エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~ 公演情報 エル・スール~わが心の博多、そして西鉄ライオンズ~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    満足した公演
    西鉄ライオンズの常勝~低迷時期を、時代背景とともに描いた作品。
    脚本がよく、とても満足した。
    高橋由美子さんと有坂来瞳さんがとても印象的だった。
    私が観劇した日は元西鉄ライオンズの豊田さんが観劇しにきていた。

  • 満足度★★★★★

    超拾い物舞台でした
    何となく、安く券が手に入ったので、高橋由美子さんと松金さんに引かれて観に行ったら、これがもう大ヒットでした。
    私は、大の大洋ファンの父の元で育ったので、他球団の応援なんてあり得ない子供時代を過ごしたのに、まるで自分が西鉄ファンだったかのような郷愁を感じて、懐かしさに胸が何度もこみ上げる自分の感情が不可解でならないほど、観劇の間ずっと登場人物の全てに自分を重ねて、一緒に人生を過ごしたような感覚に囚われました。
    以前、日テレの「夜のヒットパレード」で拝見していた有坂来瞳さんの好演にも大変驚きました。
    高橋さんと松金さんは、期待通りでしたが、いつもは脇役の多いたかお鷹さんが、何と、回想の少年役がとてもお上手で、見た目は中年男性のままなのに、純朴な少年に見えてしまうところが、驚愕ものでした。
    東憲司さんの脚本、演出も素晴らしくて、これはもう、福袋の中身が大当たりだったような、予期せぬ大収穫舞台でした。

  • 満足度★★★★

    「ヨネクラ文字」にニヤリ
    故郷を離れ東京に住んで久しいキヨシが久々に帰省した博多で振り返る昭和32年夏から33年春までの数ヵ月…。
    西鉄ライオンズの勝敗に一喜一憂する町で近所のオバちゃん、映画監督に憧れるニイちゃん、在日朝鮮人の少女やヒロポンを打ちながら仕事をする娼婦などに囲まれて育ったキヨシの小学生時代がどこか懐かしく、今は失われてしまったナニカが舞台からあふれ出て来るよう。席が最前列だったので、そのあふれて来る度合いも格別か?(笑)
    物質的・環境的には当然現在の方が富んでいるにもかかわらず、本当の豊かさとは何だろうなどと考えさせられたりもして。(あぁ、何たる紋切り型表現!(爆))
    昭和33年の早春、相次いで訪れる別れがまた切ない。死別は1人だけとはいえ、それ以外での別れもあれだけ集中すると…キヨシ少年の心中、お察しいたします。
    なお、美術がヨネクラカオリで、広い舞台だけにもちろん装置が段ボール製などということはない(笑)ものの、優勝パレードを観る場面での旗に「ヨネクラ文字」を見出してニヤリ。

  • 満足度★★★★★

    野球興味は無いのですが・・
    楽しめました。こんな時代があったねと、ノスタルジーに浸れる話でした。

    ネタバレBOX

    還暦迎えたおじいさんが、小学生役やって。
    小僧、小僧と呼ばれるのには。なんかアンバランスな楽しさがありました。
  • 満足度★★★★★

    やはり西鉄は強かった
    ヨネクラさんの丹念にこもった舞台セットがすはらしく、5人 aの登場人物も息のあった演技もすばらしかったです。

    ネタバレBOX

    ラストのごあいさつのところで「きょうは、野球評論家で西鉄OBの豊田泰光さんがお見目になってます」とさかんに拍手をしたそうです。
  • 満足度★★★★★

    登場人物がすべて愛おしい
    人がいて(人が生活して)町がある。
    町の記憶、町の匂い。
    地に足つけて生きる人たち。

    作・演出の東節炸裂とでも言おうか、もちろん桟敷童子とは違うテイストだが、根底に流れる、人、生命、絆、町(共同体)への強烈な想いは同じだ。

    かなりベタなつくりかもしれないが、登場する人々がすべて愛おしい。
    どんな仕事をしていても、チンピラであっても、人が人であること、生きていることが美しいと思える。

    美しさの中には、強さと弱さと哀しさが同居しているのだ。

    ネタバレBOX

    住む人に愛された博多という町と、町の人に愛された西鉄ライオンズ、なくなってしまっても、あるいは、散り散りになってしまっても、それへの人々の想いは、消えてしまうことはない。
    たとえ、町を離れても、心の中にはその想いがある。主人公の中には「エル・スール」(南へ)という形で強く刻まれている。

    町はどうしても変わっていく。その善し悪しは別にして。
    私自身が住んでいた町は、まさに高度成長期の頃から日々大きく変化していった。それは、前がどんな様子だったかを忘れてしまうほどだ。
    町が変わることは、もう諦めている。そんなものなんだと。でも、町に対する郷愁や思い入れは多少はあるつもりだ。

    とはいえ、私の想いは、この舞台に登場する人たちほどではないだろう。というか、作・演出の東さんの、町に対する想いの強さはどうだろう。

    東さん作の「風街」も九州の北部が舞台だったし、桟敷童子の「ふうふうの神様」もやはり九州が舞台、そのこだわりはものすごいと思う。
    東京に出て来て、芝居をやっている東さん自身の想いも、やはり「エル・スール」(南へ)なのだろう。それが、たとえ九州が舞台でないときも、色濃く出ているように感じる。

    さらに、昭和30〜40年あたりへのこだわり、映画へのこだわりも強い。先日桟敷童子の「汚れなき悪戯」の元となった映画がまたこの舞台で顔を出した。なにしろ、「エメ・スール」というタイトルのスペイン語は、「汚れなき悪戯」がスペイン映画だったからなのだ。

    それぞれの人物の描き方がいい。台詞の端々にその人の生きてきた道が浮かび上がる。単なる説明にならないところは当然としても、その塩梅がとてもいいのだ。たかお少年の純粋さが人を惹き付けるという構造もうまい。誰もに好かれ、誰もを好きな少年時代。

    ラストに、その後彼らはどうなったのかと後日談をくどくど見せない潔さがカッコいい。それぞれがどう生きたのかを描くことができたのに、それを観客の心の中にゆだねてしまう潔さ。見事だと思う。

    また、今回の舞台は、メインは5名の俳優が演じているのだが、どの役者もうまいと思った。そこにその人が生きているようだ。
    たかお鷹さんにも、高橋由美子さんにも、松金よね子さんにも、有坂来瞳さんにも、清水伸さんにも、登場人物のすべてに、生きる強さ、生命の強さと、同時に人の弱さや哀しさも感じた。

    たかおさんは、もちろん、どう見ても小学生には見えない姿なのに、なんとなく老けた小学生に見えてしまうというのが見事だ。60歳を過ぎた現在を演じるときに、わずかながら口調が変わるだけで、その違いをはっきりさせたのには舌を巻いた。

    笑いも交えながらだが、後半は、涙なしでは観ることができなかった。
  • 満足度★★★★

    脚本力!!?
    野球がわからなくても、十分に楽しめました。好きなものへの執着というか、作・演出の東さんならではの福岡への愛情というか。。。役者さんのベテランの方々でとても安心して観ることができました。今日、初日だったのですね。

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