満足度★★★★★
哀しく、美しい。
この類の原発や戦争モノはどこかメッセージが強すぎたり、暑苦しかったり、胡散臭かったりしてしまうのだが、この作品にはそれがない。安心して眺めていられたし、安心して哀しめ、感動できた。
満足度★★★★★
まぁ、そりゃあもう
恐ろしいほどの完成度。劇場の中と外をくっつける演出(始まり方も終わり方)は良くも悪くも効いていた。おもしろかったか、どうか。そっちじゃない感想ばかりになっちゃうのがある意味残念だけど、それだけでは語れない内容であることは確かだし、どこの演出が駄目でとか、どこが良くてってのも語れないほどきっちりと完成されている。そういう意味では遊びの部分が少ないのかもしれない。観てる側の想像で遊ぶ部分。まぁ、この芝居にはそんなのはいらないのかもしれないけれど。
満足度★★★★★
人間幸福の脆弱性とそれでもの希望
盟友谷賢一氏の劇団DULL-COLORED POPの再始動記念公演である。
再始動記念公演だから、気持ちを新たに新作をというのが普通人なら考えそうなことだが、谷くんは、再演を選んだ。
2007年の作品の再演だ。
もちろん、福島原発の事故があってという現状を鑑みての判断だろう。
しかし、作品で描かれる「人間幸福の脆弱性とそれでもの希望」は、福島の原発事故とは切り離されてそこにあった。
満足度★★★★★
絵画の様でもあり映画の様でもある
劇場の使い方がうまい。会話が同時にいくつも交わされ、どこを見ていていいのか迷うほど。
前半は明るく、村の人々の姿が描かれているがだんだんとシリアスになっていく。
脚本の内容がすばらしいのは言うに及ばずだが、演出もうまい。
役者も老若男女とそろっていて、見所満点であった
満足度★★★★★
3.11に印象が多少変わったのだろうけれど
原発事故を通じて、
その場、その時間に生きることの感触が
伝わってくる舞台でした。
どうしても、震災のことがあって、
伝わってくるものの色が染まってしまう部分もありましたが、
でも、それとは関係ない
たくさんの想いにも満たされました。
満足度★★★★★
自分ならどうするのか
過去の事故をモチーフに、放射能汚染された地域がいかに無視され、いかに滅びていったかを描いています。ジャーナリズムとは違う演劇のおもしろさは、目の前の役者の台詞、動きを見ながら「こういう立場に立ったら、自分はどう行動するだろうか」という想像力を、リアルに駆使できることです。この芝居は、舞台の特性を最大限生かしています。
この芝居のよさは、人々の心の豊かを深く表現している点です。豊かなものが、実感を持って失われていくところに悲劇がある。だからこそ忘れられない芝居といえるでしょう。タルコフスキーの「僕の村は戦場だった」を思い出しました。
満足度★★★★★
すっげー、芸術的っっ
きちんと調べて、まとめ、作り込まれた芸術的な脚本。登場人物になりきって観客を舞台にのめり込ませる確かな役者陣。同時多発的に風景が演じられそれが一つの画として魅せる、緻密で壮大な世界を浮かびあがらせる演出。圧倒された。自分の感性に響く、凄まじい公演だった。刺激的。美しい。でもわかりやすい。見れて良かった。良い芝居を見るとシビレル。
満足度★★★★★
20110819
素晴らしいの一言。目の前で起こっていること、まさに演劇を見た。これを今年がタイムリーだからと言って見逃した人は勿体ない。当日パンフレットが本当に素敵。
満足度★★★★★
お土産(宿題)一杯、胸一杯。
たくさん貰って帰って来たって感じで、言葉に困っています。
特に、コミュニティを拒絶して生きてきた人。
コミュニティに拒絶されて生きてきた人。
自分の愛情に自信が持てない人。
ぜひ、観てみてください。
もちろん、答えなんて出ないんですけど…。
でも、自分の世界に今まで無かったものが、伝わって来るんです。
登場人物は多いので、早めに座席を確保してパンフでの予習をお薦めします。
それにしても。
谷さんの演出は、前回の「モリー・スウィーニー」を経て一周り懐が深くなった気がします。
ニビ色が深くなって行くと何色になるのか、楽しみです。
満足度★★★★★
今でもどこかで起こっていそうな
今、日本のどこかで起こっていそうな、今後、日本のどこかで起こりそうな話でしたね。恐ろしい。初演は見ていませんが、今回の方が絶対にインパクト大なはず。
満足度★★★★★
パンフレットも ぜひ
今日と、
いつかの後の日にと、
で、観て感じることが違うかも知れない と、思う 公演な気がします。
この舞台を、 観たほうが いいと思います。
満足度★★★★★
フィクションだけれど…
限りなく現実に近いんだろうなぁ…と思うのは、今だから?
4年前に観ていたのならそう思わなかったかも。
役者さんたちはみんな素敵。
中でも堀さん中村さん石丸さん百花さんたち女性陣が特に。
観ている最中よりも、後からいろいろ考えさせられる。
終演後の舞台を眺めていたら切なくなった。
満足度★★★★★
すっきりとした後味の悪さ
待ちに待ったダルカラの再開公演。まずは復活おめでとうございます!
内容も期待を裏切らない、素晴らしい作品でした。
パンフレットも是非手に入れてもらいたい(笑
満足度★★★★★
( ゚д゚)ポカーン
↑抜け殻のワタス
★が5つでは足りないのですが。。。w
2回だった予定が結局5回も観たw
なのにもっと観たいw
そんな作品でした。
満足度★★★★★
現実よりリアル
今、僕たちが感じている原発への危機というのはすごくうっすらで現実味がないのだが、この芝居は村の最期までを描いているため、現実的だった。また、危険な状況の中でもたくましくキラキラと生きる人々というのがまた今の僕たちとは違う感じがした。それは僕たちが福島にいないからだろうか。ともかく、現実味のない今の僕たちにとって、知るべき生と痛みだと思います。
個人的に今までで一番新しくて愛らしい塚越さんを見ました。豆のシーン大好き。
満足度★★★★★
チェルノブイリ原発事故のその後を題材に
舞台には湿った土が盛ってあり、この土が壁をスクリーンに見立てた映像に見事にマッチしてリアルな雰囲気を醸し出す。映像なくして物語は成立しないほど、時の流れの残酷さを描写していた。登場人物の名前から察するとやはり場所はロシアの片田舎ナジロチ。原発事故から30km離れた村での情景を綴った物語。クリニカ演じる中村梨那の子供子供した元気溌剌な表情や行動がとっても素敵だ。ナターシャ役の石丸さち子のおっかさん的な演技力が群を抜いて秀逸。惜しむらくはジーナ役の加藤泰子が少々あがってたようでカミが目立ち、ギクシャクしていた。後半は良くなると思うが・・。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★★
Caesiumberry Jam
面白くもあり上手くもある舞台。
1986年の大事故後、30km離れた農村に生きる人々の生き様を、薄暗く映し出す快作だった。
開演前の舞台は一面敷き詰められた土と1台のテーブルというの質素なつくりで、観劇後は小道具が散乱し、荒れ果てて誰もいなくなった寂寥感が充満していた。
タイトルの「Caesiumberry Jam」。なんとなく惹きつけられる響きだった。
満足度★★★★★
濃密な時間
堪能しました。
ストーリーにぐいぐい引き込まれました。
重いストーリーを重く感じさせず、かといって軽くする訳でもない微妙なバランス感覚が絶妙。役者陣も素晴らしく、濃密な時間を楽しむことができた。
満足度★★★★★
ダルカラ復活
DULL-COLORED POPの劇団活動再開記念&第10回記念公演は、『Caesiumberry Jam』の再演。
原発事故以降、演劇でも色々な劇団が原発関係の芝居を上演したようだが、
8月、ちょうどセシウムがニュースに上がり始めた時期のこの再演。
チェルノブイリ原発事故を題材にしたこの芝居、初演の時以上のインパクトがあった。
なにより、役者の人数が増え、よりアンサンブルの芝居が強化されていた点が印象深い。
沢山いた村の住人たちが、芝居が進むにつれ徐々に姿を消していき、舞台上の人口密度が減っていく。
たいした説明もないままに人が消えていく様は、不気味以外の何物でもない。
子供たちは、老人は、どこに消えていったのか。
それでも村に留まり続ける人々。
そういった光景が、土の敷き詰められた舞台の上で展開される。
上演終了時、カーテンコールをせずに観客の拍手を一切拒絶する谷賢一らしいやり方は、
芝居を「見世物」でなく、3月11日以降続く我々の問題として観客に持ち帰らせる。
チェルノブイリの、放射能に汚染された土は、地続きで客席の我々の足元にも広がっているのだ。
実に鮮やかな演出。
いい芝居であった。