
王女メディア ~私は世界を拒絶する~
劇団ING進行形
pit北/区域(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日お疲れ様でした
かなり面白い舞台でした!
エウリピデスの『メディア』を知ってる上、蜷川幸雄演出の『王女メディア』を観ているので、こんなに違うのかと驚かされました。
スピード感があり、結構あっという間。そして期待以上のカタルシス。
まぁ怒涛の展開だったわけで、迫りくるモノが確かにありました。
しかし“女”の方がこの作品を観てどう思うのかが、非常に気になるところではあります。
実際女の方は強いなっ、いや恐いなって思いました。(個人的な気持ちでした)

鬼姫
虚飾集団廻天百眼
タイニイアリス(東京都)
2009/02/20 (金) ~ 2009/02/23 (月)公演終了
満足度★★★
でぃす・いず・あんぐら
神社などにテントを張って巡業していた見世物(「六尺のイタチ」(笑)とか「狼少女」とか…っていつの時代だよ!)を想起させる「多少の胡散臭さを伴う妖しさ、不気味さ」が漂いまくる、吸血姫たちを中心とした百鬼夜行的物語、チラシのデザインや掲載内容からの予想通り「でぃす・いず・あんぐら」。
時として散文詩のような美しい台詞はあるわ、耽美的かと思えばグロだったりもするわ、白塗りやどぎついメイクのキャラも登場するわ、ホントに「アングラの王道」みたいな?
その一方で、殺陣にバレエをとりいれたり、ポールダンスならぬ「ポールエアリアル」があったりと斬新な部分もあり、「ほほぅ!」と感嘆。
また、永劫に仇討ちのための闘いを続けるという部分に佐藤敏宏監督の『今昔伝奇 剣地獄』(02年公開)を連想。

うぐいすっ
KUSARE芸道R
シアターブラッツ(東京都)
2009/02/20 (金) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★★
σ(^-^) 的には原点回帰
短編コント(連作もアリ)と中編パロディドラマの組み合わせで、劇団名に「R」がついて(=σ(^-^) が観始めて)から3回ほど上演した「ぼんやり劇場」シリーズと似たスタイル。
そんな刷り込み効果もあってか、σ(^-^) 的には原点回帰のような感覚もあり、ナンセンス満載、おバカ万歳な内容を満喫。
もうホントに「しょーもねー」以外のナニモノでもないのに、時には非常に滑らかで自然な、時にはしゃべくり漫才のようにテンポの良い台詞回しで引き込んで、笑わせて、気付いてみれば「え、もう終わり?」みたいな。
また、影絵(前説用は一部リニューアルされてるし…(笑))の使用もいつもながら見事で、時として小道具というか装置というか、その役目まで果たすなんてアイデアもイイ。

さぁ そろそろ行きますか!
モトブラ
アドリブ小劇場(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

リヒテンゲールからの招待状
Jungle Bell Theater
アイピット目白(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

ドリル魂・横浜現場編
劇団扉座
神奈川県立青少年センター(神奈川県)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

人間園
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

double face
ノアノオモチャバコ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/03 (火)公演終了
満足度★
世界が終わるその時に・・
なんつって、言ってる事は壮大です。ところがどっこい!結果は個人的なちっちゃい話。
以下はネタバレBOXにて。。

人間園
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

見下ろしてごらん、夜の町を。
劇団東京ヴォードヴィルショー
本多劇場(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
東京ヴォードヴィルショーは、やっぱりいいなあ
期待して行ったら期待通りに笑えて、楽しい舞台。
出演者それぞれの持ち味やキャラクターが活かされていて、安心して観られた。
歌も楽しいし、ギターだけでなく、アコーディオンを加えたところにはセンスを感じた。この音色が加わり、音に深みが出たと思う。
劇中歌のCDの販売もある。18曲入り1,000円は安い! と迷わず購入した。
観劇した日は、開幕前にもいろいろあったので、これから行く方は、少し早めに行かれたほうがよいかも。

愛の渦
ポツドール
新宿シアタートップス(東京都)
2009/02/19 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
最前列!
最前列での観劇のため、
メインのストーリー以外のところでも丁寧に演じられていた“気配”にかなり引っ張られまくる。
たぶん、喋っている人以外の役者さんをみていた時間のほうが長かったかもw
それゆえ、なにか大きな感情が表出するシーンの予備動作のさらにキッカケめいた部分もよく伝わってきて、ああ、かなり作り込んでいるなあ、と感心すると同時に、生々しさや激しさが損なわれてしまったのは少し残念、かも。
その結果、巧みな作劇がことちら強く浮かびあがってしまい、
圧倒的に迫ってくる小劇場芝居というよりも、
“いま、もっとも観ておきたい商業演劇はコレ!”みたいな、
誉めてはいるけどちょっと含みのある感じの感想になってしまった(笑)。

リヒテンゲールからの招待状
Jungle Bell Theater
アイピット目白(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
バランスの取れた良作。
ネバーエンディングストーリーを彷彿とさせる構成は、ありがちといえばありがち。
だけど、それを踏まえたうえで十分に楽しめる作品でした。
シンプルながらも、随所に遊び心がうかがえるセット(特に舞台奥の幕の構造には感心)に、歩き回る動物(人物?)たちの衣装も良く出来ていて、観る児童文学といったテイスト。
お気に入りは蜘蛛女のアラーニャさん。“美味しい”悪役の典型的なパターンにハマっていて、いやいやカッコ良かった♪

関東アクトリーグ開幕戦
アクトリーグ
スタジオアルタ(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/02/26 (木)公演終了
満足度★★★
開幕戦は会場内「えぇ~!」不満の声続出!
観劇させて頂きました。この日は、本年度関東アクトリーグ開幕戦で大変楽しみにしておりましたが、自分がこれまでにアクトリーグを観劇させていただいた限りで、今夜の終演後ほど観に来られた方々から不満の声が出たことはありませんでした。関東アクトリーグ「カルツ」「ミラクルアクトスターズ」「デビルドリーム」「ソニックテイル」の4チームが、観客から頂いた「お題」をもとに、起・承・転・結それぞれ3分間の合計12分で1作品を各チームが創り上げ、それを点数化してこの日の順位を競うインプロ公演ですが、結論から言うとそれぞれのチームが創り上げた4作品は全て平均以上の作品に仕上がっていました。ただ、観劇させて頂いて思いましたが、恐らく今年から採点の基準が変わり、作品としての完成度などに去年よりも多くの点数を審査基準にしていたように感じられました。そのため、各チームかなり昨年よりも物語を創り上げることをハッキリと意識していたように思われました。その分去年よりも若干笑いを抑えてでも、作品の完成度などにまわす時間帯が多かったようにも観えました。それはそれで面白かったですし、笑いが抑えられたといっても若干でしかありませんので、昨年とは全く違うものになったわけではありません。問題は今夜の結果順位発表の時でした。アクトリーグの順位発表は最下位から発表されますが、そのチームの名が告げられるたびに会場内からは「えぇ~!!」と大きくどよめきの声が上がりました。司会の方が審査員の方々を茶化す場面もありましたが、今夜の順位を書いておくと、1位「ミラクルアクトスターズ」2位「カルツ」3位「ソニックテイル」4位「デビルドリーム」でした。自分が各チーム4作品を判断してこの順位をつけたのならば明らかに昨年より「笑い」の採点点数を低くし、その分「物語の完成度など」をかなり多く採点点数化した結果だと思います。自分としては審査を任された方々がどのような判断基準で「物語の完成度など」を採点点数化したかは、一切口を挟む気はありません。誰が行ってもその作品のレベルが上がれば上がるほど非常に差別化して点数とすることは困難なものがつきまといますし、結局何らかの不満の声が上がるのは仕方がないほど、観ている者の側からすると「不透明なもの」がどこまでもついて回ります。「笑い」を採点点数化するならば会場内で起こる「笑い声」の強さを目安にすれば点数にしやすいですし、観ている者も実際にその「笑い声」を聞いているから十分納得しますが、「物語の完成度など」を重視して点数にするとなるとハッキリと納得がいく場合は極めて低いようにも思えてしまいます。基本的なところまでは点数化できるでしょうが、それから上に乗せていく1点1点をどのような判断基準でつけているかは、観ている全ての者を全員納得させることは不可能に近いことと思われます。結局のところ「作品の完成度など」が4作品すべて互角ならば最終的には審査委員の方々の好みでしか点数として差別化することはまず無理でしょう。ですが、そうなってくると観ている者には明らかに順位が違う作品として納得するかどうか・・・今夜の審査発表の会場内のその明らかに不満の声だと分かる強さからハッキリとしていることと思われます。今後もこの採点方式ならば何回公演しようが、毎回客席からは常に不満の声が上がり続けることは避けられない気がします。ただ、観る側からするとかなり不透明に感じてしまう「物語の完成度など」を多く採点点数にするならば、観ている者でもハッキリと分かる「物語の完成」の基準が、もっとも基本的なアクトリーグのルールにあるように思います。アクトリーグの起・承・転・結各3分・合計12分で1作品を創り上げることがそれで、この日1位になった「ミラクルアクトスターズ」の場合ですと最後の結の部分が3分間タイムアップになってもまだなお台詞をしゃべり続けていました。観る者が単純に判断するならば時間内ではまだ物語りは完成されてはおらず、まだ数秒かもしれませんが先にならなければ物語りは完成してはいなかった、厳格なルールを適用し時間内で考えるならば「観る側からハッキリと分かる未完成物語」と、誰もが納得する「物語の完成度など」の基準となるものが、もっとも基本的なルールのなかにあることと自分は思います。ですが、昨年末にテレビ放送をご覧になられた方で興味をもち来られる方には、もともと演劇鑑賞を趣味とされていない方も多くいらっしゃられる気がします。にもかかわらず演劇鑑賞を普段から趣味とされている方々でも完全に納得する形では物語の完成度の差別化した点数の基準をハッキリとは分からないような気もしますし、一般の方々がどこまで理解を示せることが出来るか不安になります。この日の帰りのエレベーター内では「面白かったけど、結果は大いに不満!」と声高々と上げられる方々も現実にいらっしゃいました。今回の作品の評価は、4作品をそれぞれ作品として評価するならば星4つつけてもいいのですが、これだけ終演後に観客から不満の声が上がったアクトリーグを観劇させていただくことは初めてなので、この日の会場内の観客の不満の声星1つ分引かせていただきます。自分としてはアクトリーグに最大の魅力を感じていたものは、演劇鑑賞を普段からすることが趣味の者でも、そうではない一般の方々でも一緒になって会場内で楽しめる点でしたが、テレビ放送がされた今はさらに一般の方々が公演会場に足を運ばれることが考えられると思いますが、そのような現状になっているのに演劇鑑賞を趣味としている者ですらその判断には、よほどレベルの違いがハッキリしていなければ大体としてしか点数として「物語の完成度など」はしにくいようにも思いますし、新しい審査基準のためか、各チーム物語の完成度などを割りと意識するせいか、昨年よりも「笑いの中心」として物語に強くかかわってこられた各選手たちは昨年よりも自由がきかずに、物語の構成に昨年度ほどの大胆さで関われなかったようにも思いました。今年度の採点審査基準に対しては1年間試してからどうするか再検討するのでは遅いようにも思えますが・・・早急に手を打たないと毎回この日の公演会場と同じ、終演後は不満の声が上がり続け、結果としてよくないことが起こりそうな気もします。

闇に咲く華
劇団伊達組
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★★
それぞれの人物にキチンとドラマ
意外な部分も含めて顔合わせの妙と言うべきキャスティング(「座長まつり」的でもある?(笑))は劇団名と異なり「伊達」ではなく、五右衛門のみならず、捕り手側や遊郭、市井の人々などそれぞれの人物にキチンとドラマがあって見応え十分。しかもそれを110分で収めているワケで。
また、殺陣にしても一般的なものはもちろん、歌舞伎風あり、実際には対峙している2人を1人は手前、1人は奥に配してともに正面から見せる、映画で言えばマルチスクリーン的な見せ方(かつてショーマがこのテの手法を得意としていたっけ)ありといろんな手法で見せてくれるし、そっちの面でも充実。
あと、クライマックスで焼け落ちる建物の梁などを布で表現するのも○。S.E.や照明と相俟ってちゃんとその場面が目に見えるようで、これぞ舞台芸術の神髄!
なお、五右衛門の装束とラストシーンから最近ヒットした日本映画をちょっとだけ連想。

宇宙花火師
宇宙食堂
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★
マンネリ回避に成功
過去3回の公演と比べて今回は1番現在に近く、得意の(?)宇宙空間ネタもありながら地球上でのドラマが中心となるのが特色で、マンネリ回避に成功。
さらに今回は「和のテイスト」を謳っており、本編に先立つアヴァンのパートは主人公がまだケンカに明け暮れていた頃で2049年の未来でも「火事とケンカは江戸の華」は変わらないところを見せて、もうそれだけでニヤリ。
以降、宇宙と花火という一見接点のあまりなさそうなネタをうまく結びつけたストーリーが展開。前半はちょっとテンポが良くなく、散漫な印象もあったものの、「宇宙花火」の計画が起案されるあたりからはグンとスピードアップ。アクションやサスペンスも交えて結末までは一気に走り抜ける、みたいな。
ただ、「星村庵」の従業員制服はいくら和テイストといえども往年のアメリカ映画に描かれた「ゲイシャガール」のようであまりといえばあんまりなのでは?(笑)
が、そこはともかく、舞台美術全体に漂う「レトロフューチャー感覚」は面白かった。

カブ太が嘘をついた
劇屋いっぷく堂
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/02/22 (日)公演終了
満足度★★★
例えば線香花火のように
人気マンガのキャラクター・カブ太をシンボルとして「カブ太の街」を宣言する商店街のセレモニーに呼ばれたマンガ家は、実はストーリー担当で画が描けず…という物語。前回とはやや趣を異にしていたが、また別の味わいがあってこれはこれでアリ、な感じ。
例えば線香花火のように、トラブルが次第に大きくなって行くがそれぞれ落ち着くべきところに落ち着いて静かに終わる構成は安定感があると共に終わってしまう一抹の寂しさのようなものがあって巧み。

メガネに騙された
箱庭円舞曲
OFF OFFシアター(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
いたたたたっっ!!!
前2回と違ってかなりのビターテイスト。それをリアルな装置と(得意の?)リアルな会話で演るのでかなりヘヴィー。
ほとんどの人物がワケありの過去を持ち、いろんな意味で騙したり騙されたりしているし、第一場と第二場で暗転直前に心の底の「悪意」的なものが表出する瞬間があったりするし…(ちょっと身につまされたりもするのだ)
さらに尾辻のだらしなさが「今のオマエの姿だぞ」と自分自身を見せつけられているようで、居心地の悪~いことといったらありゃあしない!(笑)
ちょうどこれの1週間前に観た芝居の「何かすると言いながら何もしないじゃない!」も耳が痛かったが抽象的な分まだ傷が浅かったのに対して、こちらは具体的なだけに傷口を広げて塩をすり込むように感じられ…(いたたたた(爆))

ゴーストライター
シグナルズ
中野スタジオあくとれ(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。
TEAM NACS
サンシャイン劇場(東京都)
2009/02/20 (金) ~ 2009/03/14 (土)公演終了
満足度★★★
エピソードや設定が唐突すぎる感
初NACS観劇でした。
大泉洋さんや「水曜どうでしょう」のファンでもない者です。
内輪ネタがいっぱいというわけではないのですが、
やっぱり、所々笑いが分からないポイントがあり
この雰囲気、う~ん。
それに今回、
大泉さんが作演出ということでしたが
全体にそれぞれのエピソードや設定が唐突すぎる感がありました。
どうしても話に説得力が足らず。
コント風の前半はまだしも
泣かせる後半はそうした点が心に引っかかって
メンバーの熱演もなんか伝わってこない、残念!
同じ系統の舞台では
東京セレソンDXの方がジーン来るものがあった。
森崎さんの脚本とはだいぶテイスト違うというので
今度は森崎さんの観てみたいけど、
ただチケット取りづらいしなあ。
あと、観客のマナーについていろいろ言われているみたいだけど
観にいった回は特に気にならなかったです。
サンシャイン劇場も改装して、イスが新しくなった関係で
若干足元が広くなった。(2階席も)

リヒテンゲールからの招待状
Jungle Bell Theater
アイピット目白(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
心地よいファンタジー世界
まさしくファンタジーの王道!魅力的な名前を持った登場キャラクターたちが、シンプルなセットのなか凝った素敵な衣裳で縦横無尽に表現するその独特な世界に、いつしかどんどん惹きこまれて、前のめりに観ていました。王道ではありながら、ちゃんと現代に即した笑いも含まれていて、そのバランスも絶妙。
主人公・歩が愛したこの物語のように、私にも、今でも宝物のように大切な物語がいくつもあるなぁと、たまらなく懐かしくあたたかい気持ちになれました。
まだ間に合いますよ!ぜひ。