
『クロノス・ジョウンターの伝説』~『ミス・ダンデライオン』『南十字星(サザンクロス)駅で』~
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2010/03/12 (金) ~ 2010/04/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
まさかの号泣
「ミス・ダンデライオン」は映像で観たことがあったので、内容は知っていたのですが、途中から涙が止まらなくなってしまいました。
恥ずかしいくらい号泣。
「南十字星駅で」は、あまりピンと来なかったんですが、最後が良かったです。
クロノスの起動シーンが凄い迫力。やはり生で観ないとダメですね。

Fight Alone 2nd
エムキチビート
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★★
薄っぺらい携帯電話で薄っぺらい友達と会話
緑チームの演目 「三鷹の女」がよかった。
出演は福原冠。
作・演出の友寄総市浪氏は福原の所属劇団である
国道五十八号戦線の作家で、
かねてよりサイエンスフィクションを得意としている。
設定が突飛な作品が多いこともあり、
この作家の芝居には状況説明や情報伝達のための台詞が
ちょっと多いように感じられ、過去に7作品観たが
どうしても自分は受け付けないのであった。
人間よりも、構成やトリックが目立って感じられてしまい。
でも、今回ばかりは違っていた。
今作「三鷹の女」は福原冠の原案?というか提示したコンセプト?
というかキーワード?が15分の中でだいぶ幅を利かせており、
独白調の作風も手伝ってかなりフレッシュな印象。
福原冠という俳優の持つ、やけにこざっぱりした狂気や
人間失格な部分、醒めた部分、など少し込み入ったパーソナルなところが
脚本に滲んでいて一人芝居企画ならではの醍醐味があった。
それなりに挑戦している小作品であるが、
演じる福原はあくまでゆったりと構えており、
他の一人芝居と比べてだいぶクレバーなところがニクイ。
「これ、やってみよう」とするのに必要な熱を(舞台上では)
一切外には漏らさずに老獪に演じていた。
グレイト。
※「三鷹の女」の感想だけで申し訳ありません……。

フジヤマタイガーブリーカー
MCR
駅前劇場(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
がっかりの極致で、激後悔!!
今週観たい舞台が目白押しだったのに、評判の良さに惑わされ、行ってしまって、大後悔!!これからは、自分の直感勝負で、観る芝居を決めようと、固く決心しました。
始まりは、なかなか面白そうでしたが、いろいろレンジャーのショーが始まったら、途端にベクトルが下降線。終いには、アンケートも書く気になれず、いつも立ち寄る行きつけの店にも顔出す元気も失せ、スゴスゴ帰宅しました。
脚本に、面白くなる要素はあるけれど、面白くなる見込みは感じない団体でした。
櫻井さんは、役者さんとして、自転車キンクリの「29時」で拝見したことがあり、良い味わいの役者さんだと思ったのですが、やはり、作演か出演か、どちらかにした方が良い気がします。
まだ、面白さを感じた始まりのシーンでも、コメディに必須の間の悪さが顕著でした。笑いを取れる台詞の後の間、暗転前の間が、どうしようもなく、中途半端な印象でした。コメディの演出が、自分でも出演していては、その大切な間の取り方を客観視できる者がいなくて、非常に、コメディの完成度を下げると思います。
そして、この芝居の笑いの種になる、重要なポストを、実に、それに不向きな女優さんにキャスティングしていて、櫻井さんのプロデュース感覚に、かなり疑問を持ちました。
数年前、まだ私が、小劇場にも名コメディを上演する団体の存在を知らなかった頃に、小劇場のコメディに抱いていたイメージ通りの劇団レベルでした。
おいしいご馳走の味を知ったら、すいとんが苦手になる如く、最近小劇場の名コメディの味わいを知ってしまった私には、実に味わいの悪いコメディでした。
グリーン役の江見さん、ピンク役の上田さん、手下役の小野さん、青龍怪人役の渡辺さんは、なかなか良い味わいの役者さんでしたが、一番注目したのは、司会のお姉さん役の伊達さん。彼女だけは、きっちり、嘘を感じさせないプロの仕事ぶりを見せて下さいました。

ROMEO and TOILET
開幕ペナントレース
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/03/02 (火) ~ 2010/03/03 (水)公演終了
満足度★★★★★
徒労の美
昨年末、アサヒ・アートスクエアで上演された
開幕ペナントレースのニューヨーク凱旋公演「ROMEO and TOILET」が
装いも新たに3月のシアターグリーンにやってきた。
再演といっても開幕ペナントレースの再演である。
それはそのまま再構成という言葉に置き換えられる。
キャストの一部に新メンバーを迎え、
新しいアレンジを加えての上演は非常にスリリングであり、
東京芸術見本市2010の関連で初めて観劇した者はもちろんのこと、
彼らの舞台を観るのは5回目である自分にとっても
刺激的なライブだった。
正直な話。
アサヒ・アートスクエアの凱旋公演よりVJが加わった開幕のステージに、
自分は支持者として一抹の不安を感じていた。
ただでさえ高さのある会場でのアクトに、揃って低身長のパフォーマー、
大スクリーンに大写しの映像、という取り合わせは
本来彼らが最大の武器としてきた身体の存在感を薄めてしまうのでは
と思ったからである。
意図したものなのかはわからないが、
実際、昨年末の「ROMEO and TOILET」は、ビギナーに対して
ある意味親切であり、ポップなつくりをしていたように思われる。
身体の存在感がやや薄かった。味付けがやさしかった。
たとえるなら、ロックバンドにターンテーブルが入った演奏のように
公演全体から「気に入らなければ流せる」ような風通しのよさを感じたのだ。
今回の公演の知らせを聞いたのは、開幕ペナントレースがこれ以上ポップに
ならなければよいな(今のバランスなら常人から変態まで広く楽しめる)
と思っていたまさにその矢先であった。
で、3月バージョンを観た。
結果……よかった!!!!!!
身体が濃かった。味付けがしつこかった。
ポップなんてとんでもない、恐ろしい地獄絵図がそこにはあった。
途中失笑すること複数回。えらい興奮したのである。
ビギナーにとって快適だっかたはわからないが(笑)
本当にあきれ果て、シビれた。
その「痺れ」はメンバーの人選と劇場のつくりによるところが大きいと思う。
彼らの狂態に拍車がかかっていたこと、
また、(Box in Boxシアターの構造上)客の視界にその狂態から
目を逸らす場所がなかったことがよかった。
なかでも、特に目を引いたのはサポートメンバーの存在。
マンガばりの特権的肉体を持つヤナカケイスケ 改め 谷仲慧輔、
そして郷家まさゆきの怪演である。
鹿殺し 高橋戦車の不在を一切感じないほど客演陣が充実していたのだ。
一方、フロントマンであるテンション番長 高崎拓郎 改め 高.ok.a.崎拓郎の
尋常ならざるテンションは過去最高潮。
劇団員 あらいたろうが便器に暴虐の限りを尽くされるお馴染みのネタや
劇団員 大窪祐々 改め 大窪寧々の情けなさが炸裂する定番
「サーカス一のスター I am a オロチ」など
最早伝統芸能のようにリピーターに定着している演目も健在。
つまりは彼らの身体パフォーマンスって団体競技であり
エースが点獲って、新人が目立てば、もう再演だの何だのって
カンケーなくなるのだ。単純に気持ちいい奇行の観戦時間。
つまり、何度だってまた観たくなる彼らになるのだった。
気の利いたギャグはタイトルだけ。
美女不在。
涙を誘うストーリー皆無。
それでも目を離せない狂態を、個人技ではなく演出で創っているのが凄い。
俺は一生忘れないと思う。
「ゲットマッスルアイアンボディー!」と何度も絶叫して倒れた
ヤナカケイスケの全くの徒労を。
全身タイツの男が白目を剥いてゲロゲロ悶えているのを
ただ客席でじっと見つめているだけの全く意味のない時間を。
あれ?あの公演、VJあったっけ?くらいのほうが開幕のライブはいい。
それは、身体の勝利であったということだ。
あれ?あの公演、VJあったっけ?

東 京
THE TRICKTOPS
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2010/03/19 (金) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★
恋愛センチメンタルin東京駅
羨望と期待と失望が入り組んだ上京人の東京観が根底に流れていて、センシティブな東京観を期待していると肩すかしを喰らう。
そして展開はあくまで男女の恋愛話と、東京駅ですれ違う名も知らぬ人達が互いに相手を見合うその瞬間。
時間軸や空間が交錯する構造の面白さを演出が観せきれていない印象。

おばあちゃん家のニワオハカ
鳥公園
市田邸(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/23 (火)公演終了
満足度★★★★
女性作家ならでは
女性の視点ならではの作品で、それが市田邸の居間と庭にマッチしていました。かろやかなものをイメージしてうかがいましたが、胸に深く沁みる作品です。

ソリティアが無くなったらこの世は終わり
山田ジャパン
サンモールスタジオ(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
大絶賛!
とにかく素晴らしい!中学2年生の頃の男子3人と大人になった彼らの今を描写した作品だったが、序盤、コミカルに楽しく笑いを取りながら進める。誰もが懐かしむ楽しかったあの頃。そして現在の彼ら。物語はノスタルジックに時折、郷愁を交えながら当時の不安定さや現在の繊細な部分も引き出す。序盤の笑から一気に終盤に向かい観客の涙を誘う描写が実にお見事!
とても好みの作風だった。完全にやられた感あり。もし、出来る事なら沢山の人に観てもらいたいと切に感じた。そのくらい、希望をも与えてくれる作品!
以下はネタばれBOXにて。。

神々の黄昏
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/30 (火)公演終了

『学生・生徒または未成年者は勝馬投票券を購入できません(再)』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
劇場MOMO(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★
楽しませてもらいました
当たり馬券争奪バトルロイヤル的コメディで、楽しませてもらいました。汗かきかきのハイテンションの演技には、多少疲れましたが。メガネっ子のチョビヒゲがよかったです。

テンペスト イン マーズ
CAPTAIN CHIMPANZEE
ザ・ポケット(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★★★
多分、一番好き!
元・塚歌劇団の鳴海じゅん氏が客演参加しているとの事で興味を持った部分があります。そして、全く予習せず行った(スミマセン;)のですが、当パンに原典のあらすじが書いてあったので、親切だなあ、と思ったのと、どれだけ脚本家さんがガッツリ設定を変更しているか、等も何となく感じられました。
一言で感想を言うと、多分、個人的には過去キャプチン公演の中でも最高傑作、だったと思います!行って良かった。途中からハンカチ手放せなくて困ってしまいました…うう。

東南大学物語~三人の作家による三つの話~
遊々団★ヴェール
SPACE107(東京都)
2010/03/12 (金) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しかった・暖まった
3色アイス食べたような、お得感ありました。
応援という主題を通して描かれた3つの話が、
繋がりつつうまくまとまっていました。
服装から演技まで、わかりやすいキャラクター出してくれて。
先の展開読み易いながらも、安心して楽しめました。

Fight Alone 2nd
エムキチビート
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/21 (日)公演終了
満足度★★★★
独特の緊張感があり、面白かった。
たまたま誘われて緑チームを拝見した。国道五十八号戦線、福原冠、エムキチビート、太田守信、漣圭祐、ochazuke wemens、緑茶麻悠の4人の一人芝居。とても面白かった。
それぞれが普段の芝居とひと味違い、また独特の緊張感があり、とても新鮮だった。しかし、やっている役者にとっては一人芝居というのは大変だろうなとつくづく思った。舞台を一人で支えるということがいかに大変なことか。どこにも逃げられない、誰も助けてくれないという状況で一人で芝居を支えなければならない。これは相当な力量がなければ出来ないことだ。大変だが、役者の修業にとってはこれほどの機会はないだろう。またそういう緊張あふれる状況を観ることが出来る観客も幸せだ。
せっかくだからフェスティバルにして、観客投票でナンバー1を決めるとか、色々と企画を盛り上げていけば良いと思う。是非、エムキチビートには引き続きこの企画を継続してもらいたい。
聞けば他にも青・赤・白とチームがあり、やはりそれぞれ4人の一人芝居をやっているそうだ。ということは4チーム×4人、16作品が一挙に観られるわけだ。それなら少々無理をしても全チーム観たかったと思った。

薔薇とサムライ
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2010/03/16 (火) ~ 2010/04/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日開幕!桁違いエンターテインメント!
天海祐希さんの魅力万歳の舞台!今回だけは、新感線メンバー全員が束になって掛かっても、彼女を凌駕することは不可能なぐらいレベルが違った。天海祐希さんの圧倒的な存在感。この公演は、是非体験して観てください。

銀幕迷宮 -キネマラビリンス-
d’Theater
明石スタジオ(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了
満足度★★
難しい
普段から芸術に触れていれば理解できたのだろうか。
落語を楽しむにはある程度の教養がいるというが、その類だろうか。
どうやって観れば楽しめるのか、よく分からない。
とまあ、新劇とかアングラとか観るといつも思う事を思った。
あと、演出が結構大雑把だった。

シェア
劇団やったるDAY!
ウッディシアター中目黒(東京都)
2010/03/10 (水) ~ 2010/03/14 (日)公演終了

リズム
643ノゲッツー
OFF OFFシアター(東京都)
2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了
満足度★★★★
テンポがすごくよかったです!
赤組を見させてもらいました!
テンポがよく楽しませてもらいました!
別組は違うエンディングというのが気になり後悔中です。

リズム
643ノゲッツー
OFF OFFシアター(東京都)
2010/03/10 (水) ~ 2010/03/16 (火)公演終了

銀幕迷宮 -キネマラビリンス-
d’Theater
明石スタジオ(東京都)
2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

ディートリッヒ
Quaras
青山劇場(東京都)
2010/03/12 (金) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★★
見事な宙組黄金コンビ復活公演でした
以前見た仮チラシでは、脚本が作詞家の竜真知子さんと記載されていて、幾分不安に思いながら、劇場に行きましたが、観ている内に、これ、絶対竜さんじゃないでしょと確信して、今、解説を見たら、何と、私のお知り合いの作家のお名前になっていました。
で、観てきた感想ですが、本当に、こんなに出来の良い芝居を想像していませんでしたから、私にしてみたら、棚から牡丹餅のような嬉しい、ステージでした。
見事なまでに、宝塚スタイルの劇構成で、宙組黄金コンビの復活公演のようなテイストのファンには堪らない舞台でした。
私は、和央さんより、むしろ花總さんのファンでしたから、彼女が、コンサートの時のような和央さんの引き立て役ではなく、きちんとピアフとして舞台上に存在してくれていたことが何より嬉しく思いました。
宙組黄金コンビファン、迷わず青山劇場へ急げ!!
と言いたい、ファンなら、小躍りするような嬉しい舞台でしたよ。
脇で固める、綜馬さん、今さん、宮川さんの好演も光ります。お三人とも、演技良し、歌良しの、貴重なミュージカル役者さんですから。それに、横内さんの歌がなかなかなのにもビックリでした。
そして、何よりビックプレゼントなのは、あの吉田都さんのバレエを生で拝見できたこと!!バレエには造詣のない私にも、その美しさは充分過ぎる程、わかりました。

荒巻ブルドック
劇団are
STスポット(神奈川県)
2010/03/18 (木) ~ 2010/03/20 (土)公演終了