満足度★★★★★
自分ならどうするのか
過去の事故をモチーフに、放射能汚染された地域がいかに無視され、いかに滅びていったかを描いています。ジャーナリズムとは違う演劇のおもしろさは、目の前の役者の台詞、動きを見ながら「こういう立場に立ったら、自分はどう行動するだろうか」という想像力を、リアルに駆使できることです。この芝居は、舞台の特性を最大限生かしています。
この芝居のよさは、人々の心の豊かを深く表現している点です。豊かなものが、実感を持って失われていくところに悲劇がある。だからこそ忘れられない芝居といえるでしょう。タルコフスキーの「僕の村は戦場だった」を思い出しました。