従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン.... 公演情報 Théâtre des Annales「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    光と闇と音と。
    他のお芝居を観た時に頂いたフライヤーがとってもカッコ良くて気になってました。
    タイトルが難しそうだったし、遠いのでほとんど諦めていましたが
    急遽他の舞台を観る為に遠征になったのでこちらもスケジュールに組み込みました。

    結果、これを観ることが出来て良かったです。
    出来るならもう一回、ニ回と観たかったくらいです。

    美術、光、闇、音、すべて好きでした。

    闇はパニックの気がある私はちょっとやばかったけど。

    ネタバレBOX

    あの長いタイトルを区切りながら発せられるとわかりやすい。

    オルゴールとマッチの擦った臭いと灯りが灯ったランプとその揺れ・・・。
    まわりの雑音。ここが大好き。

    催眠術のようにこの時代に入り込んだような気がする。

    ミヒャエルのいやーな奴の感じとか
    カミルの荒っぽいのとか男くさい5人の狭い空間。

    パンフレットを読むとアナザーストーリーがあって
    それぞれの性格が創られていった経緯みたいなのがわかったから
    もう一度観たかった。

    哲学と聞くと自然に拒否してしまうけれど
    日々生活している中に転がっていてそれを疑問に思うか思わないかから
    始まるのだなぁと知る。

    芝居の中でどんどん広がっていく概念を
    ピンセントとルートヴィッヒが嬉しそうに楽しそうにやりとりしている姿は
    こちらも楽しく
    「また明日も、明後日も・・・。」っていう言葉はワクワクした。

    ミヒャエルは嫌な奴だったけど
    本当は寂しかったんだろうなぁと思う。
    カミルもそうだと思う。
    ベルナルドも。スタイナーも。

    ピンセントが死んだと知らされた時
    ルートヴィッヒはミヒャエルにピンセントを重ねて抱きしめたんだろうけど
    ミヒャエルはちょっと嬉しかったんじゃないか。
    人のぬくもりを感じたのじゃないかなぁ。

    カミルがあの場面すでに死んでいたとは気付かなかった・・・
    ただ最後の涙を浮かべたような哀しい表情は忘れられない。



    熱い5人の男、いや演出家の谷さんを入れて6人か。
    この作品、とても良かったです。
    地方公演でもっとたくさんの方に観て欲しいと思いました。

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    2013/04/09 21:51

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