プライベート・アイズ
劇団フライングステージ
OFF OFFシアター(東京都)
2009/07/09 (木) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★
小品の味わいがあるが・・・
初見の劇団です。ゲイの劇団ということは知っていましたが、予備知識がないため、最初に出てきた女装の俳優さんがニューハーフの役なのか、本物の女生徒役なのか判断がつかず、回想場面に行くまで少し混乱しました。
暗転が多く、2時間は少し長く感じました。小劇場の芝居の多くに感じることですが1時間40分くらいにまとめることもできる内容だと思います。
通路際に陣取った常連客らしき男性たちがいち早く大声で笑うため、ちょうどテレビのお笑い番組に入る笑い声みたいでとても気になりました。
笑いのポイントも少し違うというか、ゲイでないとそんなにピンと来ないようにも感じるだけに、近くで爆笑されると興をそがれてしまいます。
劇としては小品らしい味わいで悪くはありません。しかし、いつも客席がこんな雰囲気ではまた観たいという気にはなれないというところです。
ネタバレBOX
俳優の何人かは、何役か受け持つ。特に加藤裕と西田夏奈子が面白く、アングラ劇団の座長と女優で出てくる場面が出色で、いかにもそれらしく見え、楽しめた。遠藤祐生のいくつかの役も雰囲気があって巧い。加藤記生の美土里が小林聡美のような雰囲気で印象に残った。久米靖馬も最近観る機会が多い俳優の一人だが、彼は何の役でも「いかにも芝居をしています」という印象を受け、役として観て感情移入できないものを感じる。私だけだろうか。
整理番号付き自由席を予約し、1ケタの番号だったので番号順に入るのかと安心していたら、列の最後尾。席もやっと座れる補助席のような小さな丸椅子で、これで2時間鑑賞はキツカッタ。
舞台装置も凝ったものではないので、料金をもう少し低く設定してもよいのでは。当日料金では高すぎて観なかったと思う。
新宿ジャカジャカ
椿組
花園神社(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/21 (火)公演終了
満足度★★★
フォークゲリラと挫折の雄叫び
新宿花園神社でのテント公演である。
懐かしのフォークソングが随所に挟まり、雰囲気はあったが・・・。
ネタバレBOX
先日観た『ベンガルの虎』に比べるとケレン味や猥雑さはない。また、スペクタクル感も特にない。テント公演で行う意味があるとすれば、舞台の上で繰り広げられる新宿とまさに皮一枚で地続きであることと、救急車やパトカーのサイレンが鳴り響くのがひっきりなしに聞こえることぐらいか。
舞台の作り込みを見ても普通の劇場でもよかったような気もする。
国鉄新宿駅のホームに新宿西口広場から流れてきたフォークゲリラたち。しかし、本気で音楽で世界を変えようと思っていたのは、歌声喫茶のマスターただ1人だった。
ラストに全員が「普通」の人々になって(戻って)いつものように満員電車に乗るのだが、マスターだけは「友よ!」と叫ぶ。
この叫びは、自分だけは純粋だったということなのだろう。友とともに一緒に活動できなかったこと、あるいは友さえもこちら側に連れてくることができなかった嘆き、自分だけは違うという思いが、この叫びに込められているように感じた。
ただ、その「自分だけは違っていた」「自分だけは本気で考えていた」というのは、結局、その当時、誰しもが思っていたことであろう。「自分だけはそう考えていたのに」と。
フォークゲリラに参加した人たちには、それぞれの「友よ!」の叫びがあるのだろうと思う。
そんな中で、結婚目前で未来への不安を感じている女、先立ってしまった夫に何か言いたい女の2人は、なぜか、未来か過去かわからない、今ではないどこかに自ら行ってしまう。これがよくわからない。
未来も今も不安なのは誰しも同じはずなのに、なぜ、その現実を受け入れることができないのかわからないのだ。現実を受け入れることができない人が、未来や過去に行ってしまう(逃避してしまう)ことを許してしまったストーリーにはイマイチ納得ができない。
未来はこちらから行かなくてもやってくるのだし、過去を振り返ってもしょうがない。この、未来へ、過去へ、の想いは、歌でも運動でも何も変えることができなかった、という挫折感からくるものなのだろうか。しかし、未来に行って、未来の自分を見ても安心などできないだろうし、過去に戻っても何かあるとは思えない。何の解決にもならない。
また、今に絶望し、死ぬことを考えていたホームレスも未来らしきところへ連れ去られてしまう。これも納得しにくい。
結局、1969年から見た未来(つまり現代)は、陰々滅々な状況にあって、結局自分(たち)は無力であったことを知り、挫折感をさらに味わい、不安を抱える者は、現実逃避をしてしまう、というのがこの舞台の結論なのだろうか。
サブタイトルの「その日、ギターは武器になったのか」は一体何だったのかと思ってしまった。
今の状況に淡々と生き、今の境遇を受け入れること。それができない者だけは「叫び続ける」しかないのだろうか。それは、「歌い続ける」というのではなく。
ただし、淡々と今の普通の生活を歩んでいる人々も、胸の奥では叫んでいるのだ、なんてカッコいいことは言わせたくない。また、そう思えないし。
さらに、未来からやって来たらしいホームレスたちを、まるでゾンビか何かのように表現していたのには違和感を覚えた。
劇中では、懐かしのフォークソングが、言葉をきっかけに次々と歌われていたが、花たち(歌手の人たち)が歌う個所が何カ所かある。これだけが、役者が声を張り上げて歌うのとは違っており、ちょっとしたアクセントになっているのだが、何度かあって、どうもかったるい。
フォークソングを歌手ではなく、普通の人々が歌うというフォークゲリラの芝居なのだからこそ、フォークゲリラのフォークソングだけでよかったのではないだろうか。
また、国鉄殉職者の妻が駅の売店をやっているという設定なのだが、彼女たちに「恋の山手線」を歌わせて踊らせるのは悪趣味にしか見えなかった。ちょっとポップで面白くしたつもりなのだろうけど、ストーリーからも浮いていてちっとも楽しくはなかった。
歌ということで言えば、歌唱指導をしながら観客も一緒に、いにしえのフォークソングを歌わせたほうが楽しめたと思う。たぶんある程度の年齢の観客たちはそれを望んでいたのではないだろうか。
同じ中島淳彦さんが作・演出で、やはりフォークを軸にして物語が進む、東京ヴォードヴィルショーの『見下ろしてごらん、夜の町を。』と比べてしまうと(もちろん劇団のカラーは違うにせよ)、軸足が69年にあっただけ、こちらのほうがもやもやしてしまったということなのだろうか。『見下ろしてごらん・・・』はとても面白かったというのに。
「細かい話は抜きにしてお祭りの余興を頼まれたつもりで」って中島淳彦さんがフライヤーに書いてるけど、まさにそのとおりだったのかなあ、この舞台は。
ま、こまごま言うより、テント公演は、「お祭り」のような雰囲気を楽しむものかもしれないのだけれど。
ダンス・オブ・ヴァンパイア
東宝
帝国劇場(東京都)
2009/07/05 (日) ~ 2009/08/26 (水)公演終了
満足度★★★★
原作ロマン・ポランスキー,音楽「フットルース」のスタインマン!踊るヴァンパイア!
暑い夏には、ヴァンパイア。
原作は、1967年のロマン・ポランスキー監督映画
「ロマン・ポランスキーの吸血鬼」。
先日の「死霊のはらわたミュージカル」といい、
ゲゲゲの鬼太郎の主題歌といい、
ゾンビも妖怪もヴァンパイアも、時として、
恐怖の対象でありながらも、ルールに縛られない
自由の象徴として、歌ったり踊ったり…。
人は、ゾンビや妖怪の自由な生活にあこがれているようです。
第一幕はオーソドックスな古典ミュージカルの
雰囲気でしたが、第二幕の特に終わりにかけて
ヴァンパイアたちが踊り出すと、
ステージは一転して生き生きし出し、盛り上がります。
それにしてもどこかで聞いたメロディ、フレーズ。
「フットルース」か「フラッシュダンス」?
と思っていたら、まさか、ラストが
「Tonight! What I Mean To Be Young」とは!
「今夜は青春」とは!
知りませんでした。
後でパンフレットを見ると、音楽のジム・スタインマンは
「フットルース」の「ヒーロー」、
「ストリート・オブ・ファイア」の「今夜は青春」を
作った人。どおりで。
役者さんでは、
山口祐一郎さん歌声が好きですが意外と出番少なく、
知念里奈さんは安定した歌声でお風呂とスポンジが好きで
村の外の世界にあこがれるヒロインを好演。
この単純なキャラがかえって可愛らしい。
浦井健治さんはコミカルなヒーロー役、声が特長、
石川禅さんの教授は一番活躍しているのでは?
歌でも見せ場が多い得な役、
シルビア・グラブさんパンフレットを見るまで
気づきませんでした、ごめんなさい。
でももちろん歌とダンスの見せ場があります。
12人のそりゃ恐ろしい日本人
劇団チャリT企画
OFF OFFシアター(東京都)
2009/03/03 (火) ~ 2009/03/08 (日)公演終了
満足度★★★
12人のそりゃ恐ろしい日本人とは
全体的に平行な印象。
ネタバレBOX
戯曲に関しては、一見前半と後半で趣を変える印象。
趣の違う流れを、シームレスにしないことでの違和感はかなり大きい印象。
後半の放り投げた様なシーンもも、前半との創り込み方の違いによる印象。
役者は女優陣が蠱惑的な印象。
前半後半隔てなくパフォーマンスを発揮出来る幅広さがある印象。
全体的には、後半のテイストがもう少し強かったら
前半とのバランスが良かった様に感じられた。
前半のかっちりつくられたものを、もっと強引に壊すだけのパワーが
後半のパートに欠けていた。
後半のベクトルが好みだっただけに、残念。
汝、隣人に声をかけよ
コマツ企画
インディペンデントシアターOji(東京都)
2009/02/06 (金) ~ 2009/02/15 (日)公演終了
満足度★★★★
汝、隣人に声をかけよとは
全体的に隠見な印象。
ネタバレBOX
戯曲に関しては細かいエビソードを連ねつつ、
軸はしっかり横たえている印象。
人間の関わりの機微を、本当に機微として文字におこしてある印象。
演出に関しては、サディスティックな程に役者を追いつめている印象。
それが公演全体を包むある種の不穏感を纏わせている印象。
その上、その不穏の間隙をぬって、様々なプラスの感情も放り込み、
感情の見え隠れがよいバランスで配置されている印象。
役者はそれぞれが、個々の生々しさを出すことに注力している印象。
所属役者はそれぞれが出色な印象。
客演した役者もアクの強い戯曲、かつ素舞台に近い装置のなか、
関係性を表現していた印象。
全体的に、人間の中身を無理矢理引きずり出す様な公演に見受けられた。
その為、不穏感が常につきまとっていて、心がザワザワさせられる。
人間関係に置ける他人故に拭いきれない絶望感、
不安感と同義に近い形で目の前に突き出された感覚に陥る。
その上での公演名。潔さを感じる良い公演でした。
ヘッダ・ガブラー
メジャーリーグ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2009/07/08 (水) ~ 2009/07/14 (火)公演終了
満足度★★★
薄味なイプセン
俳優が、脚本の中におとなしく収まっている印象を受けましたし、作品を通しての「狙い」が、漠然としすぎているような気がしました。
演出家は、この脚本が何を伝えたいかを理解していると思いました。
けれどもそれは、作品を通して強烈に伝えていただきたかったですし、
古川さんでなくてはできない演出方法を駆使して表現してほしかったです。
ジプシー
ゲキバカ
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
魅力的な出演者。
魅力的な出演者が多く楽しめました。2時間飽きずに見れるのは大したものだなあと思いました。
ジプシー
ゲキバカ
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
強烈なブスコー
自分の醜い心の中をエグられて、後味の悪さが帰りの電車の中でも消えず、今でも残っています。観劇という娯楽に楽しさ美しさ、そして感動ばかりを期待してしまいがちですが、今日は往復ビンタをくらった気分です。
ネタバレBOX
ブスコーがあそこまで強烈に醜くなく、イジメのシーンも少なく、そして、最後に救われる筋(←これを望みながら見てたんですけどねえ...)だったら、とっつき易く受けの良い(その分、印象も薄い)作品になったでしょうが、敢えてバッドトリップを体験させる「毒々しさ」のほうを選んだ劇団の実験精神・冒険心・誤解を恐れぬ勇気は、積極的に評価したいと思います。
ジプシー
ゲキバカ
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★
悪くはないんですが・・・
決して悪くはないんですよ。コーヒー牛乳らしい躍動感あふれる楽しい舞台ではあるのです。でも,詰め込みすぎちゃったんですかね。思いがストレートに伝わり難い芝居になっちゃったですね。ところで,コーヒー牛乳という劇団名を変えるとのこと。このふざけたような劇団名が気に入ってしまいましたので,ちょっと寂しい気もしますが,次はどんな劇団名になるんでしょう。アンケートにも候補を募集していましたが,コーヒー牛乳の持ち味があらわれるような素敵な劇団名を期待して待っています。
突然3号
Func A ScamperS 009
笹塚ファクトリー(東京都)
2009/07/12 (日) ~ 2009/07/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
好き!
旗揚げから観て来た劇団なので、ちょっと贔屓目になってしまうけど、
今回は、音楽、歌、ダンスなどが楽しめました。
非常に凝った舞台装置で、衣装なども見どころがありました。
ハルメリ
西村和宏(青年団演出部)+ウォーリー木下(sunday)企画
アトリエ春風舎(東京都)
2009/06/23 (火) ~ 2009/06/30 (火)公演終了
脚本が好きなものですから
評価が厳しくなります。
想像を越えてました。
しかしながら、想像を超えてはいなかったです。
ネタバレBOX
うーん。
知人も多いので控え目に・・・・・・。
としておくと、なにが言いたいか、はまぁ。
個人の評価は本当にアテにならないですから、
単に、私にとって、という話です。
俳優の個人個人には魅かれる方もおられたのですけど。
そして、そういった方々は割と知人でしたので、嬉しかったのですけど。
歯に物が挟まったようなことで、申し訳。
名残〜NAGORI〜
「名残〜NAGORI〜」公演プロジェクト
前進座劇場(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了
満足度★★★
一部は公演、二部は武劇
この順番が良かった!
やっぱ、先に公演を観てからの~んびりと武劇観賞。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
道場主の邦さんが助けた若い女性は25年前にアメリカで行方不明になったはずの、邦さんの妻・ゆきえに、そっくりな女だった。彼女の名をあかねという。
あかねの仕草、凛とした目の輝き、正義感、それらはもしかしたら、邦さんの娘なのではないか?と邦さんと道場の同輩は考える。邦さんの妻・雪絵は生きているのかそうではないのか・・。
邦さんの妻に対する愛情と妻を待ち続ける姿勢が美しい。
一方で破門した愛弟子・高木は黒沢組のヤクザとなって林道場を襲う。道場門下生だった頃の高木には病気の妹をろくに治療も出来ずに死なせてしまった経緯から金に対して貪欲になっていた。
しかし、道場の同輩やあかねの正義に対する心意気に胸を打たれ改心する。
林道場での修行や人情を時にはコミカルに時には人情厚く描き、邦さんの心の動きを解りやすく表現した作品。
脚本はベタで解りやすかった。あかね役のキャストは実際に武術を嗜んでいるようでその動きが凛として美しいんだよね~。。
一部のキャストの動きが固かったけれど、まあ、しょがないです。(^0^)
ロボット
劇団三年物語
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2009/07/04 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
もう一度観たい!
観劇って初めてだったんだけど、こんなに面白いものだったんだと実感!演者の息もバッチリで、観ててのめり込んでいきました。私みたいにまだ観劇未体験の人に是非お勧めしたいですね。
マチクイの詩
F's Company
チトセピアホール(長崎県)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/12 (日)公演終了
満足度★★
ロン通りで良かったという話しだったので
残念ながら、この程度の作品かという印象を持ちました。
ネタバレBOX
鹿児島弁の女の人はとても華があって、面白かったです。
ただ全体的にセリフや構成が単純で分かりやすいのだけど、ありがちで取り立てて何と言う事もない作品で、鹿児島弁の女の人の登場まで長い時間退屈しました。
最後のバンド(?)のライブもいらないかなと個人的には思いました。
入場料2500円は、かなり高すぎかと…。
マンガ大戦GREAT
YANKEE STADIUM 20XX
シアターサンモール(東京都)
2009/07/10 (金) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★
元気をもらえる
さすが、20周年!!というだけあって、彦麻呂さんのアドリブと言い、MIKOさんとのコンビネーション、他、ダンスありパフォーマンス・歌も有りとなんでもありのありあり3時間強!!まぁ上演時間に関してはいつものことですが。チームワークもバッチりで、客席も一体化させてしまう空間がつくれるなんてとても感心しています。
新宿ジャカジャカ
椿組
花園神社(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/21 (火)公演終了
時には椿組でも
今回はあれれでしたあ。うーーーーーん。夏まつりですから。あまり細かいことよりも団扇を仰ぎましょう。暑いので。今年の見どころは、昇太師匠、福島まりこさん、山田まりやさん????いいえ違います。絶対違う。今年のスターは歌奴さんです。この2人のデュオが唄うシーンです。ここが、見どころ?聴きどころです。ここが燦然と輝いて見える。メイン出演者は、他では見られない感じです。ずーっと出てはいるので、ずーーーーっとリアクションし続けるんです。ちょっとうがった見方をすれば圧巻。ちょっとした罰ゲーム感覚?。出演者のみなさん、本当に本当にお疲れさまです。
ポラタヤから来た女
今井大蛇丸/やぎ
ラグリグラ劇場(北海道)
2009/07/04 (土) ~ 2009/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★
突き放したライブ
必然性のある映像と演者のパフォーマンスが独特な音楽世界と混然一体となっている様は見どころがあったが、照明が場を殺している場面が見受けられた。
喪失と再生という神話的な構造の展開だが、その中に合体ロボットなどのナンセンスな要素が入りこみ感情移入を妨げる。
これを心地よいととらえるかどうかで評価がかなり変わるだろう。
ライブというくくりのステージだったようだが、ストーリーが抽象的な表現なため、物語を過剰に追いたがる観客にはつらかったのではないか。
その意味で、観客に既成概念を捨てた見方を強いる、突き放したライブだったと言える。
良い意味でも悪い意味でも、作り手の底意地の悪さが見えるステージだった。
突然3号
Func A ScamperS 009
笹塚ファクトリー(東京都)
2009/07/12 (日) ~ 2009/07/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
再度見たくなる舞台
二度目、観に行って来ました。
二度観たら、二倍美味しい舞台でした。
ネタバレBOX
一度目は、ストーリーを追うのに一生懸命になってしまい、話が理解出来た所で感動して満足して終わりだったのですが、二度目は、かなり違う舞台を観に来た印象でした。
一度目、ストーリーの縦横無尽さに頭がチカチカしてしまったのですが、一度筋を知ってから観ると、それぞれの登場人物の機微を、これまた細かく楽しめたり、一人一人の感情が胸に迫ってきました。
一度だけの観劇でも面白い話なのですが、二度観たら、さらに美味しい舞台でした。
突然3号
Func A ScamperS 009
笹塚ファクトリー(東京都)
2009/07/12 (日) ~ 2009/07/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
好き嫌いの分かれそうな舞台でした
好き嫌いのはっきり分かれそうな舞台でした。
舞台の空気が濃くて、見応えはたっぷり。
台詞の一言一言が、何よりリアルでした。
ジプシー
ゲキバカ
新宿シアターモリエール(東京都)
2009/07/11 (土) ~ 2009/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★
ディズニーのような。
本公演は初見。
番外のヒューマンな様相とは打って変わって、ファンタジー。
進行や衣装、盛り込まれたエピソードなどが
ちょっぴりディズニーを彷彿とさせました。
私には面白かったですー。
ネタバレBOX
座った席の都合上、ブスコー役のハルニ氏がたくさんサービスしてくれました。
最初はコワかったブスコーも、オムレット王子におでこキスされた時とかかなり可愛かったです。
でも、王子とジプシーの女の子の好感度が良かっただけに
「どうしてブスコーは悪いことしてないのに、幸せになれなかったの?」と思ってしまいました。
あと、糸くずがよく舞っていたのもちょっぴり気になっちゃいました(笑)だってマギーさんの帽子とかにくっついちゃってたのー。