シャープさんフラットさん
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2008/09/15 (月) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★
やっぱりいいねぇ。
ホワイトチーム
何がって、そりゃナイロン100℃ですよ。心の中に響く。。。タイトルどおり、、、調和が取れないことってありますよね。不調和音。さて、ブラックも楽しみです。
月下美人
WET BLANKET
ぽんプラザホール(福岡県)
2008/09/23 (火) ~ 2008/09/24 (水)公演終了
満足度★★★★
おもしろかった、おもしろかった!!
すっごい立ち回りでワクワクしてしまった♪
みんな素晴らしく上手で見ごたえ十分!
ヒロインは大きくて声がきれい、舞台栄えしてました。
ネタバレBOX
歴史をうまい具合におもしろみのあるように味付けしていた。
ちょこちょこはいるギャグネタは余計かな~
ROB&LOVE
エルズ・ミュージカル
シアター風姿花伝(東京都)
2008/09/20 (土) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
相変わらずのミュージカル!
詐欺チームの次のターゲットは資産250億の資産を持つ立野雄一、60歳。
このミッションの為にチームは動く。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
5年前の航空機事故で家族を一度に失ってしまった孤独な老人、立野は仕事も退き生きる屍のごとく毎日、近所の公園で息だけを吸ってボーッと生きている。
一方、詐欺チームのメンバーになる条件は天涯孤独、友人も家族も作らずひとりである事だった。
ミッションは須藤麻美を中心に立野から250億の資産を奪い取るべく接触を始めるが、いつしか麻美は立野を愛してしまう。
元来、たおやかに人を愛する心を持った麻美は自分自身を騙して詐欺をしようとしている行為に対して良心の呵責に苛まれ傷つき苦しむ。
麻美の亡くなった父親に対する情も絡めて物語りは立野と父親への激情が交差する。
立野は麻美の言葉を信じて250億の資産を渡してしまうが、その資産全てを横取りしようとするメンバーの裏切りにあい、麻美は刺されそうになる。
麻美を庇って立野が刺され、再度、麻美は刺されそうになるところをメンバーの少年が庇って刺され命を落としてしまう。
彼らの計画は失敗に終わるが、今までに出会った事のない深い愛に満ちた立野に心を奪われた麻美は、自首する前に愛を告白する。
しかし立野は、愛する家族を亡くして心に穴があいてしまっていた。
「喜びも悲しみも怒りも憎しみもない。ただ朝が来て昼が来て夜が来て・・・ただ時が過ぎていくだけだ。自分自身を失ってしまったおいぼれをこれ以上騙さないで欲しい。」と。
それでも麻美は説得する。
「生きる事に満ちていた本来の立野に戻って欲しい。」と。
立野はその夜、麻美の夢を見る。
夢の中の麻美は他の男性に連れられていく。
そんな光景をみた立野は「ダメだ!そっちへ行ったら死んでしまう。戻れ、戻るんだ!」
その声で麻美は我にかえり、
「罪を償ってきます。そして必ず貴方の下に戻ります。待っていてください。」
こうして立野には一筋の光が満ちたのでした。
プチミュージカルです。
歌とダンスとライトに酔いしれました。
ただ2時間内に収める集約の関係でしょうか?
ストーリーのクライマックス、麻美が刺されそうになるシーンはちょっと急ぎすぎた感がありました。
それから物語自体はよくある物語かと。
10年以上前の再演らしいから、仕方ないのか・・?
立野(大越陽)の演技が見事でした。
孤独で悲しい老人の役。
その表情を見ているだけで悲壮感が漂い泣けてきます。
いあいあ、惚れるわーー。(^0^)
ドラえもん「のび太とアニマル惑星」
サードステージ
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2008/09/04 (木) ~ 2008/09/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
ドラえもーーーん!
はああー。恐れ入りました。
ドラえもん、本当にドラえもんだった・・・。
楽しくって、時間が経つのもあっという間。
技術駆使!!のび太やしずかちゃんは本当に空飛ぶし、
スクリーンに・・・すごいのは空気砲!
スネオはちょっとグレてる(ように感じたw)
ジャイアンに至っては、そっくり!!
しずかちゃん 可愛かった!
そして曲が素敵。かなり経つけど、まだ歌える(笑)
夢が詰まった舞台。見れてよかった。
自分は、意外とファンタジーが好きなんだなあと実感した舞台でした。
原作との違い、あと削った部分はどこだろうとか、とっても興味がある。
いい所はどこだろう。逆に、どこが悪い所はどこだろう。
映画版のビデオ、借りてこようかな。
エヌ氏の晩餐会
とくお組
新宿シアタートップス(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★
確実に笑いをとる
見てきました。
面白かったです。
セットだって役者さんだってステキ。
構成もなかなか。
一人一人のキャラクターや小ネタがとっても面白い!
しかし・・・見ていてずーっと「これは演劇でやらなくても・・・むしろ映像にした方が面白いのでは・・・」
という思いが、付きまとってしまいました。
動きがないのであれば、逆にキレのいいカット割りを使ってうんぬん・・・とか色々(私的な見方ですみません;)
smさんの書かれた通り、濃い演劇を求めてしまう自分は、
ちょっと好みではなかったのかもしれません。
でも、沢山のファンがいるということや、確実に笑いをとっていく所は納得しました。
最後の脱出のライト、とっても良かったと思います!
ネタバレBOX
一番のクライマックス、笑う所ではない所で
大きな声で笑っている人がいて、
「ここが一番いいところなのになあー・・・」と少しがっかり。。
うーん、ファンが増えるって、いいことだけどちょっと難しい。
エヌ氏の晩餐会
とくお組
新宿シアタートップス(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★
飽きない90分
テンポのいい会話劇でお客を飽きさせません。
最後の書道シーンは特にグー!
私のお気に入りは断然M氏!
それにしてもN氏がね、○○根さんだとは・・・。(苦笑)
ネタバレBOX
客演目当てで来る観客って、そこの劇団員とどう絡むかが気になって見に来く人もいると思います。とくお組に限らずなのですが、ちょっと注目されている客演さんを出演させようとすると、一人芝居だったり独白だったり、そして出番が少なかったりと、あまり劇団員とがっつり絡む使われ方をしてないような。。
客演が売れっ子だと稽古時間等気を使ってあまりお稽古ができないのかなとか、裏を読んでしまうんだけど(笑)
観客としては若干寂しいなあ。
4x1h Play #0
4x1h project
ギャラリーLE DECO(東京都)
2008/09/20 (土) ~ 2008/09/28 (日)公演終了
満足度★★★
短篇の「テーマ」
リーディングによるコンペで、観客によって選ばれた2本の短篇を、ひとりの演出家がつくるという企画モノ。
ちかごろ、こういった短篇企画を目にする機会が増えた。演劇のスタイルが、追いかけきれないほどに多種多様になっている、今の状況にあっては、色々な形のものに、一度に触れることができるのは、嬉しい。
ただ、演劇の短篇は、長篇とは全く違うもので、作る側も、観る側も、その差を、十分に意識する必要があるのではないかと、思う。この公演を観て、僕は、特に、それを感じたのだった。
ネタバレBOX
二作品とも、不満が残った。
『ひとさまにみせるもんじゃない』(中屋敷法仁・作)では、衣装をかなぐり捨てた俳優たちが、舞台中央の台に殺到。テンションにまかせて、せりふを、叫ぶ。滑舌の悪い俳優が混じっているうえに、コンクリ打ちっぱなしの壁に反響して、聞き取れない。また、みな、台の上では、ポーズを取って、動きを止める。俳優たちは、よく動いていて、迫力満点なだけに、もったいない。
『いそうろう』(篠田千明・作)は、二人芝居。二人のケンカの顛末を描く。脚本の眼目は、「冷蔵庫は、シャープの白。三段の真ん中が冷凍庫、下が野菜室」というような、異様とも思えるほどの、せりふにおける、細部の描写だと思ったのだけど、今回は、バックの紙に、せりふと同時に絵を描くという演出。せりふのスピード感は捨て去られ、ひとつひとつ、丁寧に演じて行く、ビジュアル重視の、まったりとした雰囲気。ビジュアルが勝ちすぎて、せりふが、耳に入らない。
アフタートークで、演出の黒澤世莉は、自分の演出について、「脚本からテーマを取り出す」と発言。そして、中屋敷脚本について、「テーマが、『意味なんてないよーん』というものなので、僕にはつらかった」とも。
僕は、中屋敷脚本に触れるのは、今回が初めて。痴漢に恋をして、変態たちと鉄道警察の、血みどろの抗争に巻き込まれる女子校生の物語には、内容はないかもしれないけど、意味はあると思った。というか、脚本のキモは、「文体」だと思った。
たとえば、女子校生が恋する痴漢は、生き別れの母を捜して、女性の胸を触るのだけど、彼の登場には、常に、「オーッパイをタッチング・オーッパイをタッチング」というくだらないことこの上ないせりふが、お能における地謡よろしく、通奏低音のようにつきまとう。こういう、中身は無いけど、耳ざわりのいい言葉の積み重ねで、この本はできていると、僕は思った(町田康の文章みたい……というか)。
同じく、『いそうろう』も、頭の中に、状況よりも先に、異常に精緻な情景を創りだしてしまうという、パラノイアチックな描写がつらつらと連なる、せりふの持つ文体にこそ、刺激があった(先の、篠田演出バージョンは、ビジュアルを極力排して、せりふを際立たせる演出だった)。
両作品とも、リーディングを勝ち残った、聴かせる文体を持つ作品。「文体」は、脚本の「細部」と言えるだろう。それは、「テーマ」という、大きなものを前にしてしまうと、見えなくなってしまうものだ。でも、短篇の「テーマ」は、「細部」に宿ることもあるのではないか。黒澤さんのやり方は、「短篇」というものを、大きなテーマを欲しがる自分に、あわせようとしていると、感じた。短篇には、短篇の形があると思う僕には、違和感だけが、残ったのだった。
4x1h Play #0
4x1h project
ギャラリーLE DECO(東京都)
2008/09/20 (土) ~ 2008/09/28 (日)公演終了
満足度★★★★
圧倒される・・・
Le Decoのそんなに大きくない空間で、あれだけの迫力がある芝居だとさすがに圧倒されました。
ネタバレBOX
黒澤氏の演出は、すくなくとも中屋敷氏の戯曲に関しては、借景に見せて自分の味を出していたように思います。
スタイルは柿喰う客と変わっていないのですが、表現するニュアンスが、戯曲の強調部分と演出されたもので微妙にちがうような・・・。
いずれにせよもう一作も含めて、役者のパワーに身を曝しながらわくわく楽しめる作品たちでありました
エヌ氏の晩餐会
とくお組
新宿シアタートップス(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
急遽観劇
こちらでの評価が高かったので、急遽千秋楽に行ってきました。
当日券だったのですが、運良く2列目の席でした。
あまり大きな動きが無いお芝居だったので、表情が良く見える前列の席で観れたのはラッキーでした。
基本的に会話のみで進められる展開で、90分飽きることなく楽しめたのは、役者の方々の上手さだなぁと実感。
GEKIDAN FESも見に行きたいです。
LOST GARDEN
FABRICA(企画・製作ROBOT)
赤坂RED/THEATER(東京都)
2008/09/13 (土) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
やられたー
まず一幕の暗転明けから。
開場中に見せていた回転舞台が暗転の一瞬で家の中の様子に。
舞台が回転するのはよくあるけど、これは良い意味で観客の
期待を裏切る、引き算の演出だとしょっぱなからやられました。
「こうすれば観客が次になにを期待する」ということをホントに
よく理解して、その逆を逆を巧みに攻められてるような快感。
全編を通してくどくなく、飽きることなく観ることができました。
後半の展開の早さなど、ライヴで観ている者の集中力を
途切れさせないような演出は、少し映画にも似た手法だと
感心させられました。
いやぁ、ホントに楽しかった。脚本も演出も一級品です!
エヌ氏の晩餐会
とくお組
新宿シアタートップス(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
なんで自分たちが?
晩餐会と言うと真っ先に想像するのが、やはりキリストの最後の晩餐会だろう。
そう、今夜はその晩餐会のように長いテーブルに6人の男達が招待され、最後の晩餐の話にも及ぶのです。
以下はネタばれBOXにて。
ネタバレBOX
招待された6人は秘密の地下社会に関わった人達です。
彼らは何故自分たちがエヌ氏から招待されたのか、理由を知りたがります。誰もエヌ氏に会った事がなかったからです。
自分達は優秀な人材、つまり平凡な人達と違いビップだから。と能天気に解釈する男。
もしかしたら、この秘密のアンダーワールドを誰かにしゃべってしまった裏切り者を探すため。
・・・などなど、キリストの最後の晩餐にひっかけ、裏切りもののユダを見つけようと詮索し始めます。
6人の男達はそれぞれ相手の性格や考えを瞬時に判断し、6人の役割のような空気が作られていきます。
どの世の中でも必ず、指示する立場の輩が出てくる一方でそれに従う輩も登場します。(^^;)
新宿の地下の図面が出てきた時は思わず苦笑。
実際のデパートや書店の名前が登場します。
映画館や学校や、レストランもあり、地上に出なくても困らない地下社会です。そして彼らの晩餐会の真下には大江戸線が走っています。
8年前にこの地下社会で迷ってしまった男がスープを飲んだ話はまるで仲間を殺してその血肉で生き延びたかのように想像され、ドキドキします。
6人の男達はあらぬ想像をし始めるともう止まりません。
想像は遥かに自分たちの意識の許容範囲を超え、自分達は殺されるんじゃないか?なんて結論に至ってしまいますが、それらを払拭するように、ケーキが運ばれ実は全員の誕生月でエヌ氏からのお祝いだった!というオチがついたストーリーでした。
殆どが会話劇ですが、その会話だけで、人間性やそこに潜むドロドロ感もリアルに表現します。
中々面白い!
結局薬局、このアンダーワールドが警察にばれて6人の男達はここから逃げる!という終わり方だけれど・・・まあ、芝居の世界ですからーーー!(^0^)
こういう、心理をついた作品は好みです。
6人のキャラの作り方が面白い作品でした。
シャープさんフラットさん
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2008/09/15 (月) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
【ホワイト】苦悩が閉ざされた場所。
否応なく作家当人の思わせる半自伝的な物語だ。
本当であるか嘘であるかということは抜きにして、目を離さずにはいられない。
最近、作り手の苦悩を見せる作品に、触れる機会が多い気がする。
その中でも、随分深々と潜り込んだ作品であるようだ。
キャスト・スタッフの仕事に非の打ち所はない。
これだけのクオリティで出されたからには、背筋を伸ばして観るだけだ。
2時間40分の覚悟を持って観に行かれたし。
この悲喜劇は、簡単なカタルシスの方向に行くことを許さない。
どこか物語から放り出されるようなラストに、呆然としてしまった。
(たぶん、3時間くらいを想定していたからだと思う……)
ブラックも観劇します。
ネタバレBOX
どこか鉛のような重さを考察すべく、前作『わが闇』と比べてみる。
『わが闇』は、井戸に潜っていくような深さを感じながら、最後に明るさが見えた。
対して、『♯さん♭さん』は、そんなに潜る感覚はない。
だが、ちっとも浮かび上がる気配が無く、夜の海の底にいるようだ。
半自伝的物語というつくりがそうさせるのだろうか。
そういう意味では、こちらの方がよっぽど闇を抱えているように感じるのだ。
サナトリウムという場所もそういう空気を作らせている。
どうしてサナトリウムと感じもしたが、意外なコントラストが興味深かった。
三宅弘城は、緩急で観る側を震わせる。実に憐れで素晴らしかった。
さらに特筆すべきは、新谷真弓の役所ではないかと思う。
三宅との緩と急とのバランスは、実に見応えがあり。
不幸な雰囲気の役柄をやると、上品な色気すらある。新たな発見だった。
ROB&LOVE
エルズ・ミュージカル
シアター風姿花伝(東京都)
2008/09/20 (土) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★
楽しい時間でした(^^)
脚本としては後半の展開にもっと何かを絡ませて膨らませて欲しいところですが,ミュージカルは歌と演技を観るものですから,これで良しとすべきでしょう。観終わった後,自分も歌いたくなり,ゲリラ雷雨に見舞われなければカラオケにでも行ったところです。とにかく,ワクワクさせられた楽しい時間でした。
Freddie ~少年フレディの物語~
K-LINKS
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2008/09/21 (日) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
最高のミュージカル!
島健さんの音楽とピアノ,そして島田歌穂さんの歌,まさに至福のときを過ごすことができました。このミュージカルがいつかまた再演されることを願います。
Freddie ~少年フレディの物語~
K-LINKS
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2008/09/21 (日) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
はしひめ
真紅組
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2008/09/19 (金) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
遊郭での人情もの
大阪の劇団って聞いただけで、「ほならテンション高うなりますな~」って地球の真ん中で叫びたくなるように気合が入りまくって、正門から入場したその芝居は。
続きはネタばれBOXにて。
ネタバレBOX
オープニングから、観客に渡してあったうちわでパラパラなる(苦笑)踊りを教えます。
東京の上品な観客は「やりたくねー。」っつーて、これまた上品な聞こえないセリフを吐いた輩もいたはず・・はず!(^0^)
そんな内気な情緒は気にする風もなく「はい。宜しいですかー皆さん!」なんつーて、拒否する間さえ与えません。
上品な観客はしぶしぶ・・・または、仕方ないな~・・・中には気恥ずかしそうに・・・という表情で言われたままに自分の意思とは関係ナシにうちわパラパラを真似して、踊ります。
いあいあ、そりゃあ、あなた、そこのあなた!
悲しからずや日本人の習性で全員がうちわパラパラを踊ります。
踊らないと、むしろ目だって、目だちたくない日本人は自分だけが異質なんて思われないように、踊ります(苦笑)
ってな訳で最初から私たちは、まんまと劇団員に抵抗する力を取り上げられた結果、大人しくねずみのようにちょこんと座って黙って観ることになります。
このねずみはねずみーランドにいるキャラクターでもなければ、トッポジージョのようなトリッキーなねずみでもなく、大人しい静かなねずみたちです!(^0^)
さてさて、舞台は大坂のとある享楽街。遊郭のお話。
矢場「はしひめ」と「ひこや」での女郎たちの人情話です。
ある日、杏という少女がかっぱらいをして、「はしひめ」の女将ゆうに助けられます。杏は両親を亡くし今まで自分だけの力で生きてきました。そんな杏を女将のゆうは人として大切な事は何か?を教えていきます。
舞台の後方に押入れのような部屋を作り、そこに「おじい」が住んでいますが、このおじいのキャラがまたいい。仙人のような味のあるセリフを吐いたり、コミカルな事をしでかしたりして笑わせます。
杏はこのおじいとも話すうちに固まった心が解けていきます。
女将のゆうもかつての悪行の数々をしている時におじいに救われた過去がありました。
ある日、女将のゆうを殺そうと刺客が現れます。かつての仲間、雷蔵です。雷蔵は般若の夕霧(現在のゆう)が隠した大枚を奪いにきました。それを聞いた杏は、杏の両親を殺したのは、その時の夕霧だと知ってしまいます。
杏はゆうを殺そうとします。親の敵と言って。
しかし、そこでおじいは「殺したいなら殺すがいい。しかし、お前はこれからの人生をゆうの現在の人生をも背負うことになるんだぞ。ずっとな。」と杏に言い含めます。
杏は葛藤しながらもゆうを許します。
夜の街を舞台に、繰り広げられる情と恋と義の物語。
遊郭に息づく自分の身一つで暮らす女郎。
義理や誇りに重きをおき分相応な事を考えて、何かでっかい事が出来るんとちゃうかな?と考えてしまう男達。
「開店しま~す!」と賑やかに始まり、色町の女郎の着物や豪華絢爛そうに見える表の裏の仕組みなど、とても面白い舞台でした。
これをエジンバラで公演されたなら、きっと着物という武器と色町という設定が異人の目からは好奇心と異国情緒という面で絶賛されたはず。
楽しい舞台でした。涙も誘うシーンがあり盛りだくさんでした。
(おまけ)一人だけ素人っぽく恥ずかしそうな芝居をしてる役者がおりました。セリフも棒読み(苦笑)舞台監督らしいから、急遽ピンチヒッターだたんでしょか?(^0^)
鳥の眼
La Compagnie An
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/24 (水)公演終了
満足度★★★
虎よ虎よ
今回は長谷基弘さん演出。
舞台は福岡と新宿(おそらくベトナムも)。土砂災害から生還した男の子の成長した姿/新宿のマンションで、仕送りで暮すミュージシャンの卵。福岡で料理屋を経営する彼の姉(癌の手術を拒んでいる)。同郷の親類の若い女医さん。交通事故で幼い息子を亡くし家庭崩壊に直面する若い女。男の幼馴染の板前志望者。
賢治の仏教説話的な、人と動物が対話し輪廻転生する世界を背景に、悲惨な事故で心を砕かれた人々が偶然に出会い絡み合う。
ネタバレBOX
宗教的な生の理論化を否定する登場人物と、知恵ある者と下層のカミのタッグが対立。
幾つか見せ場・聞かせ所としてメッセージを発する部分がある。女医が虎を演じる場面。板前青年が女を口説く所。死んだ子供をありありと思い出す場面。成本千枝さんのジェストダンス。痩せて面変わりした立花あかねさんが見所。
死と生のせめぎあいのイメージ(泳ぐ小魚)。人力で作られるから感動的に感じるんだが、絵的には安い超人アニメとかCGでよく出て来るクリシェに近いのかなという気もする。
世界の博覧会
サモ・アリナンズ
駅前劇場(東京都)
2008/09/17 (水) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
観ました
笑いました。
出演者全員が達者すぎて、笑ったしばらくのちに衝撃。
演劇LOVE2008 ~愛の行方3本立て~
東京デスロック
リトルモア地下(東京都)
2008/09/12 (金) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★
倦怠
いかにも、デスロック。
カステーヤ氏を招くとは。
3本立ての中で、これ1本しか見られないのが残念。
ネタバレBOX
知人は「発情期」が面白いよ。
と言っていた。
たぶん、演劇はそちらに帰っていかなくちゃ、だめだろう、結局。
と、私は思う。
出演者が素晴らしい。
あと、ラストが良い。
エヌ氏の晩餐会
とくお組
新宿シアタートップス(東京都)
2008/09/18 (木) ~ 2008/09/23 (火)公演終了
笑いだけじゃない
とくお組の世界だった。
もちろん笑えるんだけれど、ただそれだけじゃない。
とくおさんの持つちょっと不思議だけどありそうな世界っていうのが、伝わってきたし、少しファンタジックなその世界観が好きでした。
今回はより映画チックに、おしゃれに味付けされつつも、だからこその最後の面白さがあってよかったです。
千秋楽まで、頑張ってほしいです。