
舞台版「心霊探偵八雲 魂のささやき」
オフィス・REN
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2009/06/19 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
クールな役
八雲役の中村誠治郎は他の作品では肉体派でしたが、今回のような知性的でクールな役もとてもイケてます。佐野大樹がコミカルでいい味出していました。月曜日は終演後に楽しいトークショーがありましたが、火曜日もあるそうです。

桜姫 ー現代劇
松竹/Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/06/07 (日) ~ 2009/06/30 (火)公演終了
満足度★★
闇鍋状態(-。-)
生うに、トロ、キャビア、フォアグラ、トロに松阪牛、
世の中の高級食材を全部、寄せ鍋(ん、、雰囲気はカレー鍋?)に
入れたら、こんなに不味い闇鍋になっちゃったって感じ。
おせち料理のような、鮮やかな色合いの、おもてなしを期待いったら、
何だか、この世のものとも思えない!ような色をして、
強烈な匂いを放つスープが出てきちゃって、驚きました。
それぞれの美味しい食材は、それぞれ単品で食べたほうが、
美味しいよね。
クセの強い役者と演出家が、中村家の器の中に一度に入ったけど、
それぞれの個性がヤリたい放題でやっているから、
結局、誰の為の何の話か、わからなくなっちゃった。
タイトルロールを中心に織り成す話のはずなのに、
みんなが前へ前へ出て、盛り上げる、彩る芝居ではないから、
ひっちゃかめっちゃか。
どの世界にもなれず、かといって顔見世興行的な
バラエティショーにもなれず、とっても退屈な3時間強。
日に日に、流通チケットが増えてきたり、
当日券が全く売れなくなってきていたのも納得。
お芝居って、素材をそろえればいいってものではない、と
改めて実感しました。この作品の場合は、もう罠だろうけど(笑)

PureBoys act.3「7 Color Candles ~セブン・カラー・キャンドルズ~」
東京音協
サンシャイン劇場(東京都)
2009/06/10 (水) ~ 2009/06/14 (日)公演終了
満足度★★★
これも、商業演劇
90分の寸劇と、30分の歌謡ショーで綴るバラエティショー!
これも、商業演劇なんでしょう、演歌歌手の座長芝居と構成は一緒。
しかし東京ドームのオープンスペースで昨日までサイン会していたような
ユニットが、サンシャイン劇場で立派に興行を打つなんて、
たいしたものです。
チンケで安っぽい寸劇、いやいや青春群像劇が終わったあと、
簡素な舞台装置を古臭いラメのカーテンで隠して、その前で、
バタバタとカラオケで歌って、一丁あがり。
とっても、利益率の高い興行なんでしょう。
手前味噌的なネタが豊富な芝居はファンには
たまらないんでしょう。僕には全くわからないけど。
それはそれで、いいとして、歌謡ショーのフリートークが下手くそ。
「初日の感想を」と振られた相手は、
「まぁなんていうか今日の気持ちはブログに書くから、
そっちで見てください」って、
なんというか、ライブをナメておりますな。
こういうところ、やっぱジャニーズは上手というか、
センスがいいですな。
いろんなアイドル的タレントを集めたショーが盛んですが、
全てにおいてエンターテイメントを貫くジャニの意識の高さを
改めて感じさせてくれた内容でした。
まぁこれはこれで、いいのかもしれないけど。

女信長
RUP
青山劇場(東京都)
2009/06/05 (金) ~ 2009/06/21 (日)公演終了
満足度★★★
いろいろ盛り込んで
つかこうへい芝居に、中川(天才モーツァルト)君の歌を添えて、
アクロバットで飾り付けた作品
まぁ、黒木メイサ主演で紀伊国屋ホールあたりで\4000程度の
作品を、青山劇場へ格上げしなきゃいけないための、
苦肉の策って感じ。
久々に舞台復活の中川君は、
暑苦しい・つかワールドに染まることなく、
逆に言えば空気読まずマイペースで奇奇怪怪な芝居をしておりますが、
歌は流石。
いやぁ中川節は健全!
突拍子もなく歌い始めるんだけど、
彼の特徴である高音の伸びが響くと、鳥肌物である。
作品の内容は、強引ではあるけど、以外と説得力のある内容で、
見応えのある2時間30分。
楽しく拝見しました。
後には何も残らないけど。

舞台版「心霊探偵八雲 魂のささやき」
オフィス・REN
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2009/06/19 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
満足度★★
原作シリーズ既読ですが…
仕事の合間を縫ってなんとか観劇。
当日券でしたが良席だったとおもいます。
客席を使った演出はちょっとしたサプライズでおもしろかったです。

芍麗鳥(シャックリ)
乞局
駅前劇場(東京都)
2009/06/17 (水) ~ 2009/06/22 (月)公演終了

ボス・イン・ザ・スカイ
ヨーロッパ企画
青山円形劇場(東京都)
2009/06/17 (水) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

シャットダウン
ファルスシアター
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2009/06/10 (水) ~ 2009/06/14 (日)公演終了

NINAGAWA十二夜
松竹
新橋演舞場(東京都)
2009/06/07 (日) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
蜷川美学の頂点
蜷川さんのシェークスピアは見ていて美しい。達者な役者と歌舞伎の様式美もこの作品にあっていて見ていて楽しい作品になっていた。観に行って良かった。

芍麗鳥(シャックリ)
乞局
駅前劇場(東京都)
2009/06/17 (水) ~ 2009/06/22 (月)公演終了
再見
2回目ということで、ストーリーを追わずにゆったりと観ていたからか、音楽ライブのような作りになっているように感じられた。つまり、章や節ごとのタイトルは曲目紹介のようなもの。
それぞれ違った曲調や演奏で楽しい☆
そう考えると、他の芝居の多くはクラシックの交響曲 、なのかな?

高き霧の壁
理想現実
ザ・ポケット(東京都)
2009/06/03 (水) ~ 2009/06/07 (日)公演終了
満足度★★★
観た甲斐アリ
少人数で出航せざるを得なくなる出だしからテンポ良くサスペンスフルにストーリーを進め、もちろん潜水艦ものではお約束の酸素不足ネタもある一方、こういう事態が発生した時の各国家のエゴなども描き、何度かのドンデン返しを経て最後は個人と個人の信頼によって締めくくるという、娯楽性、テーマ性ともたっぷりでスケールも大きい作品、観た甲斐アリ。

押入れのちよ
神道寺こしお商店街
「劇」小劇場(東京都)
2009/06/04 (木) ~ 2009/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
優しさと切なさに彩られた怪異譚
山田太一の「異人たちとの夏」などと同系統の優しさと切なさに彩られた怪異譚(でありながらユーモラスでもある)、原作は未読なのであくまで推測の域を出ないが、原作の良さと脚色・演出による面白さがうまく噛み合っている感じ。
壁や押し入れの襖に紗幕を使い、照明によってそこに人物を浮かび上がらせるというのは時折ある手法ながらこの内容には効果的だし、テレビを観ているシーンの見せ方(テレビを表現した装置も含む)や主人公が住んでいるマンションの精巧なミニチュアを舞台下手端に置き、説明する場面でその屋上を開く(立てる?)とフロアの平面図になっているなどというアイデアも見事。
見事と言えば、タイトルロールを演じた安田杏の喜怒哀楽表現も良く、今後の活躍に期待。
また、同名別人の「ちよ」役、神道寺主宰も表情(ドアの新聞受けから見える目だけの演技もアリ)が楽しいし、ある意味オイシイ役。(笑)
さらに、連絡がつかなくなったカノジョの幻影を主人公が見る場面で、カノジョ役の女優(バレエ経験があるんだろな)にトゥシューズを履かせ、抱きつこうとするのをターンでかわすなんて演出も巧い。

空耳タワー
クロムモリブデン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/06/16 (火) ~ 2009/06/21 (日)公演終了
満足度★★★
終わりがね…
正直あのエンディングは…残念。
それまでの面白さをゼロにしてしまう位の締めくくりだったかと。
役者さん皆さん面白かった~。
その中でも特に渡邉とかげさんがツボでした。
おぼっちゃま君を思い出しました。
しつこさのある演出もハマりそうだし、
ところどころほほ~っと感嘆しつつ爆笑しましたが、
いかんせんラストが…悲しい。

ウマいよ!地球防衛ランチ
劇団ヘロヘロQカムパニー
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2009/06/03 (水) ~ 2009/06/07 (日)公演終了
満足度★★★
「きだ」「ヘロQ」両テイストが融合
今回はきだつよしを作・演出に迎えており、かつてTEAM発砲・B・ZINをよく観ていた身として「きだテイスト」と「ヘロQテイスト」がうまく融合した仕上がりにニヤリ。
それどころか一部のキャラクターの後ろに背後霊のように発砲メンバーが見えたりもして…どころか、セガ:きだつよし、ミウラ:小林愛、シイガニ:武藤晃子、リンダ(かな?):福田千亜妃なんてあたりはモロ。(他にも発砲だったらアノ人、なんて考えながら観ていたり…)
06年1月の『闘え!クロスダイバー!! ~改造され果てて…~』ではカプセル兵団の吉久直志を作・演出に迎えていたし、こういうコラボ企画、またやって欲しいものです。ところで、誰がイイかなぁ…。

炭酸の空
津田記念日
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/06/03 (水) ~ 2009/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
いかにも王子、いかにも冨士原作品
いかにも王子、いかにも冨士原作品(笑)。(…とか言って冨士原作品は他に1編観ただけなのだが(爆))
核戦争後にシェルターで暮らす5人の男女(+α)を描いており娯楽性は無きに等しく圧迫感・閉塞感さえあるというのに不思議と眼を逸らさせない求心力のようなものによってグイグイ引き付ける感じ。
また、各人の「その日」の迎え方にそれぞれリアリティというか説得力というかがありつつ、女性の方が前向きに感じられるのは気のせい?オトコのひがみ?(笑)
あと、状況が状況だけに非常に静かなシーンが多く、そこに不定期かつ頻繁に入る低音ノイズも効果的。状況説明に加えて観客に対する心理的効果もある…みたいな。
なお、この回は終演後に「バックステージツアー」(25分くらい?)があり、津田主宰と装置の濱崎賢二氏による演出意図や装置の意図(閉塞感を出すため天井をつけた等)などの説明があった後、ステージで細かい部分を観察したり照明の当たり方を体験したりできたばかりでなく、奥のハケ口から楽屋を通りロビーを通ってステージに戻るという「ツアー」(笑)まで…。
通常のアフタートークとはまた違った切り口で、こういうのも面白い。
あ、そうそう、今回の装置プランは風琴工房の『機械と音楽』にインスパイアされた、なんて話にも大いに納得。

マイハマ・バイス
ATTENTION, PLEASE!
Duo STAGE BBs(東京都)
2009/06/03 (水) ~ 2009/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
完成度はかなり高い
タイトルは某人気海外ドラマのもじりだが、決してパロディ系のコメディではなく、かなりシッカリしたサスペンスものかつ人間ドラマ。
しかも某有名テーマパークのトリビアもふんだんにまぶしてあり、その完成度はかなり高い。
「夢を与えること」「夢を信じること」を通奏低音のように流しつつ、深夜に起きた爆破事件の真相にジワジワと迫り、思いもよらないドンデン返しを経てちょっぴり泣かせた後に微笑ましく締める構成が巧いし、本筋の流れを邪魔せず、高まった緊張感をフッと和らげるユーモラスな部分の配し方も絶妙。
また、荒天による繰り上げ閉園を詫びるスタッフ…じゃなくてキャストとか、真剣に客に夢を与えようと努力するキャストの心を踏みにじる経営陣への警鐘など、テーマパークのキャストの姿勢がクローズアップされており、考えてみると客に夢を与えて喜んでもらうキャストは、そのまま芝居を創り上げて観客に喜んでもらうという現実の彼らの姿に通ずるワケで、芝居に対するキモチが如実に顕れているバックステージもののバリエーションとも言えるところにツボを突かれる。
さらに、観客をテーマパークの入場者に見立てての前説アナウンスもセンスがイイし(そもそもこのアナウンスで「ヤるな」と期待値がアップして、本編はその期待を裏切らない…どころかはるかに上回っていたってくらいで)、5人のダンサーを時には場転に、時にはテーマパークのダンサーに、さらにクライマックスで重要なアイテム(?)にも使うというアイデアもイイし、ミツキ(美月?三月?)の殴られたメイクとか(現実の)受付スタッフが「CAST」と入ったバッジを付けているとかの小ワザも利いているし、モロモロで満足度高し。

ロング・ミニッツ【満員御礼で終了!】
DART’S
エビス駅前バー(東京都)
2009/05/30 (土) ~ 2009/06/02 (火)公演終了
満足度★★★
一長一短か?
恵比寿駅近くのバーでのカウンターの客5人と従業員による物語、中の1人が同じ時間を何度も繰り返すという時間ものではお馴染みのスタイル。
ただ、繰り返す「イニング」が7分間で、これをリアルタイムで見せるという「縛り」のために、徐々にスピードアップするとか、ある回はアッという間に終わるとかの変化をつけることができず、単調になってしまう弱点が無きにしも非ず。
逆にアンハッピーな終わり方あり、別の人物にとってのアンハッピーあり、良い側に向かったものあり、といろんなパターンがありながら、それでもループから抜けられないという主人公の焦燥感は観客にそのまま伝わるワケで、一長一短か?
とはいえ、オチがちょっと弱いか?惜しい…

ふうふうの神様
劇団桟敷童子
ザ・スズナリ(東京都)
2009/06/19 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
神様は悪戯好き
桟敷童子だ!!今回はあまりおどろおどろしくはなかったような気がします。
あの世界観は独特ですよね。舞台美術は必見!!

シリタガールの旅
本能中枢劇団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2009/06/20 (土) ~ 2009/06/27 (土)公演終了
満足度★★★
44歳、独身男・・・
から始まる芝居は、ふ?(・・?)
もしかして、もしかして、やってくれるんじゃね?なんつー期待は中盤で崩れる。
以下はネタばれBOXにて。。

それなりにカップチーノ(てぎつねくみあい)
捨組
創空間富や蔵(福島県)
2009/06/20 (土) ~ 2009/06/21 (日)公演終了
満足度★★★
「好きだ」って言え!
--ネタを振って全部回収するという意味ではウェルメイドの、感覚も内容も若い?(遊戯的な?)劇。地方都市の演劇というと、「職場演劇」の生き残りの様な物を想像してしまうし、実際あるのだが(内容はご都合主義化が激しいメロドラマで)、このようなタイプの演劇もちゃんとあることに驚く(秋田、山形には無いのだが)。ちなみに作・演出の本職は商業デザイナー。