最新の観てきた!クチコミ一覧

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クジラ要塞

クジラ要塞

地球割project

シェルミッシュスタジオ(東京都)

2009/08/26 (水) ~ 2009/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

創意工夫が作った亜空間
会場は特に演劇用の舞台や照明、音響設備は殆ど皆無のようです。天井の低い狭い会場にもかかわらず、セットを工夫して立体感と奥行きを出し、BGMやSEを流せないから役者が全員で不協和音のコーラスをかなでたり、床を踏み鳴らしたり...。説明に書いてある「照明、音響、空間演出のすべてを担うは役者の皮フ」というのは本当です。特に日本とか江戸時代とかに限定されない、世界中の人類の歴史全体にも当てはまる普遍性のあるテーマもグーでした。

skc 『サンタのはし』 全国22都市公演

skc 『サンタのはし』 全国22都市公演

全国たび周りユニットskc

青森演劇鑑賞協会(青森えんかん)(青森県)

2009/08/25 (火) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

二度目まして
殆どアドリブが無いのに、かなりな自然さ。
めんどくさいこと考えずにただ観て感じて居れば良い感じ。
それで十分楽しめる。

芝居をあんまり観ない人も、
芝居を結構観てる人も、
笑って笑って、最後にホロリ。

skcの基本形になってると言われればそうかもしれないが、
それを判っていても観たくなる。

小難しく考えたり、
アラ探ししたい御仁には勧めたくないが、
いろんな人に見てもらいたい。

アレが死んだ日

アレが死んだ日

TangPeng30 Bグループ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/08/18 (火) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★

質の高い三劇団の競演!
ガレキの太鼓以外は聞いたことのない劇団だったが、三劇団とも質が高い。各地に頑張っている学生劇団がいることがわかり、うれしかった。
これからそれぞれの劇団を追いかけてみたい。

エンジイロエンジェル

エンジイロエンジェル

プラスチカロマンチカ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/08/18 (火) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★

映像とのコラボが見事。
たった30分の中に様々な演出が用意され、十分楽しめた。もっともっと観たくなる劇団だ。

天翔ける風に

天翔ける風に

TSミュージカルファンデーション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/08/21 (金) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★

見逃さずに良かった!
迷ったけど、観ておいて大正解♪
演出含めて新たな解釈や演出もあって、色々と感慨深かったです。
謝先生にとってチェンジは、チャレンジでチャンスなのだと思いました。

ただ、才谷は畠中さんで見たかったことと、ラストの鏡の装置だけは
個人的に“?”が浮かびました。

(タイトル未定)

(タイトル未定)

バンライボウ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/08/18 (火) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★

たった3人で見事なドラマ。
秀逸な会話劇。たった3人の登場人物でドラマを見せてくれた。

池袋でやるやつ2009夏【シアターグリーン学生芸術祭vol.3 最優秀賞受賞!】

池袋でやるやつ2009夏【シアターグリーン学生芸術祭vol.3 最優秀賞受賞!】

ろりえ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/08/27 (木) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても新鮮♪
開演前にいろいろと諸注意があって、いったい何のこと?桟敷席なのはなぜ?とか疑問だらけだったけど、最後で納得。ほんと面白かった!
けっこうムチャクチャでエグいところなんかもあるけど、ただムチャクチャなだけじゃなく、内容的には濃くて深いし最後には感動すらしてしまった。舞台セットもなるほど見事。
はじめて観る劇団で、今までこういう舞台はほとんど観たことがなかったのでとても新鮮で衝撃的。これは必見!

ネタバレBOX

全桟敷席で、しかもかなりせまいので2時間は正直きつかった。あと座った芝居とか全体的にちょっと見づらいシーンが多かったので、それはちょっと残念だったかな。
土葬?火葬?

土葬?火葬?

ガレキの太鼓

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/08/18 (火) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★

青春のほろ苦さ!
誰にでもショックな仲間の死。それをきっかけに集まった男女の物語。青春の喪失感を好演。

レストラン ル・デコ

レストラン ル・デコ

角角ストロガのフ×elePHANTMoon×犬と串

ギャラリーLE DECO(東京都)

2009/08/18 (火) ~ 2009/08/23 (日)公演終了

遅くなりました。
コメントしたつもりでいた・・・

ネタバレBOX

三つとも初見であったけども劇団名から想像した通りのお芝居で、劇団名だけで行く行かないって決めてしまう方なので、作風って名前に出るんだなあと。

elePHANTMoon。の「アイノユクエ」は子を亡くしたショックよりも、恋人の裏切りを目撃したことのショックの方が大きかった、と解釈して観ました。最後抱いている缶の中から骨が出てきてびっくり。それを食べるというのも愛があれば口に入れても平気でしょう。骨を本人と考え、灰をペンダントに入れてる人の感覚とそれほど違いはないと思うのですんなり受け入れました。

犬と串。劇団名にある犬、を串焼きにするのかと思いきや、人の形した大根を主役に最後まで・・・・学校向きかも。

角角ストロガのフ。これもイメージ通り過ぎるくらいイメージ通り。狭い会場だけどスピードがあった。私は銀座アスターの北京ダック、真鯛の皮が食べたい。男性器をネタに入れて芸術にみせるのは難しい。


とっても狭い客席なので時間はもう少し短いと有難いです。
天翔ける風に

天翔ける風に

TSミュージカルファンデーション

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2009/08/21 (金) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★

ヒロイン二人の声
が本当に美しかった。他の役者も勿論、上手かったけれど・・。
それでも時代劇にミュージカルってなんとなく合わないなぁ・・。
後半は視覚と聴覚に馴染んで違和感が無くなったけれど。

以下はネタばれBOXにて。。


ネタバレBOX

幕末の江戸を舞台に変革を求めてそれぞれの手段で理想を実行した三条英と坂本竜馬を軸に幕末を生きた男たちの物語。
英はかねてから、自分の理想や思想を実現する為には多少の犠牲は仕方が無い、と考えていた。誰か何をしなくては。誰かこの世を救わなくては。と正義の為に論じていた塾生だった。

しかし、彼女は父親の形見を質に入れてしまったことがきっかけとなって、質屋の女主人とその妹を殺してしまう。この時から英の苦悩は始まったのだが、世の中を良くしようとあがいた結果なのかも知れない。ただ、それぞれの方法論が違うだけで沢山の悲劇が起きてしまう。

大金で幕府が倒れる方にかけた溜水。口先三寸で騙された甘井。
彼らの生き様を存分に見せつけ、それぞれの大儀と名打った戦いを繰り広げる。

やがて自分の罪を逃れていた英は坂本竜馬によって自首するように説得される。「これから十字路に立って汚した大地に接吻して謝るんだ。そうして自分が殺しましたと声を上げて叫べ。その後は何も言うな。ただ時が過ぎるのを待て。俺が迎えに行く。塀の中で女が男を待つんじゃない。男が塀の外で女を待つんだ。」と。

しかし、坂本竜馬は英の実父に殺されてしまう。
理想に生きて思想に殺されてしまった竜馬のあっけない死に様が余韻を残す。

竜馬が降らせた金色の小判の風景が美しい。そして舞い落ちる雪のシーンも。それにしてもバックの全面鏡張りって、案外大きな公演で観てるけれど・・ちょっとマンネリ気味!(苦笑!)


野田秀樹が「ネット上に飛び交う情報まがいの批評、或いは批評まがいの情報を見ると、一体、誰が、何の根拠を持って、何を良いとか悪いとか言っているのか、ちっとも解らない。」と言っていたが、観客が自分の金でチケットを購入して観劇するのだから、悪いとか良いとかを自分の感性で評価するのは当然の事だと思う。ワタクシ達観劇者(大衆)が評価しなくて一体、誰が劇評すると言うのだろうか?評論家はそれなりのしがらみがあってホントの感想なんか話してないじゃん!
That's That これでおしまい

That's That これでおしまい

劇団SKグループ

扇谷記念スタジオ・シアターZOO(北海道)

2008/10/24 (金) ~ 2008/11/15 (土)公演終了

満足度★★★★★

セットも面白かったです。
会場に入って舞台セットに目を奪われました。いわゆる小劇場が、こんな風になるんだ~と。

ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2009/08/21 (金) ~ 2009/08/31 (月)公演終了

満足度★★

山本は適役だが、感動が薄い芝居
白皙の貴公子で悪の香りが漂う・・・という山本耕史のイメージに
寄りかかった企画という印象が拭えない。
自分が観たのは、平日のマチネーだが満席に近く、
ファンクラブ会員とおぼしき女性ファンの一団が目立つ。
自分の周囲の客を観察すると、他の俳優がセリフを言っていても、
山本の顔しか見ていない(笑)。

ほぼ想像通りの出来栄えで、新鮮な感動には程遠かった。
加納幸和の好演がなかったら、芝居としては救われなかった
気がする。
山本ファンなら必見という芝居かもしれないが。

ネタバレBOX

三谷幸喜が「オケピ」の初演に山本を起用した際に
「美青年でやさしそうだが、意外と悪の要素があるかも」
という点に気づいたそうだが、以来、山本耕史にはこういう
冷徹な役どころが回ってくるようになった。
そのせいか、彼がその抽斗で演じている感じで、
グレイも土方歳三と表情が大差なく、やたら眉間に皺を寄せ、
演技が一本調子で苦悩にも深みがなく、薄っぺらに見える。
個人的には、この人は虚像であってもやはり元の誠実な役柄の
ほうが似合うような気がするが、最近はどの役もくせのある人物
に見えてしまうのが難点だ(笑)。

立ち方や姿勢に、下方を向きがちないつもの彼の癖が
出て、貴族らしさが感じられないのが気になった。
ヘンリー卿の加納幸和の背筋がピーンとしているのと対照的だ。
宝塚でよく使う銀髪の鬘も彼には似合っていない。
グレイの人生に大きな影響を与える一輪の花、シビルとシビルに
似た女の2役に須藤温子。
初々しいが、いちおう別人に見えたのはお手柄か。
(観るのはTVの昼ドラ「熱血擬似家族」のヒロイン以来だが、
相変わらず榮倉奈々に似ている)。
画家のバジル役の伊達暁も、立ち居振る舞いや雰囲気が
この時代の人らしく見え、悪くない。

少人数の芝居だが、役者同士の演技に火花も発せず、
全体が濃密な緊迫感にも乏しい。
それを補うかのように、生ピアノ演奏や、回転を多用した
舞台転換が存在している。
寒々しい芝居だと思った。
「何をやっても耕ちゃんはステキ!」という
女性ファンの声がむなしく響く中、物足りない気持ちで
劇場を出た。
ドリアン・グレイの肖像

ドリアン・グレイの肖像

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2009/08/21 (金) ~ 2009/08/31 (月)公演終了

満足度★★★★

あるイミ、辛くなります
ネタバレに書きました。

ネタバレBOX

恵まれているのに、どんどん歪んでいってしまうドリアン。辛かったです。


個人的には暗転が多いのが気になってしまいました。
昏睡

昏睡

青年団若手自主企画 山内・兵藤企画

アトリエ春風舎(東京都)

2009/08/17 (月) ~ 2009/08/26 (水)公演終了

コトバとカラダ
好みは別れるかもしれないが、個人的にはとても惹きつけられるものがあった。
久しぶりに、芝居で泣きそうになった。
あと、久しぶりに上演台本を買った。
シーン・7からはじまり、シーン・1で終わるのがたまらない。

潔く力強いコトバ、ほとばしるカラダ、溢れるイマジネーション。

ネタバレBOX

7の先は、再び1なのか、まだ見ぬ8なのか。
たった、7日間で、失踪する世界。

男と女が、灰になってひとつになろうとするくだりに、突きぬかれた。

あと、なぜか、手塚治虫の「火の鳥」を思い出した。
【終幕】暗ポップ 【劇団員募集中】

【終幕】暗ポップ 【劇団員募集中】

空間ゼリー

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/08/26 (水) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★

感慨深い
人との接し方の難を様々な形で表現していて、非常に考えさせられる作品でした。
嫌悪感を持つほどに役柄を熱演されていたのが、とても良かったです。

RENT ブロードウェイ・ツアー

RENT ブロードウェイ・ツアー

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★

RENTは好きだけれど、これはなあ
ちょっと苦手だし劇場体験としてはあまりいいものではありませんでした。この作品を初めて見たのは日本初演で日本人キャストがそれこそこの作品の良さを皆に伝えようと命がけで客に対峙してくれました。
 今日のそれは、上手いし手堅いパフォーマンスでしたが、観客のノリはライブのノリで、さあ楽しむぞみたいなそれなんですよね。演劇は幕があき客席と舞台との距離が演技者の伝えるもので縮まることだと思うのですが、それがなかった。もう観客全員が舞台袖にいるような感じで。上手いけれど流した演技をしているのでは?と思いたくなったくらいです。

エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~

トム・プロジェクト

本多劇場(東京都)

2009/08/25 (火) ~ 2009/08/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

登場人物がすべて愛おしい
人がいて(人が生活して)町がある。
町の記憶、町の匂い。
地に足つけて生きる人たち。

作・演出の東節炸裂とでも言おうか、もちろん桟敷童子とは違うテイストだが、根底に流れる、人、生命、絆、町(共同体)への強烈な想いは同じだ。

かなりベタなつくりかもしれないが、登場する人々がすべて愛おしい。
どんな仕事をしていても、チンピラであっても、人が人であること、生きていることが美しいと思える。

美しさの中には、強さと弱さと哀しさが同居しているのだ。

ネタバレBOX

住む人に愛された博多という町と、町の人に愛された西鉄ライオンズ、なくなってしまっても、あるいは、散り散りになってしまっても、それへの人々の想いは、消えてしまうことはない。
たとえ、町を離れても、心の中にはその想いがある。主人公の中には「エル・スール」(南へ)という形で強く刻まれている。

町はどうしても変わっていく。その善し悪しは別にして。
私自身が住んでいた町は、まさに高度成長期の頃から日々大きく変化していった。それは、前がどんな様子だったかを忘れてしまうほどだ。
町が変わることは、もう諦めている。そんなものなんだと。でも、町に対する郷愁や思い入れは多少はあるつもりだ。

とはいえ、私の想いは、この舞台に登場する人たちほどではないだろう。というか、作・演出の東さんの、町に対する想いの強さはどうだろう。

東さん作の「風街」も九州の北部が舞台だったし、桟敷童子の「ふうふうの神様」もやはり九州が舞台、そのこだわりはものすごいと思う。
東京に出て来て、芝居をやっている東さん自身の想いも、やはり「エル・スール」(南へ)なのだろう。それが、たとえ九州が舞台でないときも、色濃く出ているように感じる。

さらに、昭和30〜40年あたりへのこだわり、映画へのこだわりも強い。先日桟敷童子の「汚れなき悪戯」の元となった映画がまたこの舞台で顔を出した。なにしろ、「エメ・スール」というタイトルのスペイン語は、「汚れなき悪戯」がスペイン映画だったからなのだ。

それぞれの人物の描き方がいい。台詞の端々にその人の生きてきた道が浮かび上がる。単なる説明にならないところは当然としても、その塩梅がとてもいいのだ。たかお少年の純粋さが人を惹き付けるという構造もうまい。誰もに好かれ、誰もを好きな少年時代。

ラストに、その後彼らはどうなったのかと後日談をくどくど見せない潔さがカッコいい。それぞれがどう生きたのかを描くことができたのに、それを観客の心の中にゆだねてしまう潔さ。見事だと思う。

また、今回の舞台は、メインは5名の俳優が演じているのだが、どの役者もうまいと思った。そこにその人が生きているようだ。
たかお鷹さんにも、高橋由美子さんにも、松金よね子さんにも、有坂来瞳さんにも、清水伸さんにも、登場人物のすべてに、生きる強さ、生命の強さと、同時に人の弱さや哀しさも感じた。

たかおさんは、もちろん、どう見ても小学生には見えない姿なのに、なんとなく老けた小学生に見えてしまうというのが見事だ。60歳を過ぎた現在を演じるときに、わずかながら口調が変わるだけで、その違いをはっきりさせたのには舌を巻いた。

笑いも交えながらだが、後半は、涙なしでは観ることができなかった。
【終幕】暗ポップ 【劇団員募集中】

【終幕】暗ポップ 【劇団員募集中】

空間ゼリー

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/08/26 (水) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

じわっとやってくるリアリティ
流れるようなスムーズさをもったお芝居なのに
劇場を出て駅まで歩く間に
じわっと重さがやってくる・・・。

黒白でドラスティックに物語が構成されるのでなく、
やわらかい狂気の度合のグラデーションに、
ぞくっとするような今が織り込まれていました

ネタバレBOX

グループカウンセリングが行われる病院が舞台
参加者と医師、看護士たち、
さらには病院の患者たちの姿から
心に抱えた闇と回復の姿が描かれていきます。
参加者たちから浮かび上がってくる
軽い性格障害から
対人障害やボーダーラインシンドロームの兆候、
さらに深い闇を奥底に抱える患者もいて。

役者たちの
心の闇におかされた姿の演じ方には
息を呑むほどのリアリティがあって・・・・。

そこから抜け出せるもの、
抜け出すことをせずにとどまるもの、
出口の手前で後戻りしてしまうもの・・・。

登場人物の変化の過程から浮かび上がる「人との関係性」に
作者の慧眼を通した冷徹な現実が縫いこまれて
観客をとりこんでいきます。

さらには、その闇が宿る先から
白衣組と患者の垣根が外れるところにも
じわっとやってくる生々しさがありました。

初日ということでもあるのでしょうか、
物語の前半のトーンと後半の質感に
若干のつながりの薄さを感じましたが
空間ゼリーの劇団員には
お芝居の奥行を作り出すに十分な密度があって・・・。

斎藤ナツ子が演じる女性から伝わる
心の動きの瑞々しさにやられて・・・。
阿部イズムの表す狂気など目を見張るばかり・・・。

客演陣も
ハロプロエッグの3人を含めて及第点、
彼女たちのお芝居には
さらに広がる余白のようなものを感じました。


「夢+夜~ゆめたすよる~」

「夢+夜~ゆめたすよる~」

少年王者舘

ザ・スズナリ(東京都)

2009/08/19 (水) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

(笑)
狂ってる!くるってる!!クルッテル!!!
今年見た演劇では今のところ一番狂いすぎてて素晴らしかったです。

紙くさい暮らしの中で・・・

紙くさい暮らしの中で・・・

劇団宇宙キャンパス

萬劇場(東京都)

2009/08/26 (水) ~ 2009/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★

完成度の高いヒューマンコメディ。
 CチームとTチームのWキャスト、Cチームは若手を中心としたチーム、Tチームはベテランを中心としたチームだそうだ。ちなみに私が観たのはCチーム。

 7年前に上演した劇団代表作の再演。主宰の昔の想い出(新聞配達をしながら声優を目指す)を下敷きにした新聞配達店の物語。劣悪な仕事環境と変わった人ばかりが集まった新聞配達店で、登場人物がそれぞれの夢を探す物語。個性的で芸達者な役者を揃え、あっと言う間の1時間40分。小林ともゆきの作家としての技量と人間としての温かさを再確認した作品だ。

ネタバレBOX

 フクヤマ、トヨタ、トマコマイという新聞配達の若手三人組を演じた菊田健吾、Moko、佐藤祐治のさわやかな演技が特に魅力的だった。ふざけあいじゃれあいながらも、仲間に対する愛情が確かに感じられた。そして最後にやめていくタバタを演じたキムラシゲオは愛すべき先輩を魅力たっぷりに演じた。彼が去っていくシーンは名場面だ。

 新聞配達店を舞台にした青春群像、夢と現実の間の中で格闘する若者を、等身大に描いたヒューマンコメディ。誰にでも安心して薦められる作品だ。

 Tチームはベテランが個人芸を競うそうだ。うーん、こちらも観てみたい。

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