どうしても地味 公演情報 どうしても地味」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 22件中
  • 満足度★★★★

    深いなー
    登場人物の相関図を書こうとしたとき、だれを中心にもってくるかでまったくちがう相関図になりそーな、いろんな顔をみせる芝居だった。
    鈴々音嬢のラストの僧衣コスプレがなんともよかったてす。あるいみすごくエロい。

  • 満足度★★★

    ややぼんやりさせた
    ノスタルジーな雰囲気のストーリー/ドラマ芝居。全体的にはクオリティも高く良い芝居だったんじゃないかと思う。

    ややぼんやりさせた方向性が、自分にはちょっとだけあわなかった。

    ネタバレBOX

    個人的にはちょっと高かった。

    家庭不和の奥さんかわいそうだった。
    装置と照明素晴らしかった。

    http://sakuteki.exblog.jp/15907617/
  • 満足度★★★★

    派手さなさはないが
    派手さなさはないが、台詞のやり取りやタイミング、間などが素晴らしく、濃密さもは今回も健在。
    主人公が何がしたいのかがつかみにくかったと感じたが、面白かった。

  • 満足度★★★

    地味か確かに
    深くはわからないが、それほどの悪意が感じられない劇ではあった

  • 満足度★★★★

    観た
    相変わらず舞台セットのクオリティが高くて、設定が絶妙で面白い。
    場面転換の演出が好き。
    神戸さん好き。

  • 満足度★★★

    少し変化したかも
    田舎の話。どのキャラもちょっと歪んでて、でも共感できる。題通りやや地味な雰囲気なので、この劇団のカラーを知ってて観ると味わいがわかるけど、初めての箱庭がこれだと「ん?」てなるかも。

  • 満足度★★★★★

    何だか満たされない不満足の表現?
    はっきりしない現在の日本。政治・経済・その他(ほか)が何となく放物線の頂点を過ぎて少しづつ下降線をたどりつつあるが,どうしようもない。構造は転換を迫られるがこれもうまく行かない。行き止まり,手詰まり,でもどうしようもない...その時に感じることが.....『どうしても地味』では? お薦め作品です!

  • 満足度★★★★★

    流石箱庭
    この土日で4つ公演見てますが
    4つの中で最高です。

    伏線の張り方、人物像、近未来ありえなくない切実な状況、緊迫感、
    バランスが良いです。

    ネタバレBOX

    終盤立て続けに登場人物の心の吐露がありましたが、なかなか圧巻でした。

  • 満足度★★★★

    初見
    劇団名は見たことありましたが、今回が初見。

    地味だけど、全体的にすごく丁寧な印象を受けました。クスクス笑えるところもあって、それからちょっと心に響く言葉もありました。

    パッと照明が変わって時間と場所が変わる演出や、所々よい時に挟まれる暗転があったおかげで、特に大きな盛り上がりがあるわけではないこの話を飽きずに見られました。

    あと、神戸さんも名前は見かけていたけど、見たことがない方でした。爆発力のある面白い女優さんでした。
    あの地味に生きてる、ちょっとヘンな人たちに囲まれてるからこそその面白さを受け止められた気が私はしました。

    見終わったあとも、あの線香花火が忘れられませんでした。

  • 満足度★★★★★

    たかが地味、されど地味
    さすが箱庭というべきかかなり満足! 

    序盤、ぬいぐるみハンター神戸さんの役名が舞台上で噂がされるだけで
    客席から笑いが(笑) どれだけ有名人なのかうかがい知れる☆ 

    今回はスタイリッシュだけど笑えて面白かった! 

    みんな自分の世界だけで物事を考えてるけど、それは回りまわってどうしようもなく返ってくる、、、そんな因果を片田舎から地味に伝えてくれる。

    最後は鳥肌がたってなにか泣けました。

  • 満足度★★★★

    地味に技巧的
    ある地方の町の人達を様々な演出的技巧を用いながらオーソドックスなストレートプレイとしてまとめあげた、クオリティーの高い作品でした。

    煙草が法律で禁止され、中国と国交が断絶した近未来(?)、純国産と謳った線香花火で一山当てた男とその周囲の人々や寺の住職の思いのすれ違いや伝わらなさが皮肉的に描かれた物語で、ネガティブでありながらポジティブさもある独特の雰囲気が魅力的でした。
    作品全体としては面白可笑しい類の話ではないのですが、当事者は真面目でも外から見ると滑稽な場面が多く、笑えました。

    畳敷きの一間が、照明と人物の立ち位置の変化によって様々な場所に瞬時に切り替わったり、日時が飛んだりする、シーンの繋ぎ方の演出が素晴らしく、そこに登場人物には分からないメタ的なネタが盛り込まれていたのも楽しかったです。
    暗転しないでもスムーズに場面転換出来る技術がありながらも敢えてたっぷりと暗転の時間を取っていたのも流れにメリハリが出ていて効果的でした。

    ワンシーンを除いては暗転の時にしかBGMが流れない、役者の演技力を信頼した演出が快かったです。実際、台詞のやりとりだけで十分に見応えがあり、特に気まずい雰囲気の描き方が絶妙でした。

    前作に比べてマイルドで分かり易くなった分、素直に楽しめる作品になっていましたが、前作のような一瞬観客を置いてけぼりにするような魅力的な不可解さも薄まっていたのが残念でした。

  • 満足度★★★★

    ヨーロッパのSF映画に似た味わい
    いろんな意味で王道を外した作りというか、視覚的にもリアルと偽物が入り組み、ストーリー的にもこちらの常識に沿って進むかと思いきや、突き放した感覚が交じったりと、なんとも言えない一品に仕上がっていました。このねじれた世界は、そうなる様に考えられ、配置されてるなあと。お話は一種のパラレル・ワールドものの様に観てましたが、それらを「地味」と提示しちゃう感覚もまた独特で。

    ネタバレBOX

    リアルに作り込まれた純日本家屋の和室の、障子の開け閉めや照明で場面転換するくだりは最後まで違和感をぬぐえず。でも、この作品のねじれ方を観るとそれも狙いなんでしょうが、同じ脚本で裸舞台で観たくなったり。これは私の好み。坊主らしい説法を説きながら悪事もへーきでやってのける和尚など、登場人物が皆二面性と言うか人間のわけ解らなさを持っているのに対し、その独特な身体を持つ居候の女性がそのままの怪しい存在であり続けたのが、ある意味単純というかストレートで。ラストのミステリーものの様な解決が唐突で、カルトな味わいをいっそう強くしておりました。
  • 満足度★★★★

    和尚さん
    箱庭はハズレないなぁ。
    ほんま力のある劇団だと思う。
    意外な役の小野哲史が良いね。
    片桐はづき、何だかすっかり大人の女性だな。
    神戸アキコの使い方は、うーん想定内。

    ネタバレBOX

    タバコ禁止や中国人の設定やらが、
    それほど活きてないような感じがしたんだな。
  • 舞台が活きている
    山椒は小粒でもぴりりと辛いといいますが

    箱庭円舞曲は 地味に見えても毒とダイヤの小粒が潜んでいると思う

    おもわず芝居仲間に見たほうがいいよ観たほうがいいよ、すごくいいよ

    と 酔った勢いでメールしてしまいましたら

    「僕は昨日観ましたよ!」って返事が来た!さすがお前いい趣味してるな!

    と舞い上がってしまった。

    大阪の人にもぜひ楽しんで欲しいなぁと思う。ほんとにー(*´∀`)♪

    ネタバレBOX

    線香花火はいろいろ

    燃える前に落ちたり

    小さく長く燃えたり 短く太かったり 普通だったり

    そうそう そうだよな 人間もそう


    他人から観たら滑稽な場面でも

    直面したらドラマかもしれない

    そして自分もこんなに滑稽で こんなに空しいのかもしれない

    二時間の芝居の中に劇中の人々が積み重ねた地味な長い時間を感じた

    素敵だった
  • 満足度★★★★★

    お茶の間
    一見、普通の和菓子なんだけど、食べてみたらとても美味しい和菓子で、それで、どんどん食べていくと、ピリッと来たり、コリコリと変な食感したり、実は全然普通の和菓子じゃ無い。
    そんな違和感が、何か心に引っかかって 見終わってからも後引く、そんな芝居だった。

  • 満足度★★★★★

    線香花火
    大阪公演もあるというのに、それをまったく意識してないのか、
    あえてこういう風に作ったのか?

    役者のメンツを見てみれば分かるように、
    どの人も地味なんかではなくて
    強烈な個性を持っている(特に女性陣

    これだけテクニカルな演出が出来るのなら、
    きっと派手な交響曲も作れただろうに、
    そこを敢えて?
    地味な作品に仕上げたところが素晴らしいように思いました。

    ネタバレBOX

    物語の最初と最後を
    男二人の線香花火のシーンできっちりしめてる。

    よそ見ばかりしている男と、前しか見えない男。
    この二人は、物語を貫くこよりだ。

    物語の途中、山や谷と呼べるような物語の起伏はない。

    最後にちょっとだけ花火工場の爆破シーンがあるが、
    これも大規模なすべての終わりでもない。

    ただ、この事件を機に
    それまで地道に撒いてきた物語のカケラが
    鮮やかに速やかにそして静かに
    ドミノを倒すみたいにすっと収束していく
    (違法にタバコを所持していた住職や、彼にタバコを横流ししていた
    新一、工場に放火したそのヨメが逮捕されたらしいことなど)

    物語自体が、
    こよりとなっている男二人を軸にした線香花火になっている。

    静かに燃え続け、最後にほろっと火花を出して、燃え尽きる。


    その中で、一見取り留めも無いようで、
    本音の吐露でもあるような
    曖昧な独白、詭弁が随所に挿入されている。

    物語自体の完全な線形性を敢えて拒むように。

    地味ではない配役を使って敢えて地味な線香花火になぞらえた物語をなぞるのも粋なら、
    これだけ洗練され、完成されたプロットに、
    人の美しい感情(線香花火を消えゆく夏の思い出になぞらえたのはまさにそうだと思う)と
    生理的な感情に正直な住職の詭弁?という
    世間一般でみれば両極のようにもみえる感情・行動を
    敢えて並列に差し込んでくるあたりは、
    ストーリーテラーとして、なかなかの剛腕?
    ではないかな、などと思ったり。



    これだけ洗練され熟練されながら、あくまで抑えた語り口は、
    自分としてはどことなく、江戸前の落語などを思い返してしまったり
    (もちろん完全に同じとかそういうんではないですが(汗
    して、大阪に持ち込むにしてはあまりに東京っぽ過ぎるのではないかな、
    などと少し心配もしたり(苦笑

    ・・でも、まあ相手に合わせて自分の持ち味をおさえるよりも、
    全力で自分たちらしさを出し切って
    お互い(江戸と上方的な)の良さを勉強するほうが
    刺激的で自分は良いと思ったり。

    とりあえず、これだけ洗練された語り口の作品が大阪で公演されるというのは
    喜ばしいことだな、などと思いました(笑


    ・・ちなみに自分は観終わったあとで、
    映画「パーフェクト・サークル」を思い出してました。

    完全なる円環のなかにすべてを収めるように、
    線香花火のなかに人生を収めたようで(笑
  • 満足度★★★

    こより
    細くても少し長く、そしてちょっと弾けている様は充分派手じゃないですか。自分にとって地味って意味を新ためて考えてみる。夫婦間の問題が笑えない私です。

  • 満足度★★★★

    一見異色、実はど真ん中
    冒頭で示される状況設定に「従来とは作風を変えた!?」と思うも全体の構成や登場人物の造形はまさに箱庭円舞曲ど真ん中。
    で、従来比でヘンな、あるいは病んだ人物が多い分、全体が歪んだ印象。
    その意味で、今まで観てきた作品のバリエーション的なものと捕える。
    これは今回初参加の女優陣の個性を活かした結果か?(笑) (いやもちろんそれだけではないのだろうけれども)

  • 満足度★★★★

    秀逸なデフォルメを隠し味に
    シーンの繋ぎ方や時間の重ね方から
    剥ぎ出される登場人物それぞれの姿に
    深く捉われてしまいました。

    作り手の作品の質感に
    さらなる境地が生まれた印象を持ちました。

    ネタバレBOX

    初日を拝見。
    冒頭の線香花火のシーンからしなやかに掴まれる。
    すっと視線がその光にさらわれて。
    その光景を原点にして物語が組み上げられていきます。

    舞台装置がしっかりと作りこまれていて
    その雰囲気から、地方の空気感が醸し出されていて。
    冒頭からのちょっと尾籠な会話なども含めた空気が
    なんともいえないぎこちなさのなかに
    場の実存感を観る側に刻み込んでいく。

    シーンの繋ぎ方にも工夫があって
    観る側に理性でリズムを作らせず、
    体感的な記憶の展開を引き出し
    舞台に繋ぎとめていきます。
    なんだろ、観る側が想像で補正するのを拒むような
    それぞれの自らの処し方や
    キャラクター間の距離の取り方(あるいは取れなさ)の
    無骨さがそのままに重なっていく。

    道具立ても上手いのですよ。
    やたら出てくるティッシュの使い方にしても
    距離感の盲目さを刷り込んでいくような
    カミニソやイカスミの異様な量にしても、
    観る側の世界を観るなかでの平衡感覚ををじわじわと失わせて。
    また、タバコの扱いなどで示唆される
    物語の外枠というか
    時間もしくは次元の違和感(近未来もしくはパラレルワールドみたいな)が
    観る側のバランスの根本を揺さぶりつつ、
    でも、そのことが観る側に物語を手放させるのではなく
    シーンの重ね方にもすがらせて
    物語の世界をたたらを踏むような感じで
    追わせていくのです。
    気が付けばどこかデフォルメを感じながらも
    その世界にそのままに踏み込んでしまっていて。
    そして、内側の世界からの視座だからこそ見える
    個性と狂気のボーダーラインに置かれたような
    キャラクターたちのベクトルの色や重ならなさ、
    さらには舞台には恣意的に置かれない
    貫かれた先の風景までが浮かび上がって。

    いろんなコミカルさがあって、
    場に置き切れないような密度の狭間があって、
    でも、それらがいつしか翻り
    観る側への鋭い切っ先へと変わっていく。
    気が付けば奇異に感じた感覚の理に
    実感を伴って浸されていて、
    シーンごとの時間の前後が、
    物語を記憶の肌触りと共に
    観る側に組み上げていく。

    初日ということで、
    いくつかの部分にぎこちなさを感じたのも事実なのですが、
    それを些細と思わせるほどに、
    ぐぐっと育つような作品の懐の深さも感じて。
    すでに、隠し味のように感じていた、
    舞台に惹かれるのではなく、
    舞台の世界に取り込まれ蹂躙されるような感覚が
    公演を重ねる中でさらに膨らんでいく予感がありました。





  • 満足度★★★★

    人生は線香花火
    「地味」と言えば地味かもしれない。
    だがこの地味さ加減は私たちの日常そのもの、人生そのものだ。
    そしてどんな「地味」の中にも人生における“個人的に劇的な展開”が潜んでいる。
    場の転換にアイデアとセンスがあって2時間を飽きさせない舞台だった。

    ネタバレBOX

    懐かしい、ちゃぶ台がひとつ置かれただけの6畳和室が
    灯篭のある純和風の庭に面して開け放たれている。
    障子の向こうは廊下。
    この部屋が、ある時は過疎地の寺院に隣接した集会所になり、
    また線香花火ビジネスでちょっと成功した、仲間3軒それぞれの家になる。
    微妙な照明と障子を開けて入って来る人を見て誰の家かと判るという、
    このアイデが秀逸で、流れが途切れずテンポも良い。

    中国製でなく日本製の線香花火を売り出したところ人気を呼んで、
    過疎の村のビジネスには補助金も下り、順調に行っていた。
    ところが言い出しっぺの二朗(爺隠才蔵)が、突然「辞める」と言い出した。
    思いとどまらせようと必死に説得を試みる博士(小島聰)。
    せっかく軌道に乗ったというのになぜ今辞めるのか。

    やがてメンバーみんなの様々な“家庭の事情”が見え始める。
    上手くいっている夫婦なんてひとつもない。
    住職(小野哲史)ももっともらしいことを言いながらとても怪しい。
    おまけに居候だか妾だかわからない元風俗の女(笹野鈴々音)と一緒に住んでいる。

    だがぐだぐだ言って迷っているうちに自分の意志とは関係ないところで
    全てが思いがけない方向へ転がり出すこともある。

    放火によって工場は焼け、花火も全て無くなってしまった。
    「好きでやってるのか、やらなきゃならないからやってるのか、わからなくなった」
    と言っていた二朗がやっぱり自分は線香花火が好きなのだと、失ってから気付く。
    だが共に働いてきた仲間も離ればなれになって行く。 
    人々はそれぞれ何かを失って終わる。

    もう少し早く二朗がなぜ辞めたいと言い出したのか、知りたかった。
    辞める理由を引っ張りすぎて、説得する博士の言動が空回りに見える。
    反対に火事の後、それぞれがどうなったのかを、もうちょっと説明してほしかった。
    あの人その後どうなったの?とイマイチよく判らなかったのは私だけだろうか。 

    謎の元風俗嬢を演じた笹野鈴々音さんが強烈な印象を残す。
    ピュアで世間知らずのような顔をして、実は人々を操る怖い女を軽やかに演じている。
    妻から逃げて居間で寝起きする新一を演じた須貝英さん、
    気弱な反面必死な抵抗、仕事は受け身というありがちな男が超リアル。
    普通の人々の代表二朗が情けなくも共感を持てるキャラとして印象に残る。
    怪しい住職の小野哲史さん、語り口が本当に和尚さんで説得力がある。
    説法が上手いと同時に悪事も平気でする坊主がとても良かった。

    人生は線香花火のようなものかもしれない。
    小さくてささやかで、でもその中には山場も事件もあるのだ。
    ちょっと満足しては、迷ってふらふらと彷徨う・・・。
    一人ひとりが持つ線香花火にフォーカスした作品に作者の真摯な目を感じる。

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