く。文学座のように名うての役者が多くいて、年齢層も広いところに書く平田さん。いつもと同じように、家族やコミュニティの問題。人と人とのことを丁寧に描いている。それを描く背景に選んだのが               
        
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キャッツ

キャッツ

劇団四季

キャッツ・シアター(東京都)

2006/11/01 (水) ~ 2009/05/03 (日)公演終了

この間拝見した猫について
何回目のキャッツだろう。1980年代にロンドンのニューロンドンシアターで見たのが最初。次はブロードウェイのウィンターガーデンシアター。もちろん、劇団四季のキャッツも見た。でも20年くらい前。おそらく品川で見た。そして、実は昨年、バンコクでロンドンからのカンパニーが来ていたので見た。それがホントに久しぶりで、ああ,面白かったと思ったのだ。
 4月に劇団四季のウィキッドを見て、ものすごい力に圧倒されて、まったく新しい四季像をもって、今回約20年ぶりに見た。先ずは20年前と違うところ。身体能力がものすごく上がっていた。軽く踊っている。もう、だれもナンバーが終わったときの決めポーズで息が切れていない。スゴいなと思った。身体も良くなったし見栄えもする。そして、これほどまで日本語の言葉をきちんと伝えてくれて、今までもやもやと20年間も引っ張って来た部分も解消。
 でも
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ウィキッド

ウィキッド

劇団四季

電通四季劇場[海](東京都)

2007/06/17 (日) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

前と印象が違いました!!
 春に見た劇団四季「ウィキッド」があまりにも良かったのでもう一度見た。昨日はキャッツを見たので、二日続けて劇団四。そんなの初めてだ。見ていて、何か前回と違うなあ、ダメなんだよなあと思ってみていたのだけれど、家に帰って調べたら、ダメだと思った人は前回とキャストが違ってた。それも大幅。前のはベストキャストに近かったんだろうな。今日のはダメ。
 例えば、
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ウィキッド

ウィキッド

劇団四季

電通四季劇場[海](東京都)

2007/06/17 (日) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

劇団四季の進化
 ブロードウェイに年に一度くらいは出かけて新作の芝居を見ている僕にとって、この作品は当日キャンセルを並んでも取れない難物なのです。もうオリジナルキャストでないので、東京で劇団四季版で予習してから海外で観りゃ良いやくらいの気持ちで観に行きました。もちろん、CDは山ほど聞いてもう口ずさめるくらいです。音楽は最高だというのは事前から知っていました。始めて入る海劇場は、緊縮財政の中で作られた劇場ですが、舞台そのものは豪華でした。昔の四季はミュージカルも音楽はテープでしたが、生演奏。この生演奏のレベルが非常に高かった。昨年末に「テイクフライト」を見たときも思ったけれど、日本のミュージシャンのレベルは本当に高い。
 作品は子どもから大人まで見て楽しめる作品だし、そして、徹底的にエンタティメントでありながら、現代社会が、いや人間が抱える根源的な問題に肉迫しているのです。いやあ、素晴らしい。本当に素晴らしい。泣けたし、劇作もするものにとって悔しくてたまらない。スゴい作品に出会ったと思ったのです。美術はお金をかけているけれど、お金をかけた以上の効果をもち、最高にサイケでゴージャスな衣装も素晴らしい。演出はスピード感がある。
この作品は2003年10月にニューヨークで初演されている。そうである。同時多発テロの後、アメリカがスゴくウルトラ右旋回している時代に生まれている。人種問題、宗教の問題、マイノリティ…。さまざまな背景をもった人たちのとてつもないエネルギーで発展してきたアメリカが、経済と軍事力を背景にアングロサクソンのキリスト教文化を頂点とした世界観に凝り固まっていた時代に生まれたのである。テーマは視点を変えれば、こうだと思っても実はこうだってさ。和解。許容。そういったことなのである。もちろん、そういったことが前面に出てきているわけではない。しかし、脈々と作品の根底に流れている。音楽、ダンス、美術、登場人物のキャラ、ストーリー展開…。全部最高である。観る人を幸せにするのだ。
 今日も、一幕90分が終了した時点で、会場中が息を飲む瞬間があった。観客の集中力が放たれた時間なのである。そして、多くの観客が興奮してスゴい作品を観に来たなあと口にするのである。感動に討ち震えながら、二幕の展開を見守るのである。そして、カーテンコール。何回も何回も。スタンディングオベーションの価値の十分あるパフォーマンスだった。
 これは、アメリカで生まれた作品であるが、
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喜劇 俺たちに品格はない

喜劇 俺たちに品格はない

伊東四朗一座

本多劇場(東京都)

2008/05/30 (金) ~ 2008/06/15 (日)公演終了

面白いです。面白いですけど…
もちろん面白かった。しかし、昨年の伊東さんの舞台「社長放浪記」のようなお芝居というよりはコントとギャグの連続という感じだった。お客さんも笑い待ちをしているし。伊東さんがもっと活躍するのかなと思いきや、割と一座の中のアンサンブル的な存在。僕は「追いつ追われつ」みたいなすり抜けを延々とやるのが好きなんですよね。何でだろう。
 今回、従来の古典的な笑いを追求していたのは

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