あたしのあしたの向こう側 公演情報 あたしのあしたの向こう側」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-19件 / 19件中
  • 満足度★★★★★

    きちんと起承転結の構造をふまえた上に世相批判もあり、キャラクター造形も良くできた傑作
    「もしもあの時…」が積み重なった挙げ句に生じたまさかの事態。
    全体的にはコメディタッチながら後半には感動要素もちらほら、また、観客には現実にはおそらく起こり得ないであろう状況と油断させておいて現実世界へ警鐘を鳴らすのもインパクトがあり見事。
    SFファンでなければちょっとややこしいかもしれないパラレルワールドについても、劇中人物が劇中人物に対して例を交えて平易に説明したり誤った例を挙げてそれを訂正したりすることにより説明台詞臭を感じさせないのも妙案。
    ラストに関してはあのハッピーエンドも良いが、「4号」が「岸壁の母」よろしくずっと待ち続けるのも強い批判性を表現できたのではないか?とも思う。

    ネタバレBOX

    あと、自意識が高くずっと「私を誰だと思ってるの?」と言い続けていた「9号」が終盤で「“私たち”を誰だと思ってるの?」と言うところ、好きだなぁ。
    なお、1人の人物が“増殖する”ことに劇団第三反抗期(劇団Peek-a-Booの前身)「うわっ!増えちゃった」(1999年11月)や最近復活(?)した六つ子のマンガ/アニメなどを想起。
  • 満足度★★★★★

    代わらない者
    1対多、男と女の関係が見事!はたと思ったのですが、違う選択なら、違う男性を選ぶという事も有り得る、と思いもするのですが・・・どうだろ?まぁそれじゃ面白みが足りなくなっちゃうかな?どんなにいろんな岐路があっても変わらないこともあるってことでしょうか?それもいいかも!なんにしろ脚本の発想力、出演者の力量、空間のバランスの良使い方、あれもこれも見応えありでした!

  • 満足度★★★★

    異次元からようこそ!
    自分のようで自分じゃないそんな分身は異次元からやってきたのですね!
    できれば、私も体験してみたいそんな気持ちになりました。
    大胆なテーマのの中のきめ細かさはトツゲキらしいですね。
    興味深かったです。

    ネタバレBOX

    お決まりパターンの横森さんのラスト前のシーンは大ウケでした!
  • 満足度★★★★

    スパゲティを頼む人はとりあえず連れてきた。
    劇団さんとは関係ないけど 日暮里遠いー。
    新宿より上は池袋まで よほどお気に入り劇団以外私はいかないのですが
    トツゲキ倶楽部さんとなると話は別。


    前田綾香さん さすが安定の演技とその存在感。 
    佐竹リサさん あの強烈キャラを はっちゃけ 見事に演じ切ったー。
    謎の女は 前作『出来るオンナ教授』とのギャップがあって あの役は田中ひとみさんで良かった。
    役者さん全員が活きてた☆


    細かいところもホント作り込まれているし、ひきつけるところも外さない、スゴイなって今回も思いました。
    ただちょっとドッペルケンガー?の人数 本人含め9人とは多い気がしました。
    横に広げすぎて その分深みがなくなったイメージはあるように思います。
    あと写真と印象が違うので ドッペルゲンガーの役者さんが誰が誰か意外とわからなくて 
    番号を控えとけばよかったと後悔☆


    私もそうですが いつも厳しい意見を書かれてる常連さんの 評価が高いですよね。
    良い劇団だと思います。これからも 応援しています♪
     

  • 満足度★★★★★

    無題1667(15-356)
    14:00の回(小雨/曇)、千秋楽。

    13:00受付、13:30開場。初日に続いて2回目、最前列にミニ椅子、4列目に座ります。連日盛況だからでしょうか当パンがカラーから白黒になっていました。

    13:58前説(携帯のエピソードが膨らんでいました)、14:03開演~15:51終演。

    佐竹さんの切れっぷり、高橋さんの揺らぎ、前田さんの嘆きと希望、その間を埋め尽くす6名。9名の「私」の個性がより際立ってみえるようになりました。

    終盤、女5(前田さん)が女1(高橋さん)の背中をそっと押すシーンにこちらもホロリ。1回目、冒頭のシーン、そのときは「???」でしたが今日はわかります。ただ、横森さんの「佇み」にも何か深~い意味があるのかもしれないと、じっと見続けるも解読できず(笑)。

    これだけことあるごとに「パラレる(造語=分岐する)」と多次元世界も過密化がどんどん進むのでしょう。そのときは同じ世界に何人か「同居する」というお話がいいかも。

  • 満足度★★★★★

    構成の良さ
     前説がしゃべり終わって板に着くと開演というちょっと変わった始まり方だが、ここで彼は徐に眼鏡を掛けるとパラレルワールドについての解説記事を読みだす。このコンセプトが分かっていないと話が見えないからである。

    ネタバレBOX


     さて、こうして始まった舞台には大して恰好良くもないのに矢鱈にモテル男が登場して驚かされるのだが、この男の前に現れる女は、主人公の女が、人生の途上で迷ったりした時に現れたパラレルワールドに存在する彼女自身なので、この男が格別モテていた訳ではなかったが、運命的な出会いではある。
     実は、こんな混乱が生じた原因は、次元管理をしているセクションのミスによるものだった。偶々、オリジナルの女1以外の8人が、この時空に同時に存在してしまった訳である。興味深いのは、パラレルワールドの性質である時空の歪みを利用して、現在の我々の政治的選択の結果をも挿話に織り込んでいる点だ。これが本質を突いていて観客に自分の選択の意味する所を考えさせるいい契機になっている。無論、この挿話が演じられる前には、恋、仕事、将来の選択など、日常誰もが悩む選択の契機が語られており、その中でさりげなく挿入されているので、このエピソードがショッキングな内容であるにも関わらず決して突出した印象を与えない。更に近い将来間違いなく我らを襲うであろうこの事態の深刻さを踏まえた上でハッピーエンドで終わらせている点、行方不明の彼が、戻ってくれた可能性を示唆した点も評価したい。何故なら、戦争のトラウマを抱えた人々が、我らの傍らにも暮らしているのが我らの現在だからである。

  • 満足度★★

    登場人物を絞ったほうがいい。
    話がとっ散らかるから登場人物は絞ったほうがいい。
    装置や照明なども含めて演出上の効果を上げる工夫がほしいところ。
    お話を追うだけじゃもったいないし話だけでもっていくには長すぎる。

  • 満足度★★★★★

    間髪を容れず
    のコンマ数秒の掛け合い…そうそうこれが観たかったんだ。でもステージので端々で同時進行してるから絶対見逃してる聞き逃してると思う、悔しい。数週間後に選択と決断がある自分にはジャストタイムで身につまされるとても良いお芝居でした、ありがとう。

  • 満足度★★★★

    “する”も選択、“しない”も選択
    文字通り“パラレルで コミカルで ミラクル”。

    少女コミック(?)にありそうな物語で面白かった。

    “佐竹リサ”さんに笑った。容姿とのギャップがイイ!

    “前田綾香”さんに泣かされた。オーラが輝く!

  • 満足度★★★★★

    あたしのあしたは?
    久々にお芝居を見て心が震えました。あの時、違う選択をしたあたしにどんな風に出会うのかしらと思っていたのでしたが、まあ!あんなにわらわらと(笑)。お芝居でしかできない表現ですね。見ている方も想像力をフル稼働しないと。私なら絶対選択しないはずの道だけど、もしかしたらどこか違う世界でそっちを選んだ私が悲しいめにあったりしてないかしら?私が選べなかった道を選んで私がうらやましがるような暮らしをしている私がいるのかしら?いろいろ考えて切ない気持ちで帰りました。パラレルな世界にいるかもしれないほかの沢山の私に恥じないように生きて行こうと思うのでした。

    ネタバレBOX

    あたしのところに現れた何人ものあたし。あたし1からあたし9まで。背格好や髪型で、似ていると言えなくもないあたしから、もうまるで別人(当然別人ですが)のあたしまで。双子です、三つ子ですと言うからにはきっと同じ顔しているのだろうと思おうとしてもちょっと無理かも(笑)。そこは想像力で補って、これぞお芝居の持つ力。あたしが9人も現れたのには理由があった訳で、それを解決できたあたしたちはそれぞれの世界に帰って行きました。私もパラレルな世界の別の私にあってみたい気がします。
  • 満足度★★★★★

    とても良かった。
    即決することがいいわけでもなく、慎重になりすぎることがいいわけでもなく、かといっても、毎日何かを選択し続けなければいけない。「(今は)決めない」という選択すらある中で。

  • 満足度★★★★★

    選択肢
    期待して観に行きましたが、やはり良かった。脚本、演出、役者陣とどれも高次元で、また相変わらずメッセージ性のある舞台で楽しめました。
    以下、公演中なのでネタバレで。

    ネタバレBOX

    パラレルワールドから来てしまった同人物の9人を中心に周りの人を巻き込みながら起こす騒動をコメディタッチで描いた舞台。オープニングシーンが、後からつながるのは大変面白い。この9人が様々な選択から派生した同人物であるところがキーだが、それぞれの生き方には正解も不正解も無い。それぞれが、それぞれの世界で生きている。「あたしは、アタシに、負けない」とは実に良いフレーズだと改めて感じた。最後に、この世界のあたしが、前に一歩踏み出す所も前向きで良い。(記憶を消されるので、ひょっとしたら、また別の世界なのかもしれないが。)

    役者さんは、お馴染みの方が多く、今回も魅せられました。特にシンクロする台詞も多いのですが、実に見事にシンクロしており、本舞台の完成度の高さを感じました。

    基本的には、大変満足な作品だったのですが、個人的に少し気になったのは、あの法案のくだり。あの見せ方は分かりますが、少し一方的に感じてしまいました。他のifもあるのではとも感じましたので。



  • 満足度★★★★★

    違うけどみんな同じ
    あんなに舞台上に演者がいるのに、誰ひとりとして『あたし』を止めていない。
    シンクロするときと、違いを見せるときのメリハリが気持ちいい笑いをくれる。

    初めましてのSUMIO氏のスイッチの切り替えは見応えがあった。

    今後も期待しています。

    ネタバレBOX

    帰りの道で、パラレルワールドについて話ながら歩いている人たちがいた。
    SFに馴染みがないと、パラレルワールドは理解しにくいのかな?と思った。
  • 満足度★★★★★

    最高!
    トツゲキ倶楽部さんは本当に凄いと思います。
    警官のお2人の掛け合いも最高。もちろん女性たちは素晴らしい。
    佐竹リサさんの両手を広げたキメのポーズ、忘れられません。

  • 満足度★★★★★

    期待以上
    とにかく笑えて、そして最後はジンときた。どの道を選んでも、そこでがんばるしかないって、後悔してる場合じゃないって思わせてくれた。ありがとう!

  • 満足度★★★★★

    夢にまで見た(本当に見たw)
    念願の観劇。フライヤーのデザインに「ナルホド!!」と、
    思わず膝を打ちました。(古い言い回しだね) 
    何度観ても、それぞれのキャラの目線でまったく違って作品が見えてくるから
    こういうドタバタは大好物。チケット複数予約していて正解だった。
    今回も笑って、泣いて、う~ん。。。と考えさせられた作品。
    後悔先に立たずとは言うけど、でも、やっぱ後悔しちゃうのが
    人間なんだよなぁ。。。

    ネタバレBOX

    前半、SF用語のパラレルやドッペルゲンガー、
    さらに状況の説明的なセリフがが多くてちょっと。。。って思った。

    SFをよく知らない観客には必要不可欠仕方ないかもしれないが、
    説明抜きでストーリーを進めるのも有りだったのでは?

    もっとも後半から9番さんの登場でストーリーが一気に加速したのには、
    「やっぱ9番(を演じた佐竹リサさん)ズルイ!!」(イイ意味で)と思うと同時に
    作り手側の策にまんまとはまってしまったんだろうなと、
    ちょっと悔しも感じた。
  • 満足度★★★★★

    困るなぁ・・・
    何度でも観たくなるでしょ?
    どうしてくれるんですか?

    ま、また観に行きますけど!

    後悔したくないし!!

    今の自分を大切にするし!!!


    しかしトツゲキさん、公演中はもちろんですが
    後からグイグイ来るわー。
    仕事しててパソコン打ってる最中に浮かんで来るわー
    ニヤニヤしたり泣きそうになるわ。

    ほんと、困るなぁ・・・。

  • 満足度★★★★★

    無題1660(15-349)
    19:30の回(雨)。

    18:30受付(整理券あり)、18:55番号順に並び、19:00開場。白いテーブルと椅子、奥に幅広の階段、シンプルな舞台。

    「笑うゼットン(2013/10@王子)」から4作目、その時印象に残った前田さんの出演作を観るようになったのがきっかけでした。

    お馴染みの皆さんに加え、吉留さんは「荒川、神キラーチューン(2014/5@サンモール)」「ダキニ城の虜(2014/12@エコー)」、田久保さんは「こいぶみ(2014/10@早稲田)」「音速アキレス(2015/8@BASE THEATER)」など。

    19:29前説(105分)、19:34開演~21:21終演。

    お話は「説明」の通りで、展開と収束の切替がとてもシャープで、女優陣の個性的でありながらひとつに重なる様子は観ていて華を感じます。

    科学的な解説が実は人生の節目を語っているような錯覚を覚え、来し方を思えば胸の内にはいくばくかの悔いが残っている「あのとき...」。

    総勢18名が所狭しと押し合いへし合い、最後に見えるのは「これからどう選択するか」。

  • 満足度★★★★★

    パラレルワールドが…
    人は色々な選択や判断をして生きている。それが間違った選択だとしても過去は変えられない。SFの世界ではない…いや芝居なのだからやり直しは出来る。そんな別次元の自分が目の前に現れる。
    これから起こる不思議体験は…。

    ネタバレBOX

    交番内の一場面...舞台セットはその後ろにピラミットのような階段。
    交番勤務の警察官が「パラレル宇宙論」という雑誌を読んでいるところから物語は始まる。

    時空管理をする組織(局)の誤作動により、パラレルワールドが出現する。その結果、現在の私も含めて9人(同じ名前のため女1~9という番号で識別)の自分が現れる。私以外の自分の存在が理解できないという不思議感覚。そこで起こるコミカル騒動は、笑いが渦巻くにも関わらず哀切を感じてしまう。選択が違った結果、ベクトルが拡散し勝手な会話(思い出話)で収拾できないかと思われたが、あることをキッカケに収斂していく。過去に選択した結果が今の私...しかし、今の私はやりたいことが分らない(明確にできない)。恋人と思っている人との関係も進展しない。もどかしく思う過去の自分たちが今の私を叱咤激励する。

    女優9人が同一人物であるにも関わらず、個性豊かに”私”もしくは”自分”を演じる。特に女5(前田綾香サン)の存在感、女9(佐竹リサ サン)のコメディアンのようなストーリーテラー役は秀逸。まさにシャレではないが、5(ゴ)・9(ク)=極上の輝きである。そして、この女優陣を始め、取り巻く登場人物の生き活きとした演技力がこの公演の魅力だと思う。

    気になるところは、時事...政治ネタが少し強引のようで白けてしまいそう。例えば「地域紛争の後方支援に行ったきり帰ってこない」とか、もうワンフレーズくらいのほうがインパクトがあり、印象にも残るのではないか。
    最後、女5が着ている「青幕」のような服が悲しい...余韻のある見事なラストシンーンであった。

    次回公演も楽しみにしております。

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