ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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あひる月13

あひる月13

福島県立いわき総合高等学校

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★

地方発
今週はエレファントムーンと言い、地方を舞台にした作品に秀作が多い気が・・。

ネタバレBOX

感性が瑞々しいだけに余計ちょっと気になってしまうことがある。

自分がこの現状をどうとらえてきたか。

これから入ってくる後輩たちに何を残せるか。

これらの視点がちょっと足りない気がした。

たとえば、この40人の役者の出るクラス、設定の都合上なのかもしれないが
3年間クラス替えなしだから、入学式の日にちょっと太ってる
(別に役者はそうではないように思ったが)だけであだ名をつけられて、
それが3年間のいじられキャラとして定着する、とか。

一学年200人以上生徒がいる中でこれはどうなんだろう。

本人がどう思うかはともかくとして、
3年間クラス替えなしだと、そんな風に最近のヒエラルキー好きのちびっ子たちは
ヒエラルキーを定着させて3年間固定させてしまう。

ランク下位になると高校デビュー、大学デビューに救いを求めるしかない。

その結果、外から見ると
「別に違いは全くないじゃん」
というようにしか見えない微細な違いで
勝手なランク分けをしてそれを絶対視してしまう。

外部から見ると全く無意味だが、
それをバイトなどほかの世界にまで範囲を広げてしまう。

若い人の自殺につながるのは、
そうした見えない網が広がることの息苦しさだと思う。

「3年間クラス分けがないなんて、おかしいじゃないですか」という声が一つくらいあってもいい気がした。
「そのお蔭で私たちは見せかけの仲良しごっこを演じることになる」

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現実はどうか分からないが、
見る側としてはクラス替えがあった方が物語に波が出来て
面白い気がした。役者がいろんな役を演じる必要があるかもしれないが。
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あと、いわきの周辺のいろんな地域から生徒が集まってるのに、
自分たちの地元の話が親密にならないとまるでないように見えるのも?と思った。

生徒同士が個人でやり取りするまで学校でそうしたことを学ぶ取り組みがなかったのかな、と思ったりした。

せっかくいろんな地域から集まってきてるのに、
お互いの生い立ちを知らないのは勿体無いと思う。

後輩たちにはそうした視点・場があるともっと学生生活を楽しめる、ということを声を大にして叫んでもよかったのではないか。

いろいろ思ったのだけれど、
こういう学生の作る作品はえてして表現は洗練されて、
時間というか感覚の強弱も付き、
老衰した大人たちとは違う一秒の時間の長さを感じることができる反面、
息苦しさのただ中にあるからなのか、
声を大にして叫ぶことを忘れる傾向があるように思う。

もう卒業ならいくら勝手に叫んだって退学にはならないんだろうから、
好きなだけ、シナリオ通りじゃなく思いのたけを叫べばいいじゃないか、と思ったりもした。

ちなみに自分の高校の卒業式には、
この物語に出てくるいじられキャラの女性よりずっと太った友達が
外車で体育館のまえに乗りつけていた(笑

その後慶応に入ってだいぶこりたようだったが。

この前上野毛でそんな芝居を観たばかりなだけにちょっとそこらへんが不満に思ったり。
荒野の家

荒野の家

水素74%

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/02/07 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

大山登山スクール
大抵の登場人物が自分の想像より上の発言を繰り出してくるので、
「次は何が来るのか?」
と、ワクワクしながら観れた。

ネタバレBOX

何だこりゃ?こんな家族どっかにいるのかな?と思ったら、
父親の選択(息子を大山登山スクールに入れて、
立派な山男にするということ)
は正しい、と思ったら、
なんか単に息子と母親を取り合ってるだけで
「なんじゃこりゃ」
息子も息子で虫嫌いなのに
山奥の理事長の理不尽な暴力が吹き荒れるスクールに行って
丸坊主の精悍な山男に鍛えあがられたいなんて
どうしたんだ?と思ったら、
ただ単に親父をぶち殺して母親を独り占めしたいだけ。

妹は長男を追い出して両親を独り占めしたいだけ。

ただ、それを知ってか知らずか息子に固執する母親としての演技も
普通に過剰で、ちょっとそれが可笑しかったりするのは自分だけ?

あくまで想像だけど、この母親にとっては
息子と同じ墓に入ることが人生の最終目標で、
それを排除するものはすべて敵なのかもしれない。

自分の娘さえも。

「虫がダメ」というか弱い息子が、
凶悪な理事長の手によって、
虫も素手で殺す毛むくじゃらのヒバゴンみたいになってまったら・・?

卒倒するかもしれない。

それだけならまだ良いが?
息子が山奥で野猿みたいな野良仕事で鍛え上げられた逞しい女性を見つけてきたら?

母親としてはすべてが敵になるのではないのか?
ついこの前まで「ママママ」と甘えてきた息子(30歳)が・・

良く考えたらこんな母親、割とどこにでもいるのではないかと思う。

小学生の時とか、
わりと何でも買ってもらえる同級生が羨ましいと思ったりもしたが、
良く考えたら甘やかされて所有されてるだけで、
その先の事考えると不安じゃないのか、コイツと思ったりもした(ませてるな

いや、良く考えたら男女間でいちばんよく見かけるかもしれない。

昔から、バーゲンとか覗きに行くと、
山のように女性のものを一緒に買ってカードで払っている男性をよく見かけては不思議に思っていた♨

一見地味にしてる美人だなーと思う知り合いの女子が、
実はいつもショップの袋たくさん手にしてるの見ては、
「終わってるな、コイツ」
と思ったりした(実際のところはどうなのか知らないが。直接聞いたことないので

みんな物は一杯貰ってるが満たされてないように見える。

息子も実はそうではないのか?

外に出たら気づくことを母親は恐れているのではないのか?

過剰にして気持ち悪くしたりしてるだけで、
役者たちはその変人たちをみんな楽しんで演じているのが観ていて分かる(笑
し、
それぞれの本質はどこにでもある普遍的なもののようである。
(一緒に暮らすのは死んでも御免だが

ただみんな誰もそれを気持ち悪く描かないだけで。
父と乳

父と乳

らぶ・まん

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/31 (金) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

かすかに漂う食べ物の臭い・・
二階席で良かった。

足痛くなったけど(苦笑

電磁装甲兵ルルルルルルル

電磁装甲兵ルルルルルルル

あひるなんちゃら

OFF OFFシアター(東京都)

2014/01/28 (火) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

1+2+4=124?
電磁装甲兵 ル×124 ・・?

我らがジョーク

我らがジョーク

多摩美術大学 映像演劇学科 FT 3年生Aコース

多摩美術大学 上野毛キャンパス 演劇スタジオ(東京都)

2014/01/31 (金) ~ 2014/02/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

アート引っ越しセンター
「空間の使い方?どうでも良い!」という所に笑った。

そうなんだよな、いくら表現の仕方が上手くなったってしょうがないんだよな。

「暗喩の時代は終わった」

若い人もそう思っててくれて嬉しい・。

と言っても昔の学生運動とかセクト的なアレじゃなく、あくまで柔らかな表現で。

途中退席が多かったのが、それぞれの観客のどういう意図だったのか分からないケド、
けたたましい足音、扉の音に聞こえたのでそういうことなのかと自分は思った(苦笑

個人的には今年入って一番好きかな。

ネタバレBOX

「この学校は何も教えてくれない」

ってのに若いうちに気づいただけでもめっけものだと思う(笑

演劇を見ていて思うのは、
「学校」とか呼ばれる所、
あるいは
「演出家」と人から呼ばれる人たちは、
役者・演出家には誰も何も教えてくれないのだな、ということ。

以前、若手演出家コンクールを見ていて思ったのだけれど、
審査員たちがビックリする位自分と同じことを考えていた。

・・そうだよな、散々ぱら舞台ばっか見ていれば、いい加減同じことに気づいて当然。

ただ、それ以上にビックリしたのは、
その老人たちの慈愛に満ちたように見えた端的な一言一言が、
若手の演出家らには「厳しい」と捉えられたように感じられたこと。

おそらくは、今まで優しく教えてくれた誰よりも
親身なコトバを投げかけていて、
もし自分が同じ立場ならば、
唇をかみしめて自分の胸に一字一句刻んで一生忘れないに違いないと思ったのに。

いくつかの審査員のエピソードを聞いた時点で、
何人かの演出家に未来が無いことがたちどころに分かった。

一生のうちに、本当に親身なコトバを投げかけられる機会は、驚くほど少ない。

だからこそ、言葉を紡ぐ人たちは、
そうした機会を一生の宝物にして全ての源泉にしなければならないように自分には感じられる。

自分もあまり勉強する機会が無かったので学内の事情は推測するだけだったのだけれど、
役者の掛け声に反応した観客の何人かの声、応援は、
彼らの一生の宝モノになるのではないかと思った。

この作品がどうの、というのでなく、
この先の人生にその声がどんな役割を果たすのか、が、
この作品の場合とても重要なのかな、と思った。

最終日に行って良かった(笑
雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか

雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか

ガレキの太鼓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/23 (木) ~ 2014/02/03 (月)公演終了

満足度★★★

ちょっと長い・・
良くできて入るんだけど、ちょっと長い・・105分?

次の面白い山?に行きつくまでに息切れしてしまう感。

流れをそのまま切り取っているから、
その時々で
「あれ、このヒトこんなキャラだっけ?」
という不可思議さを味わえるところは非常に技巧的と言って良いと思う。

その切り替えがあまりに唐突で自然に見えるので、
ある意味この前のアゴラ公演の青☆組よりレベルは高いかも・・。

ただ、役者の演技のレベルの高さを知っているがゆえに、
あえてこうした切り取り方にしたかった演出家の誘惑も理解できる気はするのだけど、
ある意味、古典的なドラッグ小説にも通じるこうした主題は使い古されたもので、
そこには新たな光を当てる必要はあったと思う。

現代口語演劇では、こうした混沌は見慣れないものだけれど、
映画や小説・音楽では既にはるか先を行っているため、
どうしても既視感が拭えず、
集中力が持続しない(苦笑

最低でもバロウズ並のカットアップ、
時間軸の混乱・虚実の混沌が欲しかった。

ネタバレBOX

最大の不満としては、
「なぜカエサルを登場させなかったのか?」
ということに尽きると思う。

トレインスポッティング的な映画だったら、
絶対あのピラミッドの最上部をこそげ取ってきた土片から
カエサルが出てきたと思う。

演劇でそこまでやるのは不可能にしても、
それまで妄想の産物と思われてきたカエサルのリアルな実在の証拠が出てくれば、
「そもそもこれは現実のインド?」
あるいは神話の世界に近いところで生きている世界の多くの国々のリアルを描き出すと言う別の意味あいも出てきたように思う。

そういった描写が一切なかったから、
結局、絵葉書と同じような美しい風景をみて感動するだけで
同じ民族同士で異国で固まるだけの日本的な若者、という縮図から抜け出せず、
異国をまたにかけた設定ながら、
日本にいる以上の息苦しさ、救いようのなさを舞台上で露呈するだけとなってしまったのではと思う。

別にそれだけの舞台も良いとは思うが、
それだけのために105分は長すぎるように思う。

センチメンタリズムと言われてもしょうがないと思う。

しかもインドに行ったことのない多くの日本人にとっては実感することのない。

途中から、いつカエサルが出るのかと思って待ってしまった。

観客が待つなら、出してもばちは当たらないと思う。
『S.S.O』 ~Vol.3~

『S.S.O』 ~Vol.3~

『S.S.O』

アトカフェ HAKONIWA Gallery(大阪府)

2014/01/24 (金) ~ 2014/01/27 (月)公演終了

満足度★★★★

気楽に船場で・・
色んな役者を目の前でいろいろ観れてとても良かった。

やっぱりこの位の距離じゃないと自分は良く分からないな・・(苦笑

自分はスクエアの北村守氏目当てだったんだけど、予想にたがわぬアホ満載でとても良かった。

スクエア本編だと予定あうか分からないし、舞台も広いし・・

完全に練ってなくても、役者が面白ければ目の前でみていて十分に楽しいよ。

自分は金曜の夕方で初回だったのでまだ余裕があったけど、
やっぱり噂になってそのあと結構埋まったんだなぁ・。

平日の日が沈む前開演の公演が二つもあるのが行き易い。

関西でもこういう日程の公演が増えると良いな・・。

Lumiere Dungeon

Lumiere Dungeon

壱劇屋

門真市民文化会館ルミエールホール・大ホール(大阪府)

2014/01/22 (水) ~ 2014/01/24 (金)公演終了

満足度★★★★

遊び心が詰まっている
以前観たピエロハーバーの時とは全く違う。

それが自分にはとても嬉しかった。

物語というよりかは、会場に合わせて色んなインスピレーションを
試せる地力があると言うのは素晴らしいと思う。

以前観たときはハッキリとは言い切れなかった気がするが(苦笑
今は、凄く伸びしろがあって前向きな劇団だと分かると思う。

ただひとつ不満があるとすれば・・
自分は大日からのんびり朝散歩しながら古川橋に向かったのだけれど、
巨大なイオンモールからの畑やたこ焼き屋で買い食いしたりしながら
良い感じの商店街に迷い込む感じというか、
どうせなら近代的で綺麗な南口から庶民的で
差の激しい古川橋北口へ観劇後の観客を誘い込むような仕掛けもあると
もっと良かったかな・・(笑

大阪の人はどう考えてるか分からないけど、
ひとつひとつの町が変化に富みまくってる大阪の街角は、
どこもエンターテインメントしていて魅力的だよ。

こういう演劇は、人を動かして誘い込む間口にもなりそうで、
そこに自分は可能性を感じたりもする。

娘たちのうたわない歌

娘たちのうたわない歌

坂本企画

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2014/01/25 (土) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

これを完全な創作とみるか、どうかで・・
自分としては、この作品を観て、
イヴォ・アンドリッチの「エクス・ポント」を思い出したりした。

完全な創作としてみるなら、リアリティがなかった、という感覚も十分にあると思った。

ただ、こうしたわりと大きなテーマの作品と言うのは、
純粋に単独の作品としてよりか、
過去の先人たちの作品、別の国の歴史などを映し鏡にして、
想像力で補いながら観ると、演出家のこれからの可能性が見えてくる気がする。

上演時間90分。役者4人。

理想的と言って良いバランスだと思う。

・・ただ欲を言えばもう15分短ければなお良かったような・・

いつも思うのだけれど、物語は断片的で良い。

語り過ぎは良くない。

観客の想像力に委ねるのが良い。

そういう意味では、自分は、演出家の描写の手腕というよりか、
語りたい主題を持ちながら、
断片的に省略していく手腕にとても将来性を感じた。

作り手というのは得てして主題に愛着を持ち過ぎたあまり、
描写を過剰にしがちだと思う。

主題に愛着を持つのは良い。

ただし、演出家はその愛玩物に残酷にメスを入れ、
ミニマリズムに徹するよう努力すべきだと思う。

もっと子細に描写可能な物語を断片的に描写し、
役者を少数に絞ったのが感じられるのは、
関西の演劇では意外と少ない気がする。

もっと丁寧に描写すれば、
観客の自分が過去に読んだ散文に照らし合わせて
物語を咀嚼する行間は失われただろう。

人によって無星にもなれば、想像力を広げて楽しめる人には豊かな時間を提供できる
こうした小さな佳作は、
演出家にとっては危険な賭けだと思う。

小さいだけに危険を取り戻す幅は小さい。

ただ、逆にそれでもシンプルに徹しようとする姿勢は良いと思う。

役者たちも個性を出しすぎない演技が良いと思う。

こういうのは役者がオール女性でしか出来ないものだと思う。

男性が一人でも入ると出来ないものだと思う。

そういう意味でも演出家の手腕は光った。

声が聞こえないという話があったが、それは改善する余地があると思う。

ライブ等に行けばわかるけど、
人間の肉声がはっきりと届く範囲は意外と狭い。

人間は水分の塊だから、声を吸収してしまう。

あの会場でもそう。

あの声だとはっきり届くのは二列目まで。

自分は二列目に座った。

初めて観る劇団で三列目より後ろに座るのは実は危険だ(苦笑

慣れてくれば良いけど。

渋谷のルデコだとよくあるのだけど、
客席を取り囲むように配置するべきだったのは間違いない。

二列目までの配置にすれば十分に改善できると思う。
役者の声のせいではないと思う。
逆に声が大きすぎると不自然になったと思う。
致命的な欠陥ではない。

生音の楽器演奏などがあるともっと良かったけど、贅沢言い過ぎかな。

KNOWNOWNEW

KNOWNOWNEW

西村つむぎ ソロパフォーマンス

多摩美術大学 上野毛キャンパス映像スタジオ(東京都)

2014/01/19 (日) ~ 2014/01/21 (火)公演終了

満足度★★★★

これは・・
結構好みかも。

ちょうど前日、上の階の映画がすこし気になって来たら、
下の階のスタジオの雰囲気にひかれて次の日ぶらっと向かった。

なんとなくだったんだけど、これも運命(笑

シンプルだけど、音にきちっと動きがあっている。

布の使い方も良い。動きの緩急。

動きの中に感情と物語がきちんとあるように感じられる。

赤の使い方が良い。

次の展開が予想できなかった。

なんか知らんけど、多摩美はなんかおもしろい。

多摩川近いからかね。学校の周りであちこち学生がビデオ回してるし(笑

『最新の私は最強の私』『油脂越しq』

『最新の私は最強の私』『油脂越しq』

Q

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

男の自分が評価するのは・・
完全に分かってるって訳じゃないのは十分承知(苦笑

大昔フランス人に
「メビウスやビラルのメタファーの意味全部わかる?分からないのに面白いってどういうこと?」
と言われたりもしたんだけど、
でもやっぱ面白いものは面白いと思う。

完全に理解できなくても、ビアンの人たちの感覚っていうのはいつもとても興味深い。

日常的に絡む機会は全くないが、以前音楽イベントのまえのトークショーでビアンの人たちの話を生で聴いて、こんなにも身近にいるっぽいのに、自分にとって全く闇の彼ら?の感覚が面白いと思った。

それについて、何がどうと自分から発言することもあまりないだろうけど、
この作品は少なくともエンターテインメントとして非常に面白い作品になっていたと表明する(笑

ビアンの人たちの心の中が完全に男なのか、それとも
女性の一種の形態なのか、という議論は後回しにして、
自分が注目するのは、女性という非常に多面的な生命の姿だ。

男性が洟を垂らして木に蜂蜜を塗って昆虫を待ち構えているうちから、
彼女たちの心は既に老成している。

男性が繊細で硬直した人生に固執し絶望するころには、
女性たちは既に未来に目を向けている。

男性にとってゲイというのは完全に異質の存在かもしれないが、
女性にとってビアンというのは女性の中にもある一つの形態かもしれず。

自分が女性について面白い、と思うのは、
女性たちがお互い自分たちの多面性を理解し合って、
色んな顔を見せ合うのを楽しんでいるのかな?と思うところだ。

男性同士の場合、
「ある一つのキャラクター」
が定着したりする男性は、状況に応じて自在に他のキャラクターを変える、ということはあまりないように思う。

あるとすれば、表と裏といった使い分けの場合がほとんどだと思う。

それに比べると女性は、はるかに多くのキャラクターの使い分けを女性たちの組み合わせに応じて楽しんで、
別のグループに属すると全く別の顔になったりする。

「男性の観客の目を意識しているのかな?」
と思われる女性の演出家の場合、意識してなのかわからないが、
女性の多様な面を出すのを躊躇ってると思われる場合がある。

物語として落ち着ける場合、
その方が当然まとまりもいいため
構成を複雑にしても理解しやすくなり、
戯曲に対しての社会的な評価も上がるかもしれないが、
人間の本質的な姿の描写という面では物足りなさも残る。

男性に見せるひとつだけの面だけでなく、
一緒にいる女性(あるいは子ども)に応じていくつもの面を持つのが
一般的であるように
自分には感じられるからだ。

ネタバレBOX


今回の舞台は、自分もまったく足を踏み入れたことはないんで全くわからないが(苦笑
・・たぶんビアンバーのどっかをイメージ?したと思われる
簡易な照明・舞台美術以外はほとんどなく非常に簡素だが、
女性の多面性を十分に表現しきっていたように思われ、非常に完成度が高い。


「日」本ヘラヘラなぐさめあい in flont of ロボット・演技性人格障害・紗羅薔遺兎子の聖聖瞬(DQN or 中二 mixmax)→ていうかそれすらどーでもいいから神待ちhapppppppppy!!!!!!!!!

「日」本ヘラヘラなぐさめあい in flont of ロボット・演技性人格障害・紗羅薔遺兎子の聖聖瞬(DQN or 中二 mixmax)→ていうかそれすらどーでもいいから神待ちhapppppppppy!!!!!!!!!

宗教劇団ピャー! !

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★

良いんじゃない

観客を見ると、退屈にしている人と割と楽しめてる人に二分されていた気もする。

自分はどちらかというと割と楽しめていた気が。

1月は、青☆組とか、異常に完成度の高い作品もあったりするんだけど、
個人的には先週の「しようよ」や「レクティル座」あたりからの
王子小劇場の荒削り路線が自分には好感が持てる気がする。

20代の作家は今のうちに見苦しい作品を量産して、
10年後に最高にエッジな作品に到達してほしいといつも思う。

ピャーが10年後にどうなるかはさっぱりわからないけれど、
いつか確変するかもという予感は前回もした気がする。

もうちょい色んなテクニックを多用して、
脚本を2~3か月前にあげておけばもっともっと何とかなるかも。

というか、以前に作った作品群のリミックスして、
あと巨大ロボット?でも置いておけば結構いい作品が作れるかも。

一個一個の作りこみがあとちょいだっただけに、
全体としてちょっと落ちた感がするけど、
意外とひとつひとつをどうにかすればブレイクスルーはじき行くかもしれない。

村川拓也氏やムルエなんかのテクニックなんかを分析して吸収すれば、
こういう題材も凄く見やすくなると思うんだけど・・。

ラビア・ムルエ連続上演「33rpmと数秒間」

ラビア・ムルエ連続上演「33rpmと数秒間」

フェスティバル/トーキョー実行委員会

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/15 (金)公演終了

満足度★★★★★

舞台の上に役者は・・
0人。

でも、それで十分。

舞台を作りたいが役者が見つからない、と言う人は、この作品を観れば、
役者は必ずしも必要ないということが分かるように思う。

「伝えたいこと」

があれば、十分だと思う、舞台をつくるためには。

Teatro la Maria  マリアシアター(チリ)

Teatro la Maria  マリアシアター(チリ)

特定非営利活動法人舞台21

シアターX(東京都)

2013/12/13 (金) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更だけど・・
観てきました。

開演前、役者が一人降板するかも・・という緊張感が流れましたが、
無事開演(苦笑

シンプルだけど非常に洗練されていたと思う。

日本の女性演出家なんかは特に参考になるかも・・。

童貞キューピッド

童貞キューピッド

レティクル座

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/01/06 (月) ~ 2014/01/08 (水)公演終了

満足度★★★★

プロレスのリングとロープがあれば・・
もっと良くなったかな・・(笑

勢いがあってとても良かったけど、
演出家は、役者の動きを見ながらもう少し
観客の意表を突く動きを出せるようにした方が
役者の勢いをもっと生かせたのかな、という気がした。

話自体はとても面白くて笑えました(笑

次回公演、都合が合えば久々にまた行ってみようか・・♨

木菟と岩礁

木菟と岩礁

伏兵コード

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2013/01/25 (金) ~ 2013/01/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

今更ですが・・
観てきました。

救いのない話、とても好きなので(苦笑

おばけリンゴ

おばけリンゴ

演劇集団円

シアターX(東京都)

2013/12/20 (金) ~ 2013/12/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

当日券で・・
ちびっ子や親御さんで一杯だったら帰ろうかとぶらっと行ったら入れた(笑

ちびっ子がもう少し賑やかかと思ったら、思いのほかマジメな子ばかりだった・・?

テアトロ・ラ・マリアを15日に同じ会場に観に行ったとき、
Χのロビーのチラシをみて、
円なのにポーランド作家?(正確にはポーランド系ドイツ人)と思って興味を持ったのがキッカケ(笑

良い話だと思った。

極力笑ったりしないで、子どもたちはどんなとこで反応してるのカナ?
と思って耳を澄ましてみた・・。

ネタバレBOX

怪獣オクタゴンが現れて、シアターΧに迫る!

8ぽんあしの怪獣は、呑気にも表のひろばで居眠りしてしまったらしい♨

かいじゅうのぶきみなあしだかしっぽだかが舞台の上にのそりと張り出す。

子どもたちを食い殺すと噂の怪獣。両国の子どもたちに緊張が走る・・?

不幸なワルターをころしておばけりんごを得た国王の秘密警察が、
その巨大りんごを怪獣に与える。

怪獣はりんごをたべて喉を詰まらせて死ぬ。

・・やれやれ、ちびっ子を食い殺すとんでもない怪獣は死んだ・・りんごを数百万で売り飛ばそうとした欲深いワルターという犠牲はあったものの小さなものだ、子どもたちの命に比べれば・・♨

ひとあんしん、と思ったら、なんと怪獣がただ一人の友達だっていう少年が登場。

怪獣の名前はオクタゴンなんてペンタゴンの親戚みたいな怖い名前じゃなくて(笑
じつは「キャシー」なんて可愛い名前だったんだってさ・・てか、女性?


少年は、恥ずかしがり屋で草食性の彼女と、森の奥深くで暮らしていて、
キャシーの尻尾を滑り台にして遊んでたんだって。

・・あれ、僕の推測だけど、少年は赤ん坊の頃森の中に捨てられたのを、
恐竜のキャシーに拾われたってことかな?

恐竜≒哺乳類説なんて、今の小学生男子には常識かもしれないね。

そんな素敵なレディを、見た目が大きいってだけで怯えて殺した臆病者の国王は、
今では国民の人気者。

・・あれ、どっかで聞いたような話だ。

少年は言う
「泣いたりするもんか、スコットランドにいるっていうキャシーのきょうだい、(ネッシー)に会いに行くんだ!」

どっかから男の子の声がする
「ないてんじゃん!」
ちょっと小さいけど、なんかちょっと涙ぐんでるんじゃないかと自分は想像した、姿は見えなかったけれど(笑

ついさっきまで自分たちを食い殺すかもしれなかった怪獣のために悲しめるなんて、
子どもはやっぱりステキだ(笑

これが大人だったら、
子どもに少しでも危害を及ぼす可能性がある怪獣なら、殺しても当然、と思うところかもしれない。

でも、それが本当に子どものためになるのかな?

子どもって、もっとたくましくて、
ついさっきまで自分を怖がらせてたものに、
簡単に感情移入できる瑞々しさを持っているものなんじゃないのかな?

ずっと後ろの方で、前の桟敷席の子供たちのざわめきに耳を傾けながらそんなことを思った。

終演後にちょっとだけ子どもたちの顔を覗きに行ってみた。

・・ああ、思った通りだ。
後ろの方で自分が想像した通り、みんなすっごくキラキラした目をしてたよ(笑
珈琲法要

珈琲法要

青年団若手自主企画 河村企画

アトリエ春風舎(東京都)

2013/12/12 (木) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

この時代・・
ロシア人をアジアの人々が恐れたのは良く分かる。

赤鬼のような顔をして人を食う、とか言われても、
実際、ロシアの探検家(=略奪者)たちは、
海の向こうのアムール川流域なんかでそれに近い行為を行ってきた。

国家という形態を持たなかった少数民族などは、
今では言語に至るまで焼尽して、痕跡すら残っていないものも多い。

・・じゃあ、日本人はどうだったのか、と言われると、
アイヌ人などに同様の行為を行っていた。

あの世のような場所に送られて、
木の葉のように人の命が散る、
そんな姿を知床の神々はどう思っているんだろうか?

高校生の時、読んで感銘を受けた
ディーノ・ブッツァーティ‎「タタール人の砂漠」を思い出した。

企業に悲惨な土地に出向を命じられているサラリーマンと重ねても興味深いのかも・・。

ネタバレBOX

こんなにも絶望的で悲(喜)劇的な状況なのに、
珈琲がコミカルな小道具として登場するのが面白い。

津軽弁の独特なリズムが物語に潤いを与えていると思う。

脚本買いました・・(笑
24250

24250

MCR

中野スタジオあくとれ(東京都)

2013/12/10 (火) ~ 2013/12/13 (金)公演終了

満足度★★★★★

自分で書いて自分で撒きこまれて・・
「アイツ喧嘩のたんびに巻き込まれて可哀想じゃん!」
とか、舞台の上で自分のことを指さして役者に言わせるところが最高(笑

これ、実際の舞台の制作と重ねちゃうと逆?

「メッチャ迷惑、でも満更でもねーよ?」と、アヒル口♨
「みんなもそーでしょ?」と、ばかり(笑

人生もきっとそーなんだろーね。

最高に下らなくて熱い舞台だ。

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

まごころ18番勝負

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/12/11 (水) ~ 2013/12/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

殺人
・・これは・・いくらでも世界が広がりそうで面白い。

裁判で出てきたものすべてが真実でないことも実感できる。

こうしてみると、実際の裁判の結果がどれほどまでに
正しいのかということも疑問に思えて来たり・・(苦笑

自分の意見が、全体の中でどの位置にあるのかということも、
最後の多数決でよくわかる。

でも、これ作るのは本当に大変だろうなぁ・・(笑

なんとかしてもう一作品見たいんだけど・・週末なにかを諦めれば・・あるいは・・。

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