深呼吸する惑星 公演情報 サードステージ「深呼吸する惑星」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    見なかった間が悔やまれる
    やっぱりメジャーになった劇団は違うなと思った。
    芝居自体は、最近観ている小劇場と、そんなに大きく違ったことはしていない。(最近観ている方が第三舞台や他の先達の真似なのかもしれないけれど)むしろ、芝居の内容は、古くさい印象すら与える。
    しかし、多くの小劇団が客を呼ぶのに汲々としているのに比べて、紀伊國屋ホールは満員御礼、カーテンコールは鳴りやまない。
    三回のカーテンコールの後、大高洋夫が出て来て「明日もあるから、もう帰ってください」というのに、まだ呼び出す。
    みんなが「第三舞台のサヨナラ」というイベントを楽しんでいた。

    私が初めて第三舞台を見たのは、およそ四半世紀前の「朝日のような夕日をつれて」で、まさにここ紀伊國屋ホールだった。ホールは、あの時とちっとも変っていないのに、舞台の上の人たちは、私と同じだけ、ちゃんと年を取っている。
    実は、あれっきり観ていなかった。
    ちゃんと追いかけて観ていれば、このイベントをもっと楽しめたのにな。
    残念。

    ネタバレBOX

    筧利夫と大高洋夫のダンスや、長野里見の着ぐるみなど、昔を知っているからこそ、会場はおお受け。
    お芝居ももちろんそれなりに面白いんだけれど、8400円(+プレミア)というチケット代は安くはない。
    今時の人代表で入った高橋一生は、やっぱりちょっと浮いている。
    (しかたないよね、他のメンバーの80年代オーラが強すぎるんだよね。ところで、あの常に笑いながらしゃべっているのは演出ですか?)

    それでも、観る価値はありました。
    偶然でも、この劇団の最初と最後に立ち会えたというのはラッキーだと思います。

    テーマは、意外にも良く伝わりました。
    鴻上尚史さんの大学ノートに書きなぐったような(修正テープでの書き直しあり)「ごあいさつ」があって、上演前に読めたので良かったです。
    これ、本当にコピーですよね。直筆のコピー、却って貴重な感じです。

    「祖国なき独立戦争は始まる」
    あの言葉の対となる答が、この筧利夫さんですね。

    直接会えなくても、思い出して会話できるというのは、完全な喪失ではないということ。人の死にたとえていましたが、「第三舞台」もそういった存在でありたいということですよね。

    昼間、「日本の問題」という4劇団によるお芝居を見たばかりだったので、支配を受ける惑星は、日本人個人でもあり、日本という国自体にも見えました。

    さようなら。ありがとう。

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    2011/11/29 11:09

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