最新の観てきた!クチコミ一覧

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きみどりさん

きみどりさん

東京ネジ

OFF・OFFシアター(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

その世界に馴染むと・・・
冒頭は、舞台上の世界の唐突さにとまどったのですが、観ているうちに、自然にその時間に馴染んでしまう。

すると、唐突だったものから鮮やかなリアリティがあふれ出し、舞台にあるものすべてが深く強くいとおしく思えるようになりました

ネタバレBOX

きみどりさんはもちろんのこと、
登場人物それぞれの個性がくっきりと描きこまれていて・・。
そのあけすけとも思える表現に
最初はすこし戸惑う。

でも、そのあけすけさこそが
家族の雰囲気を強くしなやかに
観る側に刷り込んでくれるのです。

ジングルのように差し込まれるタイトルコールは
まるで、作り手の記憶の看板のよう。
今を起点に
ミルフィーユのように重ねられていく時間たち・・・。

家族を外から眺めるのではなく
家族の内側に視座を置いて描き出されるその世界は、
ときには露骨だったり、さらけ出されていたりもする。
でも、それが表現されなければ
きっと観る側にとっての本当にならない
それぞれが背負うものや想いがあって・・・。

きれいなばかりではないし、
ごつごつもしているのですが、
観る側は、そのなかでまだらに露出した
隠されることのない
コアの色にこそ浸潤されていくのです。

あるがままにいるきみどりさんの
抜群の存在感が観る側をしっかりと引っ張っていきます。
ばらばらに見える家族のベクトル・・・、
でも、それらが重なりあいぶつかり合いながらも
個々を互いにあるがままに受け入れていく姿が
ひとつの家族の実存感を作り出していく。

理不尽とまでは言わなくても、
常ならぬものを、
そこにあるものとして受けとめていく家族それぞれの姿に
観る側までがすっと染められてしまう。

役者の演技に懐の深さやぶれない強さがあって、
エピソードからあざとさのないニュアンスを
絞り出していく・・。
その一滴ずつが観る側の心をさらに染めていきます。

心惹かれるシーンがたくさんありました。
両親のプロポーズのシーンに目をうばわれ・・・。
破り捨てられる一枚の紙から伝わってくる
その人にゆだね、その人を受け入れる
想いのリアリティに息を呑む・・・。

異父兄弟の末っ子が育っていく姿にも、
それぞれが互いに色を染め合う
ありのままにある家族の姿がすっと膨らんで。
二女がきみどりさんみたいな性格というのも
なにかわかるような気がしたり。

クリームソーダのエピソードは
ペーソスを感じるほどに滑稽にも思えるのですが
でも、そこからきみどりさんの薫り立つような
横顔がふわっと現れる。
彼女のうちにあるお洒落の感覚を注がれて
彼女の人生が二次元の戯画から
三次元へと膨らんだようにも思えたり。

ラストシーン・・・、
あのころの土曜日の夜に
記憶が収束していくのですが、
でも、きみどりさんのテレビから流れる
その番組のように
次の回がやってくれば、きみどりさんのジングルのとともに
ふたたび記憶が巡りだすようにも思えて。

初日ということで
ほんの少しタイミングなどのずれなどを感じた部分もあったのですが、
でも、描き上げたその世界は
観る側をして作り手の世界を彷徨させるに
十分な力があって。
観終わって、
どこか突き抜けた可笑しさを感じ、
その可笑しさが愛おしさに変わる中で、
さらにたくさんのことが
心に満ちるお芝居でありました。

バラシて終わりと思うなよ

バラシて終わりと思うなよ

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

みた
設定がとても面白かった。

ただ、無理に人物同士の対立を作ったり、トラブルメーカーを作り出して笑わせようとせず、もっと静かに進んでいっても、いいものができるのじゃないかと思った。
最後の30分、徐々に会場内の笑いは増えていったけれども、ああそっちに行ってしまったかと残念だった。カタルシスが無くてもいい演劇はたくさんあるから。

登場人物で印象深かったのは照明係。
感情の起伏が激しいわけでも、事件を起こすわけでもないのに、地に足が付いている芝居。そういう人々の、ごく当たり前の会話を書いていけば、もっといいものができるのじゃないかと感じた。


魔法の公式

魔法の公式

とくお組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/07/29 (木) ~ 2010/08/04 (水)公演終了

満足度★★★

コメディといえるほどのものでなし
前半はそこそこ緩く楽しめる。しかし後半は全く笑えず。本題より、むしろ10分程度の「クッキング」のほうが笑える、とはどうゆことか・・。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

慶応大学の研究室での一こま。
前半はナンセンスな笑いを含め、研究室での情景を映しながら、楽しめる。相変わらずだな、と期待感もありドキドキワクワクしたのもつかの間、後半からは、殆どアポロの映像を使用しての説明に徹してしまう。

その後、シュミレーションとかいってアポロ13号の着陸船と司令室、機械室の機能を解説したかと思うと、キャストの5人がどーでもいいようなシュミレーションごっこを始めちゃう。とにかく本がイマイチ。

前作の公演もユーザー評価はイマイチだったけれど、脚本家は真剣に勝負してるのかが疑問。後部座席の3列ががら空きという解りやすい状況は、ここいらへんで巻き返さないとやヴぁい!

スプーン曲げの唄

スプーン曲げの唄

プリンレディ

新宿 V-1(東京都)

2010/07/30 (金) ~ 2010/07/31 (土)公演終了

満足度★★★

微妙ではある
男だからつかめなかったかも

廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

B級映画のマニアックな面白さ
さまざま面白い演出があったがそれはネタバレで。

魅力的な役者がいっぱいいて、面白い演出がたくさんあって、見どころ満載だが、作品としてのまとまりはというとクエスチョンが付く。企画公演ということで思いっきり遊んでみましたということか。B級映画のようにマニアックなフアンのための作品と考えると、なるほど、こういうのもありかと思える。

白井肉丸は相変わらず上手いのだけど、今回はどちらかというと普通の役。白井肉丸には白井肉丸にしか出来ない役をやってほしいと期待するのは贅沢か。栗原香がいい味を出している。こういうおどろおどろしい芝居の中で、無邪気でかわいらしい雰囲気の彼女が登場すると心が安らぐ。

以下ネタバレに続く。

ネタバレBOX

冒頭、開演と同時に真っ暗になり、しばらく間をおいて、懐中電灯を持って役者が登場するシーンは見事な演出だ。ルデコが一瞬にして廃墟になった。また役者が観客に混じって座っており、突然観客席から登場するところは、開場時から変なやつがすわってるなと思ってたのでやっぱりかと思ったが、それでも十分刺激的な演出だった。そして後半、廃墟版プロジェクトXとなっていくシーンは、演出家まで参戦し、最高のパロディになった。

そういった遊び心がとても素敵なだけに、全体としてのちぐはぐ感が最後まで解消されなかったことが残念。後1歩何かがプラスされれば素敵な作品になるのにと思いながら芝居を観ていた。

そして、終わった後に観客と真剣に将棋の勝負をするというアフターイベントも、ちょっと意味がわからない。ルデコのいいところは、終演後に役者やスタッフ(含む演出家)と気軽に話が出来る距離感である。ところが、アフターイベントが将棋では、せっかくいい感じで終わった芝居の雰囲気を壊してしまう。演出家や役者と色々話をしたかったのだけどと、心残りなまま会場を後にした。残念。
お肉体関係

お肉体関係

ぬいぐるみハンター

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

Don't think,Feel.
登場人物がいっぱい出てきて、わいわいがやがやするという、自分には好みのお芝居でした。大勢出てきますが、どの役も見せ場があって、無駄に人が多いわけじゃない。ストーリーなんかそっちのけで楽しめました。大満足でした。

バラシて終わりと思うなよ

バラシて終わりと思うなよ

劇団フルタ丸

「劇」小劇場(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった
バラシで舞台の裏側が露わになっていくと同時に、劇団の裏側も露わになっていく様(さま)がおもしろい。
劇団あるあるや小ネタもおもしろかった。
90分をカウントダウンするタイマーがとても効果的だった。

ザ・キャラクター

ザ・キャラクター

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★

言葉遊びかと思いきや、真っ当なメッセージ性のある物語だった。
しかしながら、ここまで饒舌に語ることもないのでは??と思ってしまった。
言わんとしていることが真っ当過ぎたからかしら。
途中で、わかり過ぎちゃって、早く言えばいいのにって感じになった。
アンサンブルの動きとか諸々の演出は素敵だったけれど、そこまで凝らず、上演時間、3分の2にして欲しかった。

古田新太さんは圧巻。本当に圧巻。
ここまで面白く演じたら、普通、「悪役だけどどこか憎めないな」って思うもんなんだけど、見事に憎たらしい。

反重力エンピツ(再演)

反重力エンピツ(再演)

国道五十八号戦線

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

7月28日(水)S
前半がやや平板な印象でちと残念。後半が面白いだけに。

テンペスト イン マーズ

テンペスト イン マーズ

CAPTAIN CHIMPANZEE

ザ・ポケット(東京都)

2010/03/17 (水) ~ 2010/03/22 (月)公演終了

満足度

良い評判聞く劇団なんだよねぇ・・・。
お子様向けなの???
私の子供時代に観ても突っ込みどころ満載だぁな。
どっかでよくある的なエピソードの羅列と大仰な学芸会芝居。
エマージェンシー的雰囲気を感じさせない、安心感たっぷりな危機。
好みじゃないってだけかもね。
ごめんなさい。

「時苦想パズル」

「時苦想パズル」

劇団テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2010/07/29 (木) ~ 2010/08/04 (水)公演終了

満足度★★★★★

安定感ある舞台で、安心して楽しめる
テアトル・エコー創作戯曲の入選佳作作品の上演ということで、なるほど、という脚本だったと思う。
若手を中心に据え、ベテラン勢がきちんと脇を固め、老舗劇団らしい安定感とともに楽しめた。それは、手堅い、とも言う。
笑いも随所にある、ある意味ちょっとビターなテイストもありの、コメディ約95分。

ネタバレBOX

証券マンの勇治がマンションに帰宅すると、妻と3歳になる娘の姿が見えない。不思議に思っていると、シャワーを浴びていた美樹が現れる。
互いに見知らぬ相手に驚き、この部屋は自分の部屋だと主張する。
会話の中で、両者とも28歳ということがわかる。
そこへ美樹の両親が戻って来る。
美樹の母親は、勇治の顔を見て驚く。それは、25年前に失踪した夫にうり二つだったからだ。
そして・・・。

そういう導入部から始まるストーリー。

約95分の上演時間だが、登場人物の名前や、勇治の設定など、ディティールがきちんとしているし、細かい部分まで気が利いている、よく練られている脚本だと思った。
やや、会話が2人だけになりがちではあるが。
会話の中から、いろいろな状況や過去の出来事などが浮かび上がるというのもうまい。
勇治の両親が夢で現れるときの、人形を使うあたりがちょっとシュールで面白いし、不気味さがあったりする。
熊倉一雄さんの演出も手堅く、とてもわかりやすい。

熊倉さんをはじめとする、脇を固めるベテラン勢の安定感が頼もしい。
全般にいい感じで笑えた。無理のないコメディ。
その中に、夫婦の愛情が浮かび上がってくるというのが、にくい構成だ。

結末は、もっと何かを期待したのだが、そこまでではなかった。ラストは物語の結末というよりは、オチ的な感じだった。
夫婦の話が浮かび上がってきたので、観客としては(私としては)もっと感動的な展開を期待してしまったのだ。

この脚本の作者は、当パンによると、「芝居をあきらめ家業の青果店に戻った作者が、リンゴ箱を机にコツコツと書き上げた」作品らしい。なんか泣かせる。リンゴ箱のくだりは創作にしても(笑)。
新宿黄金狂詩曲

新宿黄金狂詩曲

演劇ユニット・リッチ

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2010/07/29 (木) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

いいひとそろえてます
よくわからなくもない不思議なシチュエーションだった

廃墟ブーム

廃墟ブーム

サイバー∴サイコロジック

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★

という解釈は間違い?!
小笑いの、連続ではなかったが、好きです。シリアス風が過ぎるのが邪魔してる?

元気で行こう絶望するな、では失敬。

元気で行こう絶望するな、では失敬。

パラドックス定数

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

生きる活力と覚悟をもらった。
うまいとは言えない役者さんもいたけど、それも含めて、野木さんが何に挑戦しているか感じ取れるから、小気味いいのだ。
観た後に、芝居っていいな!!!って言える作品。

あの頃のあの子たちと、自分に、「ここまで生き延びてる私は、今こんな様だけど、もっとがんばるよ!」って誓った。
本当に、「元気で行こう絶望するな」だ。忘れない。

エネミイ

エネミイ

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2010/07/01 (木) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

満足度★★★★

後味の良い誠実な作品。
高橋一生さんが好演だったなぁ。

お肉体関係

お肉体関係

ぬいぐるみハンター

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ついにハイブリッド型劇団出現!
ポスト快快、ポスト柿喰う客という、水と油の2つのノリを完全に乳化させて、
オイシ~ク仕上げた快作!
このグルーブ感がほとばしる作品は、理解するor出来るの範疇は
超越してしまっているので、
この作品に対す評価は、ノレるかノレないかの二極化なのかなと。

ネタバレBOX

ちなみに、初日と2日目は
グルーブ感がほとばしるまでの域には
到達出来なかったようです。
華麗なる招待

華麗なる招待

toi

STスポット(神奈川県)

2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

再演熱望!tree versionを観劇。
最近、青年団の公演は、最前列(桟敷席があるときは桟敷)で観るのが
一番面白い!と、触れ回っていたのですが...、
その理由は、まるで自分がその劇世界の中に存在して、
周りの会話を静かに聴いている透明人間になったような感覚になって、
5.1chサラウンドを超えた半端ない臨場感が体感できる!
ってコトに気づいたからだったのですが。
あ~、まさにしてやられたって感じのtree versionの演出でした。

でもって、toi@「華麗なる招待」は再演希望から、再演熱望に格上げ!&toiは、一部熱狂的なファンがいる吉川手料理差し入れ対象劇団になりました!

ネタバレBOX

観ている最中にBONNIE PINKのデビュー曲「オレンジ」が
頭の中でループしたのがさらにグッとくる要因だったのかと。
歌詞は以下
オレンジ BONNIE PINK 歌詞情報 - goo 音楽
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND42894/index.html

舞台の詳細を知りたくなった方は、
りいちろさんのネタバレ
http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=74199
を見て頂ければ良いかと。

くちづけ

くちづけ

東京セレソンデラックス

シアターサンモール(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台を観て初めてこんなに泣いた!
なんとも悲しい結末だった。
そして知的障害者の実情。
それは本当の話なのだろうか。
全てがそうではないのかもしてない。
ただ、その状況にある人も実際に存在するのだと思う。

舞台を観てこんなに泣いたのは初めてです!

ネタバレBOX

大切だからこそ
自分の手をもって終わりにしてしまう
という悲しい結末でした。

そしてエンディングの映像、
金田さんと実の娘さんでしょうか?
若き日の金田さんが小さな頃の娘さんと写っている写真の映像。

その映像は、
娘の命を自分の手をもっておわりにした後に流れたものでした。

ずっと育ててきたのに
娘の人生の先が見えないという不安からの殺害。

介護に疲れて・・・など、
実社会でも結構ある事件なのではないかと思います。

決して人ごとではない。
そういう場面に出くわした時、
自分だったらどうするのだろうと思うと、
涙があふれ出してきました。
反重力エンピツ(再演)

反重力エンピツ(再演)

国道五十八号戦線

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了

満足度★★★★

なんだかんだ
今回で2回目。脚本力のすごさを感じた。ゾクッとした。
ハマカワさんの空気がすごかった。

アームストロング・コンプレックス

アームストロング・コンプレックス

劇団ショーマンシップ

甘棠館show劇場(福岡県)

2010/07/22 (木) ~ 2010/07/29 (木)公演終了

満足度

つまらない。と言わせないで欲しい。
江戸末期と明治、二つの時代の絵師を描いている本作。
設定だけ聞くと面白くなりそうな予感で満ち溢れている。
だが、そうはならなかった。

問題点は幾つもあるが、そのひとつに江戸パートと明治パートの繋がりが非常に希薄であることがあげられると思う。
二つの時代が実際に交わるのは舞台も後半を過ぎてから。
いくつか二つの時代をまたがるものが出てくるが、あまり物語に絡まず、二つの時代はただ平行に描かれるばかりで、因果の絡みがどう表れてくるのかと気にすることすら段々と嫌になってくる。
ストーリーも盛り上がりに欠け、クライマックスも唐突過ぎた。
どちらかの時代に重点を置いた方が良かったのではと思う。


次に気になる点は暗転中の音楽だ。
ジャンルを問わずいろんな曲がかかっていたように思う。
時代物だからと古い曲を流す必要性などはないが、芝居に合わない曲ばかり流すのはどうかと思った。
基本的ともいえる「暗転中に観客の興味が芝居から逸れる愚」を犯している。


一番酷いのは言葉だろう。
当時そのままの言葉を使う事は不可能だという事はわかる。
だが、舞台上にいたのは「江戸・明治」の人間ではなく「現代の若者」であった。
古い言葉・動作を努力しているようではあったが、少し気を抜くと現代の動きや表情が表に出てきていたし、昔の人間なら絶対にしない動作が多かった。
ただし、これは役者だけの責任ではなく脚本・演出の責任が大きいだろうと思う。
作る側が大して調べもせず脚本を書き、演じる側も大した考証をせずに演じた結果がああなったのだと思う。


演技に関してはあまり言っても仕方がないように思う。
声を聞きとれない役者さんや神経に障るような声を出す役者さんがいてセリフが聞き取り辛かった。
全員がセリフを自分のものにしていないし、もちろん間も取れていなかった。
仲谷氏の演技は特に酷かった。一番のベテランが一番酷いというのはどうなのだろうか。


唯一感心したのは、落合芳幾役の方が目を剥いて失神するシーンで瞬きひとつしなかったことだ。


最終日だった為アフタートークあり。
トークの中で「これだけ別の方向性の劇団から集まってよくケンカにならなかったものだ」との旨の発言が出ていたが、自分の信ずるところを主張し意見を本気で戦わせるのでなければケンカをすることすらできないだろう。
「本当にたくさん芝居の話をした」とも出たが、どの程度の話をしたのか、この出来では疑問だ。

ネタバレBOX

劇中で語られる「芸術論」、絵のことを語っているが、そのまま演劇に当て嵌めることができる。

「向こう側を見たい」も若く情熱はあるが、それだけしかない芸術かぶれの青年が言いそうなセリフだが、「千枚の絵を描けば1つくらいは傑作ができる」に至っては酷すぎる。そんなまぐれだけに頼ってどうするのか。実力をつけるという選択肢ではなく、観客頼りではないか。
芳年たちをそんな安いキャラクターにしてしまってどうするのか。

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