従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン.... 公演情報 従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 28件中
  • 14:00。
    後ほど。

  • 嫌い
    途中で劇場から出ました。今の私には、この芝居は無理です。ゴメンナサイ。

  • 満足度★★★★★

    光と闇と音と。
    他のお芝居を観た時に頂いたフライヤーがとってもカッコ良くて気になってました。
    タイトルが難しそうだったし、遠いのでほとんど諦めていましたが
    急遽他の舞台を観る為に遠征になったのでこちらもスケジュールに組み込みました。

    結果、これを観ることが出来て良かったです。
    出来るならもう一回、ニ回と観たかったくらいです。

    美術、光、闇、音、すべて好きでした。

    闇はパニックの気がある私はちょっとやばかったけど。

    ネタバレBOX

    あの長いタイトルを区切りながら発せられるとわかりやすい。

    オルゴールとマッチの擦った臭いと灯りが灯ったランプとその揺れ・・・。
    まわりの雑音。ここが大好き。

    催眠術のようにこの時代に入り込んだような気がする。

    ミヒャエルのいやーな奴の感じとか
    カミルの荒っぽいのとか男くさい5人の狭い空間。

    パンフレットを読むとアナザーストーリーがあって
    それぞれの性格が創られていった経緯みたいなのがわかったから
    もう一度観たかった。

    哲学と聞くと自然に拒否してしまうけれど
    日々生活している中に転がっていてそれを疑問に思うか思わないかから
    始まるのだなぁと知る。

    芝居の中でどんどん広がっていく概念を
    ピンセントとルートヴィッヒが嬉しそうに楽しそうにやりとりしている姿は
    こちらも楽しく
    「また明日も、明後日も・・・。」っていう言葉はワクワクした。

    ミヒャエルは嫌な奴だったけど
    本当は寂しかったんだろうなぁと思う。
    カミルもそうだと思う。
    ベルナルドも。スタイナーも。

    ピンセントが死んだと知らされた時
    ルートヴィッヒはミヒャエルにピンセントを重ねて抱きしめたんだろうけど
    ミヒャエルはちょっと嬉しかったんじゃないか。
    人のぬくもりを感じたのじゃないかなぁ。

    カミルがあの場面すでに死んでいたとは気付かなかった・・・
    ただ最後の涙を浮かべたような哀しい表情は忘れられない。



    熱い5人の男、いや演出家の谷さんを入れて6人か。
    この作品、とても良かったです。
    地方公演でもっとたくさんの方に観て欲しいと思いました。
  • 満足度★★★★★

    哲学を理解できたわけではないけれど
    こりっち無学なものでこの哲学者に関する知識もなく、古典の前座噺を彷彿とさせるようなタイトルの長さにも気おされて、相当に身構えて観にいきましたが、開演すると、たちまちのうちに、そんなことはどうでもよくなり、ひたすら舞台に惹き込まれました。

    観終わっても、舞台から受け取ったものが哲学と呼ばれるものなのかは、わかっていない。でも、それ以前に、演劇として舞台からやってきた感覚に強くとらえられました

    ネタバレBOX

    開演から暫くは、
    ただ、舞台の風景と言葉を追いかけているだけ・・・。

    友人への手紙、戦争の風景、キャラクターたちの印象・・・。
    そこにはあるがごとくに乱雑な戦場と、
    どこかなじみきれないような主人公の姿がそのままに伝わってくるだけ。
    でも、舞台の空気には、
    役者達の、その場にあるだけで観る側を繋ぎとめる引力があって。
    パンとソーセージで作られた戦場の地形から、
    若き哲学者の気付きが語られると、
    世界が複層的に広がり、一気に惹き込まれる。
    知りうることは、パンとソーセージと吸殻とボタンにとどまらず、
    その空間から概念にまで広がっても
    表現となる・・・。
    自らの中に存在することは
    なにかに置き換えうること、
    そうして言葉は自らの知りうることを表現できること。
    さらには知らないことは表現しえないこと・・。
    思索は舫をはずされ、
    前線のその部屋に描かれる事象と、
    主人公が見出すことが溢れるように舞台を満たし、
    思索のさらなる在り様へと歩みを進めていく。

    やがて思索は内なるものにとどまらず、
    戦場の刹那を染め、ニュアンスを与えていきます。
    哨戒塔への志願や弾道計算の技術、
    くじ引きを強いる隊長、
    塹壕や、闇の感触・・・。
    表層の、戦場のどこか殺伐とした雰囲気の裏側に
    繋がれた真理が更なる真理を呼び込み、
    思索は熱やグルーブ感すらもって広がっていく。

    戦場の出来事が思索を導くベクトルと、
    思索がそれらの記憶を蘇らせていくベクトルが幾重にも交差し、
    表裏すら曖昧になり、坩堝となり、静寂となり、
    哲学者が友人に・・・、
    というよりも、もうひとりの自分への語りかけに
    包括されていくのです。

    役者のそれぞれに、
    編み上げる個性の秀逸に加えて、
    キャラクターそのものの風貌と
    編みこまれたロジックや寓意として降りてくるものを
    乖離させず表裏の如く演じ貫く演技の奥行きがあって。

    舞台から導かれる感覚は決して難解なものではなく、
    むしろ、観る側に憑依し、
    あたかも自らに浮かぶが如くに、
    思索をたどる感覚すら与えてくれる。

    ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの哲学なんて
    知識はほとんどなかったし、
    当たり前ですが、
    このお芝居を観たから理解できたというものでもない。
    でも、多分そのシードであろうものが天啓の如く現れ、
    それが組みあがり、時に足を止め、
    再び歩みだす思索の肌触りが、
    その思索の片鱗とともに
    舞台の熱量と覚醒の先に
    しなやかに置かれて・・。

    観終わって、舞台に描かれた世界に圧倒され、
    深い部分の高揚はすぐには収まらず
    やがて心地よい疲労感がゆっくりと降りてきました。
    なにか、自らの無意識の部分までが、
    作品にがっつり引き込まれたことを悟ったことでした
  • 満足度★★★★

    じわじわときた
    臨場感がたまらなく伝わってきた。アゴラという劇場とぴったりフィットしていて、これは現実であり、現実じゃないないんだ、そんな感想を持った。

    ネタバレBOX

    芝居が終わって、感想を書いていたら最後の3人になってしまった。

    でも、いつものことだがロビー(待合所)にたくさんの人がいる。これって関係者それとも役者まちなのか

    自分は人見知りが激しいので、その輪に入っていけない。何とかしなくては


  • 満足度★★★★

    最終日マチネ観劇
    午前中11時開演を観劇。
    オーストリア軍兵舎の一室が舞台。
    陽とか明のイメージはあまり湧かない論理考察、言葉から創造、考える葦に徹する理数系哲学エロスなお話か?と思いきや、隅々まで計算された友情と命について気づかせてくれる芝居。
    闇の空間に恐怖心が拡がり、あの戦闘場面に衝撃も覚える。
    大荒れの低気圧風が吹き荒れた日、外の強風の音さえ効果音の様に聞こえた。男優さん達の演技の凄さに感服させられた約105分間。
    面白かった。

  • 満足度★★★★★

    お見事
    観られて良かったと思いました。

  • 満足度★★★★★

    面白かった
    チラシで興味をもちましたので、行ってきました。戦争についても考える演劇です。また、光の使い方が大変効果的で引き込まれました。千秋楽まで頑張ってください。

  • 満足度★★★★★

    あっという間でした。
    哲学と戦争の話?何か難しそうだなぁと思っていましたが、全くそんな事はなく、観ている内にどんどん引き込まれていく作品でした。
    観終わった後、余韻と共に自分なりの答えを考えさせられました。役者さんの演技が素晴らしく、全員カッコイイです!2回観ましたが、3回目も観たいです。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい演出。
    素晴らしい演出だった。演技や脚本もよかった。

    ネタバレBOX

    正直に言うと、終盤になるまで劇に入り込めずにいた。

    それは、山崎彬さん演じるミヒャエルの役の感じが本当に嫌だったからだ。
    単に好き嫌いの問題もあるのかもしれないが、ああいう役(下卑た下ネタをわめき散らす感じ)を登場させる芝居は、ただのニギヤカシだけでああいう役が存在する場合が多い。内容の無さを埋め合わすのに、下ネタなどで面白おかしくしようみたいなノリが大嫌いな私としては、「この芝居もそういうやつね」と拒絶反応に近いものが自分に生じてしまった。
    だが、観ていくと、劇全体ではそういう感じでもない。ミヒャエルだけなのだ。おかしいなと思いながら、それでもちょっと引いて観ていた。
    そして、最後で、そのミヒャエルの品性のなさがマックスに到達し、ミヒャエルを見る私の中に、嫌悪・怒りが湧きあがってきた時、「やられた」と思った。
    もう私は、劇の中に入り込んだいたのだ、と。

    しかも、ずっと入り込めなかった部分こそが、敢えて演出されたものだったとは。こりゃあ、一本とられた。
    入り込めなかった段階から、作者の術中に、既にハマっていたということだ。

    そのシーンで、主人公ウィトゲンシュタインは、自分をホモと罵り、そして自分の愛してやまない友・ピンセント(一人二役で、この役も山崎彬さんが演じている)の死までも嘲っているミヒャエルを、なんと最後に抱擁する。それまでは、入れ替わり立ち替わりしていたピンセントとミヒャエルが、そのシーンでピタッと重なる。もちろん、直ぐに「きもちわり~な」とミヒャエルに戻るのだが。

    いや~、秀逸。
    脚本・演技・演出のすべてがあのシーンで焦点を結ぶ。本当に素晴らしい。

    それは、山崎彬さんの演技力も大きいのだと思う。うん、凄い。本気で観ててムカつきましたからね(笑)


    あと、演出面では、完全な闇の中での戦闘のシーンも素晴らしかった。色々、想像させられた。そして、その完全な闇の中から発せられる銃声に驚愕。そして、闇から明ける場面もよかった。

    ランプを使った光の使い方も素晴らしい。

    細かい演出では、序盤、メインで演技が行われているところの外で、別の役者がノイズを出していたりなど、敢えて気を散らせる部分も面白かった。


    などなど、本当に一本とられたという感じ。

    役者さん達の演技も素晴らしかった。
  • 満足度★★★★★

    興奮しまくり
    知的好奇心と演劇の面白さを最大限に刺激する、極上の劇空間。観劇するまでウィトゲンシュタインの名前も知らなかった僕でも楽しめたので、予備知識なくても安心して観れると思います。個々の正しさを主張しあう事がそのまま物語につながっていく無駄のなさ。でも観客に考えさせる余白をしっかり残す。役者さんの演技も迫真で、舞台上の演出もキレッキレで、息飲む劇空間!!文句なしに大満足っっ!!

    ネタバレBOX

    3月3日の鬼頭先生の講座にも参加しました。作品を作る過程を垣間見れたのも、ウィトゲンシュタイン研究者の先生の話を聞けたのもとても刺激的でした。ウィトゲンシュタインの激動の人生、そしてウィトゲンシュタインが言葉で世界を説明しうると理解を深めていく過程が丁寧に描かれている。神はいるのか、いるとしたらどこにいるのか。ウィトゲンシュタインが理解した哲学がどこまで世界に通用してどこまで通じなかったのか。それと同時に目の前にある戦争という現実に対して、その明らかにした哲学はどこまでが通用して、どこまでが無力なのか。

    物語終盤、光の無い、真っ暗な空間で音と声だけがする不気味さで描かれる戦争風景にゾッとする。怖い。戦争なんかなくなればいいと思う。20世紀。科学の進歩で兵器も進化してたくさんの人が簡単に殺せるようになった。人間には想像力があって、その想像力があれば人が人を殺すことへの無意味さや恐ろしさが容易にわかるはずなのに。

    哨戒塔の上に立ったときに初めて僕の戦争が始まるってどういうことなのか。どうして志願して戦地の最前線に来たんだろう。ウィキペディアでウィトゲンシュタインを調べると、彼の兄弟は結構ウツで自殺しているらしい。彼自身も、発達障害なのかと思うくらい、気性の激しい生涯を送っているように見える。彼にとって、生きることへどういう意味を見出したのだろう。やっぱり生きづらかったのかな、この世界が。だとするとすごくウィトゲンシュタインが身近に感じる。哲学なんて深遠なものは、僕自身のクソみたいな人生には無縁だと思っていたけれど、その思想や考えが人生をより良くしたい、知りたいという衝動から導かれたものなのだとしたら、共感できる。

    そこに人間が生きている、極上の劇空間だと思いました。「趣味は読書。本を読んでると良いなと思う言葉があって。意味はわからないけどグッとくる」みたいな台詞が出てきて、その感動に激しく共感しました。とても良い言葉だ。
  • 満足度★★★★★

    ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン
    最初の場面から ひきこまれる 舞台でした。

    ネタバレBOX

    めんどくさい人だなー とか
    思いつつも、
    いつの間にか なんとなく 引き寄せられるような人
  • 満足度★★★★★

    神から始まって
    愛、戦争、光、闇、宇宙、勝ち、負け・・・これらの意味ってなんだろうなどと考えながらの観劇。 音や光の演出で引きずり込まれ、傍観者ではいられない。

  • 満足度★★★★

    緊張と弛緩と思考
    どうしても哲学という言葉に引っ張られてしまいがちですが、何十万人もの死者が出た戦場のまさにその現場の話でした。

    ネタバレBOX

    薄暗い、時には暗闇のオーストリア軍兵舎の中での話。

    哲学者が考えたことですから難しそうですが、テーブルの上のパンやソーセージを山脈や川に、少し離れた椅子をハンガリーに見立てるなど、物を使って別のことを想像できるのが人間で、物ではなく言葉を使うともっと様々なことが理解でき、そして説明できるようになると、人間とチンパンジーの違いに今気付いたと言わんばかりの驚きようでした。

    しかし、理解できないことは説明できず、戦争には勝つかもしれないし負けるかもしれないと100%押さえたような言葉は説明したことにはなりません。

    恐らく数学も哲学ですから、弾道計算も哲学なんでしょうね。

    友人の死を伝えるのが目的でもなく、二人の友情を再確認するでもなく、友情の存在を知っているというありのままをありのままに記したという友人の死を伝えた友人のお母さんからの手紙は素敵でした。
  • 満足度★★★★★

    こなっちゃん♪
    谷賢一作演出作品は谷の優れた才能に出会える。
    井上裕朗が素晴らしかった。
    西村壮悟も良かった。
    山崎彬も終盤素晴らしいシーンがあった。
    この芝居、おすすめです。

  • 満足度★★★★

    深い…
    何とも深いお話でした。
    (それに対する私の感想が浅くて恐縮ですが…)

    役者さんの演技力、また役者さんが持つパワーに圧倒されました。
    あと、照明の使い方が効果的で且つ素敵でした。

  • 満足度★★★★★

    哲学だけど、笑も有り
    哲学、戦争、男優だけ…。
    難しくない。悲惨は無い。
    音と闇の効果が凄い。
    聴覚が研ぎ澄まされ、想像力が増し、感情が高まる。
    男の契り、愛情、思いやり、笑い有り。
    私は、もう一度観たい。
    谷さんのアフタートークで、より一層、理解が深まった。

  • 満足度★★★★

    むずかしくはない
    哲学者はちょっと小難しいことを話すが、だからといって演劇そのものがが哲学になってるわけではないので十分楽しめる。第一次世界大戦、キリスト教、神(信仰心)、1910年代のウィーンの芸術、この辺をちょっとおさえていくと入りやすいかもしれない。

    ネタバレBOX

    モリ-スウィニーでも生じさせた闇は、またかという思いはするものの闇にする理由が明らかに異なるので良しとするが、闇そのものの効果は「モリー」に軍配が上がる。が、今回は闇というより闇のなかの音、光を出現させたかったのだろうし、それは確かに効果的だった。薄闇(影だけが見えるくらいの)が象徴するように全体的に暗い照明(ランプやスキットル含めて)は、いかにも戦地だしなおかつ地味ながらきれいだった。哨戒塔に登る人間を決めるシーンが私にはくどいように感じた(というか単純な疑問として残る)。山崎の2役の設定がいかしてる。だが演技としてはもっとメリハリつけてほしかったと思うのは、一人の人間が時に優しかったり時に辛辣であるように見えてしまったから。
  • 静かな轟音、眩しい闇
    もっともっと戦争や命のことを掘り下げていくのかと思っていました。
    確かに前半はそうでしたが、
    後半は言葉と命についてでした。

    長いタイトルが、最初に出演者によって語られます。
    助詞と助動詞にアクセントを付けて、丁寧に。
    そこから、この作品が言葉を語るものだということが
    表現されていたのかもしれません。

    真っ暗な中で響く金属音、銃声、足音…。
    真っ暗な中を照らすランプ、吊されたランプ、ゆれるランプ、閃光、懐中電灯…。

    恐怖心が煽られる演出が見事でした。

  • 満足度★★★★

    言葉
    彼はいる。けれど彼はいない。
    彼はいない。けれど彼はいる。
    同じ言葉を使っているのに、順番を変えると意味が全然違ってきて、そこに境界線が生まれ、舞台上と客席、虚構と現実が成り立つ。

    そういった言葉について考えてみたり、笑ったり、やるせなくなったりすると同時に、演劇としての面白さを充分に味わわせてもらいました。

    台詞が台詞のままだと感じるところもあったので、回を重ねて後半になればきっともっと面白いのだろうなという期待が残りました。

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