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蜘蛛女のキス

蜘蛛女のキス

梅田芸術劇場

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/01/24 (日) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

演出が×、キャスティングも×
もうはっきり言って、観るに耐えない舞台でした。
あんな、役作りを要する難役を石井さんにキャスティングしないでほしい。
初演では意外に好演されていて、嬉しい誤算だったのに、再演で、役を深めるならいざしらず、またお得意の石井流演技になって、役が浅くなっていた!歩く時、前進はゲイ風に演じているのに、後退する時は、いつもの石井さんだし。
今井さんと、初風さんは、考えてみれば、いつどんな役でも、立ち方、歩き方が同じだし、浦井さんは、ミュージカル俳優として、進境著しいものの、最近、歌い終わりに、歯をむき出して、半べそをかくような苦悩表情がパターン化しているし、「回転木馬」や、この野性味溢れる革命犯ウ゛ァレンティンのような役は任でない。期待の金さんは、確かに歌はお上手だけれど、この役はもっとエレガンスで、セクシイな女性に演じてほしいと思ってしまう。
よかったのは、ダンサーの辻本さんと、一番台詞の少ない朝澄さん。しっかり、役の雰囲気で舞台上に存在されていました。

○か×か、結果が両極端な荻田演出は、今回はダメ押しの×。
現実部分と幻想部分の登場人物が、照明も立ち位置も変わらない同じ空間で演じるので、内容を熟知していない観客には理解不能だったのではと思いました。荻田さんには、全編幻想的なダンス系ミュージカルをご専門にして頂きたい気さえしました。
最後の場面のあまりの惨状を目にしたら、アフタートークとおまけの歌を楽しむ気力は失せ、「あー!今村ねずみさんと山口馬木也さんの、あの感動名二人芝居の蜘蛛女がもう一度観たい!」と心で絶叫しつつ、岐路につきました。

ネタバレBOX

そもそも、このミュージカル脚本そのものの不備なのか、ストレートプレイでは、主役二人の気持ちが寄り添って行く様子や、男性同志の愛情が鮮烈に胸を打つ芝居なのに、これでは、二人の心情描写が全くおざなり。刑務所長の思惑も先にすっかりばらされているので、芝居の展開は説明的だし、幻想と現実が混沌としているので、余計、観客には事態が把握しにくい筋立て。
そして、事もあろうに、明らかにそのわかりにくさを助長しそうな、不出来な映像や、最後には、まるで、内容にそぐわない、温泉旅館の余興芝居みたいなダンス付き。初演より更にクオリティを下げる、荻田演出には、心底、唖然、愕然モノでした。
だいたい、何故踊れない石井さんにあんな踊りをさせるのか、謎でした。
きっと、皆内心「金返せ」って思ってるだろなと思って観ていたら、カーテンコールで、熱い拍手が…。
何もかも理解不能な観劇体験でした。
幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

満足度★★★★

コメディかと思いきや
かりそめの幸福感を表現した舞台だったりする。そのかりそめの幸福感は他人からみると、それって不幸じゃん。と思うのだけれど、本人にとっては昨日までの絶望を忘れる為には、そんなかりそめも、手段の一つなのだ。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

谷が何とかまとめて1本の長編にした内容とは、大方こんな感じだ。

ヒロインの妊娠している女は自殺をしようと高尾山に行った。イザ、自殺!なんて場面になんだか怪しい・・ってか滑稽な宇宙人9体が現れる。ヤツラは頭にカタツムリみたいな触覚を付けてグレーのスーツを身に纏っている。どこまでも怪しくて白黒はっきりしないグレーなヤツラだった。観ててもなんだかとっても弱そうなグレーの宇宙人は宇宙語をしゃべっていたが、ポケットからホンヤクコンニャクを取り出して女に伝える。「我々はどーしても理解出来ない。何故人間は常に不幸だと呟くのか。だからもっと研究しようと考えた。」なんつって、バカバカしいネタを披露する。この時点で、ワタクシ、「いあいあ、ワタクシのほうが君たちを理解できないなー。」とひとりごちた。

で、宇宙人らは地球人を幸せにしてやろうと、不幸がってる登場人物の電波をキャッチすると記憶を無くしちゃう。自殺しようとした女は昨日までの過去をすっかり忘れてしまい、そんな女を好きになって苦悩していた男も、宇宙人の勝手なおせっかいで記憶喪失になる。記憶喪失の女が通っていた喫茶店の女主人は恋人の浮気癖や暴力に悩んでいたが、そんな貞操観念をも宇宙人は消し去って、人類みな兄弟!じゃあないけれど、ゲイだろうと愛人だろうと、おかまいなしにセックスOK!あなたが楽しければ私は幸せ!なんつって考えに変わってしまう。

ただ一人、現状に置かれた自分を幸せだ、と語っていた「ハイテンションロック歌手」のみがまともな精神で歌を歌い上げて終盤を迎える、という筋。山本真由美の歌唱力が素晴らしい。ちょっとハスキーがかった声が素敵だ。
この物語は観客を選ぶと思う。そもそも役者のやりたい役を繋ぎ合せて本を作っただけに物語に深みはない。だから、ただ単に楽しい企画と楽しめるか、谷の公演だから期待してたのに・・。と期待を裏切られるかのどちらかだ。ワタクシは?っていうと、どうせならコメディのみで突っ走って欲しかった。谷のコメディなんて前代未聞なのだから・・。

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

満足度★★★★

素敵な押し込み感
前半はそれぞれのシーンの
刹那的な面白さを楽しむだけでしたが、
後半から最後にかけて、ぐっとひとつの箱に物語を押し込むような感覚があって惹かれました。

ネタバレBOX

びっくりするような大ネタはないのですが、
中ネタ、小ネタ、下ネタがどんどん入ってきて
程よく舞台がおもちゃ箱化していく・・・。

当てられ書きにて作られた様々なキャラクターの、
看板に書かれた設定と舞台上に現れるものの距離もおもしろくて。
がっつり当てられた定義そのままのキャラクターもあれば
なかなかにこじつけられたキャラクターもあって、
いろいろとあきさせない。
それぞれのキャラクターが、
舞台上で小気味よく高い精度で演じられていく・・・。
ぶれがないお芝居ができる役者が集っているのは
とにかく強い。

女優陣だけを見ても
鈴木麻美は「妹」から逸脱していたけれど終盤に醸成するグルーブ感だけでも十分眼福、
菊地奈緒が自らの設定をそのまま台詞にするのも本当に可笑しくて。
萱怜子の宇宙人は観る側をうふっとさせるような狂言廻し、
山本まゆみのロック歌手も見目麗しく、
鈴木アメリの切れ方もがっつりと観る側をスウィープしていた。
如月萌のヒロインの忘却は潔く
安川結花ののみっぷりには根性が座っていて。

で、刹那的な面白さに目を奪われているうちに、
次第に舞台の色が生まれてくるのです。
1日ごとに全てを忘れる生活にルーティンガあったり
幸せになることが宗教に繋がっていったり・・・。
ちょっと強引な物語の持っていき方にも
不条理を感じさせない
不思議な必然が編みこまれていて・・・。

最後にその流れを歌でぎゅぎゅっとひとつにまとめて
観客に預けてしまうようなエンディングにも
さりげなくしなやかな谷演出のセンスを感じてしまう。

毎日欠かさず 見つづけたい種類のお芝居ではないにしても、
たまに禁断症状が起こるほどに
観たくなるタイプのウィットや質感が内包されたこの公演、

たっぷりと
楽しませていただきました。



幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

201002021400GP
201002021400GP@タイニイアリス

HOTEL CALL AT

HOTEL CALL AT

メガバックスコレクション

荻窪メガバックスシアター(東京都)

2010/01/28 (木) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい
脚本演出ともとても良い。どのような展開になるのかが凄く楽しみでわくわくした。役者の皆さんもとても声もよく聞き取りやすく心地良かった。全体的に作品役者とも出来が素晴らしかった。次回作品が楽しみ。必ずいきたい。

Dragon Question!

Dragon Question!

渡辺晃プロデュース

萬劇場(東京都)

2010/01/28 (木) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

結果的には一長一短
チラシやホムペで体感ゲームの仮想現実内でのストーリーであることが明かされていたので、昨年観た2本のみならずそれ以前にも観たことのあるパターンかと思いきや、ゲーム内で現実とリンクしているのは主人公のみという設定なので内容的にはそれらとはかなり異なる感じ。
で、“裏の自分”が対戦相手で、そのイヤな部分が終盤では入れ替わりかけていて、なんて発想が見事。なんだか身につまされる…(爆)
が、「練習ステージ」の部分がやや長く、主題部分に入る(“裏の自分”が登場する)のは半分近く過ぎてからというのがちょっと全体のバランスとしてよろしくないような。(上演時間も125分だし)
さらに、ゲーム内の戦況と現実での容態(主人公は現実界では事故に遭って生死の境をさまよっているのだ)をもっとリンクさせた方が良かったのではあるまいか。せっかくの設定が今一つ活きていないようなのが惜しい。
いや、書いた量からすると批判的な部分が多いが、自分のイヤな部分を直視するという発想(そう言えば99年11月の劇団第三反抗期『うわっ!増えちゃった』もその系統で好きだった)が良くて、結果的には一長一短ってところ

The Stone Age ブライアント『胸に突き刺さった5時43分21秒』

The Stone Age ブライアント『胸に突き刺さった5時43分21秒』

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2010/01/27 (水) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

後味の悪さが斬新!(笑)
タイムマシン学校の生徒3人が校長の命を受け、卒業試験に落ち続けている者の合否を確認するために1ヶ月後の世界に送られるが…なSF風学園系物語。
その落ちこぼれが近所にある教会の落ちこぼれシスターとともに逃げ出すのではないか?な心配もさせて結局は無事合格という基本に忠実な結末…と思わせておき、実際の1ヵ月後を見せるエピローグでそれを覆すというオチに驚愕。ありがちなパターンと真逆な後味の悪さが斬新!(笑)
が、終演後に知人からかつて近鉄が優勝できなかった時のことがベースになっていると聞き、大いに納得。(言われてみれば登場人物の名前も当時の選手だし)
また、全身タイツのような迷彩ウエア(履いていた上履きの塗装は出演者がやったそうな)での光学迷彩の表現や、舞台となる公園にある龍をかたどった遊具のデザインなどが◎。

幕末異聞 夢想敗軍記

幕末異聞 夢想敗軍記

劇団パラノイア・エイジ

SPACE107(東京都)

2010/01/27 (水) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

全くのフィクションに説得力を与えて…
元新撰組十番隊組長で彰義隊に加入して上野戦争での負傷がもとで死亡したハズの原田左之助が山形の庄内藩に現れ、永倉新八も彼を追って…という「生き延びてモンゴルに渡りジンギスカンになった義経」的な物語。
そんなわけで全くのフィクションではありながら、史実や伝聞・新聞記事(永倉の得意技であった龍飛剣を若者に教える左之助とか龍馬暗殺加担説、大陸に渡って馬賊になり日清戦争にも参加したという説など)を加えることで説得力を与えるのが見事。
また、表面的には積極的に英語を使う藩士がいたりカートリッジ式の銃弾を使うライフルが登場したりすること、内容的には侍としての生き方が難しくなりつつあると示すことなどで、侍も残っていながらその時代が終わりを告げる頃(設定上は明治元年の晩秋とか)の出来事だというのが読み取れるのも巧い。
さらに「死に様ではなくいかに生きたかである」とする主張も「生きろ!」派として◎。
と、基本的にはシリアスでありつつ、登場人物の大半が話す「庄内ことば」の語感からどことなくユーモラスな雰囲気も漂い、そんなあたりはちょっと『椿三十郎』チックか?
そういえばオープニングで「あんな曲」を流す上に黒装束なこともあって左之助が時々ミフネに見えたりも…(笑)
あと、ひげがないどころか日本髪に和装の成田みわ子を目にすることができたのは貴重。(笑)

悪ノ娘

悪ノ娘

X-QUEST

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/01/27 (水) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

ズシリとした重量感アリ
原作ものとはいえ、その原作が小説やマンガではなくストーリー性のある歌(複数)ということもあって「トクナガ色」も色濃く出された(何度か上演された『色彩組曲』と近い系統だし)架空のピカレスク系大河歴史もの(やはり中世ヨーロッパ系?)で、ズシリとした重量感アリ。
しかも出演者数35人という大所帯にいつも以上に気合いの入った(笑)衣裳もあり、通常より若干高めとはいえ小劇場系の料金でこれだけのものが観られるのはおトクでは?(これを機に今後の公演がこのレベルの料金にならないことを切に祈る)
出演者と言えば、ATTやASSHも観ていた身にとって往年の「忠臣蔵映画」的な顔合わせ、みたいな?(笑)
また、旗を使ったアクションも◎。(受けるATTメンバーあってのものか?)
で、ラストはどうせならあのまま生き延びた方が「悪(と言ってイイのか?というのは置いといて)は滅びず」な皮肉が利いたのではないか?などと思ったりも…。
ただ、得意の(?)言葉遊びがあまりなかったのはちょっと残念か。

パニ・パニ・パニック

パニ・パニ・パニック

CAP企画

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/01/26 (火) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

深み・奥行きがさらに増した感じ
阪神大震災で避難所となった朝鮮人学校を中心に描いたもので、前作『人 ~サラン~』(08年2月)で描いた在日をめぐる感情・心情に震災被災者の「いたみ」や親子ネタも絡ませて、物語の深み・奥行きといったものがグッと増した感じ。ちなみに前作の7年前の出来事になるそうで、11月の第3回公演は“「人」三部作 最終章”とのことでそれにも期待。
主な登場人物の紹介となるスケッチ集的ないくつかのシーンの後に地震が起こる導入部、つぶれた家の下から助け出される人や救い出されたものの息絶えていた人などの描写が胸に迫る。
その後は中心部分である避難所での人間模様となり、どちらか一方だけを批判するのでなく、日朝それぞれに偏見があり、簡単に溝を埋めることはできなくても、少しずつでも理解していこうとすればいつかうまく行くのではないか、とするのがイイ。(それだけ問題が大きいというのもあるが)
で、終盤での悠介と父との関係に日朝および南北の関係を重ね合わせた台詞は秀逸。ここは中でも特に素晴らしい。
しかしその後の悠介の姉が語る「つぶれたケーキ」のエピソードでホロリとさせ、そこを何とかのりきったと安心させておいて、父の友人による「悠介が生まれた時の話」で追い討ちをかけるのは卑怯!(笑)
また、性同一性障害のエピソードまで盛り込んだのは欲張りすぎという気持ちと、根底に流れる「生きてゆくこと」というテーマの補強としてあった方が良いという気持ちがせめぎあってフクザツな心境になったのだけれど、しばらく後にその原因が「ここでこのような形で使ってしまうのはもったいない」「このテーマともう1つくらい何かを絡めたら1本の作品ができるのではないか」ということだったと気付いて自ら納得。
あと、クライマックスの蛍光塗料による寄せ書きと共に舞台後方に現われるイルミネーションが「人」になっているというのも◎。

シンクロナイズド・ガロア

シンクロナイズド・ガロア

ユニークポイント

「劇」小劇場(東京都)

2010/01/26 (火) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

そう来ましたかぁ
紹介文とタイトルから「ガロアの生涯を学生の1人になぞらえて描くのか?」と思っていたらさにあらず、「そう来ましたかぁ」というか、「まんまじゃん!」というか、なスタイルだったのにはニヤリ。
で、例によってガロアの生涯を(往路の電車内から開演直前までの付け焼刃(爆)とはいえ)wikipedia で予習したことが役に立ち、また、安田講堂への放水の図、は目に焼き付いているものの詳しくは知らなかったその発端や経緯を改めて知ることができて「手術台の上のミシンと蝙蝠傘の出会い」的な内容を楽しむ。
それにしてもガロアの生涯を劇中劇で描くとは、ヤられた…(笑)
また、「シンクロナイズ」というところまでいっているかどうかは別としてガロア謀殺と東大紛争終結の黒幕をカブらせるような描き方が上手い。
あと、ダークグレーの装置に式や言葉(当時安田講堂に書かれていたものだとか)をチョークで書きこむ(数式だけなら湯川准教授なんだが…(笑))演出も面白い。

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

満足度★★★

ようやく観劇。
話題の劇団で、『観たい』もとても多く期待をしていたのですが。
おいてけぼりな印象を受けてしまった。

当てられ書き、とても難しいと思いました。
お祭りだと思えばそうでしたが、一定の観劇層が盛り上がっている感じ。

春々~ハスムカイのシャレ~

春々~ハスムカイのシャレ~

はえぎわ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/03 (水)公演終了

満足度★★★

観ました
シュールな状況・展開が、完全にあっちに行ってしまわないバランスで最後まで進む感じ・・。
これは作・演出の技なのか、キャスト陣のせいなのか謎です。
話は全ては納得できないけど、味わえるって感じでした。

春々~ハスムカイのシャレ~

春々~ハスムカイのシャレ~

はえぎわ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/03 (水)公演終了

満足度★★★★

形容し難い面白さ
前から気になっていたはえぎわさん、初見でした。
ベンチシートで、2時間10分は、腰痛で雪掻きして重症の私に持ちこたえられるかかなり心配でしたが、始まったら面白くて、気を取られているうちに、観終えていました。
何て言うのか? 不条理劇風であり、別役風のような、つか風のような、それでいて、チャップリンの「街の灯」を思い出させるようなシーンがあったり、ノゾエさんの頭の中を見てみたくなるような、不可思議な演劇体験でした。
でも、何となく人間社会の本質をシュールに描くような手法が結構好みで、好きな劇団になるかもしれないと思いました。
小金井武蔵役の町田さん、椅子の男の竹口さんが印象に残りました。
ノゾエさんの台詞回しも面白かった!
次回公演も観に行ってみます。

ネタバレBOX

舞台上手に積まれた椅子のバリケードが壮観でした。
その椅子を終盤、皆で取り外して行く時に、カタルシスを感じました。
ノゾエさん振付らしいダンスシーンが、綺麗で、目を奪われました。
全くワケわからない部類の不条理劇でなくて、ほっとしました。
冒頭の擬音効果もなかなかでした。
幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

満足度★★★

二度と見られないかもしれない芝居。
 落語に三題噺というのがある。客席から三つのお題を出してもらって、そのお題を元にひとつの話を作るという企画である。それをもじると、今回の公演は十題噺。十人の役者のわがままな希望を聞いて、見事にひとつの芝居を作ったというところにまず意義がある。

 そして、その結果、それぞれが今までの舞台では見せなかったような新鮮な役どころを思い入れたっぷりに演じてくれた。それが何よりの収穫。そして、したたかな演出家の谷賢一は、今回の公演、お遊びのようなふりをしながら、さまざまな実験や仕掛けを用意している。

 ここで繰り広げられたことは、役者にとっても谷賢一自身にとってもこれからすごく役立つことだろう。

ネタバレBOX

 個人的にははじけた鈴木麻美が観られたことで満足。そして藤尾姦太郎が犬と串とはひと味違い、切ない男の芝居を哀しく切なくしっとりと演じていた。これも大収穫だ。

 それにしても登場人物、それぞれに見せ場がある。それを作っただけでも谷賢一はすごい
西方の人

西方の人

4RUDE

シアターX(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

期待通りでしたが
五感で感じるパフォーマンスは、全く期待通りでした。
テンポも良く、イメージの世界に酔いしれました。
ただ、舞台との距離感は否めず、迫り来る情動を感じたか、
というとやはりその希薄さは残念。
特に、遠くにある丈夫そうな梯子の扱いに、
それまでのパフォーマンスが素晴らしかっただけに
音響に相乗して効果的な工夫が欲しかった。

 『F』

『F』

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

ひきだしの中から犬
「人間、いざという時に本質が出る」っていうことと一緒で、登場人物の設定の仕方、という戯曲を書く上でかなり重要度の高い部分で無茶ぶりされた分、逆に、各登場人物のキャラクターに作者本人のパーソナリティがより色濃く投影されているように見える瞬間があったように思う。
・・なーんて、こんな堅いコメントよせる芝居じゃないんだけど。
屋号とか、もしかけてもいいなら、かけてみたらいいと思うよ。お祭りだし。
ワンワン!

ネタバレBOX

作者に、えらい博愛の精神を感じた。
たとえば、「犬の役やりたい」って言われても、「じゃ、どう見ても女子高生なんだけど、実は犬って役ね。」とか、作者の狙うプロットに寄せて、もっとエゴイスティックにキャラクター設定を解釈することは可能だと思う。
でも、今回はできるだけ子供が感じるようなまんまのイメージ。
犬の役なら、しっぽとお耳があってはふはふ言ってる。まんま犬。
つまり、俳優の欲望を最優先しているのは、勇気があるし博愛精神ってゆうか優しいなぁと思う。
自分だったら、作戦を考える時に、きっともっとエゴイスティックに、自分のプロットに寄せてしまうんだろうなぁ・・弱いからなぁ、って思ったりした。
 『F』

『F』

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

切ない!
出口の無い格差社会の底辺にいる若者の究極の選択、切ない!

アンドロイドという友達との生活、切ない!

ネタバレBOX

人間をお世話するアンドロイドが存在する近未来。

そんな繁栄とは全く縁の無いスラム街に住む、仕事もない、もしかすると名前すらないかもしれない若い女性が選択した道は…。

用意された部屋の中で危険薬の臨床試験と引き換えに莫大な金を手に入れ、アンドロイドを買って世話をさせながら贅沢な暮らしをするというもの。

貧困で死ぬか、死ぬかもしれないが贅沢するか、他に選択肢は無いのか、悲しい!

ところで、当初丁寧語で話すくらいですから、購入する段階ではアンドロイドはきちんとしているはず。何が言いたいかっていうと、髪型がぼさぼさのはずはないってこと!!執事的髪型のはずです。

桜、ゆかたときて、春夏秋冬、『F』はFour Seasonsだと思いました。

そして、冬がラストシーンになることが分かってしまい、ああつまらない!

ゆかたの着付けは勉強になりましたが、長すぎです!

薬が見たことのあるマーブルチョコレートのようなお菓子では緊迫感が出ませんでした。
春々~ハスムカイのシャレ~

春々~ハスムカイのシャレ~

はえぎわ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/03 (水)公演終了

満足度★★★

難しい
さっき観てきました。事前知識無く観に行きましたが、予想とはかなり違った内容でした。でも、お芝居としては面白いのかも。自分の基準では難しい部分が多く、よく分からない部分も多かった。

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