『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!) 公演情報 『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』(終演しました! ご来場ありがとうございました!)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
21-40件 / 48件中
  • 満足度★★★★★

    『太陽とサヨナラ』
    ひょっとこ乱舞時代の公演は『うれしい悲鳴』しか観ていないので比較するのも何ですが・・・・アマヤドリの世界が好きです。特に今回はいままでちょっともやあっとしていたのが、すっきりとしたフォルムで見え出したように思えて・・・・今まで観た中で一番!これから益々期待大です!!

    ネタバレBOX

    スタイリッシュなんだけど、良い意味で土臭い素朴な空気があって、格好良いけどホンワカする感じがとっても好き。神話の世界感が取り入れられている感じがこれまた好みで、本当に楽しませて頂きました。
    役者さんの身体能力の高さには毎回拍手ですが、今回個人的に大絶賛はシャイ!冷たい爬虫類的な面と熱く燃える太陽の面、相反するような側面を抱えてて、ステキでした。後姿が切なかったな。でも彼だけではなく、一人一人の役者さんが魅力的に見えた作品でした。
    まだまだ進化するであろうアマヤドリが、これからも本当に楽しみです!!
  • 満足度★★★★

    身体能力がすべて
    「太陽とサヨナラ」を観ました。
    とにかく身体能力が凄い。ダンサー達が芝居をやっている、という印象です。

    ただ、話の内容がわかりにくく、謎の生命体についても消化不良でした。ラストの手紙も唐突。ダンスに重点が置かれたため、物語のほうがまとまり切れなかったように見えます。

  • 満足度★★★★★

    10月24日と30日『太陽とサヨナラ』
    砂が降る町を舞台に、いろんなスケールのものが思いもよらない並べられ方をされてて、その接合ひとつひっつにとんでもなく豊かな空間が広がっていて。
    そんな脚本を、さも当たり前に成立させる役者と演出。
    そんなステージに思わず見蕩れる2時間。

    まあちょっと「乗れない」展開はあったんですが^^;

  • 満足度★★

    10月30日『うれしい悲鳴』
    うーん・・・、初演で好きだった要素がことごとく抜け落ちちゃってて、個人的にはかなり残念な再演だったかも・・・。

    「雨天決行」シリーズで密度の濃い「劇団・アマヤドリ」の空気を体感した後なせいか、今回の上演、劇団員や常連客演が出てるシーン以外ではアマヤドリ特有の長台詞の面白さが思いのほか届いてこない、そんな「アマヤドリっぽいけどアマヤドリじゃないなんかニセモノ」に観えちゃったのがつらかったかなあ、と。
    「いい」役者はいてもその「いい」のベクトルがそろってない、そんな「集団」感みたいなもんの希薄さも目立ってたような。

    初演では複数の役者によって演じられていた主人公ミミが、今回は一人の役者が演じていたのも、初演と比較してキャラクター像が萎んでしまっていたり、視線の錯綜の面白さがなくなってしまっていたりといったような結果につながっちゃってたんじゃないのかなあ、と。

    初演の舞台にはあった「広がりの豊かさ」のようなものが後退して、反面、初演でもうっすらとは感じてたこの作品の「すいません、そういうの乗れないです・・・」的な部分がいちいち引っかかって引っかかってしょうがない、そんな観劇になっちゃってたのはとても残念でした・・・。

  • 満足度★★★★

    『太陽とサヨナラ』観劇
    こちらの劇団は今回初めて観劇致しました。

    独特な世界観と言語遊戯が印象的。
    多いと聞いていたダンスは、想像していたものよりも見世物として作られており、魅了されました。

    役者のみなさんの演技にはそれぞれ個性があって、キャラクターがしっかりと存在しているのが分かり、
    また、台本をきちんと生かしている点がとても良かったです。
    ただ、劇場を支配出来るだけのエネルギーが感じられず、空間に飲まれてしまっていた印象を受けました。

    今後のアマヤドリさんにさらに期待!

  • 満足度★★★★

    うれしい悲鳴
    脚本も凄いけど、演じる役者さんも凄いですね。2時間30分ずっと集中しちゃいました。作り込みが良くできていると思いました。

  • 満足度★★★★

    『太陽とサヨナラ』観ました
    SFのような、それでいて神話のような世界。
    観たあとの脳内は、グレーの煙が渦を巻いてるような感じになった。
    ぐるぐるもやもや。
    客演陣も含めキャストが魅力的。なかでも田中美甫さんと一色洋平さんに惹かれた。

    ネタバレBOX

    登場人物の役名にも、日本神話からの着想があるんだろうと思う。クシナダとかサクヤとか。
    シャイの身体の独特な動きとか、組織の男たち(だったと思うけど、違うかも)が椅子に乗ってすーっとすべって移動する様子とか、ぼけーっと眺めてしまった。
  • 満足度★★★

    【うれしい悲鳴】
    時代への批評性が素晴らしい。

    今の日本で問題になっていることを物語に描きこんだ、
    このまま行ったらこんな社会になるかも、、、 近未来SF。

    ネタバレBOX

    思想的な意味の広がりのある台詞が特徴的な舞台だと思った。

    内容については、多くの方が細かく書いているので、個人的に印象に残ったシーンを1つだけ書く。

    アンカという法律により、「泳ぐ魚」という公務員集団は、決定された法案を絶対的に強行しなければならない。
    植物人間の臓器を移植して、救命に役立てなければならないというアンカが決定する。
    そこで、植物人間の人は、脳死などではなくても、命を奪われることになる。
    その際、時の天皇も植物人間だったのだが、天皇は例外措置として不問に付されてしまう。アンカという法律は誰に対しても平等に絶対的に行使されるということを信条に暴力的な行為も正当化して自分を保ってきた「泳ぐ魚」のメンバーの一人は、それは断じて認めることはできないという。それを認めてしまったら、自分の行使してきたことが、正義ではなく、暴力の片棒でしかないとなってしまうからだ。そこで揺れる。
    また、メンバーであり主人公のマキノ久太郎は、好きになった女の母が植物人間であり、母を殺すなら私を先に殺してとマキノに迫る。アンカは絶対である。そこで揺れる。
    結局、アンカは天皇を例外として、それ以外には絶対的に行使される。

    ここに集団の正義とその暴力性の問題が提起されていてとても興味深かった。

    他にも、頭で考えると素晴らしいと思える部分がたくさんあるのだが、
    芝居としてはあまり惹きこまれなかった。
  • 満足度★★★★★

    圧倒する台詞
    ひょっとこ乱舞時代も含めて、私にはこれが初めての広田作品。
    冒頭から“伝わる”台詞の素晴らしさに圧倒された。
    劇場の広さに負けない声と滑舌、聴きとりにくい台詞もなく豊かな表現力が素晴らしい。
    役者さんは大変だろう長台詞満載の芝居は、若干饒舌で長さを感じるものの
    最後まで柔軟なパワーにあふれていて飽きさせない。
    社会や政治に対する明快な批判と、詩情豊かな台詞、
    広田さんって両方書ける人なんだなあ。

    ネタバレBOX

    近未来の日本では、有権者が提案した政策案を政府が抽選で法律化するようになる。
    制定された法律は“アンカ”と呼ばれ例外なく実行される。
    実行するのは“泳ぐ魚”と呼ばれるエリート国家公務員集団だ。

    泳ぐ魚のメンバーマキノ久太郎(西村壮悟)は、
    子どもの頃エレベーターに閉じ込められる事故で父と弟を喪い、自分は痛覚を失った。
    その久太郎が、アンカ遂行中に出会ったミミ(藤松祥子)と恋に落ちる。
    ミミは、“なんでも過敏症”で無菌状態の部屋から出ることが出来ない。

    やがて新たなアンカにより、植物状態の患者は移植のために臓器を提供することになる。
    それは、くも膜下で倒れたミミの母親を殺すことを意味する。
    そしてミミは、「母親を殺すなら私も殺せ」と一歩も譲らない。
    母親の臓器は取り出され、決断を迫られた久太郎はついにミミの首に手をかける。
    その直後、政権は倒され、泳ぐ魚は解散となった…。

    痛覚とは何だろう。
    痛覚を持たない久太郎の方が、泳ぐ魚の他のメンバーよりずっと痛みを知っている。
    にもかかわらず組織に抗えなかった彼は、ミミを殺してしまう。
    組織の空気に負けてしまったから。
    “空気による政治”が今の日本や官僚、会社人間たちを端的に表わしていて面白い。

    久太郎役の西村壮悟さんは長台詞になると“素”が顔を出すような気がする。
    「工場の出口」に出演されていた時もそう感じたけれど
    役と距離を保つのを止めて、素で語り始めるような
    久太郎なのか西村壮悟なのか境界線を曖昧にして一気に入って行くように見える。
    それが観ていてとても自然で心地よい。
    エレベーターの中で、他の8人が次々と死んでいく
    暗闇の中での1週間を語るところなど、その皮膚感覚がリアルに伝わってくる。

    病気のせいで周囲から隔絶されているミミが、小学校卒業と同時に親友を拒絶し
    母親とだけは「何があっても一緒にいる」と決意するところ、
    感情を爆発させて、謝って、でもやっぱり独りになるのがどうしても怖いという
    逡巡するミミの長台詞に説得力があって思わず涙がこぼれた。
    「母親と一緒に死にたい」という極端な主張の理由として納得させるものがあった。

    螺旋階段や地下と繋がる四角い穴など、広い空間を縦横に使って清々しい。
    時折挿入される群舞が、高揚感を共有する感じで効果的。
    役者陣は隙が無くてみな上手いが、特に印象的だったのは
    比佐仁さん、西川康太郎さん、鈴木アメリさん、百花亜希さんなどまた観たいと思った。

    底の浅い政府が提示する価値観の無意味さと、それに追随する虚しさ、
    “空気”ごときに支配される社会などいずれ崩壊する。
    しっかりしようぜ日本人、でなけりゃ妙な指導者が現われて憲法をいじり始める。
    ひょっとこ乱舞ってこういうのだったのか、
    伝えたい事がたくさんある作者が、演劇という手段を選んだ情熱を強く感じる。
    次は新生アマヤドリの作品を観たいと思う。











  • 満足度★★★

    うれしい悲鳴 観劇
    以前に”幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい”を観劇。
    ”うれしい悲鳴”は2作品目です。
    前者に比べると私にとっては訴えかけるものが弱く流せてしまう。
    そこには、やはり現実に近いものかどうかが判断基準になっている。
    終始、遠くから眺めていた。

  • 「空気を読む日本人論」と かけがえのないヒューマニズム
    近未来•日本は どのような姿かを考える時、私たちの延長線上に案外答えはあるものだ。
    戦後、GHQ(連合国総司令部)の指令が下り、歌舞伎などで『忠臣蔵』上演が できなくなった。私は年二回、NPO法人•日本伝統芸能振興会主催の『こども若草 歌舞伎
    』を観劇する。
    その理事の方が おっしゃるには、「GHQが 歌舞伎の上演を禁止したのは“仇討ち”精神 で もう一度、戦争をさせないため」らしい。

    占領当局も、新聞、ラジオ、雑誌、町内会などを通じ、日本の国民性を変革するプロパガンダ態勢を敷いたのは事実だろう。
    では、情報統制の結果として“仇討ち”精神はなくなったかといえば、そんな ことはない。

    視聴率40パーセント越えのテレビドラマ『半沢直樹』の名台詞「やられたらやり返す。倍返しだ!」は“仇討ち”精神である。『忠臣蔵』は赤穂浪士の物語だが、普段は儒教というか、序列を守る日本人でも、時として それを超越した「義」を掲げる。実に眩しい。

    前置きが 長くなった。
    本作のテーマは「空気に流される日本人」だったと私は思う。そして このテーマを読み解けば、現代に生きる私たち自身へつながっている。
    つまり、今日の延長線上こそが『うれしい悲鳴』なのである。




































    ネタバレBOX

    私は、政治劇というより、一つのヒューマニズムの結晶体を見ることができたと思う。
    斉木ミミ(藤松祥子)対 マキノ久太郎(西村 壮悟)の「キスして、殺して…キスして、殺して…」の男女としての愛情、世の中の身分(立場)を凝縮した関係性…。この台詞はラストシーンである。

    近年では、故ミロシェヴィッチのみならず、旧セルビア将校以下、コソボ紛争大量殺戮の実行犯も国際人道裁判の対象となっている。すなわち、国際社会全体の流れとして、「現場責任」を問う声は大勢を占めるのだ。
    第二次世界大戦敗戦後、東南アジア諸国で旧日本兵の処刑が行われた。国際社会の枠組みでも、極東国際軍事裁判が開廷し、大量の将校や下級兵に厳罰が下された。(将校、兵士はB級、C級犯〈 注 A級は平和に対する罪〉)

    「現場責任」を第一義とする現代、軍事以外でも、例えば公務員や 公共性の高い職種の人間であれば、それは「現場責任」=「人道責任」を間逃れないのである。

    「人道責任」に則り、『うれしい悲鳴』の「泳ぐ魚」なる準実行組織を考えると、どのようなことが言えるのだろうか。
    それは、たとえ上司の命令で あっても、仕事であっても、「責任」は生じる事実である。

    「泳ぐ魚」隊員•マキノ久太郎のエレベータ事故の回想シーンで、「拒否できないのが命令。一度も命令されずに人生を過ごす人も多いと思う」という台詞を聞いた。拒否できた“指令”を従った自分自身の行為は、何者でもなく自分自身の汚点である。

    演劇史の中で語り尽くされるだろうシーンも、みつけた。斉木ミミと友人•亜梨沙(鈴木アメリ)の喧嘩別れのシーンである。
    一人の少女の「寂しさ」に、本当に、感動した。「友達で いたいけど、これから中学校で亜梨沙は彼氏とかつくり、私とは違った世界を歩んでいく。病弱な私とは違う世界を…」という「寂しさ」の心情が伝わったのだ。
    涙に包まれた時間は希少だ。これも、「本音と建前」の日本人を描いたシーンだったと捉えることも可能だろうが、私は その立場は取らない。「弱さ」「儚さ」「寂しさ」「物悲しさ」「言ってることと思ってることが違う」人間の心は 民族に関係ない。
    このシーンは演劇史において語り尽くされるだろう。


    身体は明日への衝動である。
    劇場中に響きわたる振動を、小さなエネルギーに替えて。
    政治劇の先はヒューマニズムの晴天だった。
    奥深い、晴れやかな、人間の鼓動を感じる名舞台…。
    その 風は今、現代に暮らす私たちに吹いている。
  • 満足度★★★

    ごめん、物語に興味が持てなかったよ
    『太陽とサヨナラ』、拝見しました。

    対象年齢がなんとなく低い感じのファンタジー。おっさんは対象範囲外だったかも。太陽とサヨナラしちゃったら、人類は滅亡だね。

    集団での動きとか、踊りみたいなのとか、それから順番に詩的な台詞を言う場面とか、そういうのは綺麗で詩的でよかったかなあ。

  • 満足度★★★★★

    【うれしい悲鳴】鑑賞
    う~ん、このような作風の劇団だったんですね。 “雨天決行”やら劇団員の外部出演でお馴染みの劇団のつもりでいましたが・・・
    「晩餐」、「ORANGE」をも凌いで今年1番泣かされました。
    エピソードを長く感じたり、途中置いてかれそうになったりしましたが、ダンスも好みで自分にはドンピシャリの演出でしたO(≧∇≦)O

    藤松祥子サン、 百花亜希(DULL-COLORED POP) サン、渡邉圭介サン他、素晴らしい!!

  • 満足度★★★

    『太陽とサヨナラ』観劇
    動きとかは面白く思えたが、なんかこうスッキリとしないような。
    もやっとした感じが残る話であり自分的には、今ひとつだったかなぁと感想。

    (約2時間)

  • 満足度★★★

    『太陽とサヨナラ』
    透明感のあるファンタジ―でした。物語の大筋は可もなく不可もなく、でした。前半はよく分からない設定を押しつけられ戸惑いましたが、徐々に物語が開けてきて見やすくなりました。

    以下ネタばれ↓↓

    ネタバレBOX

    終盤いきなり物語が閉じてしまうのはビックリしました。好みの問題でしょうが、後半の家族の話や手紙のシーンを冗長にせず、シャイの別れの前後を丁寧に扱って欲しかったです。

    次に役者について。演技(?)が上手で、見ていて飽きませんでした。(糸山和則さんの奇妙な動きは何とも言えません。)気になった点は、空間が広いということもあり、舞台との一体感という意味での身体(ダンス)を活かせていないということです。また田中三浦さんの動きの美しさに目をひかれ、広い舞台に点在している役者全体に目がいかず、残念なことに視界が狭まってしまいました。あと登場人物の年齢が演技からは読み取れませんでした。

    最後に客席について。隣との距離が近いように感じました。実際、横の人の咳(?)が終盤で酷くなり音と振動と臭いが伝わってきて観る妨げになりました。今後気をつつけていただければと思います。神経質ですいません。
  • 満足度★★★★

    『太陽とサヨナラ』の方
    適度に客のいる牛丼屋の店内を見ているような感覚。

    何も考えず何も思わず何ももしゃべらずただそれぞれが食す。店員はもくもくとマニュアル通りの作業をする。うまい。またこのメニューを頼もう。いい客。ウザイ客。味噌汁も飲みたいが金がない。野菜もとっておくか。・・・なんてことを店内の人々は思っているのかいないのか。

    刺激というかアクセントもなく、日常ではないけれど非日常でもない。

    これがアマヤドリなのかぁと思うとそんな気もして納得できる。

    自分は、牛丼屋は好きな方だ。

  • 満足度★★★★

    『うれしい悲鳴』観劇
    さすが,ひょっとこ乱舞の集大成というべき芝居なんだろうな。考えることが結構多く,じわじわ来ています。2時間超の芝居,途中エピソードが長いと感じた部分もあり,そこをコンパクトにして2時間内に抑えてくれたらとは思いますが,とにかく面白かったです。ところで,やっぱ,ひょっとこ乱舞とアマヤドリとは,ちょっと芝居のティストが違うのかなぁ,なんて思うのは気のせいでしょうか。

  • 満足度★★★★

    『うれしい悲鳴』観ました
    不条理な政策を押し付けられる近未来の男女の悲愛。シニカルな批判も込められていて色々と考えさせられましたね。エピソード満載で時間が長めなのでちょっと疲れましたが。

  • 満足度★★★★

    『太陽とサヨナラ』:色
    個人的な感覚かつ抽象的なのだが、色々な単色が切り替わっていく印象。
    でその色の景色があぶり出しのようにぼんやり全体像を現してくる、そんな感じ。

    ネタバレBOX

    小角さん演じる少女の自問自答的なセリフがやっぱりなんだか意味深。
    その他も言い回しや表情など想像力に働きかけてくる。
    何でそうなったのか思い出せないが、榊さん演じる少女が謝っていたシーンなどが頭に残っている。


    なんか私の中で得たものがあるのだけど、まだそれが何なのか理解できていない。
    生き方というかロードマップというかそんな感じのもの。

    ちょっと混乱しているのは、とても異質な「色」のシーンがあるからかもしれない。例えば、転換時に椅子に乗ってパフォーマンスしているシーン2回。「愛の告白」のシーン。

  • 満足度★★★★★

    「うれしい悲鳴」
    昨年3月に上演された「うれしい悲鳴」。
    アマヤドリの前身、ひょっとこ乱舞の最終公演で
    初めて観たのに衝撃を受けた。
    その世界、表現、俳優など魅力的な作品が、
    1年半後に新たなキャストで再演。

    ネタバレBOX

    やっぱりこの作品は好きだなと思った。
    初演とどうこう比較するのは、本来おこがましい。

    あえてそれを踏まえて初演に比べて
    今回の再演の特徴をあげるとするなら、

    ・作品世界の背景が理解しやすくなった。
    ・初演が「動」なら再演は「静」のイメージ。

    オープニングのシークエンスは初演が好き。
    だけど今回はリーディング形式で
    作品の世界を語る感じ、これはこれで良いなと。

    マキノ(西村壮悟)の痛覚を持たない男の鈍感さ、
    何でも過敏症という病気を抱えるミミ(藤松祥子)の
    性格に及ぶまで神経質になる過敏さが
    より明確に伝わった気がする。

    ミミが素晴らしいなと。
    初演では二人で演じた役を、
    今回は主に一人で演じていたが、
    終盤のミミと母親(百花亜希)の
    繋がりを示す回想シーンが
    ワークインプログレスから観てきても、
    本当に良くて揺さぶられる。

    この再演で素晴らしいのはラストで、
    降る雪が、静のイメージを濃く表し、
    そしてその後で一気に躍動する群舞に
    ガツンと持っていかれた!

    衣装も、舞台美術もよりシンプルで
    戯曲的内容も含め良かったと思う。

このページのQRコードです。

拡大