満足度★★★★★
登場人物がすべて愛おしい人がいて(人が生活して)町がある。町の記憶、町の匂い。地に足つけて生きる人たち。作・演出の東節炸裂とでも言おうか、もちろん桟敷童子とは違うテイストだが、根底に流れる、人、生命、絆、町(共同体)への強烈な想いは同じだ。かなりベタなつくりかもしれないが、登場する人々がすべて愛おしい。どんな仕事をしていても、チンピラであっても、人が人であること、生きていることが美しいと思える。美しさの中には、強さと弱さと哀しさが同居しているのだ。
ネタバレBOX
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2009/08/27 05:21
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2009/09/03 05:59
2009/08/31 22:47
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博多駅の移動のために、整理される駅前の長屋に住む小学生が主人公で、たかお鷹さんがそのままの姿で演じてました(冒頭とラストは現在の年を取った本人を演じています)。彼を取り巻くのは、欲求不満の元気だけが取り柄のおばさん、仕事もせずにぶらぶらしているような兄貴分、たかお少年とふとしたことで仲良くなる、ヒロポン漬けの赤線の女、一緒に映画を観に行くことになる朝鮮人の少女という登場人物たちでした。西鉄ライオンズの絶頂期と彼らの生きている姿をダブらせ、すべての登場人物が優しくて切なく、私にとってはとてもいい舞台だったと思います。
逆に桟敷童子の初企画公演のほうは行けませんてしたので、私はtetorapackの「観てきた」を読んで、行きたかったなあという気持ちを強くさせました