ちゃたらーの観てきた!クチコミ一覧

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アリスのいる部屋

アリスのいる部屋

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/15 (日)公演終了

満足度★★★★

考えすぎてしまいました
前回の公演でも思いましたが、舞台セットがすばらしいですね。
劇場に入るなり驚き、期待が高まりました。

役者のみなさんもお上手で、雰囲気があって、個人的には清水玲子の漫画を見ているような気持ちになりました。

ストーリーも序盤淡々と進む中にいろいろな謎が現れ「これからどうなるの?」と、ぐいぐい引き込まれて行きました。

ただ、私的に脳内妄想が大きくなりすぎたのと、細かな伏線をすべて回収できなかったのとで、観劇後はやや消化不良な気がしました。

ネタバレBOXは本当にネタバレしていますので、これから見る人は絶対見ないでください。

ネタバレBOX

8冊の本が自体を明らかにするという趣向は、とても面白かったです。
その本の文体が、例えば1章と4章でずいぶん違っているのも、私的には大きな「謎」でした。
また、神父が見えないアリス?に向かって自分の推理を叫ぶ場面は、やや唐突過ぎて、その前の落ち着きすぎた行動と相まって「こいつ、何か知ってるな」とか、妄想していました(笑)
そのうえで、あの正体(連続少女暴行犯)というのも、違和感がありました。
この辺は全て私の頭が勝手にミスリードしていたためで、劇団に非は全くありません。すみません。

(その神父さんの殺されるシーン熱演でしたね。顔が苦しそうに真っ赤になっていましたので、本当に首を絞めているんじゃないかと心配になりました。)

そして、「私生まれたい」という8章のアリスの叫びには、「生まれてきたから写真があるんじゃないの?」と単純に疑問に思い、穿って考えて「生まれないかもしれないアリス」が自分が生まれるために、7人を集めたのだとしたら、小さなことが細々とつじつま合わない気がしました。

システィーナがアリスであの家に残ったら、オーランドで薬を飲んでいるシスティーナを助けに行く話は、どうなるの?

いちいち細かい伏線を全部回収しようとしたために、消化不良になった感じです。

それでも、途中までのストーリーや雰囲気はとても楽しませていただきました。ありがとうございます。

もう一度見たら、すっきりするのかもしれませんね。

終盤、この世界はアリスの夢の中だという話には、まさかの夢オチか?!とガッカリさせられたのですが、実際は違うんですよね??
パラレルワールド?

高き彼物

高き彼物

(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2012/07/04 (水) ~ 2012/07/10 (火)公演終了

満足度★★★★★

とてもよかった
ここに書き込みしようと思ったら、農家の娘さんが☆一つで見ちゃダメとか書かれているので、本当に人の感想ってそれぞれなんだなと思いました。
(ごめんなさい。農家の娘さんがそう思われた事を否定しているのではありません。)
少なくとも私は、感動しました。笑って泣いて、ものすごく温かい気持ちでいっぱいになりました。

吉祥寺シアターの舞台の上には、大きなちゃぶ台、黒電話、文机(その下には手提げ金庫)、お仏壇、アイロン台、籐製の背の低い椅子。まさに私が中学時代を過ごした田舎の家にもあったものたち。昭和53年の居間が存在していました。
会場に流れている西城秀樹、山口百枝、世良正則の曲にも、懐かしい時代を思い出しました。
そんな感じで開演前から期待が膨らみましたが、お芝居はその期待を裏切らず、むしろそれ以上でした。心動かされました。本当に感動しました。

石丸謙二郎さんが良い。秀一の手紙から「シノケン」のことを語られた時は、一幕から涙が出て出て仕方なかったです。

品川徹さんは舞台を引き締めてました。実際は、引き締めではなくって、ふっと力を抜かせてくれるんですが、彼の存在がこの舞台を一段高みに引き上げているといっていいと思います。

田中美里さんも金沢映子さんも酒井高陽さんも、よかった。
無駄な台詞が何一つ無い、濃い舞台でした。
終わってみたら21時40分で、10分の休憩をはさんで2時間30分という長舞台(私にとっては2時間超えると長いのです)でしたが、見ている間は長いと全く思えず、あっという間でした。

いただいたパンフレットに「市井の片隅で高く真っ直ぐに生きる」と書かれていましたが、観終わった後、まさに、「そう生きたい」と思わせてくれました。
猪原先生のように、智ちゃんや、野村先生のように。


可児市の花・薔薇が一輪全ての座席に置いてありました。
芝居が終わって帰ろうとすると、後ろの席の男性が「よかったら」と自分の分の薔薇をくださいました。
ビックリしましたが嬉しかったです。
そんなふうに他人に花を贈りたくなるような、素敵なお芝居だったと思います。

ネタバレBOX

猪原先生が学校を辞めることになった理由、それまでの徳永お巡りさんらの台詞で、薄々想像はついていました。が、本人の口からそれが語られた時にはまた涙が流れました。
相手の生徒には何もしていないのに、自分に「恋心」があったから、劣情があったから何も無かったわけではないという先生が、逆にとても高潔な人に見えました。

秀一の事故にしても、猪原先生の過去にしても「自分がやったことは、自分がやったこと」「忘れること、無かったことにはできない」
そういう、強い気持ちもまた「高き彼物」の一つなのではないかと思いました。

ワンダフル・ワールド

ワンダフル・ワールド

劇団フライングステージ

駅前劇場(東京都)

2012/07/04 (水) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★★

家族
お母さん役とおばあちゃん役の人がよかったです。
離れて暮らしている母親に電話しようと思いました。

色々なことは「無かったこと」にできないけれど、その上で繋がっているのが家族だと思いました。

ネタバレBOX

はっきり言うと、主人公の修一にはイライラしました。
セクシャルマイノリティなのは別にかまわないとして、「実家を継ぐという約束で大学に行かせてもらった」くせに、勝手に違う学校に行っている・・・・・・信じられません。学費は親に出させているんでしょ。私が親ならその学校を辞めさせるか、少なくとも金返せと言います。即金で耳そろえて返せ。
ゲイをカミングアウトしたら他は何でも許されるという風な生き方(に見えた)が許せない。

ちゃんと働いてないってのも、家族をないがしろにしながらもボランティア活動にはせっせといそしむあたりにも、いろいろモヤモヤした気持ちになりました。
だから、お母さんが(独特の方言で)怒鳴ってくれたときには、溜飲が下がりました。

最後、(舞台に姿は見えませんが)一升瓶を2本持ってきたお父さんの姿に泣けました。
それに対しての修一の演技が、またなんとなく腹立ちました。
あそこは、もっとグッとつまって目を赤くするくらい感極まってほしいですね。
「息子? 息子って言ったのか」「仕方ない、紹介してやるか」って台詞が、照れ隠しだとしても上から目線で、結局お前の勝ちかよ!という気持ちになりました。
たぶん、そういう感想私だけですね(笑)
コクーン歌舞伎第十三弾 『天日坊』

コクーン歌舞伎第十三弾 『天日坊』

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2012/06/15 (金) ~ 2012/07/07 (土)公演終了

満足度★★★★★

アイデンティティ
コクーン歌舞伎は毎回観ていますが、ここまで良かったのは久しぶり。
笑って笑って、最後泣ける。「俺はだれだ」という叫びが胸に刺さりました。

新・勘九郎はもちろん最高に良かったけれど、脇も含めてみんな良かった。
「和美画」の舞台も、音楽も良かった。
もう一回見に行くつもりです。

ネタバレBOX

「和美画」は、本当に串田さんが描いてるんですか。上手すぎるのですが。
あの書き割りの端に「○○の場」と歌舞伎らしく書かれていたので、すごくわかりやすかったです。

萬次郎さん、亀蔵さんが若手の中に混じって、場を盛りあげてくれていたのが、なんか嬉しかったです。
巳っくんは、ずっとハンニャ金田に似ていると思っていたのですが、昨日は三上博史にも見えました。カッコよくなりましたねw

獅堂さん、歌舞伎座とか新橋演舞場で見ると違和感あって浮いて見えるのに、コクーンだと一番「歌舞伎役者」っぽく見えるのが面白い。

リンダリンダ

リンダリンダ

サードステージ

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2012/06/20 (水) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★

いまひとつ
原発の問題とパンクロックを絡めたのに無理があったのではないかと。
話の中ではいろいろと「えーそりゃないよー」と思いました。
ラスト、歌ってごまかせ!的な盛り上がりに、スタンディングもありましたが、私自身はちょっとついて行けませんでした。

ネタバレBOX

反体制的、左翼的なパンクロックの活動が、警戒区域での「牛さん」の解放っていうのが、ギャグとしか思えませんでした。
そして、本来のギャグ的な部分ではあまり笑えなかった。

爆弾作りに燃え、彼女をごまかすのに「セックスするぞ」と連呼する主人公とか、一緒に鉄パイプ振りまわす仲間とか、若気の至りって言葉が浮かびましたが、最初に「四捨五入したら40だろう」って台詞があったために、単なる馬鹿にしか見えなかったのが残念です。
役者は、結構好きな人たちが出ていたのですが。

大高さんのギターを聴けたことがよかったです。
それがなかったら☆2つレベル。
このチケット代は高すぎます。
ミュージカル 湖の白鳥

ミュージカル 湖の白鳥

劇団あおきりみかん

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/06/22 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いました。
実際、船上パーティーはどこまでが妄想だったのかもよくわからない、はちゃめちゃなストーリーでしたが、ダメ男(とまで言ったらかわいそうかな?、逃げてる男)の人生と彼が立ち上がるまでをミュージカル仕立てで面白く見せてくれました。楽しかったです。

木村仁美さんの歌と顔芸が圧倒的でした。
終演後そばで拝見したら意外に小柄な方で、舞台とのギャップに驚きました。(ステージでは、かなり大きく見えたので)

前から2列目に座ってしまいましたが、後方の方が見やすかったんですね。
事前チェックが甘かった。
もう一度観たいお芝居です。

ネタバレBOX

ミュージカルと言いながら、歌が上手い人は木村さんひとりだけ(笑)
そのゆるさがまた笑えました。
天井が低くて(船上が高すぎて)、リフトをすると頭がぶつかりそうになるところなども、異常にツボにハマってしまって可笑しかったです。
百舌沢さんが宙乗りするところも同じく。ものすごく低い位置でポーズ取ってるのがサイコーでした。

あと、部長のダンスも良かったです。

雑誌「AOKIRI」とか百舌沢写真集とか、細かい小道具にも笑わせていただきました。
グッズコーナーで売っていたら買ったかもしれません。

シレンとラギ

シレンとラギ

劇団☆新感線

青山劇場(東京都)

2012/05/24 (木) ~ 2012/07/02 (月)公演終了

満足度★★★★

それなり
感想書くの忘れていました。
みなさんが書かれていますが、ゴダイ役の高橋克実さんが良かったですね。
藤原竜也がカッコよく、永作博美さんが小さくて可愛いのは約束通りだったので、高橋克実さんの悪人ぶり、迫力・存在感が一番印象に残りました。
いつもの新感線メンバーも健在。
ただ、私としては粟根さん、高田聖子さんにもっと活躍していただきたかった。
笑いのシーンは、じゅんさんが頑張ってくれていましたが、正直、今一つ。

個人的には「レッツゴー!忍法帖」みたいな完全お馬鹿で笑える話の方が好きです。

タイトルの「それなり」というのは、それなりに満足できるという意味です。
12500円というチケット代を考えても、それなりのものを見られました。
大満足ではありませんが。

ネタバレBOX

新感線で「近親相姦」を描かれると、うーん。
難しいですね。(蜷川さんとかに任せておけばいいのに)
永作博美さんが可愛らしいので、さほど気持ち悪くは感じなかったのが幸いです。が、古ちゃんのはちょっと気持ち悪かった(笑)

最後の「ひととして」という台詞も、とってつけた感がありました。

ああ、もっとお馬鹿でおポンチな新感線が観たいー。
『ザ・ベストハウス123 on Stage!!』~おかしなおかしな探偵物語!…は、コレだ!!~

『ザ・ベストハウス123 on Stage!!』~おかしなおかしな探偵物語!…は、コレだ!!~

フジテレビジョン

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2012/06/19 (火) ~ 2012/06/23 (土)公演終了

満足度

大きい声では言えないんですが
ビックリするほど面白くなかったです。
本当に、言葉がないほど……

帰りのエレベーターで一緒になった女性二人がものすごく怒っていました。
見ず知らずの私に「面白かったですか?!」と詰め寄ってきたほど。

ある意味、貴重な経験をさせていただきました。

登場する芸能人(芸人)の誰かの熱烈なファンとかでない限り、楽しめないと思います。

ネタバレBOX

お芝居や舞台というよりは、「ファンクラブの集い」みたいな感じです。
クイズあり、歌合戦(←マイクハウリングひどかった)あり、似てないモノマネあり、あまり面白くない内輪ネタあり。

そういう意味では、さすが戦国鍋舞台の穴吹さん(脚本)ですね。
10年目のペンギン

10年目のペンギン

はらぺこペンギン!

ザ・ポケット(東京都)

2012/06/20 (水) ~ 2012/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★

10年やって無駄なことなど何もない
面白かったです。
「10年やって無駄なことなど何もない」というテーマが十分感じられました。
説明文はあまり頭に入れずに、肩の力を抜いて見ると、クスッと笑えて、アハハと笑えて、最後に突然グッとくる、そしてまた脱力、そんなお芝居でした。

手前の職員室のセットがリアルで、奥の上段スペースの使い方も舞台が見やすく、面白かったです。
音響、選曲も、個人的に楽しめました。

ネタバレBOX

最後の「翼をください」の合唱には、思わず感動しました。
正直、最後までアハハで終わるんだろうなと思っていたので、あそこで泣きそうになったのが、ものすごく意外でした。

ザンヨウコさんの宝塚には、不思議な魅力がありました。

カツゼツの悪い副校長と読唇術のメガネの使い方も良かったです。
一部内輪受けっぽい会話も、「10年記念公演」だから良いかなって思います。

私の話ですが、大学4年の時、母校の高校で教育実習したのがものすごく楽しかったんです。あの日々を思い出しました。
このお芝居見て、改めて、あの時先生の道を選んでいたらどうなっていたかなあと思いをはせました。10年どころじゃなく昔の話ですが。
サロメ

サロメ

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2012/05/31 (木) ~ 2012/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かった!
多部未華子さんのサロメが、無邪気に残酷でとても良かったです。「穢れのない強さ」がありました。
ヘロディアの麻実れいさんは、相変わらずオーラ輝いていました。カーテンコールの時に、目の前でドキドキ。(宝塚時代からファンですv)

ラストの血が広がっていく演出、その血の海が綺麗に水鏡のようになっていて、ヨカナーンの首に求愛するサロメを映し出すところが幻想的で美しかったです。
あれ、どうなっているんでしょうね。

舞台は、白と赤と黒の色使いがとても印象的でした。


個人的にですが、ロ字ック「死と再生のテクノに」でお会いしたベータさんが、その時とほぼ同じ格好で(ちがう・笑)出ていて、なんだか嬉しかったです。

「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)

「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★

レトロなムードがよかったです
最初から最後までほとんど笑いの無い、ド・シリアスなお芝居。
却って新鮮でした。
昭和のムードと、男と女。昔の少女漫画(森川久美あたり)を見ている気分で堪能しました。

私には、クサい台詞を聞くと自分が恥ずかしくなってお尻がムズムズしたり、照れ隠しにヘケモラホニョニョロとか意味不明の呪文を心の中でつぶやいたりするところがあるのですが、こちらのお芝居では役者の皆さんがハマッていたので、そういうこともありませんでした。
とにかく、役者の皆さんが達者だった。それに尽きます。

ネタバレBOX

ただ、後半、あまりに銃撃が続き、バンバン人が撃たれていくのには焦りました。

トーキー役の女の子が可愛かったです。
あと、社長役の妹尾伸一さんと刑事役の土屋兼久さんが、キャスト紹介の写真と全然違うので、やっぱり役者ってすごいなと思った次第です。
鈴木の行方

鈴木の行方

タテヨコ企画

駅前劇場(東京都)

2012/06/06 (水) ~ 2012/06/12 (火)公演終了

満足度★★★★

面白かったです
事前にここのクチコミを読んで、ある程度わかりにくい話なんだろうと心構えができていたので、面白く見ることができました。

私も実体験で、FBを通じて四半世紀ぶりにつながった友人たちと小学校時代の思い出話をしてあまりの記憶のあいまいさに驚くことがありました。
例えば、私は自分を富小(学校)出身だと知っているのですが、ある友人が「門小だったよね」と何度も言うので、一瞬、そうだっけ?とか思いました。その上、その友人と同じ小学校で遊んでる記憶まで浮かんだりして。

このお芝居の、曖昧さ奇妙さはそのまんま、ひとの記憶の不確かさを現わしているように思えました。

主人公の男が惑い過ぎているのは、四十という年齢以上に作家という性質にある気もします。

あと、犬、どう見ても犬じゃないけれど、かなり犬らしかったです。

ネタバレBOX

ひろみっちゃんは、死んじゃったのですか?



最前列に座ったので、ある場面で、ピンポン玉がかなり激しくぶつかってきて、痛かったです。
「イデッ!」と小学生みたいな声が出ました。
そういう咄嗟の時に「イタッ」と可愛く言える大人になりたいものです。
WARRIOR~唄い続ける侍ロマン

WARRIOR~唄い続ける侍ロマン

TEAM NACS

赤坂ACTシアター(東京都)

2012/05/30 (水) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

うぉりゃー
まさにアリナシ超越の時代劇、ド派手でカッコよかったです。

ただ私、今回が初TEAM NACS で、散々前評判を聞いての参加だったため、
期待が大きくなりすぎていて、話的には若干の肩すかし感あり。
いえ、いろいろコネタは面白かったんですが、まさにコネタって感じで(笑)
全体的には小劇場でよくみる、史実を織り込んだフィクション時代劇。
あからさまな嘘の中に史実(エピソード)の折り込み方が上手かったです。

TEAM NACSの5人のキャラがそれぞれ立っていて、ストーリーありきの芝居ではなく、役者(スター)ありきの芝居という点で、宝塚に通じるものを感じました。

あと、映像の使い方も良かったです。

ネタバレBOX

「あからさまな嘘」のひとつが、徳川家康が実は桶狭間の戦いで戦死していて、たまたまそっくりな絵師池田又兵衛(だったっけ?)が信長の命令で入れ替わり、戦国の習いに巻き込まれながら、戦の無い世の中を目指すというところ。
普通の「命を惜しむ男」が「侍」になっていく様が、よく描かれていたと思います。安田さんの熱演もよかった。


ちなみに、「WARRIOR」って「うぉりゃー」って掛け声だったんですね(笑)

カーテンコール、大千秋楽だったからか延々と続き、会場盛り上がってるし、最後はハートや花も降ってくるしで、お祭りの最後の最後に飛び込んじゃったみたいで、楽しかったのですが、前からのファンだったらもっと楽しめただろうなという残念な気持ちも少し。

信長様の戸次さん、今回初見でしたが、ファンになりました。
モノマネ58弾、他にどんなのやったのか気になります。
六月大歌舞伎

六月大歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2012/06/05 (火) ~ 2012/06/29 (金)公演終了

満足度★★★★

お祭り
予想通り、中車の「小栗栖の長兵衛」は無難によかったです。
新歌舞伎だし、ず​っと酔っぱらっているから多小セリフがおかしくなってもわからないし(笑)
​時折目をむく表情はなかなか歌舞伎役者っぽかったです。

猿翁の口上はテレビでも見ていたけれどやはり衝撃的でした。
千秋楽まで、お元気で勤められますようにと心から思いました。
言葉は不自由でしたが、左右を睨むときのオーラは流石にすごかったです。

秀太郎さんの口上、先代の思い出話をして、中車にこれ​から精進してくださいと厳しい一言、梨園代表としての役割担って​きた感じ。良かったです。

一方、澤瀉屋一門のみなさんの口上があっさりしすぎていたのは、​やっぱりなという感じ。中村屋の勘九郎襲名の時に比べると、差があるなあ。

亀、じゃなくって新猿之助の「義経千本桜」は、初役じゃないし安心して見られました。なにより、ちゃんと子狐に見えたのが良かった。
相変わらず​上手いなあと思ったけれど、今ひとつ華を感じないんですが(汗)、こ​れは好みの問題かもしれません。

話題の公演、観られてよかったのですが、いつもの歌舞伎と比べてそんなに素晴らしいかというと、先月までの方が芝居としては良い。終演も2時35分とえらく短いし。

あ、秀太郎さんの静御前が見られたのは嬉しかったです。滅多にみられない。

未来という名の昨日を連れて

未来という名の昨日を連れて

東京アンテナコンテナ

吉祥寺シアター(東京都)

2012/06/01 (金) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

笑えた♪
面白かったです。
一緒に観たダンナは、イジリーさんを見なおしたと言っていました。
(今まではギルガメの印象しか無かったそうで)

オッサントリオの間がよかったですねー。
改めて思い出すと大したことないギャグなのに(失敬)、間と勢いで思わず笑わせるってすごい。

前説の沖縄弁の女性が気になります。劇中でも、つい目で追ってしまいました。

ネタバレBOX

ただ、最後「昨日は一昨日の未来で、明日は明後日の過去で、ずっと続いているんだよ。未来は変えられるんだよ!」と、イジリーさんにテーマを何度も叫ばせていたのは、ちょっと残念。
わざわざ台詞で言わなくても、伝わるものが欲しいです。
『まちづくりproject』6月

『まちづくりproject』6月

THE TRICKTOPS

ワーサルシアター(東京都)

2012/06/01 (金) ~ 2012/06/04 (月)公演終了

残念ながら
八幡山の商店街とコラボしているのはよくわかりましたが、それ以外に伝わってくるものがありませんでした。
4つのオムニバスのうち、2つ目がやや芝居のカタチになっていたと思いますが、その他の作品は、私には演劇だとも感じられませんでした。
あくまで私の感想で、ということですが。
ただ、終わった時、暗い中でいくつかため息が聞こえました。
その方たちは、多かれ少なかれ、私と似た気持ちだったのではないかと思います。
途中退出された男性もいましたが、私も、2時間最後までは辛かったです。

これから毎月公演ということですが、今回の作家の方がまた書かれるのでしたら、「芝居(演劇)を作るということ」をもっともっと研鑽してほしいと願います。
えらそうに言ってすみません。
しかも、チケットプレゼントでタダで観させていただいたのに、酷評すみません。
でも、私は素人なので、素人らしく素直に言わせていただきました。
素人が見て面白いと思う、または面白くは無くても何か心を動かされるものがあることが、演劇には必要だと思います。

ネタバレBOX

以下、残念だった点。

1作目、会場がまだ温まらないうちでのハイテンションなやりとりで、せっかく小ネタや突っ込みを入れているのがわかっても、笑えませんでした。
女同士の友情がテーマになるかと思ったら、あのオチだし、結局何が言いたかったのか?と。
ドタバタしていれば、お芝居のカタチになるわけではないのだなと思いました。


3作目、酒屋の裏の私有地で、兄弟とその友人と、通り掛りの占い師の会話劇。あの会話だけで、弟が目覚めるとしたらあまりに安直。

「やりたいこととやれることとやるべきことは違う」
「やりたいことは生きてる場所で制限されるものじゃない」
台詞で言うのは簡単ですが、その裏付けとなるドラマが全く無く、その上「今俺、イイコト言っただろ!」的なノリで騒がれると、なにもかもが薄っぺらに見えました。


4作目、商店街から消えゆく八百屋・魚屋・肉屋・酒屋を絶滅種ドードーに例えるのは別にいいのですが、だから「何をどうする」というところが見えない。
兄は、結局、茶毛(インコ)になにを感じて、どうするつもりなのでしょうか。
鳥が籠の外に出る「自由」と経営の自由競争を同じく語るのは、無理があると思います。
いえ、無理に見えない切り口もありますが、この芝居では無理を感じました。


役者のみなさんは、熱演されていましたし、好い感じの方もいましたが、脚本の力不足を痛感しました。
2作目以外が、ほとんど台詞に頼っていたのも、芝居として面白くなかった原因だと思います。

半年かけてのプロジェクトの初回なので、プロローグ的な考えで作られたのかもしれませんが、仮にプロローグでも、その中での起承転結や、(仮に起だけでも)ドラマを作っていただかないと、次回も見に行こうという気になりません。
どうか次回は面白い作品になりますように。
心から念じています。

平成中村座 五月大歌舞伎

平成中村座 五月大歌舞伎

松竹

隅田公園内 特設会場(東京都)

2012/05/03 (木) ~ 2012/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

カツオは半分もらったよ
これも感想忘れていました。
備忘録なので今更だけど一言。

夜の部観賞。
勘三郎さんと橋之助さんの髪結新三を見ることができたのは本当によかった。
新三が意外なほど(失敬)格好よかった。
そして、大家役橋之助さんの老け顔が芝翫さんにそっくりだった。驚いた。

小山三さんの口上は、可愛らしくてよかった。

五月花形歌舞伎

五月花形歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2012/05/01 (火) ~ 2012/05/25 (金)公演終了

満足度★★★★★

椿説弓張月
感想書くの忘れていました。

「椿説弓張月」昔のフィルムは見たことありますが、舞台では初めて見ました。
さすが三島だと思いました。歌舞伎らしい趣向がいっぱい、突っ込みどころも含めて(笑)
またぜひ演ってほしい演目です。

染五郎と七之助のコンビ、いいですね。
それに私の好きな三津五郎さんも加えて、五×七、三五トリオで小屋かけてくれないですかね。

誰か、月光 恐怖・ハト男

誰か、月光 恐怖・ハト男

劇団東京乾電池

本多劇場(東京都)

2012/05/26 (土) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

不思議
ぶっちゃけ、どこが面白いのか全くわからない。
わからないのですが、不思議と見終わった後に、不満足感や後悔の念はありません。
綾田俊樹さんが可愛かったです。

ネタバレBOX

好きな俳優さんが舞台で「素」を見せると、例えば笑いをこらえきれずに肩をふるわせたりすると、ファンはつられて笑いますよね。
あれは、ずるいなーといつも思うのです。
だって、本当に素かどうかわからないもの。計算っぽい感じもするもの。
(そして、この舞台ではおそらく毎回やってるんだろうと思う)
今回、柄本明さんだけでなく、息子の柄本時生くんがそれをやっているのを見て、「お父さんはともかく、キミはまだ早いよ」と言いたくなりました。
吹きだしてアドリブっぽく見せて笑いを取るのになれちゃったら、他の舞台には出られなくなるよ。と、そういえば時生くん、他の舞台で見たときも猫背で棒っぽいしゃべり方だったのですが、このスタイルでずっと行くのでしょうか。
個性はあると思いますが、役柄が限られそうで老婆心ながら心配です。

西暦2222年2月22日の22時22分22秒

西暦2222年2月22日の22時22分22秒

劇団鋼鉄村松

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!!
本当に笑って泣かせて感動させる芝居って、なかなか無いよね。と、友人と語り合っていたのですが、ここにありました。

私は、辻褄が合わない話が苦手で、完全コメディでもない限り、話に無理があると、冷めてしまいます。
このバブルムラマツさんの脚本は、架空の話なのにどこかありそうで、「クライオニクス」の話もわかりやすく解説してくれて、どっぷり世界に入り込めました。

『講釈師見てきたような嘘をつき』という言葉がありますが、まさに秀逸な嘘に2時間楽しませていただきました。
東京優駿けってでも観に行ったかいがありました。

ムラマツベスさん、前回のコブラ名人の役でファンになったのですが、今回のモリシタで大ファンになりました。ずっと応援したい役者さんです。

ヒロセ役の福満瑠美さんも素敵でした。
村松カズオさんの突っ込みも良かったです。

ネタバレBOX

ホイットニーの歌は、かなり音外していましたね。
あそこは、私に絶対音感が無くてよかったと思いました。



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