満足度★★★★★
胸に沁みたり突き刺さったりする台詞
水俣病をテーマにしているということで「重いのでは?」という予感があったが、抱いていた懸念としてはハズれ(なんと笑える部分も少なからずある)、込められたメッセージや得た感動が「重い」…いや、「重量級」と言った方が的確か。沢山の台詞が胸に沁み、いくつかの台詞は胸に突き刺さる。
なお、16日にB列5番で再見。
前半と後半のコントラスト
が際立つ構成でした。こういう構成好きです。個人的には前半の、ドキュメンタリー要素や取材などに基づく土台の上で凝結していく会話劇が好みでした。その中でも「猫」などのセンチメンタルなドラマ部分がふわっと降り注ぐようで。
MUでも出演してもらった浅倉洋介くんも、ベテラン勢のなかで若手で誠意と人間味があるポジションを飄々と築いてるのが◎。また、夏にお世話になるのでテンション上がります(笑)
(相対評価を避けるため、どの公演にも★をつけていません)
難しい
客演のベテラン勢の力量が素晴らしく
会話劇としても魅力的で
拝見するうちにグイグイ引き込まれた1幕。
丹念に取材し真摯に対峙して作り上げたのだろうが
それでもやはり難しい・・・
そう感じてしまった2幕。
1幕の緊迫した空気が面白かったので
あの後フィクションを交えてでも
続く話を作って欲しかったというのが個人的な感想。
しかし半端にフィクションに走れない
走りたくないという作家の想いには共感する。
そんなトコロこそ
自分がこの作家をスキなところだし。
満足度★★
危惧していた通りの感想に・・・
ホンの出来、役者さんの演技など、全てにおいて素晴らしい作品に仕上がっていたんですが・・・
「水俣病」を題材にした作品と知ったとき、観る側の年代によって、捉え方が全く異なるんだろうな・・・と危惧しながら観劇していたんですが、その通りになってしまった。
「水俣病」を知らない年代には衝撃的な作品かもしれないが、「水俣病」をドキュメンタリーでじゃなく、ニュースで知らされていた年代にとっては、観るに耐えない作品になってしまったのではないのかな・・・
あちきは後者の人間であり、観ていて「観ていたくない」「マネしてほしくない」という拒否反応が出てしまい、観終わった後、気分は最悪な状態であった。
ただ、ホンの中でも似たセリフが出て来たので、作者の詩森ろばさんは、この様な想いを一手に引き受けて上演したんだろうな・・・
「水俣病」を風化しないためにも、この様な作品は必要だと考えるし、上演を許可したモデルとなった施設の理事長さんに敬意を評します。
満足度★★★
真面目に
完全に楽しむ演劇では無く、知る演劇です。なので、面白いとか面白くないといった判断はおかしいのかもしれませんが、エンターテイメント性を期待して見に行ってしまったわたしには物足りない感じでした。
満足度★★★★
不思議
ものすごく眠くなりました。と言うか、正直少し寝てしまいました。ごめんなさい。
なのに面白かった。と思えるのが不思議です。失礼ですね。
でも眠くなったのも本当だし、面白かったのも本当なんです。
満足度★★★★★
ドキュメンタリーと演劇の違いが
こういうところなのか、と説得してくる作品です。理性的に受け止めながらも感情面でもしっかり影響される。じっくりじっくり時間をかけ、地元の人々と劇団関係者の信頼ができていることが観客まで伝わり、観客としてもかかわってみたいと思わせる素晴らしい作品。
満足度★★★★
hg
演劇とは
過去 現在
スズナリの昔 今
つたえてプロジェクト
力作です
演劇でしかできないこと
表現とは
たちむかう
むかえる
挑戦
さまざまなことを考え
感じる
満足度★★★★
伝えるということ
他の方も書いていますが、1場と2場の転換が素晴らしいです。誰の身に起きてもおかしくないことなんだということが鮮やかに表現されていて、これは本当に演劇でしかできない表現だと思います。
脚本がとてもしっかりと作られていて、テーマに、伝えるということに真摯に取り組んで、逃げずに必死にもがいた痕が伺えます。
2場が全体的にがんばりすぎというか、地に足がついていない印象を受けますが、金替さんがなんとか現実をつなぎ止めてくれていました。
ただ、そんな細かいことは補って余あるくらいの力作でした。
満足度★★★★
ハンカチもって是非!
いやー劇見ながら涙鼻水だらだらで酷い有様でした。
辺りからも鼻を啜るおとがよく聞こえてきて・・・
観劇の際は是非ともハンカチを片手に。
満足度★★★★★
重さと明るさ
水俣病を扱った新作で、テーマは確かに重い。重いものを重く書くのはたやすいだろうし、今は評価が確定してる問題を今の評価で書くこともたやすいだろう。脚本に定評のあるこの劇団、そんな安易でないドラマが観られるだろうと期待しての観劇だが、やはり、良い芝居だった。
各1時間ほどの2話構成。第1話は、作品中では年代は明らかにされないが1956年のチッソの会議室。第2話は現代で、胎児性水俣病患者を中心とした授産所「みかんの家」。52年を経ても、水俣病が今に繋がる問題として、未来に続いていくことを、希望を持って描いた作品になっている。 舞台から与えられているものを自分がしっかりと受け止めているかどうかは、自信が持てない、そんな気にもなったりする。
満足度★★★★★
今の水俣
2008年現在の水俣は、正直、自分の知らない水俣でした。
ドキュメンタリーは画面に切り出されたものしか見えませんが、演劇では、その場を全て描くことができ、観客は全てを同時に見ることができる。
個々を克明に伝えるのはドキュメンタリーに軍配があがるでしょうが、場の空気をありのままに伝えるには、演劇は最適な手段なのかもしれません。
演劇というかたちで現在の水俣のありのままを描いたことに拍手。