バンザイ 公演情報 劇26.25団「バンザイ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    最後は全部スッキリ終わって欲しかった。
    パンフレットを見たとき登場人物の名前が鶴牧や秦野、栢山や海老名というように神奈川の県西よりの小田急の駅の名前だったので、妙に親近感を覚えました。

    ネタバレBOX

    (ネタバレ入りますが…)

    舞台は自宅を兼ねたカウンターバーの装いのたこ焼き屋さん。

    舞台右側が店内(入り口奥に向かいのスナックの入り口が見える)、左側が自宅のお茶の間になっています。

    物語は今から大体5年くらいあとのお話。

    外国から進出したチェーンのフランチャイズになったたこ焼き屋の主人・鶴牧(つるまき)は、九州の実家から妹たちが持ってくる小麦粉を勝手に混ぜて使っていました。

    原発の影響で本部から日本の産物は使わないことになっていました。

    そこに本部の営業・八雲(やくも)が茶の間に隠してある小麦粉を発見。

    違約金の話し合いをするため上司を連れてくると鶴牧に言い渡します。

    そんなとき向かいのスナックのホステス・泉美(いずみ)がたこ焼きを紹介するため、スナックで知り合った海外アーティストを連れてくることに。

    町は節電で薄暗い夜、鶴牧は本部の管理者を待っていると、英語しか話せない男が店に訪れます。

    実はこの男がアーティストのジョージだったのですがあわてる鶴牧は本部の強引な押し掛けと思い、腹立ちのあまりジョージをナイフで刺してしまいます。

    それを目撃した泉美。
    鶴牧は泉美とともにジョージを小麦粉と一緒に押し入れに隠してしまい…。

    事件の背景に福島から移りすむ男や、修学旅行中の女子高生、居候の断食道場の主人など変わったキャラクターが登場しお茶の間をかき回していきます。

    押し入れのジョージはどうなるのか。

    たこ焼き屋さんの行く末は。

    そして共犯関係の鶴牧と泉美の関係は。

    といったお話でした。


    ラストは事件もたこ焼き屋もジョージの力で収束に向かいましたが、事件をきっかけに親密になった泉美に対し鶴牧は自信のなさから別れを告げて…。

    その手切れのさせ方とそれにキレる泉美の気持ちを考えると、スゴくスッキリしないままお話は結ばれていました。

    年末に見たこともありますが、最後は全部スッキリ終わって欲しかったなと少し残念でしたが、世相を映した背景で物語にリアリティーを感じさせてくれたのは面白かったです。

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    2012/01/10 02:37

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