NINNNINNの観てきた!クチコミ一覧

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ベルが鳴る前に

ベルが鳴る前に

ペンギンプルペイルパイルズ

本多劇場(東京都)

2012/02/16 (木) ~ 2012/02/22 (水)公演終了

満足度★★★★

おとぎ話のような世界。
久しぶりのペンギンさんの公演、久しぶりの本多劇場、ということもあり、テンション上がり目でした。

今回はファンタジーの要素が入った喜劇。コントではなく喜劇といった印象でした。
見終わると、まるでおとぎ話を聞いたような心地よさを感じました。

ネタバレBOX

トラックに乗る2人の男。

1人は機械技士アロイ。ある村に落としてしまった巨大な機械を広いあげるため、重機をとりに夜道をトラックで激走しています。
村には婚約者シルミを見張りとして1人残しているため気が気じゃありません。

もう1人はダスタ。エヴン粒子という浴びると死んでしまう粒子が上空に漂い、いつ降り注いでもおかしくない危機の中で、その対策のカギとなるホムンクルスを地中から回収を命じられた男。
世界の危機に対し、自分の使命を果たすため一刻を争います。

2人はそれぞれの目的地に向かうため一刻を争いますが。

そしてエヴン粒子が降り注ぐまで秒読みの段階になったとき、アロイとアロイの家族たちは田舎の地から回収した機械に乗り込みます。
エヴン粒子から世界で唯一逃れられる機械に。

2人の使命は果たされたのでしょうか。
といったお話。

衣装も中世ヨーロッパの装いで、機械もトラックもモダンな感じ。
不思議な世界観を衣装や舞台装置からも感じました。

また会話や動きにくすぐられるような笑いが散りばめられていたのも楽しめました。
墓場、女子高生

墓場、女子高生

ベッド&メイキングス

座・高円寺1(東京都)

2012/02/01 (水) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

印象的なクライマックス
セーラー服の合唱部メンバーが弾けっぷりと、担任の先生のボケっぷりが秀逸でした。

次回は、純粋に笑わしてくれる青春ものとかも見てみたくなりました。

ネタバレBOX

テーマが「死の受容」ということもあり後半に行くにしたがって笑いの要素が減り重々しい展開になっていき、全体的な勢いが落ちてしまったのが残念でした。
でもそれゆえに印象的なクライマックスの昇華につながるので必要な重さなのかもしれませんが。

クライマックスは奥行きと高さのある座・高円寺の舞台の特長をうまく使っていたと思います。
火葬

火葬

らくだ工務店

OFF OFFシアター(東京都)

2012/01/25 (水) ~ 2012/02/15 (水)公演終了

満足度★★★

閉鎖空間。
閉鎖空間の人間が巻き起こすドラマは演劇の醍醐味のひとつですよね。

何気ない会話の中にクスッと笑わせるウィットがあるのがらくだ工務店らしくていいですよね。
今回はミステリーの要素も楽しめました。

ネタバレBOX

ラストの跳び箱の中の小菅くんは、「やっぱりいた~」と思いました。
わたしのアイドル

わたしのアイドル

猫のホテル

ザ・スズナリ(東京都)

2011/12/02 (金) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

満足度★★★★

女性陣の力を感じた
猫のホテルの本公演を見るといよいよ年の瀬だなと思います。

いつもなら本多劇場とかで男臭い舞台というイメージがありましたが、今回は千葉さんと佐藤さんの女性陣が中心となった舞台ということで楽しみに来ました。

千葉さんが演じる大女優と佐藤さんが演じるマネージャー兼有名作詞家の2人に対し、4人の男性陣が黒子であり、時折チョイ役として2人に関わってきます。

自由奔放でいたずら好きな女優と、有名だけど昔からの関係で女優のサポートを続けるマネージャーとの微妙な距離感、親しいけどどこかよそよそしくなる女どおしの関係性がおもしろく描かれていました。

逃げるためのコートを脱ぎ捨て、黒いドレスに着替え舞台に上がる女優の後ろ姿はとても印象的でした。

タッパー!男の器

タッパー!男の器

動物電気

駅前劇場(東京都)

2011/12/10 (土) ~ 2011/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

男ってバカだな。
昔から動物電気の名前は知ってましたが最初から最後まで笑いっぱなしでした。

ネタバレBOX

本編始まる前のプチコントでタライやゴムパッチンというベタネタでウォーミングアップしたあとに、全く関係なく本編が始まりました。

舞台は欠き割りの花火大会の場面。
そこで定食屋の若女将と謎の黒づくめの男が出会うところから始まります。

欠き割りが掃けると定食屋の舞台が登場。
町のマドンナの女将目当てに、めちゃめちゃ熱いトラック運転手や元旦那が現れます。
他にもサイゼリアかサイゼリヤかでもめる男女や、バイトの中国娘、女将の弟の先輩とそのフィアンセなど常連客がいっぱい来て、ボケにボケ倒します。

しかし女将は花火大会の男を忘れられず。
するとその男は常連客に、さらにはソバ打ち職人として働き始め…。

女将さんを中心に男たちは右往左往。
結婚目前の常連客たちも周囲の人たち巻き込んでバッタバタ。
男の器のちっちゃさに女将さんも最後はぶちギレて…。

でも最後はしっかり女将さんがまとめあげてくれました。

舞台の途中にお客さん全体で立ち上がってストレッチする“換気タイム”や、ラストに看板役者さんが一人でボケ倒したり、他にはあまり見られないオリジナルな時間が用意されてるのもお得でした。
熱闘!!飛龍小学校☆パワード

熱闘!!飛龍小学校☆パワード

桜ジュリエッタ

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2011/05/25 (水) ~ 2011/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

スッキリ!
セットを使わず、マイムと説明ゼリフを組み合わせて、舞台風景を表現する演出方法。

さっきまで出演者だったのに、急に『俺は焼却炉!10年ぶりに燃えたぜ~!』っていいながら炎みたいにユラユラしたマイムをしている。
出演者になったり、舞台装置になったり、トコトン体で表現する熱い舞台!
この手の演出は大好物です!

小学校を舞台にして、学校のヒミツを探る探偵たちと、生徒会、番長連合が学校の秘宝をめぐる争奪戦を繰り広げます!

舞台で使われる音楽はピアノとバイオリンとパーカッションの生演奏というのも面白かったです。

スリリングな展開の中、終始笑わせっぱなしの小ネタがふんだんで、2時間を越える作品でしたがあっという間に終わってしまいました。

切ない終わり方ですが、見終わった後には爽快感と充実感に満たされました。

15♥0 ~フィフティーン・ラブ~

15♥0 ~フィフティーン・ラブ~

猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか

駅前劇場(東京都)

2011/06/01 (水) ~ 2011/06/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いっぱなし。
学園もののコント連発で、最初から最後まで笑いっぱなしでした。
それにしても出演者、キャラ立ってたな~(^○^)
バカバカしいキャラが続々登場!サイコーでした。

気分屋

気分屋

劇団あおきりみかん

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/06/17 (金) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★

笑ってるうちに納得。
笑ってるうちに演劇の特有の不条理な展開も妙に納得してしまいました。

ネタバレBOX

なにも置かれていない、背景も黒い幕しかない舞台に女の人がスッと入ってきて、「私は自分がありません。私の言葉は劇作家が考えた言葉で…」という独白から始まります。

役柄も場所も決まっていない人たちが現れて、何をするかが会話の中から決まっていきます。

どうやら女の人が名古屋の栄で知り合った男の人と母親を探しに行くことに決まったようです。

すると男の人は「女の子が母親を探すのはおかしい。ここは男の人でしょ」。

言ったとたんに女の人は別の男の人とあっさり入れ替わり。

すると男同士の旅はおかしいと知り合った男性は女性にチェンジ。

話は舞台に立っている人たちの気分でコロコロ変わっていきます。

時に母親探し、時にサスペンス、時に歴史もの、時にタイムスリップ…。

話が進むにつれ、自分の役割が決まってくると、錯綜していた物語が折り重なりながらまとまっていきます。

このまとめ方はホントに絶妙でした!
吐くほどに眠る

吐くほどに眠る

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/01/06 (金) ~ 2012/01/15 (日)公演終了

満足度★★★

心にズシンと。
場面の合間に壁に用意された服に着替えていく演出が印象的でした。

心のトラウマを描く作品として観劇後はズシンと重いものが残りました。

目を向けられなかった真実を知って、平穏が訪れるわけでもなくそのまま終わってしまったのも切なかったです。

パンフレットに震災が起こった今だからこそ再演を、と今回の公演になったそうです。

ツラいことも受け入れていかないといけないなと思いましたが、でも個人的な希望としては最後に少し光が見えるエンディングを迎えて欲しかったです。

歯に衣着せない

歯に衣着せない

劇団あおきりみかん

新宿シアターモリエール(東京都)

2011/12/17 (土) ~ 2011/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★

セリフの嵐!
感情ぶちまけで舞台はセリフの嵐、嵐…。

インパクトは抜群の作品ですね。

ネタバレBOX

今回のお話は始まり早々のべつまくなしに早口で語りまくる主人公・翔太の長セリフから始まります。

主人公が彼女・多英(たえ)の厄払いのために訪れた歯衣(はごろも)神社をお参りしたところ、思ったことを全部早口で話してしまうようになってしまい。

多英には隠していたエロ心や不満が筒抜けになり振られ、会社では上司や同僚の隠し事をぶちまけ休職になってしまいます。

そんな翔太に興味を持った医者(歯医者なんですが…)森山も、同じように何でも話してしまう状態になってしまった女性・のぞみを救うべく原因究明に。

そして森山は感情全開で話しまくる翔太を『話し方選手権』というスピーチ大会への出場を勝手に決めてしまいます。

不思議な歯衣神社の効力はお参りに行った多英や同僚も翔太とおんなじようペラペラ状態にさせ、彼らも『話し方選手権』に駆り出されるようになってしまいます。

そして話し方選手権当日を迎え、歯衣神社に翻弄された人たちが集まります。

『言葉なんてめんどくさい』と叫んで森山と抱擁するのぞみの姿を見て、スピーチ大会にも関わらず翔太は言葉も出ず多英と無言で見つめ合うシーンは、まさにこれが伝えたかったんだなと一目でわかる印象的なシーンでした。
バンザイ

バンザイ

劇26.25団

駅前劇場(東京都)

2011/12/23 (金) ~ 2011/12/28 (水)公演終了

満足度★★★

最後は全部スッキリ終わって欲しかった。
パンフレットを見たとき登場人物の名前が鶴牧や秦野、栢山や海老名というように神奈川の県西よりの小田急の駅の名前だったので、妙に親近感を覚えました。

ネタバレBOX

(ネタバレ入りますが…)

舞台は自宅を兼ねたカウンターバーの装いのたこ焼き屋さん。

舞台右側が店内(入り口奥に向かいのスナックの入り口が見える)、左側が自宅のお茶の間になっています。

物語は今から大体5年くらいあとのお話。

外国から進出したチェーンのフランチャイズになったたこ焼き屋の主人・鶴牧(つるまき)は、九州の実家から妹たちが持ってくる小麦粉を勝手に混ぜて使っていました。

原発の影響で本部から日本の産物は使わないことになっていました。

そこに本部の営業・八雲(やくも)が茶の間に隠してある小麦粉を発見。

違約金の話し合いをするため上司を連れてくると鶴牧に言い渡します。

そんなとき向かいのスナックのホステス・泉美(いずみ)がたこ焼きを紹介するため、スナックで知り合った海外アーティストを連れてくることに。

町は節電で薄暗い夜、鶴牧は本部の管理者を待っていると、英語しか話せない男が店に訪れます。

実はこの男がアーティストのジョージだったのですがあわてる鶴牧は本部の強引な押し掛けと思い、腹立ちのあまりジョージをナイフで刺してしまいます。

それを目撃した泉美。
鶴牧は泉美とともにジョージを小麦粉と一緒に押し入れに隠してしまい…。

事件の背景に福島から移りすむ男や、修学旅行中の女子高生、居候の断食道場の主人など変わったキャラクターが登場しお茶の間をかき回していきます。

押し入れのジョージはどうなるのか。

たこ焼き屋さんの行く末は。

そして共犯関係の鶴牧と泉美の関係は。

といったお話でした。


ラストは事件もたこ焼き屋もジョージの力で収束に向かいましたが、事件をきっかけに親密になった泉美に対し鶴牧は自信のなさから別れを告げて…。

その手切れのさせ方とそれにキレる泉美の気持ちを考えると、スゴくスッキリしないままお話は結ばれていました。

年末に見たこともありますが、最後は全部スッキリ終わって欲しかったなと少し残念でしたが、世相を映した背景で物語にリアリティーを感じさせてくれたのは面白かったです。
【ご来場ありがとうございました!】俺という宗教、女神のSEX

【ご来場ありがとうございました!】俺という宗教、女神のSEX

あんかけフラミンゴ

しもきた空間リバティ(東京都)

2012/01/07 (土) ~ 2012/01/09 (月)公演終了

満足度★★★

旗揚げ公演ということもありインパクトの強い作品でした。
下北沢のしもきた空間リバティにて、あんかけフラミンゴ旗揚げ公演『俺という宗教 女神のSEX』を見てきました。

旗揚げ公演ということもありインパクトの強い作品でした。

失恋の逃げ場として入信した新興宗教はドラッグとセックスの蔓延る(はびこる)カルト教団だった。

しかしそこに別れた彼女も入信してきて…。

中央、左、右にカーテンがひかれている。
開いたり閉じたりするカーテンで裏の顔を隠し続けるのだが。

今回のお話は二章に分かれ、第一章「真っ黒の章」ではカルト教団の表の顔を村上の目を通して、第二章「真っ白の章」では裏の顔を彼女の目を通して描かれています。

カーテンの裏側にあるドロドロしたもの、しかしその中で彼女が隠していた入信の意味がお話のカギとなっていました。

ネタバレBOX


で、感想ですが…。
(ネタバレも含まれますが。)

第二章の始まりはまさにオープニングに戻って話をやり直し、視点だけは彼女になるわけですが、一度踏んだ展開をもう一度見るのは中だるみに感じてしまいました。

徐々に隠された真実が顕になって興味も湧いてくるのですが、一度フリダシに戻るという「魔界村」的な展開は正直つらかったです。

しかし第二章で重要となる彼女役の椎谷さんの独白の場面は力があり、中だるみ感を耐えることができました。

最後にドラッグのプールに飛び込んで粉まみれになりながら二人が抱き合うときにノリピーの「蒼いうさぎ」が流れるあたりは、やりよるな~と思えました。

これからもディープなテーマでやっていくのでしょうかね。気になります。

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