満足度★★★★
真摯
推理劇っぽいものを観るとまず間違いなくがっかりさせられるのでなるべく観ないようにしているのですが、この舞台は観たいと思いました。それは(1)タイトルに惹かれたから(2)制作過程を公開しているブログが非常に内容があって充実していたからです。
ブログでは、ここまで手の内を明かしていいの?と思うくらい脚本を練り上げていく過程が公開されていてとても興味深かったです。またブログに掲載されている写真もどれも素敵。劇団のブログでここまで内容の充実したものは初めて見たかもしれません。真摯に取り組んでいる姿がとてもよく伝わってきました。
客席はステージをはさんで向かい合わせになっていて、わたしの席の正面には作・演の柳井さんが座られました。舞台に集中しながらも時折、気になってちらちらと柳井さんを伺うと、熱心にメモを取っていたり笑いながら楽しそうにお芝居をご覧になっていて、そういうのも含めて真摯ないい舞台でした。
満足度★★★★★
ワークショップ
こりっちの評判が気になり観劇しようと思い立ちました。
津山三十人と12人の怒れる男が観劇中に浮かんできましたが、かと言ってどちらに属しているということもなく、とても見応えがありました。
舞台というよりは本当にワークショップを見ているようでしたが、それが却って変化していく様子をすんなり受け入れられたように思います。
次回公演も見てみたい劇団さんが一つ増えました。
満足度★★★★★
タイトルのつけ方にセンスを感じる
こういう芝居は、あまり観みたことがない
しいて言えばパラドックス定数の「蛇と天秤」を観たときと同じような、感覚か。
脚本、演出、配役、どれもすっきりとしていて、調和が取れといた。
劇場の大きさと、座席の少なさが、観ている方もこの事件に参加しているような気持ちさせる、そんな芝居であった。
満足度★★★★
期待どおり
コリッチでの評判がすごくいいので、急遽予約。
そういう場合、失敗することが多いですよね。
すごく期待していくんだけど、そうすると期待はずれに終わったりして。
あんまり期待しないで行くと、逆にすごく面白かったりね。
人間ってのは、贅沢で、我が儘で、気まぐれなもんですね。
でも開演と同時に緊張感のある芝居が始まって。
眠気はすぐに吹っ飛んで。いやあ、素晴らしかったです。
掛け合いにもテンポがあって、飽きさせない。
一人ひとりがその役を生きていたし。
満足度★★★★★
脱帽
ワークショップの名を借りた推理劇、次々とあらわれる新たな材料と、参加者と事件の関係者との繋がり!芝居なので出来過ぎの部分もありますが、どんどん引き込まれていきました。真実へと導く台詞も事前にでていて、うまくねられた脚本、とても面白かったです。
満足度★★★★★
無題622(13-047)
20:00の回(曇り、やや風、冷たい)。19:30受付、開場、地下へ下りる。ここは初めて。新宿眼科画廊に似ている気がする、白い部屋、窓はなく、壁に配管、座席は入口(2列)と奥(3列)の対面式、平地なので1列目でみたほうがよい、奥に座る、中央にテーブルと折り紙のようなもの、トイレポンプのようなものが何本も、奥には木製の椅子など(これも劇の一部だろうか…)、古そうで大きな鞄。19:57前説(100分)、女性が一人入ってきて…蓮の花を作る、フラミンゴのような色、20:00開演〜21:41終演。台本を購入し帰路につく。
3作目になります。犯罪研究会「えてぃく」の意味がわからなかったので、「etic」という言葉を調べてみると「ある現象を分析する方法のひとつ」「外部の観察者から客観的に分析を行う」とあった。また、「ハス(蓮)」…清らかさや聖性の象徴…「一蓮托生」…ことの善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること」
満足度★★★★★
「十二人…」ファン必見の傑作サスペンス
35年前の事件をロールプレイングで検証する民間人グループがたどり着く結末…「十二人の怒れる男」を彷彿とさせるサスペンスにワクワク。
多少のツッ込みどころもあるが「芝居の嘘」と割り切れるし、何より人物・状況設定が巧くどっぷり引き込まれて楽しむ。
満足度★★★★★
ロールプレイで成功
横溝正史の「八つ墓村」のモデルにもなった事件「津山三十人殺し」をモチーフにした作品。
良く練られた脚本と説得力のある演出で、少々出来過ぎな展開も納得させるからすごい。
「主食は花」みたいに繊細な雰囲気を醸し出す脚本・演出の柳井祥緒の
どこにこんなダイナミックな想像力が潜んでいるのだろう。
この作品、今回のような極小空間でも大きな舞台でも面白いと思う。
役者陣の緊張感がビリビリ伝わる隙のない演技で、最後は切なくも清々しい気持ちになった。
満足度★★★★★
見事!
十七戦地4度目の観劇。期待を裏切らない緊密なストーリーにいつも唸らされるのだが、今回も見事な推理劇である。狭い会場で至近距離で繰り広げられる芝居にぐぐっとのめり込んでしまいました。く~たまらん。
満足度★★★★★
密室会話劇
私が好きな映画十二人の怒れる男、キサラギのような密室会話劇。こういったシナリオはとても難しいと思う。それぞれが何かしら事件の関係者でそれぞれが新たな情報を持っているのは出来過ぎに感じるがこういった内容では常套手段というかこれがなければ先に進まない。問題はどう登場人物の過去と事件を組み合わせ、どのタイミングでそれを明らかにしていくのかということだが概ね違和感なく話が進行していたと思う。先生役の好演が他の登場人物の役の入り込みを自然なものとし、結果的に作品が緊迫感のある重厚な作品になったと思う。
満足度★★★★★
引き込まれた
前回の「艶やかな骨」が好きだったから期待してたけど、今回も面白かった。
どちらかというと小説好きな人に観て欲しい舞台かなぁ。
私は凄く好き。
満足度★★★★
緻密
殆ど覆すことが不可能と見えた事件を、ワークショップという仕掛けで見事に解体再構成して観客に納得させる手際は見事だ。
自分が、十七戦地の作品を見るのは、今回で2度目だが、会場は2回とも、ギャラリー空間としても使われる場であった。おまけに、ちょっと探す、というか都会の隠れ家的な場所で、詩人が好む空間領域である。シナリオの密度の高さと演技密度は、作家及びこの劇団のポエティックなセンスを表象しているのかも知れない。