農業少女
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/03/01 (月) ~ 2010/03/31 (水)公演終了
よくわからない
芝居自体は楽しく拝見しましたが。ストーリーの展開がわかりませんでした。
初見ですが野田さんに松尾さんが絡むと、こうなるののですか
今宵、花の宴の姫君は。
メッテルニッヒ
萬劇場(東京都)
2010/02/26 (金) ~ 2010/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
DVDが欲しいです
うん、結構おもしろかったです。
ギャルゲー風味に味付けされた、平安時代というのも敷居が低くて私的には馴染めました。
詰る所、ギャルゲーってプレーヤーと目的のヒロインとのハッピーエンドの為に、他のヒロインや脇役たちは報われない思いに狂わされるって視点は新鮮で、ワクワクしながら観られましたね。
最初は、主人公の空想の世界で普通にギャルゲーにはまってムフフな感じだったんだけど、やっぱりゲームだからバグがあったわけです。
ネタバレBOX
そのバグがなんと『ゲームの中のキャラクターの一人が「自分はゲームの1キャラクター」に過ぎず鵙介によって創造された存在で、かつすでに何度もゲームが繰り返されていることを認識してしまう』と言う、何ともエンドレスエイトの長門のようなバグで、長門ほどマグロでなくツンデレキャラがそんなバグな存在だから暴走する暴走する、全てを破壊しようとする訳です。
それを見た鵙介はゲームの世界でありながら、苦しむ人達を見て苦悩する辺りは『空想と現実の区別がつかない』ゲーオタながら『空想が現現実になったとしても甘くない物語があって、結局向き合わなきゃいけないし乗り越えなきゃいけない』みたいなメッセージなのかなぁと勝手に解釈した。
ただ残念だったことが二つ。
一つは自由席だったので、一番前で観ることになって(劇場がそんなに大きくなかったので視界的には問題なく、むしろ役者さんの表情がよく解ってグッド)椅子がパイプ椅子みたいのでケツが痛くなったのが辛かった・・・・
自由席なのを忘れて、のんびり来た俺が悪いんだけどさwww
もう一つは、残念でしたメインのヒロイン一人のセリフが舌っ足らずな感じで聞き取りずらかったです。
すごく美人さんでスラっとして、存在感もあったので演じてる役もただの天真爛漫ヒロインでなく、深い想いがあったのにあれではちょっと残念でした・・・・・
まぁ早い話が、この公演のDVDは欲しいぞと言うところでしょうか。
ぶっちゃけまた観たいです。
The Heavy User
柿喰う客
仙行寺(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
満足度★★★★
役者さんスゴイな~☆
お寺って言うのもそうだけど、すごくおもしろい手法のお芝居だったな~。っで、柿さんの役者さんはみなさん凄く器用ですね。レベルの高い演技。お経に聴こえるようなリズムある台詞。独特の雰囲気で、おもしろかった。
富士見町アパートメント
自転車キンクリーツカンパニー
座・高円寺1(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
【Bプログラム】「冬」の次には必ず「春」がやってくる、そんな舞台
1本が1時間と少々の2本立てながら、それぞれの観劇で、とても豊かな時間が過ごせた。満足感と満腹感がある。
人がいて、夢があって、人生がある、そんな物語を見た。
ネタバレBOX
そういう設定の打ち合わせがあったわけではないのだろうが、両方とも夏から始まり、冬に終わる物語で、「夢」と「現実」と「人生(人)」を描いた作品だった。
舞台が「冬に終わる」ということがポイントであったように感じた。
巧みな会話(台詞)と出演者たちの存在があり、笑いもあるとてもいい舞台だったと思う。
『リバウンド』(作:鄭義信)
3人の女性からなるコーラスグループの物語。
同じ体型をした3人が、黄色の明るい衣装で舞台に現れたときに、舞台も明るくなり、見ているこちらも自然と笑みがこぼれた。
まだ、未来は明るく可能性を秘めていて、そんな彼女たちの明るい時代を象徴するようなとてもいいシーンだった。そして季節は夏。
暗転後の十数年後では、クリスマスイブの冬。引っ越しのための段ボールが部屋のあちこちにあり、スウェットなどの動きやすい格好でいる。彼女たちの今を象徴している。
その対比がとてもいい。
最初のシーンからここまでの間に彼女たちにあったことが、うっすらと見えてくる。
歌手になるという同じ「夢」を持ち、(女として)幸せになりたいというそれぞれの「夢」もある。
3人が揃って歌手としてやっていくことは叶わなくなったが、中年に差し掛かったとはいえ、幸せへの「夢」はまだある。それは、若い頃のように、光り輝いている夢ではないかもしれないが、終わったわけではない。
互いへの感情や、抑えた感情(悔しさ)、大人の女性たちのそんな気持ちが丁寧に綴られていた。
中年女性であるのだか、愛らしささえ感じた。
そして、彼女たちの歌も心に響いた。
『ポン助先生』(作:マキノノゾミ)
漫画家志望の青年に、過去の人になりつつある漫画家と、編集者の女性の物語。
漫画家志望の青年と過去の人になりつつある漫画家(ポン助先生)の互いの利害関係が一致して、周囲には秘密でマンガを合作していくのだが、互いにクリエイターであるという自我もあるからだろう、その関係には亀裂が生じてくる。
青年とポン助先生の心のバランスがよい。実は弱い者同士だったのだ。
肉食系でめんどくさいポン助先生と、草食系の青年の対比がとてもよく、プラス女性編集者の仲立ちがいいアクセントになっていた。
予定調和かもしれないが、新たな一歩を踏み出すエンディングはよかったと思う。
両作品ともに、舞台のラストシーンは「冬」であるが、冬の後には必ず「春」がやってくることを予感させる、温かいまなざしが登場人物たちに注がれていた。
東京ノーヴイ・レパートリーシアター 6thシーズン
TOKYO NOVYI・ART
東京ノーヴイ・レパートリーシアター(東京都)
2009/11/06 (金) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★★
「銀河鉄道の夜」
メンバーが全員プロとして活動し、真摯に作品に取り組んでいる姿勢は、舞台すべてから伝わった。
音響、照明、セット、衣装、ひとつひとつがていねいに作られているのもわかった。
小さな劇場で出来る事を大切にしていることも。
原作の意図を歪曲せず汲み取ろうと、非常に忠実に脚本化していることも。
ただ、スタニスラフスキーシステム独特の「リアリティ」を追求するあまり、彼らの演技は、なぜか妙に画一的だった気がする。
方法がみんなおんなじで、結果みんなおんなじ芝居。
もっと多層的で奥行きがあり、多様性に富み、ダイナミックでカラフルなものだと思っていた私には、皆一様に繊細で内向的で、たくましさに欠けるように映った。
「銀河鉄道の夜」自体の物語のカラーもあると思うが…
ただ、芝居への誠実な向き合い方は、尊敬に値する。
地道な活動を続けている事にも、本当に敬意を表します。
ジュリエットD.V.D
劇団無敵
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/02/25 (木) ~ 2010/02/28 (日)公演終了
満足度★★★
しゅーる。
オムニバスな感じで序盤ははてな。
少しずついろいろ解かれてくわけですが、それ以上に分からないことも。
ただ、だんだんと世界観に慣れてくると面白かったかなぁと。
年に1,2回頭空っぽにして見てみるには良いかも。
富士見町アパートメント
自転車キンクリーツカンパニー
座・高円寺1(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★
Aプログラム観ました
チラシ観たくらいの知識しかなかったので、芝居の内容のイメージと異なっていてちょっとビックリ。まぁ、濃い内容のお芝居でしいた。】『魔女の夜』は、最初の部分の話が今一つ説得力が無かったけど、山口紗弥加さんは熱演でした。『海へ』の方は、ホント濃かった。でも、二本とも心の内面まで見えてくる様な良いお芝居でした。
ネタバレBOX
山口紗弥加さんは良い演技してました。『海へ』の役者さん達は、まさに熱演。聖子ちゃんの歌が良い味出してました。
農業少女
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/03/01 (月) ~ 2010/03/31 (水)公演終了
満足度★★★★★
多部未華子の圧倒的存在感に驚嘆。
まず、多部未華子の存在感に驚嘆した。芸達者達に囲まれても、一歩も引けをとらない。ただのかわい子ちゃん女優ではなく、したたかな部分と色っぽい部分と、シリアスな演技をさせたらそれも出来そうだという将来性を十分感じさせた。
他の役者も秀逸。たった4人の芝居だということに驚くくらい、舞台から観客から縦横無尽に使って、いったい何十人登場したのかと感じさせるくらいの迫力である。
台本がいいのはもちろんだが、松尾演出が素晴らしかった。あの演出力なら、別に野田戯曲でなくても松尾の手にかかっただけで名作になるのではないかと思ったくらいである。
遊び心満載で、笑ってるうちに、物語の持つ社会性に胸打たれた。お見事である。
The Heavy User
柿喰う客
仙行寺(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
満足度★★★★
高いレベル
劇団名や中屋敷の写真のイメージから、何となくおちゃらけた軽い感じの演劇を想像していたのだけど、全然違った。舞台が寺で、全員喪服を着ていたせいもあるが、すごくスタイリッシュで格好のいい演劇に見えた。最初から最後まで舞台上で行われていることに没入できたのは、演出が優れているからなんだろう。
ネタバレBOX
役者たちの発する音、ノイズが気持ちよすぎる。仕事で脳がくたびれ果てていたのだけど、舞台を観ている間、それまで止まっているようだった脳が動き出すのを感じた。アフタートークで、本当は十ヶ国語くらいを一斉に語らせたかったみたいなことを言っていたけれど、確かにそれが実現したらすごいだろうな、と思う。人間の声と身体で奏でるオーケストラ。演劇の持っている可能性がどんどん広がってきている気がする。
アフタートークで観た中屋敷は、イメージと全然違って、真面目でいかにも頭が良さそうな好青年といった感じだった。客からの質問への答えが、非常に早くてわかりやすく、しかも面白くて、頭の回転の良さを感じさせる。
役者陣も皆魅力的でパフォーマンス能力が高く、すごい劇団になっていくポテンシャルを秘めている。今後の公演も追っていきたいと思う。
リズム三兄妹
岡崎藝術座
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
The Heavy User
柿喰う客
仙行寺(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
リズム三兄妹
岡崎藝術座
横浜にぎわい座・のげシャーレ(神奈川県)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
満足度★★★
ちと長い気もしますが
宇田川さん西田さんはすばらし、あ召田さんはもちろん
うずまきまき 〜僕らの抱える煩悶する事象と 2、3の猛烈な妄想〜
温泉きのこ
劇場HOPE(東京都)
2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了
The Heavy User
柿喰う客
仙行寺(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/02 (火)公演終了
満足度★★★
耳に残る音
初見。バジリコFバジオに客演していた七味まゆ味さんがよかったので観劇。
女性4人がそれぞれキャラ強く、テンポがよくてよかったです。。
あの耳障りな音と、どうやって出してるのかわからない音の響きが不快感をかもしだしておりました。怖くはないんだけどぞくぞくしました。
七味さんの顔芸が好きでした。。
お寺の中でお芝居観られるというのは面白かったです。足がしびれました。
富士見町アパートメント
自転車キンクリーツカンパニー
座・高円寺1(東京都)
2010/02/27 (土) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
今夜はA
今夜は、蓬莱さんと赤堀さんの作品。2つの作品全く違うようで、でもなにか共通のものも感じる。深いですよね。またこういう企画をぜひやって欲しいです。『海へ』は年代的な部分ですごく納得できちゃって、いいもの観た。って感じです。一緒に歌ってしまいましたからね。あの曲は特に男性が好む曲ですよね。
「肉 the 光速華撃団~肉汁&男汁~」「黒豆☆弾肉」
男肉 du Soleil
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/03/02 (火) ~ 2010/03/04 (木)公演終了
満足度★★★
ほとばしる傍若無人(中二病寄り)
「肉 the 光速華撃団〜肉汁&男汁〜」の方を観劇。
HPを観て相当な覚悟で臨んだもののあえなく玉砕。貶すにしても褒めるにしても「ヒドい舞台」という言葉しか思いつかない。
ハマる人にはハマるかもしれないしそんな人はいないのかもしれない。でも彼らはそんなことおかまいなく自分のやりたいようにやるのだろう。そしてそれを観てくれと言うのだろう。その意気やよし。
ディスりを観たい人は早めに行くのがよろしいかと(2日夜公演は開場10分後より開始)。
旅の道連れ 博多編
Monochrome Circus
福岡市立少年科学文化会館ホール(福岡県)
2010/01/23 (土) ~ 2010/01/24 (日)公演終了
物語を感じるダンス
ひとつひとつのパフォーマンスは物語っぽのもあったし、そんな感じがしないののもあったけど、全体として、とてもストーリー性を感じる作品でした。
観終わった感がとてもよかった。
長いのかあっという間なのか分からないけど、夢から覚めたような感じ。
さわやかな目覚めの気分でした。
農業少女
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/03/01 (月) ~ 2010/03/31 (水)公演終了
満足度★★★
初日に
10年前の初演はチケットがとれずにあきらめたのを覚えている。海外の役者で上演したこともあったようだがそれは見ておらず、今回がやっとこさ初見。
ネタバレBOX
九州の田舎の農家から、東京に憧れて、農業を嫌って、上京する娘を演じるのが多部未華子。最近はほとんどテレビを見なくなったので、彼女がNHKの朝のテレビ小説で主演した人だということも知らなかった。役の設定ではたしか15歳。本人の見た目から判断して、ぜったいに10代だろうと思ったが、あとで調べたらもう21歳なんだね。骨太で健康的な感じが農業少女というキャラにはぴったりだった。農業少女というのが、秋田小町なんかと同じように、お米の銘柄だというのは意外だった。田舎を嫌って、家出同然に東京へやってきた娘がやがて都会の色というか毒に染まっていく。その辺の展開にふと既視感を覚えたので、あれこれ考えているうちに浮かんだのは、つかこうへいの「熱海殺人事件」で容疑者の青年に殺される同郷の娘のこと。登場人物の男女比率は違うけれど、どちらも4人芝居だしね。田舎と都会というモチーフもなんとなく似ている。
ただ、つか作品では田舎から上京してきた青年の純情がメインになっていたのに対して、野田作品では都会への憧れとか農業に対する負のイメージという、社会全体を包む価値観、あるいは気分といったものがテーマになっているようだ。
吹越満が演じるのは、気まぐれな社会の気分を体現して、AVからエコへ、さらには政治へと無節操な転身を計る怪しげな男。多部の演じる田舎少女の誘惑者でもある。
毛皮族の芝居をしばらく見ていなかったので、久しぶりに見るエモジュンこと江本純子はだいぶ歳をとったように見えた。短髪で金色に染めているせいだろうか、中村メイコにちょっと似ていると思ったのはきっと私の気の迷いだろう。もっぱら吹越が演じるキャラクターの子分的な存在だった。
山崎一は毒草を調べるのが趣味のオタク的な中年男で、利用されているとも知らずに上京したての少女の面倒をみる。歳の離れた娘に翻弄されるその姿は、映画「嘆きの天使」で、若い女に惚れて身を滅ぼす大学教授を彷彿とさせる。
野田秀樹が演出したものを見ていないので、今回、松尾スズキが演出したといっても、どの辺までが野田脚本で、どの辺までが松尾演出なのかがよくわからない。美術面でいくらか違いがあるとすれば、雑然とした状態が最初にあって、装置や道具をとっかえひっかえしているのが今回だとすれば、野田演出の場合は、少なくとも私がこれまでに見た範囲では、最初は意外と簡素な舞台装置で、芝居が進むにつれていろんな趣向が現れるという形だったように思う。
若手演出家コンクール2009 [最終審査]参加団体:劇団あおきりみかん/劇団深想逢嘘/DAZZLE/SPACENOID
一般社団法人 日本演出者協会
「劇」小劇場(東京都)
2010/03/02 (火) ~ 2010/03/07 (日)公演終了
満足度★★★
SPACENOID 『個人的な話』
SPACENOID自体は2度目の観劇。
ネタバレBOX
脚本が書けない作家が将棋を指しながら、頭の中で物語を紡いでいく。
その登場人物がふとした拍子にふとした形で自分の目の前に飛びこんできて……
シュールさは相変わらず。
この感覚がたまらない。会話が小気味よい。
荒業三段落ち。
これは賛否両論あるところでしょうか。
私は思った以上にふつうに受け止めていました。自分でも意外です。
前回よいと思った役者さんが思わぬ形で登場。
伏兵ですね。なんとなく嬉しいような残念なような変な気分になりました。
ネタバレBOXの中には書いてますが、あまり言ってしまうとだめな作品のような気がして、なんとなく不明瞭な感想―。
三日月に揺られて笑う
タニマチ金魚
ザ・スズナリ(東京都)
2010/02/23 (火) ~ 2010/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
男はペット
こう考えるとすんなりと三姉妹の心のうちが紐解ける気がする。全体的に笑いは少ない。ダークコメディとかホラーコメディというよりミステリと感じた。ワタクシの好きな作家・今邑彩がこのような作風だ。
三姉妹の犯罪の真相は観客の案に相違してこちらの予想を逆手にとるようなどんでん返しだ。「ミステリはこう書け」というお手本のようなもので、物語の構図が暗く反転する結末は何とも苦い余韻を漂わせる。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
舞台は遊覧船。ここで三姉妹が働き、船のオーナーとも姉妹は20年もの間、関係を持つ。三姉妹は仲がいいというより同じ趣味なのだと思う。
次女の同級生だったオーナーは頭が良くて経済も申し分はない。三姉妹はそんなオーナーの虜となって次々に関係を持ち続けるがきっかけを作ったのはオーナーの坂口だった。そんな状況を三姉妹は知ってて知らないふりを決め込んで坂口を共用する。遊覧船は年々、利用客が少なくなって坂口の経済的援助が無かったら三姉妹は生きていけないからだ。
一方、坂口は一週間のスケジュールを順番に三姉妹にあてがい、経済的にも援助をし、それぞれにコソコソと嘘をつかなくてはいけない状況を辛いと感じるようになる。「自分はこの三姉妹と切れる為に三姉妹とまったく関係のない女性と結婚をし家庭を持ったはずではなかったか?」と自問自答し、そうして坂口は意を決して三姉妹に別れを告げる。
しかしこの時点で坂口はもはや囚われの身だった。目の前は海、後三方は三女に囲まれて、坂口はいつしか囚われの王女のような気分になっていたのかもしれない。笑
悪魔との付き合い方は適当なところで腹を括らなければならないが、この部分で坂口は誤った。そんな誤った坂口にドラマチックな展開はない。
別れを告げられた三姉妹は一時、お互いを詰り合い罵倒し敵同士のように仲悪くなるが、お互いの中で何かを結託し何かを履行し何かの目標を掴んだ時にこの三女らの関係は復活する。そうして催眠術師のような気味の悪いほど柔らかな口調で何事もなかったように操縦士に「旅行に行く。」と告げ、休みをとらせるのだった。
その間、操縦士(園田)は坂口に三女を好きになった事を相談する。坂口は付き合いのノウハウを園田に伝授するも、三姉妹の関係を園田に打ち明ける。そうして「ここの姉妹は恐いんだよ。それぞれが別の態度で近づいてくる。逃れられないんだ。」と蛇に睨まれた蛙のごとくの心境で怯えるのだった。
やがて・・・湖の彼方、龍の牙の話をもじりながら三姉妹は月を眺め、そうして漬物石やロープの話をする。楽しそうに誰が何を買ってくるかなどと話す。その内容は坂口を湖に沈ませた内容だ。まるで童話でも読むかのようなおしゃべりだ。彼女らの中ではメルヘンだ。このメルヘンには終わりはない。そして次のターゲット、園田に乗り換えた三女らは「園田君もいつかは湖に逃がしてやらなきゃならないでしょ。」とのたまう。
その三姉妹の表情は月明かりの中、満足そうだった。
完全犯罪の物語。
失礼な話だがキャストの三姉妹に魅力がなかった。なんだろ?普通すぎて男が手玉にとられるような容姿ではないのだ。(すみません、正直で。)
完全にキャストミスだと感じた。男を手玉にとるオーラがないんだよねー。
一人は鼻の穴が大きくて顔が四角くてカバみたいだった。そんなだから、物語と登場人物に違和感があって、すんなり入れなかった。別のキャストだったなら、また違ったかもしれない。ホントすみません・・。