
消す癖
ゼロソー(Neutral Phase Company)
熊本県立劇場(熊本県)
2009/02/28 (土) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
体中がぞくぞくする感覚
こういう舞台ってあまり観たことがない。
どんな内容?どんな演出?って全くの白紙から。
観たのは宇佐美バージョンのみ。
ステキでした。技術的なことはよくわからないけど、
ピシッとした絵画のような風景なのに
現実的なリアル感。
宇宙人のような衣装なのに、普段着っぽい。
河野バージョンでも観たかった。

オンリー・ユー
鈴舟
シアターサンモール(東京都)
2009/02/24 (火) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
幸せになってね
強盗が人質と共に立てこもった郵便局という一種極限状態のはずの場所で、どこかとぼけたやり取りが続く。郵便局員やアルバイト、客、そして強盗も、それぞれの事情を抱えた中での微妙に噛み合わない会話がおかしい。その上、予想外の飛び入りがあったり、ピザを取り寄せて腹ごしらえをしたり。
どの役者さんも達者で観ていて安心感があったが、特に麻生美代子さんが演じたおばあちゃんが素敵だった。
ボケてしまっているのかと思ったのに、話が進むに連れて鋭いセリフが次々と飛び出してきて、終盤、郵便局を出て野次馬相手に演説する声を聞いたときなどは、笑いながらもなんとなくジンときてしまった。
何度も笑わせながら、夫婦の間の心の機微や、職場恋愛の葛藤、家族への愛情などが描かれていく。観ているうちに、最後はホロリとさせられてしまった。
ごく普通で、そしてちょっと変な人ばかりなのに、それでもみんな一生懸命なのが少しせつなくて。できればこの後、みんなどうにか幸せになって欲しい、そんな気分になった。

リヒテンゲールからの招待状
Jungle Bell Theater
アイピット目白(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
すなおに
なきました。
いきるって、まんざらでもないと思わせてもらいました。
人にやさしくしたいと思う気持ちって、
なんだか、自己満足だったり、優越感だったりって思われるのがつらくて、
もうずっと、うまく表現できないけど。
やさしさを大切にしていいんだと、思いました。

ワンダーランド2400 ★グリーンフェスタ2009「Box in Box THEATER賞」受賞作品★
マグズサムズ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

オセロー◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

人間園
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了
満足度★★★★
丁寧な造りのお芝居
角田ルミさんてまだ27歳なんですね(本日アフタートークより)。
天才肌の人なのか悪く言えば天然系の人で、
こういうお芝居をこういう人が作っているのが意外でした。
次回作も期待してます。

空の定義
俳優座劇場
俳優座劇場(東京都)
2008/12/11 (木) ~ 2008/12/21 (日)公演終了
満足度★★★★
TVで再見
観劇後に感想を書き損ねていましたが
TV放映でつい先日再見
人の営み
ささやかな幸せとか
密やかな哀しさとか
求めても得られない
差し出しても受け入れられず
どうしても与うことが叶わない
そういう様々なものを包括して続く人生
何だかやっぱり作家の筆の確かさを再認識

軋み
ブラジル
新宿シアタートップス(東京都)
2008/12/10 (水) ~ 2008/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
ココロの変遷
人って面倒だ
人が人と関わる時
結果、幸せだったりそうでもなかたり
いろいろなカタチでの触れあい
情を絡めた軋みを生み出していたりする
それは男女の生臭い業だったり
才能とか品格とかとの摩擦だったり
はずみだったのか、
起こって(起こして)しまったコトが口火となり
延焼していく人間関係
くすぶるように焼け付き焦げ広がる痛々しい傷口
その傷口から見えてくるココロの有り様
帰結するまでの変遷を会話で積み上げる
人って面倒で概ねアホだ
そして哀しい
そんなどうしょうもない生き物
だけど少し愛おしい
そう思わせてくれるのがこの作家の味
譲っていただいた席だったのですが最高でした
真っ正面の最前列、逃げ場無し(笑)
中川さん、反則でしょう(笑)
桑原さんはやはり女優として魅力的だと思う

オセロー◆フェスティバル/トーキョー09春
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★
あまりに前衛的すぎて ???
いろいろ演出家は勉強しているのだろうけど、
あまりにも抽象的すぎて、前衛的すぎて。
かなり退屈・・・な後味。
結局、何を描きたかったのだろうか???
韓国的な様式美?日本的な情緒さ?
メッセージが読み取れないってのは、
伝え方に問題があると、僕は思っている。
こちらは、観客なのだから。
観客をさておいて、作家のテーマだけを押し付けるのは
有償公演においてはエゴ以外の何者でもない。
オセローって、いわばメジャーな作品をベースに、
なんとなく、これってアートでしょ?って
場面が多すぎて、
とっても浅はかな演出としか思えない。
劇場のサイズと、作品の規模もチグハグ。
シアタートラム辺りで、限られた人を対象に、
ひっそり趣味の発表会として世に出されれば、
よかったのではないでしょうか。
![アイズ[aiz]](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/853/stage8532_1.jpg)
アイズ[aiz]
One on One
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了
満足度★
恥知らずで下品な主宰者(怒#)
作品が終幕し、暗転。
カーテンコールへ向かう心積りでいるなか、舞台が明るくなると、
そこには出演者ではなく、
人一倍派手な格好をした顔の大きな女性が、
主役や出演者を脇にし、舞台の真ん中に立っている。
「CD買ってください」「DVD買ってください」「アンケート書いて下さい」
唐突に、勝手に言いたいこと言っている。
その後、自分を真ん中にしてカーテンコールの歌に入る。
誰だこいつ!何だこいつ!
芝居に何ら関係ない、暑苦しい女が真ん中で一人酔いしれながら、
歌っている姿を観客は強制的に見せられる。
出演者も、思わず苦笑いじゃないか?
まさに「ありえない」。
芝居が終わって、カーテンコールはクールダウンの時間。
出演者達のレビューも含めて、見渡して、
そして拍手に包まれ、芝居が終わる。
そこまでが、芝居のはず。
その後、主宰者が登場し、お礼を観客をし、
宣伝をするのは、常だから、いいとしても、
観客の気持ちを考えずに、
図々しく舞台の真ん中に出てくる人ってのは、どうなんだろう?
恥知らずで下品としか思えない。
作品は、★★★★レベルの水準。
特に主役の磯貝麗奈は素晴らしい。
彼女の芝居には、俺でさえ涙した。
また東宝や四季と言った
プロの水を飲んでいるメインクラスは
若いのに職人かのような繊細な芝居は、
非常に贅沢な気分になった。
本当に、200人という小さな空間で、
これだけの水準の役者の芝居を見れるのは、
とても至福であった。
にもかかわらず、全てを壊した主宰者。
浅井さやかって女性のせいで
貴重な、良い芝居との出会いが全て台無しになった。
浅井さやかが関わっている作品は、
2度と見ない。
加えて、出演者のお見送り。
狭いシアターグリーンの入り口近辺に止まって、
お友達同士の会話が繰り広げられ、
交通渋滞の原因、詰まりの原因になっていることも察せず、
おしゃべりに華が咲く。
外に出るのに、なんで5分も10分もかかるんだ!って
ストレスになっていたら、
またまた入り口で仁王立ちは、その主宰者。
これは、同級生相手に見せる、文化祭なのか!(怒)
作品は悪くないだけに、終わり悪けりゃ全部台無し。
こりゃ、責任問題だよ。

人間園
角角ストロガのフ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了
満足度★★
生生しい・・・。
初見劇団。チラシだけはよく見かけていたので、見るタイミングが合ってよかった。
2回目にして王子小劇場の空間を、目一杯使いまくる。
舞台狭しとおかれた装置に、コロコロ変わる場面展開は見逃しているシーンも多いかも。
しかし、客入れのディズニーソングとは、うって変わっての作風にビックリしました。

十人の夜
R PRODUCTION
森下スタジオ(東京都)
2009/03/04 (水) ~ 2009/03/08 (日)公演終了
満足度★
ゲネプロ観てきました。
本公演前のゲネプロに行ってきました。
これからの本公演を楽しみにしている人に申し訳ないが、
正直な感想、ほんとに酷い作品でした。
ここまで感動も得るものも少ない作品ははじめてかも。
そもそも、主役のマジシャン以下
十人(タイトルにもなっているのでたぶんそれくらいいたと思う)の登場人物に
ほとんど魅力がないので
その人たちが悩もうと苦しもうと何も伝わってこない。
中国の演出家の人でチラシ等にも書いてあったので
北京オリンピックによる発展の影の部分を描いてくれるのかと
思ったが、
話自体におもしろみがないし難解なので、その辺もよく分からず
ただ観ている事がひたすら苦痛。
ゲネプロの為か
事前にアナウンスされていた90分を
20分以上オーバー。
そのため、ラストはやたらと長く感じ
役者の方の熱演が逆にイライラするという
自分としてもとても気分の悪い最悪のパターン。
ゲネプロということで
関係者の人たちだけなのかと思ったら
たぶん無料招待ハガキか何か配ったのだろう
80超のおじいちゃんから小学生まで
普段劇場ではあまり見ない客層の人も来ていた。
おじいちゃんは、寝つつも時々起きて反応!
小学生は意外におとなしく観ているなと思ったら
パパの膝で爆睡!
というか3分の1以上の人が寝てたと思う。
自分もかなり睡魔と格闘してたし。
なにより
カーテンコールでの
力ない拍手がすべてを物語っていると思う。
いや、疲れた。

蛍の匂い
kiotk
ギャラリーLE DECO(東京都)
2009/02/24 (火) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

てあとろもびる
劇団てあとろ50’
早稲田大学周辺のどこかと都電荒川線車両内 (東京都)
2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了
満足度★★★★
おもちゃ箱のような楽しさ。
ディズニーランドのアトラクションのように楽しい作品だった。大隈講堂前に集合して、劇場である都電に向かう間も様々な仕掛けがあり、わくわくどきどきしている間に終了、あっという間の二時間だった。
都電を借り切っての公演。早稲田から三ノ輪まで片道53分を往復する旅。町並みを楽しみながら二本の芝居が見られるという観客にとってはぜいたくな企画だが、役者にとっては多分過酷なステージだったろう。音楽も照明も助けてくれない。また、電車の中というのはそれだけでうるさいのである。狭い空間と言っても劇場よりはるかに声を張らないと聞こえない。そのため細かい感情表現が出来ない。それにハプニングだらけなのである。貸し切りと言っても各駅には一般の都電の客がいる。そして、電車は登場人物を登場させたり退場させたりするために駅に止まるのだ。そのたびに一般の客も乗ろうとする。そういった様々なハプニングへの対応力が求められる。確かに役者を鍛える場としては最適だと思ったが、やってる方としては気が気でなかっただろう。

春よ、来ない。
くろいぬパレード
ザ・ポケット(東京都)
2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
スムーズだけれどあとに残る・・・
漁村の内実をさりげなく切り取って、日本の今を浮き上がらせていました。
ここちよいデフォルメと緻密さが役者の演技にあって、舞台に見とれてしまいましたが、ちゃんとあとに残るものもありました。

逆転裁判-蘇る真実-
宝塚歌劇団
【閉館】日本青年館・大ホール(東京都)
2009/02/24 (火) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

王女メディア ~私は世界を拒絶する~
劇団ING進行形
pit北/区域(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★
融合劇!
ギリシャ劇をベースに現代劇にアレンジした舞台。だから、意外にお笑いのネタも満載で、楽しめる。劇団が言うほどの残酷なシーンはあまりない。
以下はネタばれBOXにて。。

double face
ノアノオモチャバコ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/02/27 (金) ~ 2009/03/03 (火)公演終了
満足度★★
パンフレットに惹かれて行ったけれど
どうしてああも絶叫しなきゃならないのか?もっと言葉と感情を丁寧にして欲しい、ダンスも統一感がなく動きもやたら煩いだけ。世界の終わりに新興宗教に走りがちになると言うことは理解できるが、相対的に無理があったようだ。次回に期待しよう。

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。
TEAM NACS
サンシャイン劇場(東京都)
2009/02/20 (金) ~ 2009/03/14 (土)公演終了
満足度★★★
ドタバタホームコメディ。
ゲネで観た時よりは観やすかったと思う。
いささか繋がりの分からない展開のところもあったので。
ただ森崎氏の作・演出するNACS作品の好きな私としては今回の作品、あまりおすすめしませんが。
今回の作品、遅筆で有名な大泉氏がタイトなスケジュールの中で作ったにしては上出来ではないかと。
ただ演劇人としてそれで満足してはいけないと思うし、もっときちんと環境を整えてやればもっと良い作品になったのではないかと。
ま、それもこれも全てこのタイミングで大泉氏に全てを任せたというのが間違いだったのではないかと私は考えます。
今回の作品でNACS舞台を初めて観たという方には満足できる作品ではないでしょうか。
NACSの良さはいい意味での【荒削りさ】ですが今回の作品に関しては余りいい意味での荒削りとは言えない気がします。
東京公演千秋楽にも行くので、その時にこの芝居がどこまで化けてるかを期待。

メガネに騙された
箱庭円舞曲
OFF OFFシアター(東京都)
2009/02/18 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
これからは農業の時代だ!と言うけれど
舞台装置がまず、いい。雰囲気作りもできている。でも最初の落語家は不要かな?最近は浮かれて農業を語る人間が多いが現実は結局人間関係と取り組みの真剣さ。食の安全と安心、産地偽装問題、農協の農機具の売り込みも含めタイミングとしては良かったと思う。智恵遅れと見せかけて、一番大切な土をいじる男は結構キモイが観察力鋭い、こんな人間いるよねえ。