演劇のもつ力をまざまざと…
土田英生のこの作品は、東京でも数多くの上演がされている。流山児_事務所、花組芝居と個性の強い面々が上演してもびくともしないものを持っている。しかし、男の話だよなあ。若い女性客が観客の98%以上をしめるパニッシュの公演で果たして受け入れてもらえるのだろうかと思っていたら全くの杞憂だった。それどころか、この作品の肝をキチンとあぶり出しながら、社会に対して側面攻撃をしながら時代と向き合う土田の作品の滲み出てくる毒をきちんと観客に届けていた。
観客は多いに笑い面白がっていた。小須田さんが登場するまでが鍵なんだよなあと思っていて見ていたら、冒頭から芝居はアンサンブルを大切に地道に積み上げて行った。決してスタンドプレーはなかった。いつもは、踊りやコント、そして、ミュージカルを楽しんでいるであろう観客から逃げずに、しかも、笑いはあるものの硬質なこの作品と向かい合い、その本質を届けていた。
最初の30分ほど、
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