ちゃたらーの観てきた!クチコミ一覧

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仮名手本吉原恋心中

仮名手本吉原恋心中

東方守護-EAST GUARDIAN-

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2012/02/03 (金) ~ 2012/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

素敵でした
椿烏丸さんの菊之介が観たくて、この日17時の回を取ったのですが、何故か初日以外は全て烏丸さんが初花を演じる扇組に変わっていました。
初日に何かアクシデントでもあったのでしょうか?ちょっと残念でした。
しかしながら、お芝居でのロミオ菊之助があまりにヘタレだったため、初花烏丸さんでよかったのかなとも思いました。

終演後、私が「それにしても菊之介があんまりだ(←思慮が浅くて軟弱で、的な意味)」と文句を言うと、一緒に見ていた友人が「でもまあ、心中物(上方歌舞伎)の男はだいたいあんなだよ」と言いました。
たしかに。

着物にブーツ、私は賛成派です(笑)
衣装も髪型も「銀魂」風でかっこよかったです。

ミニレビューでようやく烏丸さんの男装を観られましたが、あまりに短くてビックリしました。
15分の休憩を待って、7分のショーというのはあんまりです。
でも、やっていただいてよかったです。

ネタバレBOX

京極屋の場面、大笑いしました。
あの顔で京極ときたら公家なんだろうな、と思わせておいて丹後の縮緬問屋(笑)
その上「丹後の」で「タンゴ!」←そのポーズはフラメンコ(笑)
私はああいうくだらないのに弱いんです。
ありがとう京極屋さん。

台本で気になったのが、(菊之介が魅力的に描かれていないのは仕方ないとして)、慎治郎や義理の兄が死ぬところ、台詞がおかしくないですか。
いくら薬で変になっていたとしても、慎治郎が菊之介に「お前のせいだ。お前が金を貸ししぶったから」というのはお門違いだし(そんなにしぶってなかったし)、その後の「お前の手で殺してくれ」にもつながらない台詞です。
その上、あの義兄が死ぬ直前に「どうして俺たちこんなことに(昔はふたり仲良かったのに)」てな台詞を言うのは、違和感ありすぎです。
違和感というと、あそこで切り合いになるのも、義兄があっさり切られるのも変なんですが。

そんなこんなで、二幕目では「なんだか置いて行かれた感」があったのですが、最後のシーンは綺麗でしたね。
最後の最後になっても、初花を殺せない菊之介のヘタレっぷりにちょっと笑いました。ここはロミジュリにしたのか。

無理にふたつをつなげなくってもよかった気もします。
この次は、洋物のお芝居を観たいです。
未来という名の昨日を連れて

未来という名の昨日を連れて

東京アンテナコンテナ

吉祥寺シアター(東京都)

2012/06/01 (金) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

笑えた♪
面白かったです。
一緒に観たダンナは、イジリーさんを見なおしたと言っていました。
(今まではギルガメの印象しか無かったそうで)

オッサントリオの間がよかったですねー。
改めて思い出すと大したことないギャグなのに(失敬)、間と勢いで思わず笑わせるってすごい。

前説の沖縄弁の女性が気になります。劇中でも、つい目で追ってしまいました。

ネタバレBOX

ただ、最後「昨日は一昨日の未来で、明日は明後日の過去で、ずっと続いているんだよ。未来は変えられるんだよ!」と、イジリーさんにテーマを何度も叫ばせていたのは、ちょっと残念。
わざわざ台詞で言わなくても、伝わるものが欲しいです。
エリザベート

エリザベート

東宝

帝国劇場(東京都)

2012/05/09 (水) ~ 2012/06/27 (水)公演終了

満足度★★★★

今シーズン初見
エリザベートは初演から見続けていて、今回も一通りは見ます。

ダブルキャスト、トリプルキャストと増えて、その組み合わせを全部見ようとすると(←東宝の思惑通り)、すごくお金と時間が取られますが、好きだからしょうがないですね。

今シーズンのエリザはこれが初めて、山口さんの歌い方が変わっていました。調子が悪かったのでしょうか。
「いきたお前に愛されたいんだ」では「あ~~~いされたいんだ」と極端に伸ばされていたり、他も全体的にささやくような歌声になってました。
一緒に観た友人は、全部の歌い方が「ふ~たり~でお~どぉった(婚礼の夜を覚えているだろう)」と同じになっていたと言っていました。(←わかる人しかわからない説明)
山口エコーは、当然、フル活躍でした。

エリザは春野すみれさん、お初です。一幕では高い声が出なくて歌が安定せず、ハラハラしました。最後まで音を取らず台詞のようにして叫んだりするのが、ごまかしているようにも見えました。
そして予想どおり、若い時のエリザの場面ではかなりの無理が(汗)
瀬名さんでも違和感ありましたが、無理してトップ男役にエリザをやらせなくても、娘役でもっといい人いるじゃないかと思ってしまいます。(集客のためには仕方ないのか)

と、一幕終わった時は、不満タラタラだったのですが、春野さん、二幕になってぐっと良くなりました。
『二隻のボート』の場面は、いつになく感動しました。


素晴らしかったのが、エリザの父親マックス役の今井清隆さん。
前回の『眠れる雪獅子』でも素晴らしかったのですが、本当に豊かな声量と表現力。
この日見た回は、主力メンバーがこぞって調子悪そうだったので(禅さんもカリンチョも)、ただひとり別格の存在になっていました。

そして、この回での一番の目玉は大野ルドルフでした。
以下、配慮してネタバレへ。

ネタバレBOX

先に観たひとから、「重い」とか「下手」とか聞かされていましたが、まさかここまでとは!!というルドルフでした。

なにしろ、写真で見る限りお顔はギリシャ彫刻のようにおきれいで、事前のインタビューでもすごく上品そうに見え、私的には3人のルドルフの中で一番期待していたのです。

それだけに、ショックらーじ。

オープニングでチラッと出たところでは「あらそんなに下手じゃないわよ」と安心したのですが、そしてフランツと一緒にでてきた場面でも(←立ったまま、しかも台詞が中心だから)、「普通に聞けるわよ」と自分を納得させていたのですが、踊りが付いたらもう大変。
浦井くんの時とは「別の歌?」みたいになっていました。
なにより、そのダンスが全然踊れていないんですよ~。

ある人が、山口さんとの『闇が広がる』をダンスじゃなくって「取り組み」といいましたが、そんな感じ。
山口さんも踊れないけど、まあ山口さんだからいいんです。
踊れないルドルフは……キツイなあ。(歌えてもいないし)
大野くん自身、辛いんじゃないかなー。

といいつつ、応援しています。綺麗だもん。
顔の綺麗は七難隠す。隠しきれてないけど。
最後まで、がんばってください。
黄金時代(仮)~【公演終了致しました。皆様、有難うございました。次回作もご期待下さい。】

黄金時代(仮)~【公演終了致しました。皆様、有難うございました。次回作もご期待下さい。】

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2011/11/19 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★

ぐるぐる考えます
「わからないものを分からないで終わらせてしまうことは、とてももったいないこと」
と、最近、誰かが言っていました。
だから分からないなりに考えたいと思いました。


正直、このお芝居、わからなかったです。
ただひたすら、役者の演技に圧倒されました。
特に3人の被疑者女性と、その女性たちに殺される男(1人3役演じ分け)がすばらしかったです。
女刑事役の亀田智子さんにも、惹きつけられる魅力がありました。

ただただ、感じるだけで頭がついて行かなかった。
けれども、「いいものを見た」という思いは残りました。

会場に入ってすぐちょっとした違和感、いつもは椅子の上にどっさりあるチラシの束やアンケートが無い。そう思っていたら、終演後に、チラシとアンケート&返信用封筒(なんと切手付き!)が劇場出口で手渡されました。
切手付き封筒だけでも、すごいなあと感心していましたが、高円寺の駅のホームで劇団のチラシ(パンフ)を開いたら、役者さん全員の肉筆メッセージが書かれていました。
すごい。
ああ、捨てられないなあ……と思いました。
これから見る人、荷物になるなと思っても、受け取った方がいいですよv


(小さいオツムで考えた内容はネタばれで。これから観劇の人は絶対見ないでください。観終わってからの人は、よかったらご意見ください。てか、教えてほしいー)

ネタバレBOX

この芝居を観る前に「黄金時代(仮)」のSNSに登録して、楽しませていただきました。
その時「今思いつく3つの衝撃的だった殺人事件」についてコメするスレがあり、私は、もっともショックを受けた事件として「神戸連続児童殺傷事件」、酒鬼薔薇聖斗の事件を思いついていました。
今でもたまにニュースでバラバラ殺人とか出て来るとドキッとしますし、その殺人にどんな理由があったにしても、死体をバラバラにするという行為には嫌悪を覚えます。

だから、今日の芝居で、「被告には殺意は無かった。ただ、太古の血が濃かっただけだ」という結論には、衝撃を受けました。

それでいいの?!

しかし、最後の最後、被告3人が子ども(らしき肉片)の手足を引き散って叫びながらバスタブに投げ込んでいる場面が、ものすごく気持ち悪かったので、何か逆説的な意味があるのではないかとも思いました。
太古の血が濃く流れているというのは、人として原始的すぎるということ。

「本当はやっぱり、許されないんだよ」

そう考えたら、全部が逆説で、母親の胎内であるバスタブを「飛び出した」と言われた被告たちは、逆に母親の胎内から出ておらず、猟奇殺人を犯す人間は、精神的に未熟だと言いたいのか、とか。
しかし、そう考えるのも穿ち過ぎの気もします。ええ、かなり。

グルグル考えても、よくわからない。
なので、答えを知っている(思いついた)人がいるのなら、教えてほしい。というのが正直なところです。
すぐに隣の人と答え合わせをしたくなる、共通一次試験世代です。←あっ

ついでに気になったのは、カウンセラーの立場で言わせていただければ、あの八里塚さんは、カウンセラーではないですね(笑)
作家といってました。カウンセラーを名乗る胡散臭い作家です。
だから、彼の言動にも、何が真実なのかぐるぐる悩むのです。

ラストシーン草原の中にポツンと置かれたバスタブは印象的でした。
あれを見て、「小さくなってるよ~」と笑った人がいて、ちょっと興ざめでした。
余韻に浸りたかったんですが。
深呼吸する惑星

深呼吸する惑星

サードステージ

紀伊國屋ホール(東京都)

2011/11/26 (土) ~ 2011/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★

見なかった間が悔やまれる
やっぱりメジャーになった劇団は違うなと思った。
芝居自体は、最近観ている小劇場と、そんなに大きく違ったことはしていない。(最近観ている方が第三舞台や他の先達の真似なのかもしれないけれど)むしろ、芝居の内容は、古くさい印象すら与える。
しかし、多くの小劇団が客を呼ぶのに汲々としているのに比べて、紀伊國屋ホールは満員御礼、カーテンコールは鳴りやまない。
三回のカーテンコールの後、大高洋夫が出て来て「明日もあるから、もう帰ってください」というのに、まだ呼び出す。
みんなが「第三舞台のサヨナラ」というイベントを楽しんでいた。

私が初めて第三舞台を見たのは、およそ四半世紀前の「朝日のような夕日をつれて」で、まさにここ紀伊國屋ホールだった。ホールは、あの時とちっとも変っていないのに、舞台の上の人たちは、私と同じだけ、ちゃんと年を取っている。
実は、あれっきり観ていなかった。
ちゃんと追いかけて観ていれば、このイベントをもっと楽しめたのにな。
残念。

ネタバレBOX

筧利夫と大高洋夫のダンスや、長野里見の着ぐるみなど、昔を知っているからこそ、会場はおお受け。
お芝居ももちろんそれなりに面白いんだけれど、8400円(+プレミア)というチケット代は安くはない。
今時の人代表で入った高橋一生は、やっぱりちょっと浮いている。
(しかたないよね、他のメンバーの80年代オーラが強すぎるんだよね。ところで、あの常に笑いながらしゃべっているのは演出ですか?)

それでも、観る価値はありました。
偶然でも、この劇団の最初と最後に立ち会えたというのはラッキーだと思います。

テーマは、意外にも良く伝わりました。
鴻上尚史さんの大学ノートに書きなぐったような(修正テープでの書き直しあり)「ごあいさつ」があって、上演前に読めたので良かったです。
これ、本当にコピーですよね。直筆のコピー、却って貴重な感じです。

「祖国なき独立戦争は始まる」
あの言葉の対となる答が、この筧利夫さんですね。

直接会えなくても、思い出して会話できるというのは、完全な喪失ではないということ。人の死にたとえていましたが、「第三舞台」もそういった存在でありたいということですよね。

昼間、「日本の問題」という4劇団によるお芝居を見たばかりだったので、支配を受ける惑星は、日本人個人でもあり、日本という国自体にも見えました。

さようなら。ありがとう。
「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)

「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)

劇団6番シード

シアターKASSAI(東京都)

2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★

レトロなムードがよかったです
最初から最後までほとんど笑いの無い、ド・シリアスなお芝居。
却って新鮮でした。
昭和のムードと、男と女。昔の少女漫画(森川久美あたり)を見ている気分で堪能しました。

私には、クサい台詞を聞くと自分が恥ずかしくなってお尻がムズムズしたり、照れ隠しにヘケモラホニョニョロとか意味不明の呪文を心の中でつぶやいたりするところがあるのですが、こちらのお芝居では役者の皆さんがハマッていたので、そういうこともありませんでした。
とにかく、役者の皆さんが達者だった。それに尽きます。

ネタバレBOX

ただ、後半、あまりに銃撃が続き、バンバン人が撃たれていくのには焦りました。

トーキー役の女の子が可愛かったです。
あと、社長役の妹尾伸一さんと刑事役の土屋兼久さんが、キャスト紹介の写真と全然違うので、やっぱり役者ってすごいなと思った次第です。
鈴木の行方

鈴木の行方

タテヨコ企画

駅前劇場(東京都)

2012/06/06 (水) ~ 2012/06/12 (火)公演終了

満足度★★★★

面白かったです
事前にここのクチコミを読んで、ある程度わかりにくい話なんだろうと心構えができていたので、面白く見ることができました。

私も実体験で、FBを通じて四半世紀ぶりにつながった友人たちと小学校時代の思い出話をしてあまりの記憶のあいまいさに驚くことがありました。
例えば、私は自分を富小(学校)出身だと知っているのですが、ある友人が「門小だったよね」と何度も言うので、一瞬、そうだっけ?とか思いました。その上、その友人と同じ小学校で遊んでる記憶まで浮かんだりして。

このお芝居の、曖昧さ奇妙さはそのまんま、ひとの記憶の不確かさを現わしているように思えました。

主人公の男が惑い過ぎているのは、四十という年齢以上に作家という性質にある気もします。

あと、犬、どう見ても犬じゃないけれど、かなり犬らしかったです。

ネタバレBOX

ひろみっちゃんは、死んじゃったのですか?



最前列に座ったので、ある場面で、ピンポン玉がかなり激しくぶつかってきて、痛かったです。
「イデッ!」と小学生みたいな声が出ました。
そういう咄嗟の時に「イタッ」と可愛く言える大人になりたいものです。
バンザイ

バンザイ

劇26.25団

駅前劇場(東京都)

2011/12/23 (金) ~ 2011/12/28 (水)公演終了

満足度★★★★

ニッポン バンザイ
TPPや原発の影響を受けた日本の食問題というシビアなテーマを絶妙な笑いで見せてくれました。
「バンザイ」というタイトルは「ニッポン、バンザイ!」なんでしょうね。
日本は負けないよ!という元気なメッセージをもらいました。

セットがよくできていました。店の外の路地までが丸見えなところ。
中で芝居している人の向こうで、外の人がちゃんと芝居しているのも見えました。

楽しかったです。ありがとうございました。

見終わった後は、たこ焼き食べたくなりました。

ネタバレBOX

霊感少女の桜(岸本鮎佳さん)が最高でした。
あの場面、大笑いでした。

泉美役の梨木智香さんの英語の発音が本格的でした。
畳アレルギー(ってあるんですね)男のロブが英語で何を叫んでいたががわかったら、もっと楽しめたのですが、ヒアリングは昔から弱かった私です。

green flowers vol.11 かっぽれ!

green flowers vol.11 かっぽれ!

green flowers

テアトルBONBON(東京都)

2011/11/25 (金) ~ 2011/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ほっこり
みんなが良い人で、心が温かくなる話。
まさに落語の人情話をお芝居で見せていただきました。

全体的に「うわープロだ」と呻らされる演技や演出、堪能しました。
お芝居の中で語られた『柳田格之進』、すばらしく良かったです。
落語、聞きに行きたいという気持ちになりました。
ありがとうございました。

ネタバレBOX

吉太役の人、本当に噺家さんのようでした。
鈴木役の人のかっぽれ、足の親指がピンと立っていて決まっていました。
なつみさん役、失礼な言い方ですが、ただ一人すごく素人っぽく感じました。
それが、落語から距離を置いている「普通のOL役だから」だとすると、やられた!って感じです。笑顔がまぶしくてかわいいです。
せん吉役の人、劇中渋くてカッコよかったんですが、帰りに受付のあたりで知り合いと立ち話、「すんげー疲れた」とか言ってる姿は、できれば見たくなかったです(苦笑)

とても素敵なパンフレットでしたが、どの役が誰というのがわからないので、役者名と役名を併記していただけると、次回の参考になります。


日記的余談。
私の周り、ご年配のお知り合い同士がたくさん座られていて、開演前に剥いたミカンが回っていたのが笑えましたが、帰り道、八百屋さんの店頭(というか路上)に、ひと山100円のミカンが売られていて、これか!と思った次第です。
六月大歌舞伎

六月大歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2012/06/05 (火) ~ 2012/06/29 (金)公演終了

満足度★★★★

お祭り
予想通り、中車の「小栗栖の長兵衛」は無難によかったです。
新歌舞伎だし、ず​っと酔っぱらっているから多小セリフがおかしくなってもわからないし(笑)
​時折目をむく表情はなかなか歌舞伎役者っぽかったです。

猿翁の口上はテレビでも見ていたけれどやはり衝撃的でした。
千秋楽まで、お元気で勤められますようにと心から思いました。
言葉は不自由でしたが、左右を睨むときのオーラは流石にすごかったです。

秀太郎さんの口上、先代の思い出話をして、中車にこれ​から精進してくださいと厳しい一言、梨園代表としての役割担って​きた感じ。良かったです。

一方、澤瀉屋一門のみなさんの口上があっさりしすぎていたのは、​やっぱりなという感じ。中村屋の勘九郎襲名の時に比べると、差があるなあ。

亀、じゃなくって新猿之助の「義経千本桜」は、初役じゃないし安心して見られました。なにより、ちゃんと子狐に見えたのが良かった。
相変わらず​上手いなあと思ったけれど、今ひとつ華を感じないんですが(汗)、こ​れは好みの問題かもしれません。

話題の公演、観られてよかったのですが、いつもの歌舞伎と比べてそんなに素晴らしいかというと、先月までの方が芝居としては良い。終演も2時35分とえらく短いし。

あ、秀太郎さんの静御前が見られたのは嬉しかったです。滅多にみられない。

法王庁の避妊法【全公演終演致しました!ありがとうございました!!】

法王庁の避妊法【全公演終演致しました!ありがとうございました!!】

ファルスシアター

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/12/01 (木) ~ 2011/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★

あたたかい
まず、受付でホッカイロをいただいてその気づかいにあたたかくなりました。
ありがとうございます。

お芝居の中身も、あたたかかったです。
全てにおいて「真面目な人たちが一生懸命」な様子に、ドライアイ気味の私もウルッときました。
女性たちが、みんな健気でよかった。

ネタバレBOX

唯ひとり、真面目とか健気とかと遠いところにいた高見先生、ワタシなぜか悪い人だと思って見ていました。
荻野先生が月経と排卵の周期に気付いて興奮して助手と一緒に確認し合っているあの場面、ドアの向こうで聞き耳を立てている高見先生が「論文を盗むんじゃないか?!」とドキドキしました。すみません。
外科と産婦人科は違うしついてる教授もいるのにそんなことはあり得ない、といわれたらその通りなんですがね、でもなんかわざとらしいパフォーマンスとかが悪人っぽかったんで、妄想しちゃったんですよ~(汗)

結果的に、みんないい人でよかった。
高見先生がフェミニスト看護婦とくっつくというのは解せないけれど、ほっこりした良いお話でした。

全然関係ないけれど、最近は「できちゃった婚」じゃなくって、「さずかり婚」って言うらしいですね。
常夏の星

常夏の星

とくお組

駅前劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/08/30 (木)公演終了

満足度★★★★

面白かった
潜水艦に車が突っ込むとか、潜水艦から海底都市にチューブがつながってるとか、ありえないんだけれど「面白いからよし」です。
みなさんおっしゃってますが、セットすごいですね。あれがチャチかったら、ひょっとしたらそんなに楽しめなかったかしれません。嘘っぽくて。
嘘でも楽しいドラ○○○みたいでした。
加藤啓さんの先生と地底人がアヤシくてよかったです。

ネタバレBOX

10年前には放射能汚染ネタはなかったんでしょうね。
「脱原発!」「クリーンエネルギー万歳」といいながら、
「お前ら乗ってきたの原子力潜水艦じゃないかー!」
ってとこ、個人的に大受けでした。

こどもの一生

こどもの一生

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2012/11/04 (日) ~ 2012/11/25 (日)公演終了

満足度★★★★

超一級のB級ホラー
初演は観ていないのですが、原作を知っていたので、どちらかというと役者さんを見に行くのが目的だったのですが、ストーリーを知っていても「山田のおじさん」が出て来た時は、マジ怖かったです。

中越典子さんのツインテールが可愛らしすぎ。玉置玲央さんのジャンプが美しすぎ(笑)
映像の使い方が面白く、真んよりやや後ろから見たほうがいいかなと思いました。

ネタバレBOX

「山田のおじさん」って本当は何だったのという、最後のオチ(?)がもう少しインパクトあるとよかった。スタイリッシュなポージングでうまくごまかされちゃった感。
役者さんたちみんなかっこよかった。

笹本玲奈さんはミュージカルの正統派女優のイメージが強かったのですが、コメディエンヌとしてもやっていけそうですね。あの歌いっぷり……(笑)
やわらかいヒビ【ご来場ありがとうございました!!】

やわらかいヒビ【ご来場ありがとうございました!!】

カムヰヤッセン

シアタートラム(東京都)

2013/01/17 (木) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★

「今」の証明
終わったからネタばれでもいいですよね。
数学的帰納法の1の証明を人生にあてはめて、「僕たちは今を証明しないで先のことを考える。保険にも入るし、ローンも組む」というあたりの会話がよかったです。私自身の「今の証明」には何があるかと、帰り道みち考えさせられました。
こういったお芝居を見に行くことも、今の証明ですね。

ただし、泣かされはしませんでした。誰にも感情移入できず(笑)
どっちかというとロジックな芝居だと思いました。

大江戸鍋祭

大江戸鍋祭

る・ひまわり

明治座(東京都)

2011/12/23 (金) ~ 2011/12/26 (月)公演終了

満足度★★★★

ファンのための舞台
笑いました。
三上真史くんの座長。村井良大くんとのやり取りも、いつもながらのファンサービス満載。
東宝エリザベートのルドルフ役が発表されたばかりの平方元基くんが、フツーにお笑いをやってくれているのも嬉しい。

歌舞伎で言うと俳優祭のような感じ。
ファンならたまらないけれど、ファンじゃなかったら学芸会レベルのお芝居です。で、会場は当然ファンの集まりだから、盛り上がっていました。

戦国鍋TVって、戦国時代の歴史知識をいつの間にか教えてくれる貴重な番組でしたよね。
今回の大江戸鍋でも、浅野内匠頭が勅使饗応役を任じられたのは「初めてではなくって実は二回目」だとか、どうでもいいようなことをしつこく話題にしていて、脚本家のこだわりを感じました。

第二部の歌謡ショーは、個人的に犬好きなので、「元禄生態 生類アワレンジャー」のワンワンラブがよかったです。

それにしても、いつもながらどの曲もどこかで聞いたことあるものばかり、あれパクリとは言われないのか不思議です。

A席チケットのCD&生写真引き換えは結構時間がかかるので、劇場には早めに行く方が良いですよ。終わってからも交換してくれますが、昼の部だと夜の人がもう並んでいたりします。待ち時間、列に並んでから15分くらいは覚悟した方が良いです。

WARRIOR~唄い続ける侍ロマン

WARRIOR~唄い続ける侍ロマン

TEAM NACS

赤坂ACTシアター(東京都)

2012/05/30 (水) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★

うぉりゃー
まさにアリナシ超越の時代劇、ド派手でカッコよかったです。

ただ私、今回が初TEAM NACS で、散々前評判を聞いての参加だったため、
期待が大きくなりすぎていて、話的には若干の肩すかし感あり。
いえ、いろいろコネタは面白かったんですが、まさにコネタって感じで(笑)
全体的には小劇場でよくみる、史実を織り込んだフィクション時代劇。
あからさまな嘘の中に史実(エピソード)の折り込み方が上手かったです。

TEAM NACSの5人のキャラがそれぞれ立っていて、ストーリーありきの芝居ではなく、役者(スター)ありきの芝居という点で、宝塚に通じるものを感じました。

あと、映像の使い方も良かったです。

ネタバレBOX

「あからさまな嘘」のひとつが、徳川家康が実は桶狭間の戦いで戦死していて、たまたまそっくりな絵師池田又兵衛(だったっけ?)が信長の命令で入れ替わり、戦国の習いに巻き込まれながら、戦の無い世の中を目指すというところ。
普通の「命を惜しむ男」が「侍」になっていく様が、よく描かれていたと思います。安田さんの熱演もよかった。


ちなみに、「WARRIOR」って「うぉりゃー」って掛け声だったんですね(笑)

カーテンコール、大千秋楽だったからか延々と続き、会場盛り上がってるし、最後はハートや花も降ってくるしで、お祭りの最後の最後に飛び込んじゃったみたいで、楽しかったのですが、前からのファンだったらもっと楽しめただろうなという残念な気持ちも少し。

信長様の戸次さん、今回初見でしたが、ファンになりました。
モノマネ58弾、他にどんなのやったのか気になります。
ワンダフル・ワールド

ワンダフル・ワールド

劇団フライングステージ

駅前劇場(東京都)

2012/07/04 (水) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★★

家族
お母さん役とおばあちゃん役の人がよかったです。
離れて暮らしている母親に電話しようと思いました。

色々なことは「無かったこと」にできないけれど、その上で繋がっているのが家族だと思いました。

ネタバレBOX

はっきり言うと、主人公の修一にはイライラしました。
セクシャルマイノリティなのは別にかまわないとして、「実家を継ぐという約束で大学に行かせてもらった」くせに、勝手に違う学校に行っている・・・・・・信じられません。学費は親に出させているんでしょ。私が親ならその学校を辞めさせるか、少なくとも金返せと言います。即金で耳そろえて返せ。
ゲイをカミングアウトしたら他は何でも許されるという風な生き方(に見えた)が許せない。

ちゃんと働いてないってのも、家族をないがしろにしながらもボランティア活動にはせっせといそしむあたりにも、いろいろモヤモヤした気持ちになりました。
だから、お母さんが(独特の方言で)怒鳴ってくれたときには、溜飲が下がりました。

最後、(舞台に姿は見えませんが)一升瓶を2本持ってきたお父さんの姿に泣けました。
それに対しての修一の演技が、またなんとなく腹立ちました。
あそこは、もっとグッとつまって目を赤くするくらい感極まってほしいですね。
「息子? 息子って言ったのか」「仕方ない、紹介してやるか」って台詞が、照れ隠しだとしても上から目線で、結局お前の勝ちかよ!という気持ちになりました。
たぶん、そういう感想私だけですね(笑)
アリスのいる部屋

アリスのいる部屋

メガバックスコレクション

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/07/07 (土) ~ 2012/07/15 (日)公演終了

満足度★★★★

考えすぎてしまいました
前回の公演でも思いましたが、舞台セットがすばらしいですね。
劇場に入るなり驚き、期待が高まりました。

役者のみなさんもお上手で、雰囲気があって、個人的には清水玲子の漫画を見ているような気持ちになりました。

ストーリーも序盤淡々と進む中にいろいろな謎が現れ「これからどうなるの?」と、ぐいぐい引き込まれて行きました。

ただ、私的に脳内妄想が大きくなりすぎたのと、細かな伏線をすべて回収できなかったのとで、観劇後はやや消化不良な気がしました。

ネタバレBOXは本当にネタバレしていますので、これから見る人は絶対見ないでください。

ネタバレBOX

8冊の本が自体を明らかにするという趣向は、とても面白かったです。
その本の文体が、例えば1章と4章でずいぶん違っているのも、私的には大きな「謎」でした。
また、神父が見えないアリス?に向かって自分の推理を叫ぶ場面は、やや唐突過ぎて、その前の落ち着きすぎた行動と相まって「こいつ、何か知ってるな」とか、妄想していました(笑)
そのうえで、あの正体(連続少女暴行犯)というのも、違和感がありました。
この辺は全て私の頭が勝手にミスリードしていたためで、劇団に非は全くありません。すみません。

(その神父さんの殺されるシーン熱演でしたね。顔が苦しそうに真っ赤になっていましたので、本当に首を絞めているんじゃないかと心配になりました。)

そして、「私生まれたい」という8章のアリスの叫びには、「生まれてきたから写真があるんじゃないの?」と単純に疑問に思い、穿って考えて「生まれないかもしれないアリス」が自分が生まれるために、7人を集めたのだとしたら、小さなことが細々とつじつま合わない気がしました。

システィーナがアリスであの家に残ったら、オーランドで薬を飲んでいるシスティーナを助けに行く話は、どうなるの?

いちいち細かい伏線を全部回収しようとしたために、消化不良になった感じです。

それでも、途中までのストーリーや雰囲気はとても楽しませていただきました。ありがとうございます。

もう一度見たら、すっきりするのかもしれませんね。

終盤、この世界はアリスの夢の中だという話には、まさかの夢オチか?!とガッカリさせられたのですが、実際は違うんですよね??
パラレルワールド?

入江雅人グレート一人芝居『MY GREATEST HITS 2』

入江雅人グレート一人芝居『MY GREATEST HITS 2』

キューブ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2013/04/05 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★

良かった!
個人的に好きです。楽しかったです

入江雅人史上最も登場人物が多いSF超大作「東京大パニックメガネ」
大河内のキャラがきわだっていました。
場面が目まぐるしく変わるのですが、不思議と「今誰」なのか分かりました。
ときどきビシッと弾丸のように撃ち込まれるギャグを聞き逃さないように必死でした(笑)

入江雅人史上最も田舎を舞台にした人生ドラマ「爆走遊戯」
不覚にも泣かされました。50歳の入江さんが小学3年生の初恋まで熱演。
「おなご先生」が見えるようでした。小林麻美似(笑)

私自身も、大昔に「野獣シリーズ3本立て」+「蘇る金狼」を観に吉祥寺のオールナイトに駆け付けた優作ファンなので、入江さん演じる小学生の(延いては入江さん自身の)優作愛をキョーレツに感じました。

夜から強風が来るという情報だったので、入場時には終わりの時間を気にしていたのですが、始まってしまったら2時間半近くがあっという間でした。

ネタバレBOX

大河内の「ウォーター」とか、分校の「燃やすことないだろ」「信長かっ」とか、本当に一瞬のギャグなのですが、サイコーにおかしかったです。

「火につよいアイツ シリーズ」は、あまり面白くありませんでした。すみません。
平成25年12月歌舞伎公演「主税と右衛門七」「弥作の鎌腹」「忠臣蔵形容画合」

平成25年12月歌舞伎公演「主税と右衛門七」「弥作の鎌腹」「忠臣蔵形容画合」

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2013/12/03 (火) ~ 2013/12/26 (木)公演終了

満足度★★★★

ゴーヤ
年末になって、ここに歌舞伎関係の感想をまったく書き留めていなかったことに気付いた。歌舞伎納めはこの作品だった。
個人的には、11月12月の歌舞伎座の忠臣蔵より面白いと思った。仮名手本はもうお腹いっぱいだから。
本編を知った上で「忠臣蔵形容画合(ちゅうしんぐらすがたのえあわせ)」を見ると可笑しさが増す。

最近白塗りがよく似合うおっとり美人さんになった米吉の「婆や」のアクセントが「ゴーヤ」と同じだったのは、あれが正しいのかどうか、通の人に尋ねたい。

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