『狼少年 ニ 星屑 ヲ』 公演情報 『狼少年 ニ 星屑 ヲ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
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  • 満足度★★★★

    復活!
    今作が「本公演」という位置付けという事は、原点に戻ったっていう事なのかな。濃厚で、近くて、楽しみました。

  • 満足度★★★★

    ビターテイストの「オトナのための童話」
    観ながら漠然と「貧民街育ちでそこから這い上がろうとするがなかなか報われずに悲劇を迎える」的な往年の(モノクロ時代の)ヨーロッパ映画を連想し、切なくも美しい終わり方からビターテイストの「オトナのための童話」な印象も。
    その童話的な印象は内容だけでなく、出演者が皆フェイスペインティングをして動物の耳のカチューシャを付けている(開演前に目にした時は「チープな和製SターWォーズ」に見えた(笑))ことも一因?

    また、ルデコ地下のこのスペース、非常に手狭なこと、よってかなりの少人数なこと、靴を脱いで入ること、などからホームパーティーのような親近感があり、前説(これも親しみがあって◎)の時など客からツッ込みが入ったりして非常にフレンドリー。
    「手作り感」満載の小道具などもその親近感にプラスされていたか。

    さらに、子供時代の表現として小さな人形のような身体を首からさげて実際の身体は板の奥、なんてことをやったり、W星Pスタチオのように人間を手で表現して(チョキのカタチにして2本の指を脚に見立てる)引いた画を見せるなんて手法を用いたりして、それもまた楽しい。

  • 満足度★★★

    いい感じ
    狭いスペースのせいか、開演前からお客さんも役者さんもわきあいあいとしたいい感じでした。で、かんじんの芝居の方ですが、かなりベタな話なんだけど、けっこう泣かせます。思いは伝わるものなのですね。夢の実現を祈っています。

  • 満足度★★★★

    もぐもぐ
    内容よりも雰囲気がいい居心地だったな。。

  • 満足度★★★★

    ふぅ・・・
    なんだかドッと疲れた。

    いや別に客席が狭かったからとかそういう話じゃなく、なんだか色んな意味でドッと疲れた。たぶんそれって、演じる側からストレートなパワーをガンガン投げつけられたせいだと思う。そりゃベテランのキャッチャーだって160km/hの剛速球を休むこと無く受け続ければ手だって腫れるってもんだ。

    なにしろそんな舞台だった。

    この劇団・・・熱すぎにつき要注意だ。

    ネタバレBOX

    物語は少々想像力を要する、というのは主催の末原拓馬氏が冒頭に述べた通り。けれど、それを聞く前にビールを飲んでた自分には少々想像力が欠けていた。難解な謎解きにつまづくかのように何回も迷宮に迷った。挽回は観劇後、連れに話を聞くことで段階を踏んで理解していった。難解な謎達は飲み会の後、散会する人々のように徐々にその姿を消していった。

    そうして僕は『ああ、なるほど』と何回か頭の中で手を叩いた。
    それは顔に描かれた涙の理由であったり、洞窟の中の赤いマントの理由であったり・・・。

    けれど、僕にも大筋はわかっていた。
    だから最後の場面、拓馬が老婆を訪ねた時、僕の目にも涙が跡を残していた・・・と、まぁそういうことだ。つまりはとてもいいお話だったということだ。

    ひとつ気になったのは、セリフの中にちょくちょく文語体の難解なセリフを入れていたこと。解説に難解な言葉を使うのはいい、けれどセリフまで難解にするのはどうかと、なんだかそう思った。

    それにしても末原拓馬氏、イケメン過ぎでしょ。
    観劇後の感想はその辺りの話題でもちきりだった。
    『歯並びいいよねぇ』であったり『目がデカイよねぇ』だとか『子供時代を演じたかわいらしさは女子陣みんなキュン死でしょ?』だとか・・・。

    まぁ、それはいい。
    なにしろこのまま駆け上って行ってほしい。
    そう応援させる何かを持っていることは確かだと思った。
  • 満足度★★★★★

    観劇から一日たった今も登場人物達に思いを馳せてしまう。小品にして傑作です。
    観終わって、しばし自失状態。劇場を出てしばらく歩いているうちに涙がこぼれてきて、とまらなくなってしまいました。
    3人の「狼少年」たちの子供時代に描いていた悲しくもきらきらした夢と、大人になって突きつけられるそれぞれの現実。決して全員がハッピーになるわけではない。ファンタジータッチの世界観にもかかわらず、描かれる現実は容赦なく苦くて痛い。今までのおぼんろ作品と比べて、ストーリー構成がほとんど完璧といっても過言ではなかった(と思うんですけど)ということに加えて、それぞれの人物が丁寧に大切に書き上げられていて、それを演じている役者さんが全員ハイレベルかつ哀愁を帯びた佇まいがきれいなので、全ての人物に感情移入ができてしまうのですね。
    他の方も高評価のようですし、次回作はプレッシャーもかかって大変かと思いますが、ぜひこのクオリティのまま進化していってくださいね。

    ネタバレBOX

    印象的なシーンがたくさんありました。おばあさんが、ふいに母親の表情になった瞬間(特にラスト!)、怒りにまかせてお菓子を投げてしまった拓馬の自分自身に驚いたような顔と老婆の悲しみ、拓馬に裏切られた瞬間の倫平の見ているこちらが胸をえぐられるような表情には、あやうく泣かされそうになってしまいましたし、絶望に負けて人として大切なものを全て落っことしてしまったような諒一の凍て付くような表情は本当に恐ろしいにもかかわらず、子供時代のガキ大将ぶりを見てきただけに、救いようのない哀しさがありました。
    盗賊の面を取った諒一の顔が涙だらけになっていた演出は、秀逸でしたね!呆然として子供のように諒一にすがりつく拓馬の姿に胸を締め付けられました。
    そして、ラストの拓馬の表情とセリフには、もう完全にノックアウトです!!
    倫平と老婆が「親子」になった経緯とか、拓馬の今後とか、諒一が救われることはあるのかとか、それぞれの人物について、劇中では語られなかったアナザーストーリーを、観客それぞれに想像させるだけの力を持った作品であり、役者さんたちの演技であったと思います。
    "前2作も観に行っていたのですが、
    脚本は風呂敷を広げすぎて収拾がつかない感じで「書き散らした感」が否めないし、
    役者さんも、今回の出演者4名や主演の阿久澤さんなど一部を除いては、「これでお客さん呼んじゃうの!?」という
    レベルでだいぶイライラしてしまい(ごめんなさい)、うーん、もう行かないだろうなーと思っていました。"
    けれど、もし今回もっと日数があったなら、私はきっと友人や家族を誘ってもう一度足を運びましたよ。電車に乗って、お金を払ってでも、もう一度あの世界に浸りたいと思いましたから。
    ただ、敢えて言うならば、やはりあの狭さで縮こまって観劇するのは身体的にかなり辛いですし、
    今後もあのレベルで見せてくれるのであれば、小さい劇場でも、今までのようちゃんとした音響や照明を使った状態でぜひ観てみたい。音楽の使い方や暗転に、情緒というか余韻が足りないのが勿体無いと思いましたしね。
    ぜひご検討を!!
  • 満足度★★★

    8坪は本当に狭かった
    その分、芝居というモノは役者と観客が一緒になって、
    共に作り上げていくものだと再認識させられた作品でした。
    開演時間過ぎても観客揃うまで待ったり、
    実際の小道具出しを観客がしたりとか。
    愉しめました

    ネタバレBOX

    演劇というものに、ここまで熱量与える姿勢はすごかった。

    イメージを膨らませるという方法で、
    観客に目をつぶらせて情景を連想させて物語りに引き込むというのは
    よかったが、その言葉の情報量が不足していた気がする。
    村には何人くらいいてとか、老婆の家は今で言うところの大型トラック位で、
    とか想像が容易な言葉を伝える方がいいと思った。

    全体としての作品イメージは、M・N・シャマランの映画
    「ヴィレッジ」のような感じを受けましたが、
    暗くなりそうな話が、
    最後救いがあったような感じに作っていたのは好印象でした。

    プロローグやエピローグで、
    台詞か録音したBGMやSE入りの作品世界や、
    その後の話等を入れた語りがあった方が、
    余韻や余裕のある膨らませ方が出来たのではなかろうかと思った。
    (時間やゆとりが無かったかな?)

    話のオチには、
    「老婆はその館と共に朽ちるまで、毎年の万聖節の日には。、
    死んだ息子に会えて、楽しき時間を過ごす事が出来たそうです」
    おしまい

    みたく絵本のような終わり方にしてみても好かったのでは?
    とか考えましたデス。
  • 満足度★★★★

    久々に
    久々に役者さんを間近で拝見できるところに来ました。


    教室を改造して行う学内公演以上にお客さんと近いものはない。というのが信条でしたが(←)
     更に近い距離でした。足音、息遣いすべて演出の一部のようで、すーっと吸い込まれました。

    メッセージが自分の想像力にゆだねられている部分もあり、なんとなく自分に問いかけられているものを1時間30分考えていました。
    が、結論はその日は出ず…結局、演者さんの動きがとても素晴らしくて、そこにいないはずの人が見ていました。4人というのが信じられません。

    末原さんの書かれる言葉やそのリズムがとても好きです。
    今回は語りが多かったと思うのですが、こだわっていらっしゃるんですねっ。。

    ネタバレBOX



    前回と路上、今回を通して、末原さんの「星」・「ラブ」に対する思い入れが伝わってくる作品の思えました。
     
    星は誰の上にもあるのだけれど、それがどんなふうに見えるかは自分次第。
    ラブがほしいという子供の願いは、実はいつになってもやっぱりそのままで、 ラブは実はそこら中あるのだけど、自分がそれを暖めていられるかは自分次第。そんな風に私は感じました。
    持てる者は"まだ、足りない"と 天を仰ぎその手をかざす
    そんなエゴを客観的にみていると自分に何が問われているかなんとなく分かる気がします。


    関係ないのですが、(←!)
    ギター、ひっぱり出して来ました。笑
    演劇もやりたいけれど、ギターもやりたくなりました(ご無沙汰過ぎて弾けるかわかりませんが(笑))


    なんだかいろんな意味で刺激的でしたー!

  • 満足度★★★★★

    勢いって凄いね
    長〜い説明によるとゼロの状態から本番まで約1ヶ月だけだったようで、目標にむかってまっしぐらのスピードと、しっかり的を見据えたフォーカス、それに加えて超ミニ会場でのアットホーム感、ステキな衣装とメイク、美しくも悲しいストーリーが一体となって、ステキな作品になっていたと思います。

  • 満足度★★★★

    どこか切ない物語。
    客入れからいろいろと盛り上げるキャスト達。衣装、メイクそのままで。それを見つつどういう内容になるのか思いを馳せつつも、帰りの足が心配だったけど。舞台が始まればそんな事も忘れるほど魅入った。末原さんの想いは充分伝わったと感じています。

    ネタバレBOX

    人形劇が良かった。笑どころでありながら3人の関係を上手く表現していたかと。
    演劇ってこう言うものかと、原点を見たように思いました。
  • 満足度★★★★

    大人に捧げる悲しい童話
    この物語は観客の想像力に委ねる、といった嗜好。それは物語の殆どがセットが簡素な語り口によるものだからだ。しかしながら、キャストらの衣装、演技力、その他の強引なまでの引っ張りによって、観客の想像の中にしっかりと根付く。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    孤児の少年ら三人は孤児院で育ち、孤独と暴力と空腹に耐えながら大きくなった。彼らはそんな幼少期の中、「ぼくらが25になる年の、収穫祭の晩海のむこうから、舟がむかえにくるのだって。」という幸せになれる為の呪文を何度となく呟きながら、過ごしていたのだった。

    愛情にも食べ物にも飢えていた彼らはそれぞれ少しずつの秘密の悪巧みをしながら生き延びていた。拓馬は狂った老婆から宝石を盗もうとし、諒一は人を殺し、倫平は盗賊をする。そんな三人三様の生き様だったが、彼らは遥かかなたの夢を見ている頃が一番幸せだったのだ。

    そんなある日、諒一はキンキラキンのお星さまめがけて村を飛び出し海を渡ったものの、キンキラキンのラブなんてものは何処にもなかった。そんなことも知らない拓馬は諒一の跡に継ぐべく現在の不幸から逃げ出そうと考え親友を裏切ってしまう。

    しかし親友の倫平は拓馬が負った傷に効くという薬草を求めて村に帰ったところに拓馬の発言によって無実の罪をきせられた倫平は村中の人々から石を投げられて血まみれになってしまうのだった。

    星屑をポケットに詰め込んで幸せに暮らしてるはずの諒一は結局、村に帰って人殺しをしてしまう。その光景を見た倫平は「夢を抱いている拓馬にだけは知られたくない。」と思いやり、拓馬を庇い、その拓馬に裏切られる倫平。

    三人の数奇なまでの運命をあるときは人形劇で、あるときは観客の想像力で、あるときはキャストらの演技力で魅せた芝居だった。

    人は皆、しあわせになりたいと願う。しかしその幸せは足元に必ずあって、普通に生きるその時々が、幸せなのだと思う。いくらかの不幸があるからこそ、いくらかの幸せを感じることが出来るのだ。

    ならば、私たちは現状を受け入れながら、少しの夢を持って生きるのが幸せなのかもしれない。だとしたら・・・夢は叶わない方が幸せなのだろうか・・。

    そんな事を考えながら歩く道々で考えた。

    キラキラ光る~夜空の星よ~♪
    音楽導入もGOOD、時間軸の交錯もGOODな芝居。
  • 満足度★★★★

    本当に狭い空間に、主宰の気持ちが一杯!
    30人弱の客と4人の俳優。俳優たちは奇抜なメイクに奇抜な衣装でお接待。そして、お芝居へと進んで行きました。

    ネタバレBOX

    開演前からトークパフォーマンスが始まっていて、てらいのないところは路上パフォーマンスなどで鍛えた所以でしょうか。

    25歳のある一日だけ船に乗って新天地へ出奔できるチャンスがあるという村の若者の話。条件は、村人の推薦と渡し(船)のブローカーに払うお金を持っていること。

    若者は時々一人暮らしのおばあさんの世話をすることで村人の推薦を得ようとし、資金は村の資産家から出してもらうことによって外へ出ようと考えています。

    おばあさんは少しぼけていて、亡くなった息子が年に一度赤いマントとかぼちゃのお面で訪ねてくることを楽しみにしています。若者は、点数稼ぎのために世話しているだけですから、そんなおばあさんを邪険に扱っています。

    船が来る当日、資産家の家が盗賊に焼かれてしまい、資金を出してもらえなくなってしまったので、おばあさんの家に入って宝石を盗もうとします。そこへ幼なじみが現れ、自分が盗賊だと名乗ります。

    争い、追いかけて洞窟へ行くと幼なじみは息絶えていて、そこには赤いマントとかぼちゃのお面がありました。幼なじみが毎年おばあさんを喜ばせていたことを知り、そんな人間が盗賊であるはずがないと悟り、代わりに衣装を付けておばあさんを喜ばせに戻って行きました。

    無国籍な活劇話ですが、衣装や盗賊が出るところはアラビアンナイトのような、おばあさんを襲って金を盗もうとするところは自分を正当化する罪と罰のような感じでした。

    狭い空間の中で可能な限りのアクションを取り入れていましたが、話の進行が少し説明っぽく、朗読劇にアクションを加えたような構成に思えました。

    おばあさんは本当はぼけていませんでした。犯罪行為は許さないものの、打算からだろうが、真心からだろうが、若者との交流は心底嬉しかったようです。一枚上手です。

    外へ出たいという若者気質は、将来シアターコクーンで芝居を打ちたいという主宰の気持ちに通じます。

    利用できるものは何でも利用して成り上ろうとすることを、私は、あのおばあさんのような気持ちで見守りたいと思います。
  • 満足度★★★★★

    冷たい雨だったけど。
    観に行って良かったとおもいました。主宰の書く話が、良く纏まっていて前回作品の反省や新しい工夫もしたんだろうなと思える、心に残る作品でした。役者さんが皆とても素晴らしく、大人になったおぼんろを観た気がしました。佐東さんの美しく通る声やあらゆる表現も、さすがに立体落語で鍛えていらっしゃるのだろうなと。倫ペイさんの気張らない素直な声と素直な表現。物語の人物に感情移入してうっかり涙が流れました。高橋さんの声もソフトからハードまで自由自在で、あの狭い空間が完全に物語の村になっているような、不思議な時間でした。

    ネタバレBOX

    結局の所、一番幸せだったのは、ハロウィンの度に現れる死んだ息子と、打算的であるかもしれないけれど世話してくれる若者を、受け入れて待ち続けた老婆だったのかもしれません。愛情にしろ何にしろ、人から与えて貰うより、人に与える人生の方がよほど幸せなのかもしれないと、そんな事を思いました。
  • 満足度★★★★

    素敵なおぼんろ世界
    今回初観劇です。20時の回。

    言葉遣いの巧みさと、狭い会場を縦横無尽に駆け巡る身体。
    音や光、セットや小道具、俳優たち自身もすべてがおぼんろ。

    おぼんろって、こんな劇団なんだということが伝わってくるお芝居。
    いや、お芝居というくくりでは説明できないような・・・
    パフォーマンス?作品?アート?
    とにかく素敵な世界を堪能させていただきました。
    これからのますますの活躍を期待しています!

    主催の末原さんのブログを読んできた私としては、最近のアルバイト経験からきた言葉なのかな?とか、色々想像が膨らむ部分があり、見るたびに感じることが違うのではないかと思うような想像を掻き立てられる面白さのある作品でした。

    ネタバレBOX

    キンキラキンのラブというものは、青い鳥のようなものなんでしょうか。
    そういうものを誰もが求め、彷徨う現代を、末原さん流のやり方で、興味深く表現していました。幸せはすぐそばにある?狼少年たちの幸せへの憧れを語る場面では、涙が溢れました。
    自分の勝手な期待ですが、登場人物すべてがハッピーになって欲しかったので、☆4つ。
    すみません。夢のような世界を見たかったというわがままです。

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