満足度★★★★★
【ホワイト】苦悩が閉ざされた場所。
否応なく作家当人の思わせる半自伝的な物語だ。
本当であるか嘘であるかということは抜きにして、目を離さずにはいられない。
最近、作り手の苦悩を見せる作品に、触れる機会が多い気がする。
その中でも、随分深々と潜り込んだ作品であるようだ。
キャスト・スタッフの仕事に非の打ち所はない。
これだけのクオリティで出されたからには、背筋を伸ばして観るだけだ。
2時間40分の覚悟を持って観に行かれたし。
この悲喜劇は、簡単なカタルシスの方向に行くことを許さない。
どこか物語から放り出されるようなラストに、呆然としてしまった。
(たぶん、3時間くらいを想定していたからだと思う……)
ブラックも観劇します。