誰かひとり/回復する人間
conSept
ザ・ポケット(東京都)
2026/03/05 (木) ~ 2026/03/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2026/03/22 (日) 12:30
座席1階
それぞれ1時間程度の舞台で、10分程度の休憩を挟んで上演される。
「誰かひとり」は2人の青年を巡って展開する。母とおぼしき女性2人と父と見られる男性2人が絡んでいくが、これらの人たちと青年は言葉を交わさずまじわることがない。客席がそれぞれ受け止める心の動きがこの舞台の妙味だと思うが、会話劇大好きの自分にはとても合わない。俳優の胸の内を読んで心象を楽しめる人ならよいのだが。
もう一つ、「回復する人間」はタイトルに反して、けがからの回復を拒むような女性の物語。同じ会話がループのように繰り返されていくが、ループを重ねて主人公の心が少しずつ動いていく。別役実の不条理劇のような印象もある。
日曜日の午後、大きな劇場ではないが空席が目立ったのが気になった。リピーターチケットを売っていたので、特定の人には深く刺さるものがあるのだと思うが、自分には受け止めきれなかった。
「ミカンの花が咲く頃に」2026
HOTSKY
座・高円寺1(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
パンフに「農地を分断された九州のミカン農家の実話を元に社会を見つめ、今を生きる人々の姿を描いた舞台」とある。高速道路建設に伴う猿ケ実村の立ち退き問題を描いた群像劇。何でもかんでも国-行政の施策を反対ばかりしていては発展は望めない、しかし それを無批判に受け入れるばかりでは当事者の生活や環境は成り立たない。この公演、表層的には立場や思惑といった違い 二項対立のような展開になりそうだが、少し観点をズラしたところが巧い。それがチラシにしっかり書かれている。「考えてるんだ。どうすればみんなが悲しくない未来が来るのか、考えてる」、この台詞を言った人物の背景(経歴)と思いが重しとなっている。
2015年秋。母 野枝の十三回忌に出席するため、長女の拓未を伴って訪れた美羽。共に生きていくことはできないかと模索する村の人々の姿が、美羽や拓未に変化をもたらしていく と。村の当事者の立場から距離を置いた2人の心情、しかし 拓未の中に燻っていた自立心に繋がる。物語は 社会的な問題を描きつつ、人間ドラマ しかも夫々の成長譚も浮き彫りにする。
少しネタバレするが、物語は現在と過去を交錯させ、さらにラストは未来をも描く。時の変化は、登場人物とその衣裳 そして喋り方に特徴がある。冒頭は方言(台詞)が聞き取れないところもあるが、取るに足りないこと。
少し気になったのが、2015年という設定。タイトルにもなっているミカンの木がある山の崩れ、山腹にあった奉納神楽の神社が崩壊した。その災害の根本原因は何か?神社は避難場所に指定されていた と。何となく東日本大震災を連想したが…。
(上演時間1時間50分 休憩なし)
ネタバレBOX
舞台美術は昔ながらの古い家 その大きな居間(畳)と縁側。屋根は瓦でほぼ対称の作り。現在の時は 上手に始まりのミカンの木と供物台、過去は それらがない。客席(上手側)から舞台へスロープ状の傾斜、これによって山腹にある家ということが分かる。
物語は説明にある通り、高速道路建設に伴う立ち退きに揺れる村民たちの人間模様。そこに母の十三回忌に出席するため帰ってきた美羽、空港からの交通の便が悪くタクシーを使った。その冒頭の台詞が物語の核心を突く。美羽曰く「途中で高速道路がなく一般道を走り、再び高速道路を走る。あの中断した部分(道)が開通すれば、早くて安くて便利なのに」と文句を言う。これが家族であっても、その地に住んでいるか否かで思いは違う。合理化/効率化によって故郷が無くなる。村民以外の第三者的な思い(意見)を美羽に言わせる。まさしく あの中断した部分が舞台(物語)の村。
一方、村民の思いも一枚岩ではなく、それぞれの事情や思惑に揺れる。小さな集落のため耕せる田畑は少なく、高齢化も進み暮らしに支障が出始めている。一方 先祖代々この土地で生まれ育った人たちは立ち退きに断固反対。舞台になっている佐伯家、源治(源ジイと呼ばれている)は大手ゼネコンに勤めていたことから全国各地を転々とし開発を手掛けてきた。この地で何の血縁も地縁も無いもの同士に芽生えた絆を大切にしたいと考え退職した。そして村の出身者で県庁に勤めている者 陣山太一に「国(行政)が決めたことは何でも従わなければいけないのか?不本意だと言い続けないと、黙っていたら上が決めたことにすべて従うことになる」、この抗う気持が肝。
美羽の長女 拓未は、既に大学への推薦入学が決まっている。ずっと私立学校でエスカレーター式に親が言うとおり歩んできた。自分のことを考えてくれている とは思うが…。思春期の揺れる心と同時に自立心が確かになった。行政による強制(代)執行が始まり学校が取り壊され、思い出が次から次に壊されていく。ブルドーザーによる破砕音が近くで聞こえる。その様子を拓未が撮影しSNSで拡散する。立ち退きという社会的な問題、そこに過疎化や高齢化の問題を点描し、さらに 拓未という少女を通して自立や思いという心情を巧みに描く。終盤、伝統芸能である神楽の祭礼で盛り上げ、その様子を情緒的に観(魅)せている。数年後、拓未は自ら決めた報道通信社に就職した。
次回公演も楽しみにしております。
遠津川の両雄
祭文庫
シアター711(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
時代劇っす
タイトルの遠津川に住む兄弟を中心に
戦となるかも という状況を
詰め込んだ作品
小道具とかしっかりされてて
見応えあったケド
ちょい劇場が小さく思えたかしらね
作品雰囲気の作り上げは
巧みだったと感心しきり
ネタバレBOX
だって客席中央に花道作って
下手には木を模した台まで設置して
殺陣として大きく刀を振り回せないに
頑張ってたのが凄いと感じました
話としては
山の民である遠津川に
海の民の方がちょっかいをかけ
小さな 諍いから大きな戦へと
転じる事になるのを憂いた弟が
戦の率先となる兄を切ると決意し
兄弟対決がクライマックスのメインと
なりのです
和尚や周囲の方々の
色々な人間模様が描かれ
なかなかに 見応えのある
戦国 芝居となっておりました
最初は食料を奪いに来て
怪我人が出て憂う話が
続いて 死人が出るとこまでになり
怒りを感じた兄が徒党を組んで
廃城に座し戦をしようという発想を持ち
賛同者が出てくるのですが
これがそのまま続いていくと
大きな流れとなり本格的な戦となる事を
憂いた弟が兄を含めた20人程度の死亡と
村里全体で百人単位での死亡を秤にかけ
兄を討つ事を決めるのでした
互いの思想のぶつかり合い 等が
怨恨 ではなく里の未来を憂えた
行動の結果 自分の信念という処を
うまく見せていたなと感じた作品でした
「POP-UP WORDS Volume.1」-白紙に踊る文字-
糸巻こまき&松本隆志(:Aqua mode planning:)
新宿ファンタジーホール(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
名前の通りのハコで
白を基調としてファンタジーな
メルヘンな感じが醸し出されてた空間で
展開された朗読劇4作
なかなかに楽しかった♫
ネタバレBOX
でも作品内容は
ダークなファンタジー系が多く
イメージ的には
笑ゥせぇるすまんみたいな印象でしたかね
面白い配置で椅子置いて
台本読みながらの芝居となるのですが
動きも入れたりして
飽きさせない演出が見事でした
ちょい2つ目の話が
結構ダークで
ネグレクトにカリバニズム的な要素が
エグかったッす
全体としてSF調なのが
自分的には好ましかったデス
「ミカンの花が咲く頃に」2026
HOTSKY
座・高円寺1(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
同作二度目の鑑賞であったが、見事。かなり序盤から客の心を掴んでいた(前半から客席の間ですすり泣きも)。初演を小さな劇場で観ていた。役者が入り切れず、袖がないので上手は演技エリアから一歩出て「ハケた」事にしていた。良い舞台だったがこれを更に改稿してキャストも改め上演の予定がコロナでわやになり、販売予定だったらしい台本のみ入手。良い作品との実感だけは残っており今回漸く目にする事が出来た。後刻詳述。
ネタバレBOX
今配信期間のTRASHMASTERS「わたしの町」を観たばかり。寂れ行く地方と農業衰退、有力企業や大規模工事の誘致といった地方“あるある”が重なる。
本作では山林開発の結果としての土砂災害まで挟まって悲劇性が高まるが、テーマを浮き彫りにする「都合」による恣意的展開とも捉えられかねない所、むしろ実際の事例を踏まえているかのようなリアルさがある。
ミカン農業で栄えた地元の蜜柑にまつわる伝説、年一度の神楽といった伝統的な祭礼が、冒頭に提示されていて、これが観客を包むように飲み込む。死者とともにある感覚が、後日談として最後に語られた抵抗運動の敗北(高速道路の予定他として更地化した)にも関わらず、怨念を残さない。
若者たちの存在が、上記TRASH舞台、本作共に鍵となっている。
牡丹の花は匂えども
遊戯空間
上野ストアハウス(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
前回小気味良く鑑賞した噺家を主人公にした戦前の作(吉井勇)からの、今度は実在したしかも近代落語(という語があるのか分らないが)の宗祖と言える三遊亭圓朝を取り上げた作というので期待を燻ぶらせながら赴いた。よく見れば篠本氏自身の作の再演とあり、しかも日本の劇戯曲賞最終候補作との事で関心の置き所がやや変ったのだが、解説によれば今回はタイトルを変え、圓朝一代記よりも家族とりわけ不肖の息子朝太郎の存在に比重を置いた、とあった。喜ばしきは芝居の設え、描写のタッチは前回を踏襲、というより篠本流の硬質で竹を割った感じ。休憩を挟んで2時間半、中々の尺であったが噛み締め楽しんだ。
新版 娘道成寺/鷺娘
劇団琥珀
at THEATRE(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★
50分の娘道成寺と60分の鷺娘
15分の休憩で
ミニ映画館みたいなハコで
2列のドリンクホルダー付きの座席が
なかなか素敵でありました
素舞台に白ベースで3つほどの箱を置いて
2作共に一人芝居で語る作品でした
見せたいモノと
わかり易さが一致してなかったかなぁ
と思えたデス
ネタバレBOX
娘道成寺
プロローグ女性が一人 本を読み
話の内容を語るのであるが
観客にに向けた開いた本は白紙で
何も書いてなかった
話は 始終 女性の一人芝居で
どうやら彼氏が一人住まいしてるところに
入り込んできて 色々と物議を醸していくという
展開なのであるが
今一つ 感情移入がしづらい話であった
『娘道成寺』(京鹿子娘道成寺)は
自分を捨てた男に恨みをもって蛇神となるも
鎮められる話でー繋がりがよく分からんかった
鷺娘
これもまた女性の一人芝居であり
どうやら ウェディングドレス風のものを着て
天国というか あの世に来ており
どうしてここに来るようになったかを
説明して欲しいと 担当者に言われて
ポツポツと自分がここに来た経緯を
語るという展開であった
なかなか面白い出だしの掴みであったが
途中から回想のまま彼氏との同棲生活の方の
話の方に移行してしまい
砂糖と塩を間違えとオムライスを作って
彼氏がそれを全て食べてしまって
イチャイチャしてると横恋慕してた
妹に刺されて ここに来たとわかる
回想シーンを入れるよりも
始終報告ということで
自分がどうしてこうなったかを
述べた方が物語的に面白かったかなと思われた
最後に暗転後エピローグとして
舞台上に出しっぱなしだった開いた本
姉らしい人物が本を取り頁を捲ると
サクラとユキと名が書かれたのを見せて終演
よく分からん。(姉がユキだったようだ)
歌舞伎の演目「鷺娘(さぎむすめ)」って
恋に焦がれて身を崩し
その恋情の強さから地獄で攻めを受けている
娘を描いている作品という認識でしてー
それと関係があるような話とした
現代劇には感じられなかった
閑話休題 鷺娘って始めて知ったのは
「魔界水滸伝」という小説読んでて知りまして
悲恋ものという認識だったが
横恋慕した妹に殺されるのは
不条理ものではなかろうか と
遠津川の両雄
祭文庫
シアター711(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
20年前から温められてた作品の舞台です
ラビット番長主催 WSアトリエ公演
ラビット番長
ジグスタ Zig Studio(東京都)
2026/03/21 (土) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
miggyさんの10分の短編と井保三兎さんの30分の短編の2作。
チケット代はWS公演ってこともあり、1,000円。
見やすかったし、面白かったなあ。
10分のはワンアイデアの可愛い芝居、30分のは上演時間以上の手応えあって。
井保三兎さんの本は、身の丈にあるドラマを魅せるのが抜群に上手いなあって思います。
このWS公演をゆくゆくは、色んな人たち、団体が集まる場にしていけたらなあ。
そういう想いがあるようです。期待したいですね。
アンサンブルデイズ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2026/03/19 (木) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
元々 松尾さんの脚本が好きだったので気になって観ました。
本も演出も役者もスタッフも凄く良かったです。ノゾエさんのものもコレから色々と 気に留めたくなりました。
役者の方は一年のワークショップの卒業公演という事ですが 役者やりたい方や制作やりたい方なと既に各々活動されている方がステップアップの為に学んだ集大成という感じがしました。
シアターコクーンでレッスンを重ねてその場が ハレの舞台になるなんて素敵な事ですよね!
暗幕の無い奥行きのある舞台も素敵でした。
幾つもの素敵な物 事 人が重なり出来た舞台だったなーと思いました。
元気も 貰えました。
羨ましかったなー。
ネタバレBOX
舞台の始まり方も面白かったけど(まあ今まで無かった事では無い)全編笑いが度々起こり客席も一体化してました。
最後のハケは 最高でした。
あそこシアターコクーンでしか出来ない搬入口を使った バックの背景が現実なのに 一瞬映像の様に見えて また一瞬自分の青春の時期の渋谷に見えて 印象に残るいい思い出の作品となりました。
ワタクシ、そして韻・ザ・ワールド
MAO WORKS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
脚本・演出・出演を兼ねるのが、このユニットの主宰・田村真央さんで、劇の構成やコンセプト的に「主演」と解釈して差し支えないと思います。劇中には、韻を踏むように単語を繋げる「言葉遊び」的な台詞も多く、また、マイクを持って歌うラップシーンの挿入も多数あり、この作者特有の、作風へのこだわりを感じます。団体コンセプトとしても「主宰のやりたい表現を追求する」団体だそうです。
ネタバレBOX
王子小劇場の長方形の空間に円形舞台を作っていて、客席はそれを囲むようにL字型に配列されています。また、僕は初見の団体で、以前の作品のことは分からないのですが、割と物語要素が薄く観念的な内容で、観劇後はやや脳が疲れてクラクラしました。個人的には量子力学の話かな? と感じましたが、全然違ったらすみません。劇中の核とも言える概念として「わたくしの世界(に入ること)」が念入りに描かれますが、僕個人は「その世界の有り様」というか、その世界の具体的な特徴をあまり感じとることができず、その点が残念でした。
川影と半月に、
つぁつぁ
おぐセンター2階(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
初見の団体でしたが、僕はとても好きな作品でした。会場はおぐセンター2F。古民家をリノベーションした建物で、1Fは食堂兼コミュニティスペース、2Fがアトリエ利用可のスペースになっています(多分)。上演時間約1時間。出演者4名。窓の外は心地良い天気で、観劇環境も良好でした。
ネタバレBOX
登場人物は4人の女性。うち3名は20代前半(おそらく大学生)、1名は70代後半。各々が各々の事情を抱えていて、特に行くべき場所もなく、偶然も重なり、同じ時間を過ごすようになる。70代の女性「まきちゃん」は、普段は面倒見の良い朗らかな女性だが、時折軽度の認知症の症状が見受けられるようになっていた。一緒にお茶を飲んだり、ゆっくりお喋りをしたり、穏やかな時間を過ごす女性たち。だが、あるシーンを境にまきちゃんの姿は登場しなくなり、3人はまきちゃんの故郷を一目見ようと、ヒッチハイクで長崎へ向かうのだがーー。
タイトルにも含まれている「川」が重要なモチーフになっており、忙しい日常や他者とのすれ違い、葛藤、孤独など、私たちの生活・時間の象徴になっている(と思う)。全編を通して、丁寧かつ等身大の表現が多く、作り手たちの日常を感じさせつつ、上手くフィクションに昇華している印象を受けました。僕は、自分たちの小さな日常と正対し、等身大の感情や問題意識を提示してくれる、当人たちの「大切なこと」が丁寧に描かれた作品が大好物で、この作品に感じたのは、まさにそういう感想。そうそう、東京には意外と川が多く、川を見たくなったり、川岸に座り込みたくなったりするよね、などと考えたり。また、僕の父親(故人)も認知症でとても苦しんだので、そういう想いも重ね合わせて観劇しました。
4人の出演俳優は皆さん良い表情をしていて、それをコンパクトなアトリエ空間で観られたことも良かったです。おぐセンターの空間にマッチする存在感でした。
また、団体主宰のときちとせさんが当パンに書かれていたことに深く共感できるので、色々な苦労があるのだろうと想像しつつ、ぜひ創作活動を継続して欲しいと感じています。シンプルに応援したくなる団体や俳優と出会えた機会に感謝。
墓場、女子高生
あるいはエナメルの目をもつ乙女
テアトルBONBON(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
完璧!すばらしかったです。最後、うかつにも泣いてしまいました。いやー、脚本がしっかりしているのもあるでしょうけど、演出と演技がすばらしかったです。「勝手に責任感じてんじゃねぇよ」とか「お前ごときが原因なんかになれねぇよ」的なセリフに痺れました。ほんとすばらしい時間をありがとうございました。最高でした。
遠津川の両雄
祭文庫
シアター711(東京都)
2026/03/20 (金) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
メヤグダ
ホエイ
シアター風姿花伝(東京都)
2026/02/19 (木) ~ 2026/02/25 (水)公演終了
実演鑑賞
ホエイの新作。津軽弁を駆使する作風だけれど、東京を舞台にするという新しいスタイルの90分。2月25日までシアター風姿花伝。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2026/03/post-78d5ca.html
狼少女
劇団駒落
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2026/03/21 (土) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです😊
旗揚げとは思えない出来
ちゃうかのダンスも健在
人間の女優上手上手
内容も良かったです😊
退屈忍者
MONO
扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)
2026/03/19 (木) ~ 2026/03/23 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
安定感有る面白さ
運を味方につけた忍び🥷の長と配下の忍びのやり取りが絶妙に良かった
あれでは確かに離縁は…
ワタクシ、そして韻・ザ・ワールド
MAO WORKS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
KOYAMASONIC
劇団サイエンスフィクション眼鏡
πTOKYO(東京都)
2026/03/21 (土) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
短編「FORTYLOVE」と「三(四)者面談」の2本とトークショーでしたが、面白かったです。
特に1本目、小山めぐみさんが全力で演じる姿が、可笑しくて可愛くて、涙が出ました。
2本とも話が面白く、役者さん達は良い味を出していました。
あっという間の楽しい時間でした!
「ミカンの花が咲く頃に」2026
HOTSKY
座・高円寺1(東京都)
2026/03/18 (水) ~ 2026/03/22 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
基本的には三里塚闘争と同じだ。何時迄経っても日本という国は自らの民を大切にし得ない。矢鱈騒がれる熊の「害」も人間が彼らの棲み処を荒らした結果であり、対応の仕方も殺害が前面に出ている。もう少し知恵を絞ったらどうか? カナダのように。
ネタバレBOX
ト明天直前「強制執行を行います」のアナウンスと共にブルドーザーらしき音と共に建物が壊される音を伴い・・・、三里塚での思い出が即座に蘇って幕が開いた。このシーンに重なるように子供たちが歌う、村に伝わる伝承歌と共に下手手前で踊るシーンが輻輳的に演じられる。物語は実際に起こった高速道路建設で立ち退きを強制され、賛成派反対派が対立するよう仕向けられ村を出る者らが相次ぎ唯でさえ過疎傾向を示していた村の人口減少を理由に小学校、中学校(今作で描かれるのは小学校のみ)も廃止され遂には強制執行で故郷を失った歴史をベースに作られた作品である。
明転直後正面センターに広い濡れ縁を持つ農家の一室と蜜柑の木が浮かび上がる。場転で件の農家に人が訪ねてきた。母(美羽)と娘(拓未)で下手玄関の方から幾度も声を掛けている。返事が無いので正面に見える広い濡れ縁のある部屋の方へ回り込んだ美羽が更に声を上げると上手奥から、この家の妻(実果)が漸く出てくる。
この後、場転で出てくるのは学校帰りの子供たち、と子供たちにお握りを振舞うこの家の妻(野枝:実果・美羽の母、拓未の祖母)である。
可成り特殊な時系列で構成されているのが今作の特徴のようだ。我々の過ごす生活空間の中に流れる時間は、必ず不可逆だからこの点に気付くことが遅れると可成り分かり難い作品になろう。この後に続く物語の構成も時系列が幾度も組み替えられ輻輳してゆくのに、その度に服装が変わることは殆ど無いばかりではなく、化粧とて同様であるから視覚的に時系列を普段の生活同様に受け取ることが出来ない以上、その構造をキチンと腑分けし認識せねばならぬが観客の認識に合点がいく迄にコンマ何秒かタイムラグが生ずる。自分は基本、作品を観て初めて解釈するという観劇方法を採っているので予め当パンを読む率は0.08%程だ。観もしないで判断することを避ける為である。要は先入観で事象を歪めることを避けたいのだ。(帰宅してこの文章を書く為、当パンを開いてみたが時系列に関する説明などは載っていないから、他の観客もこの解釈には苦労したに違いない、上に挙げたような方法での示し方は時間的に無理である以上、映写文字で示す等の配慮は欲しい。
さて、物語は、この館に住みそれ迄の開発という仕事に疑問を感じ大手ゼネコンを自主退職し近所の山を買い農民となった夫婦(源爺とその妻野枝)が、この地に根を下ろし元々の村民と持ちつ持たれつの暮らしをするようになって地域に本当に溶け込み、子供たちから大変好かれ、当然子供たちの親からも好かれて、自然豊かで村に在る小さな神社の祭りと、催事、伝承が今なお残り旨い水にも恵まれ山からの渓流に蛍の舞うこの地を本当に愛していたが、7年前村の領域を双方から挟み込むように既に高速道路工事が為された為に山の一部が削られてしまった結果大雨の時に起きた山崩れで村人、村の子供が亡くなった。神社も崩れた山の土砂に流され完全崩壊の憂き目を見たのであった。その縁(よすが)を辛うじて残すのが、この物語の紡がれる広い濡れ縁の家、そして神社の神木であった初めの樹の種から育ったこのみかんの木だった。野枝の亡くなった12年前、その葬式にも表れなかった次女の美羽が娘を連れて訪れたのは十三回忌法要の為であった。初めの樹直系の種が根付き小さな芽をつけこのように木として成長するまでには人々の念とたゆまざる世話が必要であったのは、栽培の難しさもあった。然し木はこのように成長し、近いうちに実をつけると思われる。
時系列が輻輳する今作は以上で説明したように十年以上前の村の生活と反対闘争を始めて以降、子供たちも大きくなって各々が社会人となり在る者は役場に勤めて高速道路建設の為の折衝役を振られて交渉の直接担当者として子供の頃から世話になり恩のある最愛の妻を亡くした源爺と敵対的交渉の矢面に立たされて苦悩せざるを得ず、貧しい近隣農家の人々は切迫する経済事情から村を捨てることでしか生きてゆけぬ状況に追い込まれて苦汁の決断をせざるを得ない。一方、源爺は、上訴し続けても敗訴の確立は圧倒的に高いが、山崩れの理不尽や地域の人々がただ幸せに助け合いつつ暮らしてゆける豊かな自然を破壊して保証金を受け取り今迄縁もゆかりも無い地へ実質的には強制移住させられることが意味する処をキチンと診切って反対した住民が居たという事実を残す為に戦う。例え負けると分かっていても筋を通す。そんな“信”が描かれた作品だ。この源爺の念は孫で大学への推薦入学が決まっていたが、自分が本当にやりたいこと、やるべきことが何か分からず迷っていた祖母の十三回忌にこの地を訪れ、村民たちと祖父らとの軋みを直に体験したことでジャーナリストの道を自ら選びこの強制執行の有様を撮影に放映する道を選んだ。