獣のための倫理学 公演情報 十七戦地「獣のための倫理学」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    驚愕の展開
    一つ、また一つと、真相が明らかになるにつれ、ぐいぐい引き込まれていきました。

    ネタバレBOX

    35年前に起きた大量殺人事件の真相がロールプレイ・メソッドという手法で少しずつ明らかになっていく話。

    悩みなどを解決するために、その状況を作って実践しながら解決法を探るサイコドラマという手法を参考にしたそうで、ロールプレイ・メソッドという手法は実際には無いとのことですが、当時の資料などを使い参加者が役割を分担して即興芝居のようなことを行うと本当に真実が見えてくるように思えました。

    人付き合いの悪い農業指導員の男による凶悪な犯行から、犯人は男には違いないものの村人からの強烈なイジメのせいということになって、そうだったのか、単なる狂気によるものでは無く少し酌量の余地のある事件だったんだと納得したと思ったら、さらに、村興しに関する不正を隠し、恩ある男を追い出そうとした村の権力者たちへの義憤から村の若者が引き起こした犯行と判明する、驚愕のホップ・ステップ・ジャンプでした。

    不法投棄のために油で汚れた寒村を花蓮の名所として再生させるには、村人が殺人を犯したのではダメで、よそ者である自分が事件を起こしたことにしてこの地を去る、即ち甘んじて死刑を受け入れることにした男の行動、心情が明らかになりました。

    不正を働いたのが湯田で、男の名は桐原…、アフタートークで最後の晩餐から取った名前だったことを知り、全ての罪を背負った男の度量の広さの所以が分かりました。ちょっと出来過ぎの感はありますが。

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    2013/02/22 01:43

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